ハムスター地下室(1)


《ペットショップへ行く前に》

よいこの みなさん!

ハムスターを かいたいと おもったら、ぜったいに! ぜったいに! ぜったいに! おとうさんや おかあさんに、かってもいいかどうか きいてからにしましょう。
ないしょで かったりすると、あとで かならずこうかいしますよ!

クララ
事故で 左後ろ足を失った ジャンガリアンハムスター 《クララ》
(1年前に ペットショップから もらい受けた子)
(《クララ》 が 3本足に なった訳)

あなたは、かわいいハムスターと一緒に暮らしてみたいですか?
ハムスターは、友達から譲ってもらったり、里親さがしをしている人からもらうことができますね。
でも、ハムスターだけでは、当然、飼うことはできません
ケージ(かご)や、巣材などがそろっていなければ、あなたもハムスターも困ってしまいます。

そこで、最も手軽で便利なのがペットショップです。
ハムスターの飼育に慣れた人なら、近所のホームセンターやディスカウントショップを覗いてみるのもいいでしょう。
しかし、あなたが初心者さんだったら、適切なアドバイスをしてくれる専門店ペットショップを利用したほうが安全です。

とはいえ、全部のペットショップが、ハムスターに詳しい訳ではありません。
犬や猫だけを扱っているところもありますし、爬虫類や鑑賞魚が中心で、ハムスター担当の店員さんが少ない店もあるのです。

ハムスターに詳しいペットショップの選び方は、次回以降から連載させていただくとして、今回(第1回目)は、実際にペットショップへ行く前に、知っておくと便利な『ペットショップ利用のコツ』を、お教えいたしましょう。

まず、じゅうぶんなサービスを受けられるタイミングを、間違えないようにしましょう。
夜行性であるハムスターをチェックするには、昼間よりも夕方以降が望ましいのは確かです。
しかし、だからといって、閉店まぎわに急いで駆け込んだりすると、損をします
閉店前30分くらいは、そろそろ閉店準備を・・・と思っている(あるいは、すでに準備に取りかかっている)店員さんがいる可能性があります。
それなりに忙しいので、満足のいく説明を受けられないかもしれません。

時間制で店員さんが交代するペットショップでは、すでに閉店数時間前から、店員さんの数が減っている場合もあります。
ハムスターに詳しい店員さんが残っている確率も、低くなります。
その上、あなた以外のお客さんがいたとしたら、事情によっては、かなり待たされるおそれがあります。

どうしても閉店まぎわにしか行けない人は、いきなりその場で購入したりせず、面倒でも何回か通って、徐々にターゲットを絞っていきましょう。
余裕をもって品定めをしないと、特に生き物の場合は失敗しやすいのです

おかしな話かもしれませんが、実は土日祝祭日も、あまりおすすめできません。
日本人の休日は、土日祝祭日に偏りがちです。平日はすいているペットショップでも、この日ばかりは、どっと人が押し寄せることがあります。
店内が混み合っていたり、店員さんが忙しすぎると、やはり、じゅうぶんな説明を受けられないおそれがあります。

しかし、土日祝祭日にしか休みをとれない人は大勢います。
人込みの中から、自力で適切なハムスター用品を選ぶには、どうすればよいのでしょうか?

あなたが見つけたペットショップには、お店でおすすめの『飼育セット』が用意してありますか?
市販の飼育セットでも、最低の用具はそろっていますが、お店が独自に組んだ飼育セットを見てみると、その店のハムスター(?)が、よくわかります。
たいていの場合は、その店の中で一番ハムスターに詳しい店員さんが、セットを組んでいるはずです。

信頼できる店ならば、この『飼育セット』を選ぶのが、簡単かつ、比較的安心な買い物の仕方です。
さらに、セットなら価格もお得になっていることが多いので、迷ったらセットで購入してしまいましょう。
必要な器具の買い忘れも防ぐことができます。
(Q.どんな種類のハムスターでも、同じ飼育セットが使えるのでしょうか?)

