イナダ


 ●アジ刺のバリエーション

 居酒屋などでおなじみのメニューに「アジ刺」「アジのタタキ」があります.一見すると手間のかかる難しい料理のように感じますが,実際はそうでもありません.ちょっとしたコツさえつかめば,船上でも簡単に作れます.

 アジ釣りに行くときは,小さなまな板(100円ショップで売っている,小型で薄いもので十分)とステンレス製の包丁(またはナイフ),薬味のネギ&生姜&わさび(チューブ入り)のほか,携帯用の醤油(15cmくらいの小瓶入りで,コンビにで売っている)を用意します.料理に使うアジは全長20cm前後のものでよいでしょう.

 まず,選んだアジをシメて内臓を取り,腹の中を海水でよく洗います.次に持参した包丁またはナイフででアジの鱗をよくこそげ落としてゼイゴもすきとり,よく洗って水気を切ります.このアジを3枚におろし,各片身の腹骨をすきとります.この方身を2mm厚くらいにそぎ切りし,別途用意した薬味類を微塵切りしたものと和え,弁当のご飯の上に乗せて醤油をかめて食べます.中骨(血合い骨)を取らなくて大丈夫か?という気がする人もいるかと思いますが,このサイズのアジはまったく気になりません.

 もちろん,釣りの合間にビールを飲む際のつまみにするのも最高です.もっと凝ったことをしたい人は,アジの身をそぎ切りにするのではなくいよく叩き,味噌&氷水と合わせて「ガラ」にするのもよいでしょう.


 ●イカ刺と沖漬け

 イカ刺は思いのほか簡単に作れます.要はイカの皮を剥いて細切りにするだけですが,コツはイカの身をよく洗ってヌメリうをとること,イカを切る前に身とまな板をよくふいて水気をきることです.なお,スルメイカはときとして寄生虫がついていることがあります.外皮に白いウジ虫のような感じでぶら下がっているほか,同様のものがくちばしの周辺に食い込んでいたり,はては皮を剥いた下の身に食いついていたり,内部のワタの上についていることもあります.こういうイカだった場合は持ち帰って加熱して食べるほうが安全です.

 沖漬けは釣ったその場で食べる料理ではありませんが,基本的に船上でしか作れません.釣行前夜に沖漬け用のタレを仕込んでおき,これを船上に持参して,釣れたイカを生きたまま入れます.コツは必ずイカに水を吐かせてから漬け込むことで,こうしないと漬け汁が水っぽくなって出来上がりの味を落としてしまいます.漬け汁の作り方は醤油と酒を1:1で合わせて一煮立ちさせてから冷ますことですが,配合は好みで変えればよいでしょう.人によってはミリンを加えたり,日本酒のかわりに老酒や招興酒を使ったりします.

 漬け汁はペットボトルに入れて持参すると便利です.作ったばかりの漬け汁をペットボトルに入れてキャップをしめ,そのまま流水に浸せば簡単に冷えます.量は500mlでイカ3杯程度を目安にすいればよいでしょう.少ない漬け汁にイカを入れすぎると,十分に味が染みません.


 ●干物全般

 干物はほとんどの獲物で作れます.有名なところではアジとスルメイカですが,メバルやカサゴ,サバ,シロギス,タチウオなどでも美味しい干物が作れます.

 作り方は簡単で,獲物を3枚におろしてよく洗い,持参した塩を海水に加えて味を濃くし,その中に開いた獲物を30分ほど漬け込みます.これを船上のパイプやロープに引っ掛け,潮風の元で乾燥させれば完成です.なお,スルメの沖干しに限っては塩水に漬けることなくそんじょまま干します.

 獲物は内部までよく乾燥させたいので,串揚げ用の串を持参し,それに刺してから紐でつるすと効果的です.また,塩水に漬けるのではなく,粗塩を身にすり込んで干したほうが美味だとす意見もあります.る

 なお,東京湾のシーバス釣りではときとして凄まじい入れ食いになることがありますが,そういうときはシーバスで干物を作るとすばらしく美味です.下手に塩焼きにしたものなど足元に及びません.


 ●船上での料理〜注意事項

 家に帰ってから台所で料理するのと違い,船上で料理する場合は注意しなければならないことがあります.

 まず,船上は揺れているので,手元が狂いやすくなります.余所見をしているすきに船が揺れ,自分の手に包丁をつきたてることにないよう注意が必要です.沖上がり後の帰りの船上では向かい風も受けるので,船首を背にして風除けを作り,そこで作業するのが安全です.この場合,バケツを多めにキープして,船が走り出す前に海水をたっぷりキープしてください.走っている船から水を汲むことはできません.

 持参する包丁は鉄や鋼製品のものはダメです.塩の影響であっというまに錆びてしまい,使い物にならなくなります.ステンレス製の小包丁やナイフのほうが便利です.

 これは料理というわけではありませんが,帰りの船上で魚をおろしてビニール袋やタッパなどに入れた後にクーラーで冷やして持ち帰れば,帰宅後の調理が極めて楽になります.また,獲物の腸を出してしまえば,家で生ゴミをあまり出さずにすむというメリットもあります.


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