小アジのサビキ釣り


 ●釣期

 単にアジ釣りという場合はビシ釣りのことを指し,中〜大型狙いになります.これに対し,サビキ釣りは15〜20センチの小型を数釣ることを主眼としており,釣り場,仕掛けともにビシ釣りとは大きく異なります.

 年によって差はありますが,東京湾では例年7月になると一部の船宿でサビキアジの乗合いがスタートします.8月になると本格化し,秋口には一回りサイズアップしたものが釣れるようになり,最盛期にはビシによる大アジ狙いとサビキによる小アジ狙いを別出船で釣らせる船宿も増えてきます.終期も年によって違いますが,だいたい11月〜12月半ばまで続きます.


 ●釣り場

 狙うポイントは千葉県側の木更津〜大貫,盤州,中ノ瀬などが中心です.神奈川県側では猿島周辺が著名なポイントですが,川崎〜横浜を狙うことは意外に少ないようです.また,金谷や保田では真沖を攻めるサビキアジの乗合いが周年出ていることで有名ですが,東京湾奥からの船がこのポイントを攻めることはないと考えてよいでしょう.

 いずれも水深は20〜30mまでで,同じ浅場のメバルとは違い,砂底の平坦な場所を攻めることが多いようです.何らかの障害物があったほうが魚の寄りはよいようですが,だからといって根の粗いポイントや岸壁,障害物の際などをシビアに攻めることはありません.回遊している小アジの群れを魚群探知機で探し,反応を見つけたところで仕掛けを降ろすというパターンが中心です.


 

 ●タックル

 仕掛けが全長2.5m前後あり,これに30センチほどのゴムクッション(2mm径)を併用するので,竿は3m級のものが便利です.短かすぎると一杯まで巻き上げても仕掛けの最下部が余ってしまい,取り込みの際に不便になります.サビキアジ専用の竿というのはほとんど見掛けませんが,針がミチイトやガイドに絡むトラブルを防ぐためにも中通し竿が有利です.ただし,中通し竿でも針が竿を回り込んでミキイトに絡むトラブルは防げないので,船が移動するときは風で絡まないように注意が必要です.

 仕掛けは一般的なサビキ仕掛けとは異なる部分が多く,よく分からなければ船宿で買い求めるのが確実です.「東京湾専用」と銘打ったサビキ仕掛けも市販されているので,これを使ってもよいでしょう.これにコマセカゴとゴムクッションをつけ,オモリは40〜50号を使用します.


 ●釣り方

 釣り場に到着すると船長は魚探で小アジの群れを探し,濃い反応を見つけたところで投入の合図が出ます.流し釣りスタイルをとることが多いようですが,状況がよい場合はアンカーを打ち,魚を船の下に集めるようにして釣ることもあります.

 釣り場に到着してエンジンがスローになったらコマセカゴにアミコマセを詰めて,いつでも投入できるように準備します.コマセを詰めすぎるとカゴから出にくくなるので,7〜8分目程度に詰めるのがコツです.タナは基本的に底中心ですが,小型がが多いときは水面下5m程度でも入れ食いになる時もあり,魚の活性が低いときなど50cmタナを変えたらまったく食わなくなることもあるので,その日のパターンを早く見つけることが大切です.

 食いのよい日は仕掛けをタナに降ろした瞬間にアジが飛びついてきて,独特のグングンという引き込みを見せます.しばらく待っていると,群れているアジが次々に飛びついてくるのが分かります.頃合いを見て仕掛けを上げますが,あらかじめ竿を船縁に立てたときにオモリがちょうど床に寝て安定する状態を確認しておき,そこまでリールを巻いてから取り込むようにすると魚を針から外すのが楽です.なお,魚は上の針についているものから外すのが原則です.


 ●テクニック

・単にコマセを詰め替える場合は仕掛けを全部巻き上がるのではなく,コマセカゴが目の前にくる位置までリールを巻いて仕掛け自体は船の外に置いたままにしたほうが作業が簡単.

・ベタ底でしか釣れない場合はコマセカゴをオモリのすぐ上につけたり(いわゆる逆サビキ),オモリを底につけた状態で仕掛けをたるませる戦法が効果的.

