クラリネットは音程の悪い楽器です。
使っている楽器、その人の癖などによって、音程の悪い音は様々です。
スロートの音域の音程に関しては右手のトーンホールの工夫により運指による音程の補正は可能ですが、それ以外の音ではなかなか運指によって音程を補正するのは難しいです。

いくつか私がやっている音程のトレーニングを記載します。


 ・音程を合わせることで重要なポイント
 ・コーリューブンゲンを使って
 ・2台のチューナーを使って
 ・ポルタメント
 ・ジョイントの抜き差し
 ・その他のこと




音程を合わせることで重要なポイント

よく吹奏楽では実音B♭で音をあわせます。しかし私の場合、この音程は高めに鳴ってしまう音です。自分のもっとも吹きやすいアンブシュアでここを合わせてしまうと、低めに鳴ってしまういくつかの音はアンブッシュアを噛むかどうにかしないと音程を取れなくなってしまいます。そこで自分が普段低く鳴ってしまって困っている音(奏者自身に問題がないことを前提、あるいは楽器に問題がある場合を除く)にチューニングをあわせます。そして、高めに鳴ってしまう音をのどなどを使って低くします。口を緩めてだらしなくするのとは違いますので、間違えないで下さい。
私の楽器を吹いているときの口の中の状態は別のコーナーで書いていますが、基本は”オ”の母音で吹いています。音程を下げるときは楽器のツボを、低めに鳴らせるツボに変化させますが、それと同時に”オ”の母音の発音する位置を深くします。”オエ”って感じかなー。あるいは二重顎が出来る部分を下げる(二重顎を作る:力を入れて二重顎を作ってしまうとだめですよ。)と音程は音色を損なわずに低くなります。
低く音程をとる場合は音色、音質が変化しないように、また息の雑音が音に混じり過ぎないように注意深く普段から練習をします。

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コーリューブンゲンを使って

音大受験で使うコーリューブンゲンを適当に選んで吹きます。
ピアノで演奏してから吹いてみたり、一度歌ってみることも重要です。楽器で演奏するときはチューナーでひとつひとつの音の音程をチェックすることも行います。音程の高い音、低い音をチェックして自分の癖を見つけます。
コーリューブンゲンは音域が声楽にあわせてますので、オクターブ上げたり下げたり、転調したりして練習します。
コーリューブンゲンだけでなくコンコーネを使ったりもします。

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2台のチューナーを使って

1台のチューナーにマイクを取り付けて、クラリネットに装着します。
もう1台のチューナーは適当な音を選んで、鳴らします。
チューナーからでている音をクラリネットで吹き、自分の耳で音程を合わせます。マイクを取り付けているチューナーを見て自分の耳であわせた音程が実際に合っているのか確認します。マイクを取り付けたチューナーを見る前に自分の耳で頑張って合わせましょう。楽器の音がうねっているときは合っていない時です。抜いたり入れたりして合わせる訳ですが、うねりが速くなってしまったら、さらに音程が離れていったことです。うねりが遅くゆっくりになれば音程が近づいた証拠です。うねりがなくなればOKですから、マイクが付いているチューナーを見てみます。
応用練習としては、チューナーで鳴らした音よりオクターブ上の音を吹いてみたり、オクターブ下を吹いてみます。特殊管を演奏する人には効果のある練習方法だと思います。

〜〜2台のチューナーを使ってパート2〜〜
チューナーは439ヘルツとか442ヘルツとか微調整が出来るので、第3者の方に適当なヘルツに設定してもらい音を鳴らします。もう1台のチューナーで同じ音を出し、ヘルツを微調整して、あったと思ったヘルツを調べます。第3者が選んだヘルツと同じだったら、大喜びですね。

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ポルタメント

記譜上第五線より上の音をアンブシュアだけで3度か4度低い音を鳴らします。これが出来れば高めに鳴ってしまう音程を低めに音質を変えずに取れる柔軟なアンブッシュアができます。

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ジョイントの抜き差し

楽器のジョイントは計4箇所(Es管は3箇所)。気温、季節で全然変わってしまいますが、これを書いた5月上旬でこうなってます。
私はB管の場合はバレルと上管の間を約1.5mm抜くことを基本にしています。後は状況に応じてその他のジョイントを抜くようにします。
A管はバレルと上管は若干。上管と下管の間を0.5mm程度、下管とベルを1.5mm程度抜いています。A管は音程に癖があるので色々工夫した結果こうしています。
Es管はバレルと上管を若干。下管とベルを1mm程度抜いています。
Es管とA管も本当はB管と同じようにバレルと上管を抜いてもいいかと思っているのですが、スロートの音域に低すぎる音が出てきてしまう(A管はそれ以外に上管の音が低くなりすぎる)ので、バレルと上管以外でチューニングせざるを得ないのです。

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その他のこと

クラリネットはフォルテで吹くと、音程が低くなり、ピアノになると音程が高くなります。難しい楽器です。
フォルテで下がる音程は息のスピードや、若干のアンブシュアの変化で対応できるのですが、ピアノで音程が高くなるほうは厄介です。ピアノはどうしてもリードとマウスピースの隙間を狭くすることで音量を小さくしがちです。普段以上にやわらかく唇でマウスピースを包み込むんだと思うことが重要です。それで音に息の雑音がまじらないように注意深く音色を作っていかなければならないのです。書いている私自身まだまだピアノの音色は納得できてませんが・・・

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