+++++キミノソバニボクガイル+++++++



場所は木ノ葉の里、街中。時は夕暮れ、逢魔ヶ刻。
ひとりの女が泣いていた。
と、そこへ男が一人。
男は長楊子をくわえ、風貌から察するにこの里の忍者であった。
すると、女がその男に声をかけた。

「ゲンマ−ッ!!」
ゲンマ、と呼ばれた男が驚いて振り返ると、そこには見なれた顔があった。
じゃねェか。どうした?ってお前なんか泣いてねぇか…?」
「またフラれた!っとに信じらんない!あんたいいとこに来たわよ。
ちょうどいいから付き合いなさいよ。」
そういってはゲンマの服の袖をひっぱり、歩き出した。
「ちょ、ちょっと待てよ。オレにも都合ってモンが…」
「ごちゃごちゃ言わない!傷心の同僚を慰めてくれるぐらいいいでしょ!?
ほら、さっさと飲みにいくよ!」
反論の言葉もむなしく、ぐいぐいとにひっぱられて飲みに行くことに決定してしまった。
まあ、ゲンマも特に断るつもりもなかったのだが。


ところかわって、ついた先は木ノ葉で人気のラーメン屋、一楽。
「…なんで一楽なんだ?」
「だっておなか減ったんだもの。いいじゃない、別に。」
お前フラれて泣いてたんじゃなかったのかよ、とゲンマはいいたかったが、
言ったら何が起こるかわかったものではないので言葉を飲み込んだ。
「らっしゃいっ!」
「えーと醤油ラーメン一つ。あといつもの、アレね。」
が注文した『いつものアレ』とは…何を隠そう、
男にフラれるたびに飲んでいる、アルコール度数のたっかーいお酒なのだ。
「なんだいちゃん、またフラれたのかい?」
笑いながら店のオヤジが聞いてくる。はこの店の常連客で、おじさんとも以外と親しいのだ。
「そうなのよー、今年入って3回目よ、もう。ほんっとやんなっちゃう。」
なんでなのかしらねー、などぶちぶちグチをタレながら店のオヤジと喋っている。
(なんかおれ…忘れられてないか…?)
さっきから会話に参加せず、横で見ているだけだったゲンマはの横顔を見ながらぼーっとしていた。
「おじさん、オレにもラーメン、醤油ね。」
ふと、ゲンマに気付いたオヤジが酒をだし、ひやかしまじりにに疑問をなげる。
「そっちの兄ちゃんはおつれさんかい?フラれた夜にもう新しいヒトがいるのかい。
もてるねぇちゃんも」
その言葉に少しばかりは動揺したが、またすぐいつもの調子で、
「いくらなんでもそりゃー早すぎるでしょ!こいつはただの同僚よぉ。傷心のアタシを慰めてくれてるの。
ついでにここのお勘定もね。」
おいおい、聴いてないぞおれのおごりなんて、っつーかタダの同僚か…
おれってその程度の存在なのか…?
妙に今の言葉が、ゲンマは気になった。





すでにこの店に来てから、2時間が経っていた。
は『いつものアレ』を10杯近く飲み、もうべろんべろんに酔っぱらっていた。
「…だからねぇ!そいつがぁ、いきなりねぇ!『好きなヒトができたー』なーんて!
ひどすぎるでしょぉ?」
「おい…お前もう止めといた方が…いいんじゃねぇのか…?」
さっきから同じ事しか言わなくなっているを見て、さすがにもう止めさせた方がいいと
ゲンマは思ったのだろう。いちおう声をかけてはいるものの、聞こえているのか、いないのか…
「あー…ゲンマぁアンタももっと飲みなさいよぉ!あはははは…」
(マズった…このままだと明日は二日酔い決定だ…)
ゲンマは酒に弱い方ではない。どちらかといえば強い(と思う)方だが、
こんなにキツイ酒を何杯も飲まされたのでは酔わないほうがおかしい。
「…………」
突然、の声がしなくなったので何事かとゲンマが振り向くと
「くかー……」
案の定、そこにはカウンターの上にうつぶせになって酔いつぶれているの姿があった。
「まったくしょうがねえなあ…おっちゃん、ごちそうさま。」
独り言をそうつぶやくと、ゲンマは勘定をすませて店の外に出た。
を背中に背負って。






