東日本大震災で甚大な被害を受けた、岩手県、宮城県、福島県の沿岸部の中学校および特別支援学校206校へ送った詩です。この詩は本校3年生の思いを紡いで、作り上げたものです。もしもこの詩に共感していただけたら、できるだけたくさんの人へこの思いを届けて頂きたいと思っています。

  『かならず』

「本当にこんなことが起こっているのか」
いや何が起こっているのかさえわからなかった
テレビを前にして言葉を失った
現実とは思えなかった
圧倒的な自然の力の前に
世界が変わったあの日
「何かできることはないか」
しかし、遠いところに住む自分は何もできなかった
募金をしても 何ができるんだろうと 心が苦しかった
自分の無力さに気づかされたあの日

東の広く豊かな地を
心優しき人の住む地を
暗く重たい運命が襲った
深い海の底に
大切なものも人もそして心も引きずり込まれた

わかっていたつもりだった
その悲しみ その苦しみ
ニュースを見て大変なんだなと思っていた
でも ずっと見ているうちに当たり前になっている自分に恐ろしくなった
無関心じゃいけない
知らなきゃいけない
慣れてはいけない
だって「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」から

これからの復興の歳月は
私たちがこの国の未来を作っていく歳月

失ったものはあまりに多かったけれど
未来と希望は残されている
悲しみの果てに
時計の針を進めなくては

代償はあまりにも大きかったけれど
優しさとたくましさを手に入れた
今はまだ苦しくても
明るい未来をみんなで作れる

みんなが何かしたいと思っている
太陽のように温かく世界を照らし
流星のように人々の願いを乗せ
美しい月のように優しく包み込む
その思いを束ねていけば
希望が生まれるはず
一人の一歩はちっぽけだけど、
みんなの一歩が集まればきっと大きなものになる
心をひとつにしてつないでいこう
「私たちは私たちの場所でその一歩を踏み出す
 あなた達はあなた達の場所で力強く一歩を踏み出して」

かならず・・・
笑顔で暮らせる未来が来る
今日もその階段をひとつ上ったことをかみしめよう
今は信じることしかできなくても
今は祈ることしかできなくても




「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」というのは、岩手県の詩人 宮澤賢治の言葉です。私たちも決して人ごとではなく、ともに生きる仲間とこれからも支え合っていきたいと思っています。これからが本当の復興です。


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