まず、以下の練習を行うには必ずメトロノームが必要です。メトロノームは出来たら裏拍が鳴らせる電子メトロノームのほうがよいと思います。

テンポはゆっくりのテンポから練習を始め、そのテンポで確実に出来たらメモリを少し上げるようにして下さい。メトロノームで裏拍を鳴らしながら練習すれば、より確実なリズムで練習出来ます。

1日で出来るようにはなりませんので、継続が大事です。そして前の日に例えば120のテンポで吹けたからといって翌日は125から始めるようなことはしないで、60のテンポから練習するようにして下さい。

細かい音形の練習はインテンポに近づけることばかりに意識がいって、結果的に遠回りをしてしまいがちです。以下の練習方法はバリエーションに富んでいますので、飽きずに練習出来ます。

上手なプレーヤーはこのような練習方法を皆さん工夫して取り入れています。


 ・リズム練習
 ・アーティキュレーション練習
 ・11連符などといった音形
 ・その他のポイント




リズム練習

細かい音形の練習に非常に効果的な練習方法です。
ピアノのレッスンを受けた方は良く知っている練習方法です。
4連符は図1、3連符(6連符)は図2のリズム練習を行います。
9連符や、12連符など、より細かい連符などは、図1図2を応用して組み合わせれば、どんな連符にも応用出来ます。

図1 ↓◆⊃泯沖、の付点8分音符と16分音符の組み合わせの練習では、16分音符は極力鋭く、装飾音符のように入れるとより効果的です。

☆この練習は速く吹くことよりも、どの指が動きにくいのかを自覚し、その動きにくい運指を繰り返し練習することで、自分の思い通りに指先に神経を行き届かせることが重要です。


☆必ず指が滑ってしまう箇所が出てきますので、そのパッセージが自分の思い通りに指が動くまで練習する必要があります。

☆例えば図1ののリズムが確実に自分の指先に神経が行き渡って確実に吹けるようになっても、△離螢坤爐砲垢襪函∋悗自分の意思のとおりに動かない箇所が出てきます。それを見つけ出し集中的にその箇所を練習します。

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アーティキュレーション練習

リズム練習の後に練習します。リズム練習をひと通り行ったら、今度は譜面どおりのリズムでアーティキュレーション練習を行ってください。図3と図4です。

☆アーティキュレーション練習では拍のあたまを意識して練習します。メトロノームの裏拍を鳴らしながら練習し、裏拍も意識して、リズムが崩れないように正確に吹きます。

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11連符などといった音形

11連符などといった音形では3連符4連符4連符に分けて吹くことを基本に考えます。13連符だったら4連符4連符5連符または3連符3連符3連符4連符などなど・・・
この方法をまず第一に考えます。この基本の分け方で上手くいかないときは分け方を4-3-4や、4-4-3などで考えます。

☆この分け方でもどうしてもしっくり来ない場合は、レジスターキーで考えます。これはいい例ではありませんが、レミファソラシドレがあったとします。レミファソラまでをひとかたまりに考え、何度も練習します(レジスターキーの前まで)。次にシドレを何度も練習し、それぞれが確実に吹けるようになったら、レジスターキーの部分ラ・シの動きだけを練習し、その後楽譜どおりに吹きます。

図5のようなケースではドファラシとソレファソに分けて練習すると効果的です。

このように、細かい音形ではどのような音のグループに分けるかがポイントになります。


図5

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その他のポイント

☆細かい音符のコツのひとつとして指を叩くところ、あるいは指を離すところをポイントにする方法も効果的です。どういうことかというと、細かい音形に折り返し地点というか一箇所ポイントを決めて、その音の指を叩く、あるいは思いっきり離すことでリズムが崩れることを防ぎます。そのポイントにすべきところは拍のあたまだったり、あるいは苦手な指だったり、細かい音形でリズムが崩れないために自分が特に意識すべきところです。

☆リズム練習などをひと通り行ってもどうしても転んでしまう2つの音が出てくるものです。その場合はつるっとすべってしまう(自分の意志とは別に、先に指が転んでしまう部分)にテヌートをつけて練習します。転んでしまう部分にテヌートをつけることは非常に難しいのですが、それを克服できなくてはリズムに正確に細かいパッセージは吹けません。この方法でも出来ないときは、転んでしまう音にフェルマータをつけてしまいます。そしてフェルマータの時間を次第に短くしていけばよいのです。

☆クラリネットには同じ音で右手で使うキーと左手で使うキーがあります。
例えば最低音のミの音では左手のキーを使うことが多いのですが、右手用のキーもついています。この音は左手でしか押さえない、と決めつけてしまう人をよく見かけるのですが、

この音形では最低音のミは右手で押さえたほうがよいです。
このように左右どちらのキーを選択するかも、速いパッセージを吹くのには重要です。
私は前後の音を見て前の音と後ろの音が右手を使っているときは右手のキーを選択し、前後が左手を使っている場合は左手のキーを選択するようにします。

☆替え指をどう使うか。
替え指も基本的には前述のとおり、前後の音の指使いを見て判断します。速いパッセージでは音程はさほど気になりませんから、私は積極的に替え指を使ってます。替え指の充実したホームページはこちら。ただし、音程が気になるような場合には使えません。

☆クラリネットには先に押さえても大して音程がかわらないキーが多くあります。私は速いパッセージでは少しでも効率よく速く指を動かすために音程が大して変わらないキーを見つけ出して前もって押さえています。
例えばスロートの音域から「シ」に行くばあいでは、右手のトーンホールと小指のキー、左手の(中指)、薬指、小指のキーを押さえます。これは基本中の基本です。

他の例として

上の段の例では、上管のトリルキーの一番下のキーを、レの音を出す時から押さえておきます。レの音程は若干高くなりますが、速いパッセージでは気になりません。
下の段の例では、ドの音のキーは左手用のキーを使いますが、レ、ミを吹いている時に既に左手の小指は下管のキーを押しておきます。
このような例でおわかりのとおり、指使いを工夫することで動かす指が減るわけです。ゆっくりのパッセージではありがたみが分かりませんが、速いパッセージではこのような工夫が非常に有効になります。

☆速いパッセージを吹くには手首を柔軟に使うことも重要です。手首だけでなく両腕の重みまでも上手く利用してふきます。これは文章で書くのは難しいので省きますが、経験を積んでいくと分かると思います。手首の練習にはドビュッシーのプレミエラプソディの中間部にあるスロートの音域を含んだパッセージが最適です。手首を上手く利用しないと、このパッセージはなかなか吹けないと思います。

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