暗い夜道をほんの少しの月明かりのもと、てくてくと歩いての家を目指す。
「…くー…」
背中のは熟睡体制にあるようだ。
「なあ、。お前にとってオレはただの同僚でしかないのか?
本当にそうなのかよ。」
聴いているはずもないに向かってつぶやく。
「オレだったら絶対お前のこと泣かすようなマネはしないのになー。
ま、確約があるわけじゃねぇけど。オレずっと前から好きなんだぜ?なんで気付いてくれねぇのかなぁ…」
気がつけば、の家の前まで来ていた。
「おーい、家だぞー。」
ぺちぺちと頬を叩いてみるが、まったく起きる気配がない。
「ったく…しょうがねえなぁ。」
鍵がかかっているであろう扉に手をかけると、意外なことにすんなりと開いた。
「不用心すぎるんじゃねーのか?泥棒でもはいったらどうすんだよ。」
をかついだまま家の中へ入り、背中からふとんの上へおろす。
「じゃあな、良い夢見ろよー?カギ、あずかってくかんな。」
外からではカギがかけられない。かといって開けたままにしてを寝かせておく訳にもいかない。
カギを一晩預かるより他なかった。
と、ふとんを離れようと腰をあげたそのとき。


ガシッ


「は?」突然の引っ張られるような感触にゲンマは思わず妙な声をあげてしまった。
振り返るとそこには寝ていたはずのが起き上がってゲンマの腕を掴んでいる。
「どこいくつもりよ。アンタ、アタシを泣かせるようなマネはしないって、
たしかそういってたわよねえ?」
「な…!!お前聴いてたのかよ…!!!」
聴かれていると思わなかったゲンマは恥ずかしさ半分、気付いてもらえたと思う気持ち半分で、
良く分からなくなっていた。
「…アタシのことずっと好きだった、なんてこともいってたような… もしそうだったらうれしいけど。
ま、アンタのことだからどうせ冗談だろうけど!
独り言で冗談言うなんて、 酒の勢いってすごいわねー。」
その言葉を聴いたゲンマがぴくり、と反応したかと思うと、
次の瞬間、目の前のを腕の中に閉じ込めていた。
「…冗談なんかじゃねーよ。オレはずっと、お前が好きだったんだよ。」
「同情なんかいらないわよ。悔しいけど、フラれるのなんてなれてるんだから。」
「だから冗談でも同情でもねえよ!こっち向いてみろ。
これが嘘ついてる奴の目か!?それに、オレが同情心とかそんなモンで告白するような
ヤツじゃねーってこと、が一番わかってくれてるだろ!?」
いつものゲンマからは考えられないようなものすごい勢いでまくしたてるものだから、
は 目をぱちくりさせている。
そんなを見てゲンマは更に強く抱き締めると、肩口に顔をのっけているの耳もとで…







「結婚するか?」
「ばか!!早いわよ!」
「じゃー誓いのキスを〜」
の言葉などおかまいなしにゲンマはいつもくわえている長楊子を手に持つと、
そのまま唇を重ねた。



「ずっと一緒にいてやるから。だからお前も一緒にいてくれ。…もう泣くなよ。」
「ずっと…ずっとそばにいてよ。もうアタシにヤケ酒させるようなマネ、しないでよね…」




キミノソバニ,ボクガイル

ボクノソバニハ,キミガイル
















アトガキ。
臨の書発売して誕生日・名前判明したんで、記念ドリーム。
なんかもう誕生日アップなんかムリです。
許して下さい…(なにを)
これからもNARUTOキャラ、誕生日が近付くたびになにかしらアップしたいと思っています。
そんな感じで。よろしくお願いしまーす。
っつーかこのドリームよくわかんないですね…
苦情・感想待ってますヨ。2002.7.18/A