うにっきーでございます。


〜うにっきーの目次うに〜
13 青い帽子
12 ウインズ新宿
11 あんまり大きくないご夫妻
10 トリガー君再び
静かな週末
スタンプペン
ターフビジョンの謎
2頭身うにね
新製品の罠
君ブランド
放馬したうにね( ̄ー ̄)
ターフィーペン
ペリエさん

13.青い帽子(2000年12月24日)

“うんた”という鳥がいた。 
シンガリ牧場では名の知れた、セキセイインコであった。色は、青かった。
ワン太とウニが飼っていたので、“うんた”になったのであった。
ワン太にも、ウニにも、よくなついていた。

「そろそろ牧場のお仕事うにねー」

と、立ち上がろうとすると、すぐに「ゲッゲッ」と鳴きながら飛んできて、肩にとまるのであった。
くんくんと匂いを嗅ぐと、インコ特有の「ご飯が炊けるような匂い」がした。
これは、“うんたスメル”と呼ばれ、牧場の名物であった。

毛づくろいをして、“うんたパウダー”という粉を撒き散らす事もあった。

“うんたトラップ”というものもあった。
うんたがその行動力を生かし、至る所にビチッと仕掛けておくのであった。
気が付いたら、ウニがそれを踏んでしまっているのであった。ビチッ

「うんたー、うんたー!」

と抗議に行くと、

ヾ(゜V ゜)ノ ケケっ!!!

と、反撃を食らってしまうのであった。なかなかの勝負根性であった。

そんなうんたは、競馬もなかなか強かった。

ヾ(゜V ゜)ノ ケケケっ!!! 

4枠の馬の単勝らしいぞ」

うんたは、いつもそうだった。
自分の色が青いので、4枠がお好みらしかった。
ときどき大穴を当てたりして、ワン太とウニを驚嘆させるのであった。
おそるべしうんた。

とは言っても、うんたが競馬を見る機会は、それほど多くなかった。
特にG1などの大レースになると、ワン太とウニは競馬場に行ってしまったり、その他の用事で外出してしまう事が多かった。
牧場に残って、みんなそろってテレビ観戦する事は、ほとんどなかったのであった。

そして、20世紀最後のグランプリ、有馬記念が近づいてきた。
ワン太とウニは、このレースに限っては、自宅でテレビ観戦の予定であった。

「有馬記念の混雑ぶりは有名うにから、前日発売で馬券を買って、当日はテレビ観戦うに」

金曜日の夜、レース展開などの予想を思い描きながら過ごしていた。

うんたは、その夜この世を去った。
原因不明の、突然訪れた最期であった。

翌日、うんたは牧場内の霊園にて火葬されたのだった。

そして、有馬記念の日がやってきた。
予定通り、ワン太とウニはテレビでの観戦であった。
G1ファンファーレ、そしてゲート入り、ウニはその様子をほとんど見る事ができなかった。
10年分くらいの涙が、滝のように流れていたのであった。

ゲートが開いた、

「オペラオーが勝つうによー」

ウニは力強く言い放った。

うむ」

ワン太もうなずいた。

青い帽子をかぶった、テイエムオペラオーがいちばん最初にゴール板を駆けぬけた。

最後の直線の、ものすごい末脚。
まるで翼がついているかのようだった。

うんた
うんたです


 

12.ウインズ新宿(2000年12月9日)

府中での開催が終わり、ウニは何となく気の抜けた状態に陥っていた。
今年は代替え開催も含め、6回も東京開催のレースが行われたのだが、

「まだまだ足らないうにねー。」

と不完全燃焼ぶりを嘆いていた。
他にパチムコなどの趣味を持つワン太は、それほど寂しい思いはしていないようだった。
翌日には朝日杯3歳Sが行われる12月9日の事である。ワン太は、

