Miyashita's talk@"AHAHA"
talk 2:「大人がライブを見るならば」

 前号ちょっと偉そうな事書いたかなぁ、と思うんで、今回はゆるめな話など。ライブレビューにも書いた“TOKYO GAG COLLECTION『ミラクル』”観覧記。
 なにしろ弱ったのが18:00という労働者に厳しい開演時間。もしかすると「公会堂」って場所はあまり遅くまで貸し出していなくて、早く終わらせるべく開演から早いのか?などと邪推しつつ、最初の数組はハナっから諦める決意をして出勤。しかしこの日は、日本全国的に台風+秋雨前線による大雨の被害が出た日。勤務先のもより駅では全く降ってなかったが、東急東横線祐天寺駅に着いたらもう笑っちゃうしかない程の大雨。どこでも自転車で移動する癖のある私は「傘を持っていると運転の邪魔」という理由で、こんな日も傘は持参していなかった。しかも今回の会場である目黒公会堂の場所を全く把握していない始末。こうしている間にもどんどんネタは進んでいるというのに…。どんな塩梅?と駅前のスペースをのぞくと、そこにはバスターミナル。おおっ! 区役所付属の公会堂ならこの手のバスが行かないはずはないっ!と思い立ち、バス停の屋根のあるスペースまで猛ダッシュ。ものの数十秒間雨に打たれただけなのに髪の先から雫が落ちる程になりつつ、無事バスに乗車。目黒区役所まではほんの3駅。短い距離過ぎてカッコ悪い気がするが、道に迷わず雨にも打たれず会場まで着ける方が正しい、と自分に言い聞かせているとあっという間に到着。会場に入るとちょうどアンバランスが終わった所。致し方ないとはいえ、3組ほど見逃してしまって無念。
 ライブ本編。見た中で最もハマったのはポカスカジャン。というのもこの時期、アカペラの曲をカラオケで歌う為、一曲中のボーカルチェンジのタイミングを書き出す、という作業に没頭していたせいか、私の耳は声やちょっとした歌い回しを聞き取るという行為が当然な事と化していた模様。故に、ミュージシャンを見る時のように「歌う技術」に心を奪われた。音楽をネタにする人々は他にも沢山いるがそんな風に感じたのは初めて。無論ネタとして楽しめたのは言わずもがな。そしてビシバシステム。いきなり住田さんが客席中ほどの扉から登場。ものの3mほど先、スポットライトに照らされてカメラ目線で語りかける姿は非常に男前。それなのに布施さんにたしなめられおとなしくステージ上に戻る弱さったら、もうかわいらしいほど。そして、二人揃っての異常なほどにしつこい客いじり。小理屈抜きでひたすら笑うしかないという、ナチュラルハイ入るネタだった。この二組にすっかり気持ちを持って行かれ、気持ち良く終演したのがまだ20:00過ぎ。会場を出ると雨まで止んでいた。とても幸せな気持ちで、今度は歩いて駅まで戻った。
 ゆったりとした椅子に座って、キャーキャー言う娘さん達もそれほどいなくて、これだけ豪華なメンバーを見るという、非常に優雅なライブだった。

from"AHAHA"Vol.12 98/12/04


INDEXへ戻る