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空間構造と社会構造のシンクロ

鉄・ガラス・コンクリートで織り成される巨大な3次元なユークリッド空間の構成は、近代の経済システムから見ても非常に有効に作用し、社会システムやマネーフローもそれに乗っていった。鉄とガラスによって作られる空間は供給する側のコントロールが容易である。それらの単一素材への物質的な意味での巨大資本の投下は行いやすく、それが、それを執行する行政、マネーフローをマネジメントする金融などの社会構造維持機関に力を与え、社会秩序などと現在言われている「構造」を規定するに至っているのだ。
また、空間、経済と同時にコミュニケーションの形態も構造的であった。例えて言うならば、国籍、所属組織、収入、職業、学歴など個人を規定する様々な事象、すなわち「肩書き」が個人を社会の中にプロットさせ、その関係性の中で個人が存在していた。個人をそのような関係性のグリッドの中に規定することにょって社会構造を維持させていたのが現代であった。経済とコミュニケーション形態が鉄とガラスの構造空間を生んだのか、それともこれらの素材によって作られた均質空間が、社会構造の規定に大きく影響しているのか、その順序はわからないにしても、不思議なほど空間・社会と、建築空間に用いられる素材はシンクロするものである。

「20世紀建築研究」INAX出版 馬場正尊 構造から質感へ より

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