新宿のパチタワーに行くぞ。」

と興奮気味に言った。今日は牧場の仕事は非番であった。
ちなみにパチタワーとは、パチムコタワーの略である。文字通り、パチムコ台がぎっしりと詰まった夢の塔である。

ウニはついて行くのをためらっていた。
明日の馬券を買いたい衝動にかられていたのであった。パチに行ってしまうとその機会を逃してしまう。

「最後の朝日杯3歳Sうによー。この馬券を買わないと後悔するうに。」

「しかも、今週は自信があるうに。これを逃すとしばらく勝てないかも知れないうに。」

考えれば考えるほど、買いたくなってくるのであった。
ウインズで買えばいいじゃないか。パチタワーの近くだし。」

ワン太の的確なアドバイスであった。
確かにパチタワーとウインズは目と鼻の先にあった。

「行くうに。」

ウニは迷わずワン太について新宿に出かけたのであった。ウインズに来るのは、この日が2度目であった。

ウニは、到着が予定より遅れた事もあり、当日の馬券は買わない事に決めた。
勝負は朝日杯一本である。

新聞を眺めて考えている間に、全12レースが終了した。
翌日の前売り発売も、締切りまであと1時間足らずであった。

「むむっ、迷ううにね。」

なかなか決断できないウニであった。
その理由には、ウインズ新宿での発売が1000円単位である事も大きいのであった。

ジャパンカップダートの時、 

「シンコウスプレンダの馬連総流しうに。」

「オリオンザサンクスのワイド総流しうに。」

さらに、

「本命ワールドクリークから手広く流すうに。」 

のような買い方をするウニにとって、この条件は過酷であった。すぐに予算をオーバーしてしまうのであった。

今回はどうしても、点数をしぼらないといけなくなるのであった。 

「ううむ、どの馬も外せないうにねー。でも外さないと買えないうにねー。」

時間はどんどん過ぎ、残り10分くらいになってしまった。
窓口には行列が出来ていた。これは、並んでおかないと間に合わないかもしれない。

「とにかく並んで、自分の順番までに決めるうに。」

行列の中にいる間も、ウニは大いに悩んでいた。
しかし、ときどき床に落ちている外れ馬券に気を奪われてしまうのであった。

「おおっ、1000円1点買いうにね!リーズナブルうに。」
というのもあれば、

「うひゃっ、これは全部足すと幾らになるうに!?くらくらっ」
のようにゴージャスな1枚もあった。

「ありゃ、これは半分にちぎられていて金額が分からないうにね。
見えないと余計に見たくなるうにね。」
とキョロキョロしてしまったり、

「外れてしまえば全て0円になってしまううにね。競馬とは人生の縮図うにね。」
などと考えていたりするうちに、

「お次の方ー、どうぞー。」
とのお声がかかったのであった。

「ありゃ!もう順番がやってきたうに!?まだマークしてないうにけれども。」

後ろの人に先を譲りながら、慌ててマークシートに記入したウニであった。

「慌てて買ってしまったのに、塗り間違えがなくてホッとしたうにねー。」

翌日、レース後には、

「塗り間違えてたら、当たったかもしれないうにねー。」

と、都合の良い事を考えるウニであった。


 

11.あんまり大きくないご夫妻(2000年11月26日)

ジャパンカップは、昨年に続き2年連続の観戦であった。 
昨年のこの日を思い出して見よう。

去年のウニ「ほおっ、モンジューとやらがやって来るうにね。これは見に行かないといけないうにね。」
去年のワン太「俺はテレビで見るぞ。寒いし。ぶるぶる」

去年のウニ「ワン太は家にいれば良いうによー。ウニとしては、いつもより早く行って、良い席を確保するうに。」

しかし、甘かった。 ( ̄□ ̄;)!!

