年末関西オフ・写真展示室


(洞府の奥深く、白衣を着た男がピペットに翡翠のごとく澄んだ液体をつめている・・
来客者の立てる靴音にもしばらく気がづかず、手の内の小さきマウスに薬物を注入する。
ひと筋の呻き声とともに、それの細胞のひとつひとつが己を縛る狭き殻を食い破ろうと試みて、
光を放ち、膨張し、みるみる獰猛な肉を手に入れる。
マウスは創造主のか細い荒れた手を嘲笑い、噛み千切ろうと歯を立てるが、
血を見る間もなくぼろりと鋭い前歯がこぼれ落ちる。
身の上に起こったことも分からず、見上げる懇願の瞳も虚しく、
さらさらと音もたてずに崩れゆく体躯)
「おやおや、また失敗してしまった・・
だがまあ、束の間の成功が泡と消える感覚もまた、楽しいねえ・・
ん? ・・これは失礼、来客者が居たとは気がつかず。
我が庵、終南山へようこそ。いや、言わなくても、
君が遠路はるばる足を伸ばしてきた理由は見当がついているよ!
これを見たいのだろう? 私の庵に永らく封じられし、絢爛たる絵巻物。
我が朋友たちの艶やかな姿態、堪能してくれると嬉しいよ。
気に入った物があったら、どうぞ持っていって欲しい。
ああ、私はもうしばらく実験を続けているから、気遣いく!
ん? 君が実験体になりたいという申し出なら、今すぐにでも受け付けるけれどね!(にやぁ)







 

 

終南山洞府主・雲中子@稲葉穂波

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