[FTTH]

[FTTH]について


『FTTH』とは

☆FTTHとは(Fiber To The Home)の略で、ユーザーまでのアクセス系ネットワーク を完全に光ファイバー化して、 個々の家庭まで光ファイバーを引き込み、高速・広帯域の回線で音声や静止画、動画 、データなど様々な情報をすべて送受信するという方法のことです。 現時点では光ファイバーケーブルを敷設するコスト(光化のコスト)は銅線(メタ リックケーブル)より高価なため、 すべてのアクセス系ネットワーク、すなわち1軒1軒の家庭までの“足回り回線”を 一斉に光化するのは必ずしも実用的な解ではなとされ、そこで「FTTC(Fiber to the Curb)」と呼ぶ 構想が生まれた。Curbは歩道の縁石のこと。FTTCでは、利用者の家の近くまで光ファ イバーを敷設して、 最後の引き込み線はユーザーニーズに応じて光ファイバーやメタリックケーブルを使 い分ける。 この他、オフィスまでのネットワークを光ファイバー化する「FTTO(Fiber To The Office)」 や、 集合ビルまでを光化する「FTTB(Fiber To The Building)」といった言葉もある。 つまりは、家庭まで光ファイバーケーブルを引くということ。 各家庭までの通信ネットワークをすべて光ファイバーケーブルを使って敷設するとい うことだ。 光ファイバーにはコンピュータ用のデータ、テレビ映像、音声通信(電話)などの情 報を流すことが可能で、 高速かつ常時接続のネットワーク環境を手に入れられる。
☆FTTHの大ざっぱなネットワーク構成は、家庭まで光ファイバーケーブルで結ばれる という仕組み。 FTTHに対して、最近、何かと話題のADSLサービスや、従来からのISDN、 アナログ電話(56kbps)はNTT局から家庭までの配線に銅線(メタリックケーブル) を利用している。
☆このFTTHの魅力はズバリ、従来の銅線などを使った通信インフラと比べて桁違いに データの伝送能力が 高いということにある。実験レベルでは、毎秒約3.3テラビット(テラはギガの1000 倍)、商用の光ファイバーでは 毎秒16テラビットを実現している。回線速度は想像を絶するレベルまで進化してい る。
☆技術的に見れば、まさに夢のインフラとも言えるFTTHだが、既設の銅線を使った電 話網と比べると、 ケーブルや光/電気信号の変換装置などに多大な投資が必要となる。 また、ケーブルの敷設自体も長期の工事期間と莫大な費用がかかってしまう。
☆NTTは当初、2005年までに各家庭に現在の電話線(メタリックケーブル)に代えて 光ファイバーケーブル でネットワークを配備するという計画だった。しかし基幹の光ファイバー網から各家 庭までどうやって 光ファイバーを引き込むのかという、「ラストワンマイル問題」に対する具体的な解 決策を示せずにおり、 実現は厳しいと見る向きも多かった。 実は、基幹の光ファイバー網は既にほぼ完成しているのだ。NTTによると、 基幹ネットワーク(NTTの電話局間などを結ぶ回線など)は100%光ファイバー化さ れ、 さらに「き線点」のうち約90%までが光ファイバー化されているという。にも関わら ず、 誰もが低価格で利用できる高速常時接続としてのFTTHは、これまで具体化されなかっ た。
その最大の理由は、FTTHの構築コストにある。 元々、NTTは現在の銅線(メタリックケーブル)並みのコストで光ファイバーを 各家庭まで張り巡らせるということを目標として掲げ、そのための新たな技術開発な どを 進めながらFTTHに取り組んできた。 実は、この「銅線並みのコストでFTTHを実現する」という目標が“曲者”で、 光ファイバー化のコストダウンが進んでいるとはいえ、ハッキリ言ってしまえば現時 点ではまだ不可能。
だから、部分的に非常に強いFTTHのユーザーニーズがあっても、それに対してNTTは ダイナミックに動けない。 なぜなら、その時点で部分的にFTTHに対応すると、将来、もっと低コストでFTTHが実 現できるようになった場合、 結局、二重投資になりかねないと考えているからだ。
もう一つ大きな要因がある。それは「NTTが光ファイバーをすべてのユーザー、各家 庭まで敷設し、 その上で既存の電話も含めた様々なネットワークサービスを提供する」という考え方 に“とらわれていた”ことだ。 ライフラインとしての電話サービスをベースにFTTHを考えてきたため、どうしても公 共事業的な発想になる。 全体計画で考える体質になる。だから、基幹ネットワークをまず光ファイバー化し、 それが終わったら 各家庭までの回線を順次、光化していく。ユーザーニーズという物差しは、プライオ リティが低くなる。
NTTの話に戻ると、彼らはFTTHをネットワークのインフラ整備という観点から全体計 画の下で進めてきた。 考え方として間違ってはいないが、これでは光ファイバーが銅線並みのコストで敷設 できるようにならない限り、 各家庭まで光ファイバーはやって来ない。FTTHの新しいユーザーニーズを発掘し、そ の将来性を素早く判断して 取り組むどころか、現時点における超高速インターネットに対するユーザーニーズに も応えられなかった。