去年のウニ「わぁ〜、もうすでに座る場所がないうにねー。さすが国際G1うにねー。」

仕方なく自由席の隅っこに本拠地を構えたウニであったが、前の人たちが立ち上がるという不利もあり、ジャパンカップは最後の200mくらいを辛うじて見る事が出来ただけであった。

去年のワン太「スペシャルウィークがカッコ良かったな。」

去年のウニ「(むむっ、良く見えなかったけど)そううにねー。」

ウニは、来年こそは良い席で、レースの一部始終を見届けようと決心したのであった。
その為には、そうとう早起きしなくてはならないのであったが・・・

今年のウニ「寝坊したうによー。」

通常の日曜日よりも遅くまで眠りこけてしまったのだった!
結局、競馬場に到着したときには、すでに3レース目の発走直前であった。
当然、座る場所などはなかった。

仕方なくウニは、午前中は比較的すいている馬場内で過ごし、8レース終了後にメインスタンドに移動。中2階と2階の間にある通路で観戦する事にした。

通路の最前列は、すでに先客で一杯に埋まっていたので、ウニは2列目を確保した。
ウニの目の前には、おそらく50歳前後と思われるご婦人が立っていたが、ウニよりもかなり背がちっちゃい方であった。

「われながら、良い場所を確保したうにねー。」

視界が遮られる事はなさそうだった。これで、昨年の二の舞は避ける事が出来そうであった。

9レースが終わり、いよいよジャパンカップの本馬場入場が近づいて来た。
トントンと、そのご婦人の肩を叩く人がいた。

「じゃあ、今から馬券買ってくるからのー。」

と言い残して去っていった。

どこから見ても旦那様であろう。
しばらく後、彼は帰ってきた。

「じゃあ、後ろで見とるからのー。」

と引き下がろうとした時、奥様に引き止められた。

「あなたが、ここで見なさい。」

奥様が、自分の居た場所(最前列)を旦那様に譲ったのであった。
奥様は2列目に下がり、ウニの横に並んだ。

ウニは(*TーT*)感動していた。
スバラシイ夫婦愛であった。もっとスバラシイ事に、この旦那様も、背が低かったのだった。

旦那様は、あんまり競馬に詳しくなさそうに思われる奥様に、

「わし、8番が軸だ、8番。」

と説明していた。

「8番の、テイエムオペラオー。これが来なかったら駄目だ。はっはっは」

奥様は、良く分からない様子だったが、にこやかに聞いていた。

そして、ジャパンカップがスタート!
ウニの目の前を16頭が駆け抜けていった。

「うわー、今年は最初から最後までレースが見られるうにねー。寝坊したのに。うひゃひゃ!」

ウニは興奮気味にレースを見ていた。
そして、旦那様の本命、テイエムオペラオーが1着でゴールインしたのであった。

オペラオーは大歓声で迎えられた。
本来は穴党であるウニも、今日のレースには大満足であった。

「1番人気の馬が勝つというのが、こんなにも感動的な事だとは知らなかったうにね。」

家に帰ると、昨年と同じくテレビ観戦だったワン太に迎えられた。

テイエムオペラオーがカッコ良かったな。」

「本当に、そううにねー。」

今年は、昨年よりも強く同意したウニであった。


 

10.トリガー君再び (2000年11月18日)

この秋からウニは、競馬場には電車で通っている。
以前のウニは、前日に競馬新聞を買うと、寝る時間も惜しんで予想に明け暮れていた。
が、今はなんとなく

「電車の中で予想すればいいうに。」

と思う事が多くなった。と言うのも・・・

「今日も騎乗依頼がたくさんきているうにね。人気ジョッキーは忙しいうに。」

何をかくそうG1ジョッキー2の事である。
このゲームにハマり、現実の競馬の方をおろそかにしているのであった。

競馬当日の朝。まだ競馬新聞は、買ったときと同じ、ぴっかぴか!なのであった。

そして、電車に乗り込む。
実は、ウニが住んでいるシンガリ牧場から東京競馬場までは、2回の乗り換えがある。そこに盲点があった!

