ホームページ 前の話 次の話

マカロニ

平成10年11月9日(月)

数学の授業で、生徒が図形的なイメージをつかむことは、大変難しいようだ。特に、空間的な把握は難しく、黒板を使って説明しても、わかるわけはない。

小学校の低学年では「算数」の大好きだった子供たちが、不思議なことに年々嫌いな子が増えてくる。高校くらいになると、「数学」が嫌いだとか、苦手だという生徒が多くて、悲しいことである。

数学は、難しいのであろうか。いや、そんなことはない。誠実に勉強していれば、少なくとも大学入試程度までは何とかなりそうな気がする。しかし、そのためにはいくつかの条件がある。

まず、教科書に書いてある例題などを実際に自分で解いてみるだけの根性は、必要である。しかし、どんな問題でも一生懸命に解いていて、途中でいやになることがないような性格では、難しい。だんだんいやになってきて、何とかもう少し簡単にならないかな、と思わなければいけない。数学は、本質的に怠け者の学問である。楽をしてしかも良い結果だけは欲しいと思わなければ、数学の力はつかない。

公式なんかも、教科書の公式をノートにまとめて、まじめに覚えているだけでは、使えない。公式なんぞは、とりあえずこんな公式があるのかと思ったら、それでとりあえずおしまい。具体的な問題を解くときに、改めて辞書の変わりに教科書を見て、公式を見ながら問題を解けば良い。100題も解いているうちに、良く使う公式は覚えてしまう。

計算の途中式は、出来るだけ詳しく書いたほうが良い。生徒たちを見ていると、成績の良い子ほど、意外と途中式をきちんと書いている(実は、例外も多いが)。書くことによって、手で覚え、目もで覚えるのだろう。

図形が絡む問題は、自分でも図を書かなければならない。これが難しい。始めは教科書や黒板の図をていねいに写すことから始めるしかないだろう。それでも分からない人は、どうしよう。簡単な模型でも、作ろうか。困ったね。各自、考えてみよう。

3年生の最後に、体積の問題が出てくる。その中に、ドーナッツ型の立体が出てくる。この体積を説明するのに、まず、穴のあいていない立体(A)を作り、その後で、中の立体(B)をくりぬいて穴空きの立体にすると、体積の計算がA−Bで計算できる。

その説明のときに、昔から管状のマカロニをどうやって作るかで説明している。マカロニを広辞苑で調べると、

  マカロニ【macaroni フランス・イギリス】
   (イタリア語ではマッケロニ maccheroni)
   小麦粉を水で固くこねて製したイタリアの代表的パスタ。
   糸状・管状または貝殻状に製する。

と書いてあるだけで、どうやって作るのか本当のところは知らない。生徒にする話しは、こんな感じである。

「始めに小麦粉をこねて、太目のうどんを作ります。その後である機械に通すと、中をくりぬいて芯の部分がスパゲッティ、外側がマカロニになります。一遍に両方出来て簡単で良いですね。」

いや、丸っきりの嘘である。いや、嘘かどうかも分からない(そんなわけないか)。説明が下手なせいで、適当な話しをしているのだが、本当のマカロニの作り方って、どうするんだろう。興味があるんだったら、自分で調べれば良いのだが、そこが数学の教員、思うことは思うが実行が伴わない。

ページのTOPへ戻る

ホームページ 前の話 次の話