飼育セットを選ぶと、あとで相談したくなった時にも役立ちます。
ハムスター飼育アドバイスを受ける時は、現在の飼育環境を、できるだけ詳しく伝える必要がありますが、セットで購入したと言うだけで、説明の半分以上は省略できるからです。
(他のお店で買ったセットだったら、省略してはいけませんよ)

ハムスターブリーダーさんなどから入荷している店は、入荷日を聞いておくのも、選ぶ時の参考になります。
入荷したてのハムスターは、移動のストレスで弱っていることがあります。
また、病気にかかっているおそれがないとはいえません。
まだ幼い、きちんと離乳したかどうかもあやしいハムスターが混じっていることもあります。
特に初心者さんには、生後3週間以前の小さいハムスターは、あまりおすすめできません
色や毛並みのバリエーションが豊かなハムスターの中から、好みの1匹を見つけたいのなら、入荷直後のほうが、たくさんそろっていることは確かですが・・・。

入荷してから数日(生後1ヵ月前後)たったハムスターは、成長して、少々大きくなっていますが、ストレスもなく元気そうなら、連れて帰るには一番適しています。
中には、おとな顔負けの大きさになっている子もいますが、生後1ヵ月前後なら、まだまだじゅうぶん子供ですので、馴れないのではないかと心配することは、まずありません。

筆者の経験では、生後1ヵ月を過ぎた子のほうが、かえって馴らしやすい場合が多かったように思います。
なぜならハムスターは、成長するにしたがって、次第に動きが鈍くなってくるからです。

もちろん、ワンパクすぎて馴らしにくい子もいます。
が、そんな時は、無理に抱き上げたりせずに餌を手渡しするなどして、その子に適した付き合い方を見つけてください。
ハムスターはもともと、過剰に触れられるのを好まない生き物なのです。

店で直接ブリーディング(繁殖)をしているペットショップなら、店員さんと仲良くなって、事前に予約をしておくといいでしょう。
少しくらい大きくなっても、予約さえしておけば、普通は勝手に販売したりはしません(前金の有無にもよりますが)ので、好みの子を、ほぼ確実に手に入れることができます。

移動のストレスがないので、離乳直後に連れて帰ることも可能です。
実際に繁殖を担当した店員さんの話が聞けますし、場合によっては、ハムスターの両親を見せてくれるかもしれません。
お父さん似か、お母さん似か、なんてこともわかるのです。
何より、自分の店で産まれた子なら、店員さん自身もかわいがっていたはずなので、アドバイスに熱が入ることでしょう。
その子が離乳する時に使った餌も店にあるので安心です。
迷わず、最初はその餌を与えましょう。

ハムスターを買う時には、電話での飼育アドバイスが受けられるかどうか、聞いておいたほうがよいでしょう。
病気やケガのことは獣医さんに聞くべきですが、ちょっとした相談なら、ハムスターに詳しい店員さんにたずねてみたくなる時があります。
定休日などのチェックも、忘れないようにしましょう。


お子様がハムスターを飼われる予定の保護者の方へ

ハムスターの飼育は、犬や猫に比べて簡単だと言われることがありますが、実際には(難しいとは申しませんが)、それなりの知識と覚悟(?)が必要になります。
小学生以下のお子様に、世話の一切を任せることは、まず無理だとお考えください。

たとえそんな約束をしたとしても、途中で飽きてしまったり、面倒くさがったりして、きちんと世話をしてやれない、などということは、当たり前のように起こります。
そんな時、厳しく注意したり叱りつけたりしても、お子様の年齢によっては、解決しないことがよくあります。
いやいや世話をするならまだしも、生返事で手抜きをしているおそれもあります。

それでも、ハムスターの世話をお子様に任せっぱなしにしておいて、餓死や病死、事故死などさせてしまったら、保護者であるあなたの責任であるといっても、過言ではありません。

原因は、事前の知識がほとんどないまま、衝動的に、かわいいと思った生き物を手に入れたくなるという、子供なら普通の心理に、みんなが負けてしまうからです。
ハムスターの飼育を許可したからには、最終的に保護者であるあなたが、ハムスターの面倒をみてやらなければなりません

ハムスターはどうも苦手だと思うなら、最初から飼わないほうが賢明でしょう。
同じく、保護者さん自身が飽きっぽかったり、面倒くさがりやだったり、餌代がもったいないとケチるタイプの人だったら、すべての生き物の飼育を見合わせてください。
生き物の飼育は、面倒で、お金のかかるものなのです
無理に飼うことはありません。
あなた(人間)のためでもありますし、ハムスターのためでもあります。

どうしても『子供の情操教育に』と思われた時は、まず、保護者であるあなたが、立派なお手本を見せてあげてください。
あなたは、お子様の鏡なのですから。


原文&画像提供:NEZUMI(愛玩動物飼養管理士)


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