最初に乗る電車には、競馬場に行く人はあまり乗っていないのであった。

その証拠に、途中でどんどん人が降りていってしまう。
もしかしたら、土曜日とはいえ、通勤途中の人などもいらっしゃるかも知れない。
そう考えるとウニは、何となく後ろめたいのであった。
新聞を広げて予想を始めたとたん、

「おいおい、あのウニ見ろよ、競馬してるぞ。ひそひそ」

という声が聞こえてきそうなのであった。

乗り換えが終わり、電車が競馬度を強めてくると、車内もどんどん競馬っぽい雰囲気になってくる。 なにしろ、競馬場正門前行きの電車なのである。

「わーいわーい、やっとお仲間がいっぱいうにね〜。」

と浮かれている間に、すぐに競馬場に到着してしまう。わずかに1駅しかない路線なのである。

「ありゃ、全然予想が出来ていないうにね。」

そして・・・第8レースが終わるまで、買った馬券は全てゴミになってしまっていた。

「むむっ、こんな事なら騎乗依頼を断ってでも予想をしておくべきだったうにね。」

と負け惜しみを言いながら、9レースの出走馬を見渡していた。

「むむっ、トウショウトリガー。」

見覚えのある馬名を見つけたのであった。

「ほぉっ、トリガー君うに?
うにっきーその3『放馬したうにね( ̄ー ̄)』で高橋亮騎手を発馬前に振り落として走り回りながらも今日と同じ芝1400メートルを逃げ切ったあのトウショウトリガー君うに??」

と、やけに説明臭くつぶやき、彼の馬券をすがるような気持ちで買ったのであった。

言ってみれば、フィーリング馬券である。しかし、ちょっと弱気なワイドでの勝負であった。

そのレースは中波乱のレースであった。

なんとウニの期待通り、9番人気だったトウショウトリガー君が、またしても見事に逃げ切りを果たしたのであった!

ウニはそのワイドで、辛うじてその日の負け分を取り戻したのであった。

(*TーT*) 「ありがとうトリガー君。おかげで今日の夕食が豪華になったうによー。」

ウニは夕食を鍋にする事に決めた。

「トリガー君のおかげで、トリ(鶏)ガーたくさん入ってるうにけれども。どひゃひゃ」

「この鶏は勝利の味がするうにねー。名付けてヴィクトリ(鶏)ー。うしゃしゃ」

と冴えわたるウニを尻目にワン太は、

シイタケがうまい。」

と言い残し、後はひたすら食いあげるのみであった。おそるべしワン太。


 

9.静かな週末 (2000年6月17日)

週末のウニは、とても早起きになるのが常であった。
ウィークデーなら、ようやく家を出るかどうかという時間なのに、競馬開催日にはとっくに競馬場に到着しているのである。

しかも、前日の夜は専門紙を見ながらしっかりと予想をしているので、極端な寝不足状態なのだが、それにもかかわらず、ぱっちりと目が覚めてしまうのであった。

この日も例外なく、ウマなり(目覚ましなし)でシャッキリと目覚めたのであった。

ワン太は、

俺はまだ寝・・・ZZZzz・・」

と言い終わる前に爆睡を再開した。

ウニは、いつもより早く競馬場に到着することができた。

「今日は道がすいていたうにね。ラッキーだったうにね。」

そう、ウニは競馬場の入場口に辿り着くまで、この日の開催が中止になっていることを知らなかった。あまりにも、いつもと違う光景(駐輪場の2輪車が全然停まってなかったり、指定席券を購入する行列ができていなかったり)を見ても、

「ちょっと早く来すぎてしまったかな、良い席が確保できそううにね。いひゃひゃっ」

ぐらいしか思い浮かばなかった。
競馬歴2ダービーの若輩者ウニにとっては、競馬がない週末というのは(お正月を除いて)未経験であった。

「( ̄□ ̄;)!!中止うに!?なにゆえ?」

爆破予告でもあったのかと考えてオロオロしていたウニであったが、そのうち事態が飲み込めてきたのであった。

「今日は(*TーT*)勝つ自信があったのに 」

逃した魚は大きく見えるのであった。

帰宅するとワン太は、

まだ1Rも始まってない時間だぞ。」

と暖かく迎えてくれたのであった。
ウニは困った。今日はテレビでも競馬が見られない事に気が付いたのであった(当たり前)。

「競馬なしで今日一日をどう過ごせばいいうに?」

他にもいっぱいあるじゃないか。パチムコとか。パチスロとか。」

ウニは、競馬がなくなると、

「寝不足だから寝るうに。」

と都合の良い事を言い放ち、すぴーっと寝息を立て始めたのであった。目覚めた後も、

「もう疲れたうに。明日は家でのんびりTVでも見るうによ。」

という気持ちでいっぱいであったが、翌日の開催はファンファーレを自粛するという噂を聞き、

「それはそれで珍しいうにね。おもしろそうなので行ってくるうに。」

と、また予想を始めてしまうのであった。


 