・東京湾用のサビキ仕掛けはハリスの間隔が短いので,魚を外すのときにタオルなどで掴むとハリが引っ掛かりやすく,かえって手際が悪くなる.大き目のメゴチバサミで挟むのがよい(これはアミコマセを詰めるのにも使えるスグレもの).

・通常はハリにエサをつける必要はないが,食いが悪いときはイカタン(米粒程度に切る)やアオイソメ(5mmくらい)を刺すと効果がある場合もある.同様にタコベイト(グリーン)の足を1cmほど切ってつけるのも効果的な場合がある.

・富津〜大貫,海保周辺などの釣り場では,秋口になるとアミコマセを狙ってクロダイが集まってくることがある.ビシとテンビン(仕掛けはビシアジ用でOK),大粒のつけエサ用オキアミを用意し,アジを適当に釣ったところでクロダイ狙いに変更するのも面白い.あくまでもオマケで狙うのだから,混雑していないときに船長の許可を取ってから行うこと.

・最初の1匹が来てしばらく待っても追い食いがないときは,魚の活性が低い証拠.そんなときは食いが浅くて下手に待っても逃げられるだけなので,1匹掛かったら仕掛けを上げて確実に取り込むのがよい.


 ●食べ方

 調理する際は,魚が温まってしまうと皮を剥きにくいうえに味も落ちてしまうので,捌く前の魚は氷水(塩を溶かしてあればベスト)に浸けておきます.もちろん,完成した刺し身は食べるまで冷蔵庫に入れておきます.  

・刺し身

 1)小アジは内臓を取って3枚におろす.数が多いときは面倒なので,うまく捌ける人は内臓付きのままおろしてもよい(もちろん内臓は残す)

 2)切り身の腹骨を包丁ですき取り,布巾やペーパータオルで押さえながら皮を剥く

 3)ここまで処理すると,半身の切り身がそのまま一切れの刺し身になるので,順に皿に並べる

 中〜大アジは中骨を取らないと食べづらいですが,小アジの場合は取らなくても全く気になりません.ワサビのほか,白髪ねぎを薬味にして食べても美味しいです.

 

・酢じめ

 1)刺し身のときと同じ要領で3枚におろし,腹骨をすき取る

 2)バットに粗塩を敷き詰め,そこに切り身を並べて上からも粗塩を振り(全体が真っ白になるくらい),冷蔵庫で30分ほどおく.魚から余分な水分が抜けるので,塩が湿ってくるのがわかるはず

 3)冷たい5倍酢(酢1:水5)で切り身を丁寧に洗って塩を落とし,あらかじめ作って冷やしておいた甘酢に浸ける

 4)冷蔵庫に30分ほどおき,ペーパータオルで余分な甘酢を拭き取り,皮を剥いて皿に並べる

 アジの身が締まったところに甘酢の味わいが加わり,刺し身とはまた違った美味さを堪能できます.

 

・南蛮漬け

 1)小アジは腹わたを取ってよく洗う.小出刃やナイフを使うと簡単だが,数が多いときは喉元のあたりから手でむしり取ってしまう方法もある

 2)ビニール袋に片栗粉を入れ,塩コショウを加えてよく拡販する

 3)水気を切った小アジを入れ,空気を入れたまま袋の口を閉めてゆっくりと振る.このとき,魚の表面だけでなく腹の中にも粉が付着するようにする.袋を勢いよく振ると,魚のヒレにあるトゲが袋を突き破って手に刺さるので注意

 4)油を160〜165度くらいの低温にしてじっくり揚げる.よく揚がったら一端取り出し,冷ましたところでもう一度油に戻して二度揚げにする.油から出す少し前に火を強くすると,表面がカリッとして仕上がりがよくなる

 5)あらかじめ酢3:醤油2(好みで酒や砂糖,赤唐辛子を加える)を一煮立ちさせた漬け汁を作って冷ましておく

 6)深めのタッパなどにアジを並べる.その際,薄くスライスしたタマネギをサンドイッチするようにする.この上から漬け汁をかけ,よく冷めてから冷蔵庫にしまう

 すぐに食べても美味ですが,1日経つと味が染みてより美味しくなります.漬け汁は各自の好みの味にすればOKで,醤油より酢を多くするのがコツです.

 

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