隣眠











ー…」

ひっそりと、ロビンはドアから覗いて彼女の名前を呼んだ。


疲れ果ててサンジの腕の中で眠るルースの頬を、サンジの左手が彼の方へと引き寄せている。
色ボケコックは(自称ラブ・コックだ)むにゃむにゃと訳の解らない寝言を呟きながら、身をよじった。



一時間前はみんな騒いでいた宴会場となっているキッチンは、ロビンが電気を消したため明かりがなく、薄暗かった。
野郎共はそこら中に散らかっているし、酒も空き瓶も料理のカスもそこら中に散らかっていた。

ナミはいない。
ロビンがたった今女部屋へと運んで来たからだ。


ルフィの寝言が聞こえる。ルフィの寝言に、丁寧にも眠っているウソップが答えた。
ゾロのいびきはうるさく、チョッパーの寝息は静かだ。
剣士の頭は床の上、足はウソップの腹の上にのっかっていた。
そのウソップはチョッパーを枕代わりにして眠っている。
ルフィは一番大きく広がって床の上で眠っていた。
サンジは壁に寄り掛かり、ルースを抱きしめている。

薄暗いキッチンの中を、いびきと寝言が彷徨っていた。
船を包むのは闇と灰色の垂れ込めた空に恐ろしい夜の海だ。






(さて…どうするのが一番賢いのかしらね)
ロビンは、ドアに寄り掛かり、腕を組みながら考えた。
を部屋に運ぼうかと思ったが、ああやって守られていては迂闊に手が出せない。
やたらと手を出せば、噛み付かれるのが落ちだ。

あのままでもいいのだろうけれど、下手に風邪など患われては煩うのはこっちだ。
かと言って、部屋に運ぼうと手を出してもサンジがを離さないのだからどうしようもない。


それよりも、自分が嫌だった。

がサンジの腕の中で眠っていることが、嫌だった。












敗者・ロビン。
無理にでもサンジからを離そうとがんばったが、それは無意味に終わった。
サンジは絶対にを離さず、終いにはルースがサンジに抱きつき、どうやっても二人は離れなくなってしまった。
ロビンは肩を落としながらも布団に入ろうと思ったが、どうにも眠れない。
そうして、今に至るわけである。


ドアがキィと唸る。
ロビンが下を見つめると、ふらふらとした足取りでが歩いているのが見えた。
今日の見張り当番がいないのを思い出してだろうか、扉から三歩ほど離れると見張り台を仰いだ。
目が合う。
が口を開けたのが見えた。


「ろっ…ろひ…ぃっく……ひゃん…」

酒のせいで舌が上手く回っていない。
けれど、あたりの静寂のおかげでその小さな声もロビンの耳にも届くことができた。

毛布の上に乱雑に積まれた本を、一冊ずつ丁寧に持ち上げ、毛布の上から退けた場所にきれいに積み直す。



ロビンはゆっくりと立ち上がり、ルースの元へと急ぐ。











「おはよう、ちゃんと目が覚めてるのかしら?」





ああ、愛おしい人。


ロビンは、を抱きしめた。






















ギャア中途半端な終わり方!
ていうか短くてすみませ…あ、あの、主人公と眠ってるサンジに焼きもち焼くロビンが書きたくて…。
ロビンかーわーいーいー(うざ)。







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