8.スタンプペン (2000年6月4日)

安田記念日、と言うと祝日のように聞こえる普通の日曜日、ウニはいつもより早めに競馬場に到着した。

「G1にしては良い席が確保できたうにね。」

そんなウニの安堵の表情が凍りついたのは、1Rの予想を終え、マークシートに記入しようとした瞬間であった。
ターフィーペン(その2参照)のインクがなくなってしまったのであった。
思えば約6ヶ月の間、ケイバを楽しむウニの右手には、必ずこのペンが握られていた。

京王杯SCではグラスワンダー
オークスではマヤノメイビー
ダービーではダイタクリーヴァ

という馬たちの馬番をマークしてきたのだった。

「せめて、今日のレッドチリペッパーの馬券を買うまで頑張って欲しかったうにね。」

しかし、ウニはすぐに気持ちを切り替え、ターフィクラブへ向かった。
新しいペンを買うためであった。
残念ながら、ウニが愛用していたターフィーペンは姿を消してしまっていた。モデルチェンジしたらしい。

「このスタンプペンとやらは、何うに?」

ウニは、推定200円のペンを手に取った。ぴたっと押すだけで、マークが出来るというすごいペンだった。
少し値は張ったが、ウニはそれを購入してみることにしたのであった。
今までのように、ぬりぬりしなくても、マークシートに記入できるのである。200円の出費は痛くなかった。
さっそく1Rの馬券を購入してみる事にした。

ぴたっ
ウニの想像では、こんな感じになる予定であった。

実際には、こんな感じであった。

「これでは細いうにね。」

ずずずっとペン先を右にずらしてみると、

「ぎゃっ( ̄□ ̄;)、失敗うにね。」

こんなになったりもしたのであった。悪戦苦闘であった。

何事も熟練であった。11Rあたりになると、かなり上手にマークできるようになっていた。

「馬券の買い方もうまくなるといいうにね。(i_i)」

帰りの電車の中でつぶやくウニであった。


 

7.ターフビジョンの謎(2000年5月20日)

オークス前日の土曜日。通常、雨の日は家でのんびりしているウニも、この日は傘を差してまで競馬場にむかった。
頑張って来たぶん、良い事があるような気がするのであった。

が、4Rまでは、ウニの馬券は、かすりもしなかった。
そしてむかえた5R、障害未勝利戦。ウニは、

「ようやくチャンスが来たうにね。」

と不気味な笑みを浮かべていた。

かつて、障害レースは全く取れなかったウニも、ここのところ、障害レースしか取れなくなっていた。
早々と馬券を購入したウニは、地下通路を通って、馬場の中に行ってみることにした。
障害レースは最も内側のコースをぐるぐる周るので、

「踏み切ってじゃんぷーするところが、間近で見れるうにね。」

と思ったのだった。
馬場内に行ってみると、新しい建物を発見。

「わぁっ、すごい施設が出来てるうにね。」

まだ未完成であったが、ガラスごしに中を覗くと、ずらっと投票券の販売機が並んでいた。
見るからに、近日OPENという感じだった。そんな建物が2つもあったのだった。
その屋上にはベンチがずらっと並んでいた。展望スペースになっていた。
やや小さ目のターフビジョンも完成されており、プチ東京競馬場という印象であった。
だら〜っと寝っ転がれる芝生もあった。

