facsimile は、ファクス か ファックスか

facsimile.htm
                                                           2003年3月9日



このページでは、今だに解決されていない、「ファクシミリの呼称」について話題にします。この問題について気にしているのは、私だけでしょうか。

facsimile(ファクシミリ)は、会社などの職場では、今や絶対必要不可欠な、文明の機器でしょう。果たしてそれが、ご家庭となると、どうでしょうか。ほとんど必需品と言ってもいいのでしょうか。私にはよくわかりません。

新しもんがり(新しがり屋)でない私は、テープ起こしの営業を始めて、テープ起こしの原稿をファクシミリで納品することもあるかな、と思って、投資感覚で購入したのが、昨年の7月ごろでした。

それ以後、ファクシミリの電話が小鳥の鳴き声みたいに「ピヨ、ピヨ」と鳴り始めると、「ファクス」だとわかって、気分が落ち着かなくなります。紙はあるか、巻き込まないか、インクはあるか。とても心配になって、ソワソワし始めます。最近は、触らぬ神にたたりなし、というわけで、出来るだけ使わないことにしています。だから、この文明の利器の恩恵に浴している、と言うにはとてもほど遠い状況なのです。

ところで皆さんは、この機器をいつもどのように呼称し、どのように表記していますか。「ファクス」でしょうか、それとも「ファックス」でしょうか、それとも「FAX」?「ファクシミリ」?

例によって例の如く」で、どんな言葉も短縮してしまうのが好きな日本人のこと、「ファクシミリ」を縮めて「ファックス」と言い出したものだから、このファクシミリの悲劇(?)が始まります。

このやや長めのファクシミリという名前が、やがて短縮されることを予見して、始めから「ファクシ」とか「ファクス」とか「FAX」にしておけば、別に問題はなかったのです。

そもそもこれは、その機器を開発したメーカーに問題があったと思います。機器を開発するだけが能ではありません。開発して発表するときに、あらかじめ適当な、短縮形の、かわいい名前を命名して、宣伝用カタログにでも刷り込んでおけば良かったのです。しかしそのためには、前もって、「ファックス」という名前がどことなく、漠然とでもいいですから、印象が悪いという感覚が無くてはなりません。

ご存じの人もあると思いますが、「ファックス」を英語に直すと、「f,u,c,k,s」となります。これは、いわゆる、four-letter words (四文字言葉 = 卑猥語 = taboo words )なのです。辞書を調べれば、外に例が載っていると思いますので、ここでは控えておきます。(注:「f,u,c,k」が単数名詞で、「f,u,c,k,s 」が複数名詞です。この複数名詞がかなめです)

我が家には、この文明の利器が長い間なかったものですから、このファクシミリのことはよく知りませんでしたが、やがてその機器の名前は、やたら不協和音となって、私の耳に響き始めました。「ファックス、ファックス、ファックス・・・」。(>_<)

「やれ、やれ、困ったものだ。汝、『ファクシミリ』を、なぜ『ファックス』とのたもうか」。私は、この「ファックス」という言葉を目にし、耳にする度に、そんなふうに思いました。

嘆かわしい状態が、どのぐらい続いたことでしょうか。最近やっと、マス・メディアの中で、「ファクス」と言い始め、そして書き始めました。そのような新聞や雑誌、それにテレビが増えてきました。多くの人が、この「ファックス」の問題点に気づき始めているのじゃないか、と思います。

しかし、まだ何も知らない、つまり英語の「f,u,c,k」の意味がわからない人たちが、おそらく点検のときに、見落としてしまうのじゃないかな、と想像します。仮に「f,u,c,k」を知っていても、その複数形の「f,u,c,k,s」まで知らなければ、同じことかもしれません。同じテレビ局の中でも、表記が「ファクス」であったり、「ファックス」であったり、また「FAX」であったりで、乱れています。

知らぬが仏で、いいじゃないかとお考えの御仁、この国際社会で、この「ファックス」に、戸惑っている外国人を想像してみてください。(^_^) これはやはり、イマジネーションの問題ではないかと。もっとも、マス・メディアの中で、禁止用語として、別に横断幕的な、統一ルールがあるわけじゃなさそうです。今は、まだ運動の途中のように思います。

すべての「ファックス」が「ファクス」または「FAX」、あるいは「ファクシミリ」になるまで、まず私たち、テープ起こしをする人の意識を改める必要があるように思いました。せめてテープ起こしをする人は、「ファックス」だけは避けることにしましょう。「ファクス」と表記して、「ファックス」じゃないか、と苦情を言われることはあるだろうと思います。そこが踏ん張りどころでしょう。

検索エンジンで、「ファクスか、ファックスか?」で検索しますと、いかにこの機器の名称が気まぐれに使われているか、おわかりになるでしょう。「ファクス」、「FAX]、「ファックス」、「ファクシミリ」のように使い方が乱れている様子がわかります。このような機器で、外に名称がたくさんあって混乱している例を、ご存じですか。おそらく無いように思います。

facsimileの名称がこれほど乱れているのは、最初の短縮形、「ファックス」という呼称に、問題を感じ始めたからではないでしょうか。私は、そのように受け止めています。facsimile (ファクシミリ)には、つまる発音(促音)がないのに、どうしてつまってしまうの、ほんとに。(>_<)