「ここはKTTうにね。いひゃひゃ」

「カップルが」・「たわむれる」・「芝生」という意味で言ったのだが、

カップルの頭文字はCだぞ。」

と突っ込む役のワン太は不在だった。

馬場内から、障害を飛越する馬たちが見られるのは一瞬であったが、ウニは大満足だった。またしても馬連をゲットしてしまったからだろうか。

メインスタンドに戻る途中、大きい方のターフビジョンの前を通りかかったウニは、配当が表示される所を、まぢかで見たい欲求にかられてしまったのだった。

「ここに○○○円と表示されるうにね。( ̄ー ̄) 」

じー・・・と待っていたのであった。じーーーっと。

いつまで待っても、画面はまっくろであった。

「おかしいうにねー。むっかり」

近すぎて見えないのであった。どうも角度の問題らしいが、これは一度試してみていただきたい。

「世界でいちばん近くにいるのに、見えないとはムカつくうにね。」

ウニは危うく、ラガーレグルス号のゲート試験を見逃すところであった。


 

6.2頭身うにね(2000年5月13日)

時は(その5)と同じくして京王杯スプリングCの前日の土曜日。
ウニはターフィークラブに立ち寄る途中、奇妙な動物を目撃していたのだった。

「あれは何うに?」

と、誰に問いかけるわけでもなくつぶやいたウニの目に映ったのは、
ターフィー君だった。

←もう少しカジュアルな感じであった。

もちろんぬいぐるみであるが、中にスタッフの人が入っていて、メモリアル60の中を軽やかに歩き回っていた。

「2頭身うにね。」

その頭の極端な大きさに、ウニは思わず( ̄ー ̄)な気分であった。

しかし、その場所に流れる空気は、ターフィー君にとってそれほど暖かいものではなかった。
新聞を読みながら懸命に予想をしている人たちがほとんどだったのであった。

「ターフィー君が孤立しているうにね。」

そう思ったウニの脳裏には、何年か前のクリスマスの夜の事が思い出されていた。

「今日の夕食はピザうに。」

注文してから30分。約束通り、宅配ピザはやって来た。
玄関のドアを開けると、なんとサンタクロースが立っていた。

「w(゜o゜)wわっ!何うに?何うに?」

配達員がサンタさんの衣装を身につけていたのだが、すっかり慌ててしまったウニは、

「は、はい2400円うにね。」

と素早く精算を済ませ、サンタさんとサヨナラしたのであった。

あとでそれを聞いたワン太は、

それは笑ってあげないと、かえって失礼だぞ。」

と、冷静に言い放ったのだった。
ウニは猛烈に反省した。サンタさんのご好意を無駄にしてしまったようだった。

「それは、サンタうにぃ?( ̄∇ ̄) どひゃひゃ」

と反応して差し上げるべきだったのだった。ウニはその日のサンタさんと、ターフィー君をダブらせて見ていた。

「笑ってあげないと、笑って・・・」

ウニはターフィー君の方を向き、ニッコリとほほ笑んだのだった。にっこり。

「ターフィー君は、気付いてくれたうに?」

午後のレースで、京都の障害レースの馬券だけとれたのと、
激しかった雨が、帰るころにはやんでいたのと、

「どちらも、ターフィー君のおかげうにね。」

と、勝手に思っているウニであった。


 

5.新製品の罠(2000年5月13日)

京王杯スプリングCの前日の土曜日。
ウニは、どんよりと曇った東京競馬場に、やっぱり来ていた。

午前中に取った馬券は、5R障害競争の枠連だけだった。すでに大赤字である。

「気分を変えるうに。」

そう思ったウニは、お昼休みにターフィークラブ(競馬グッズのSHOP。その3を参照)へ向かった。

「なにか良い新製品が入ってればいいうにね。」

のどから手が出るような魅力的な商品があれば、馬券の買い方も慎重になるに違いない。

「勝って買って帰るうに。」

そうやってモチベーションを高めようというひそかな狙いがあったのだった。

パチムコを趣味に持つワン太にも、同じような癖があった。
景品コーナーにお気に入りの商品があると、

今日は勝って、これを取ってかえるぞ。」

と、鼻息を荒げるのであった。

しかし、そういう時はたいてい撃沈されてしまう。
大枚をはたいた挙げ句、結局希望の景品は得られず、かろうじてチョコレート1箱を持って帰宅するのであった。

ウニはそういう時、

「1粒5000円のチョコレートうに?」

と思いっきり嫌みをいうのであった。

この日のウニは、そういうワン太の悪癖が伝染していた。

「6Rで勝って、このTシャツうに。」
「7Rか8Rのどちらかで、このビデオをゲットうにね。」
「メインレースで勝っちゃうと、買うものがなくて困るうにね。ひゃひゃっ」

とらぬウニの皮算用であった。
結局、この日は午後もほぼ全滅。翌日のグラスワンダーに全てをたくしてしまったのだった。


 

4.君ブランド(2000年5月6日)

ゴールデンウィーク。しかし、結局競馬場に足を運んでしまうワン太とウニであった。
この日は、珍しくウニの勘が冴えわたっていた。
午前中の収支が少しプラス。これは久しぶりに訪れたチャンスであった。
このまま勝ち続ければ、今日の夜は華やかな宴が催されるかも知れない。
たとえば、ウニ(共食い)とかウニ(共食い)とかをいただけるかも知れないのであった。

そんな中、訪れた第8レース。ウニが選んだ馬は1枠1番キミブランド。

「なんとなく、ビビビッときたうにね。」

今日のウニは、自信にあふれていた。

「ちゃんと走ってくれれば、連には絡むと思ううに。」

走ってくれれば・・・であった。

ゲートイン完了、そしてスタート。
その時ウニは、すでに9Rの予想を始めていて、競馬新聞に見入っていた。

「レースは、4コーナーあたりから見ればいいうによ。( ̄ー ̄) ニヤリ」

実に横着な態度であった。

そ・し・て・・・キミブランドは落馬した。スタート直後、土谷ジョッキーを振り落として
走り出したらしい。ウニは見てないのでよく分からない。

1番が落馬したぞ。」

ワン太が非情に言い放った。( ̄□ ̄;)!!ガーン

最近のウニには、ひとつの、いわゆる馬券哲学のようなものが出来上がっていた。

「本命一本には絞らないうに。」

というものだった。

それは、皐月賞でのラガーレグルス騒動。そして、トウショウトリガーの「放馬したうにね( ̄ー ̄)事件(その3参照)」から得られた結論であった。

「1頭が落馬、放馬しても、せめてレースが終わるまでは楽しめる買い方をするうによ。」

しかし、このレースに関しては、その哲学に反した買い方をしていたのだった。

「枠番連勝は1枠でながすうに。」
「馬番連勝は、1−10で勝負うに。」
「念を入れて、1−10はワイドも押さえておくうに。」

すべてが1番絡みであった。
早い話が、ウニの第8レースは、発走直後に終わっていた。
しかも、その瞬間をウニは見ていなかったのだった。幻の第8レースであった。

結局、その後のウニは、いつものウニに戻ってしまっていた。
収支も、うなぎ下がり。
帰り道、マクドナルド様のお世話になっていたのであった。


 

3.放馬したうにね( ̄ー ̄)(2000年4月23日)

人一倍寒がりなウニにとって、2月の東京開催はあってないようなものである。
という理由で、第2回東京開催の開幕週。この日が2000年になって初めての競馬場だった。
久しぶりに、ワン太もいっしょだった。

はりきっているウニは、
「ワン太の馬券も買ってきてあげるうによ。」
と、自らすすんで販売機まで往復していた。

しかし、意外と大雑把なワン太のマークシートには記入ミスがときどき存在する。

「残高が足りません。」ピロッ

「そのレースは発売していません。」ピロロッ

と販売機に怒られること数回。

「ワン太ー!ワン太ー!」と反省をうながすウニを尻目に、ワン太は
ごめんごめん」
とあやまるフリをしながら、実はケイバカタログの浅田次郎の競馬小説を、「これはおもろい!」と思いながら読んでいた。

そしてむかえた9レース若鮎賞。
ワン太は
このレースは自信があるぞ!」
と、生き生きとした目で本馬場入場を見つめていた。
すでに馬券は買ってあった。本命は3番トウショウトリガー!
しかし高橋亮騎手との折り合いが悪いのか、絵に描いたようなカニ歩きをしていた。
「ううむ、これはまずいぞまずいぞ。」
その瞬間、トウショウトリガー君は、高橋騎手を振り落として走り出した!放馬したのだった。

「どひゃひゃっ」
客席からは、比較的明るい歓声が湧き起こった。まだ発走まで時間があるので、みんな馬券検討中だったのだろう。

頭を抱えているのはワン太くらいだった。
除外されれば払い戻しを受けられるのだが、結局トウショウトリガーは出走することになった。
さすがにウニも同情し、「1400mだし、もしかしたら頑張れるかもしれないうによ。」とやさしい言葉をかけたりしていた。

そして・・・
トウショウトリガーは、ほんとに逃げ切った。

ワン太は、スーパードラゴンとの馬連を見事に的中させた。おそるべしワン太。


 

2.ターフィーペン(1999年12月6日)

ウニはターフィークラブ(東京競馬場にある競馬グッズのSHOP)の常連である。
お昼休みに立ち寄る。
しかし、買う事はめったにない(どこが常連なのか・・・)。
スターホースのぬいぐるみやポスターを見て、ちょっと嫉妬している。
「(クリミナルタイプ産駒も、早くここに並んでほしいうにね。)」

そんなウニが、珍しく買い物をした。ターフィーペン(推定100円)である。
何の事はない、赤と黒が1本になった、ごくありふれたペンである。
しかし、妙に気に入ってしまったらしい。
「このペンで馬券を買わないと、勝てないうに。」とまで言い出す始末である。

「この馬うに。」赤い方で新聞に印をつける。
「5Rうに。」黒い方でマークシートに記入する。
どちらかのインクが先になくなってしまうのが嫌なのだ。同時に使い切ってしまいたい。

そんなウニを見ると、ワン太は無性にペンを隠してしまいたくなるらしい。
ウニが、「あれ?あれーー?」とターフィーペンを探している様を見て楽しむ。
それが競馬場に出発する直前だと、ウニの慌てようは、大変なものである。
100円くらいのものなので、なくなったらまた買えばいいのだが、
「その100円で馬券を買ったら、万馬券が当たるかもしれないうに。」
たしかにそうだけど・・・

そんなわけで、また1Rに遅刻してしまうウニであった。


 

1.ペリエさん(1999年11月20日)

オンワードメテオが新馬戦を勝ち上がった5回東京5日目。ウニは当然のように東京競馬場にいた。
勝利の美酒に酔った後の午後のレース、ウニはパドックに足を運んだ。
「O・ペリエとやらを見に行くうに。」
メテオちゃんをはじめ、この日ペリエ騎手は午前中だけで3レースを勝っていた。当然、注目も集まる。
本馬場入場の時間が近づき、ジョッキーが各馬のもとへ散って行った。
「あ、あれがペリエうに・・・。」感動を覚えるウニであった。

「オカベー」
その声は突然響いた。
「オカベー、がんばれー」
と言っている。幼いお子様の声だ。父親が言わせていると思われる。
ウニは内心「(わ・・・や、やめろ・・・ペリエが怒るうによ)」とハラハラしていた。
すると突然、同じ声で
「プリエー」
と言い出した。
「ピュリェー」
「ピゥリイエェ」
と連呼している。
「プリエじゃなくてペリエうによ。」ウニは無視を決めた。
「ピョリョエー」
「ピユリェー」
とさらに続けると、鞍上のペリエ騎手が、くるっと振り向いた。
その声の方に向かってニッコリほほ笑んだようである。わぁーーっと沸いた。ペリエマジックである。

ウニは混乱していた。「ペリエじゃなくてプリエうに!?」
ペリエはPeslierと綴るらしい。オホツク生まれのウニにとって、フランス語はほぼ暗号である。
「最後のerは、舌を巻くうに?」
などと考えながら、午後のレースを観戦した。当然、ペリエの馬券は買っている。

「ペリエがスタンド前を通るとき、何と言って応援するべきうに?
ペリエー!かピュリィエー!か・・・ううむ・・・帽子の色で、赤!赤!とか叫ぶのはカッコ悪いうにね。」
その日のペリエ騎手は、午後は未勝利に終わった。




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