バングラデシュ見聞録「第0日め<壮行会>」


<<プロローグ>>

そもそも、バングラデシュに何をしに行くのか・・・・。ボランティアって何?
こういう疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。数ヶ月前の私もまさにそうでした。
自分は多分一生行く事の無い国だろうなって思っていたし、まさに「偶然の積み重ね」によって今回の派遣
は実現したのです。思い起こせば半年前、うちの組合での女性委員会の席上、たまたまボランタスの話が
でて、「行ってみないか?」というお話。いつもなら夏場は忙しいので見向きもしない話に何故か「行ってみ
てもいいかな」って気持ちになり、そのままその場で了解しちゃったんですよ。ほとんど勢いだけですね。

その時はゼンセンっていう大きな団体のやる事だし、安全だろうし、大丈夫。って軽く考えていました。
しかし、春先から自分の周囲が大きく動き出してしまい、「ほんとに行けるかなぁ」って不安になってき
ました。
・家庭の事情・・・・春先から家族が入退院を繰り返していて、主に病院通いやなんかの外回りは私の役目。
・仕事の事情・・・・4月の組織変更で課が独立したんで、女性は私一人、今までの生産関係の仕事もその
ままだし、女性だけの仕事ってのもある。今までの同僚に変わってもらうのも課が違うと頼みにくいし。
大きくはこの2つ。その中でも家族の問題だけは、結構深刻だったんで、直前までいつでも断れる覚悟は
しておこうって思ってました。実際、入院期間中に海外へ行ってしまうと、誰も病院に行ってあげられなくなる
訳だし・・・・。

ま、たぶん春先から私が自分の事をまったく顧みずに奔走していたのを両親とも知っていたので、今回は
快く送り出してくれたのかなって思います。これからは『現実』が待っているんだし、どんどん前を向いて
進んでいかなくてはいけないしね。

悲観的ではないです。『戦う』って言葉はうちの親は嫌いみたいなんで使わないけど、「やれるもんなら
なんだってやってやろうじゃん!」って意気込みかな。私にできることならなんだってやってやる!って。
その上で時間見つけて自分のやりたい事も少しずつできればいいかなっていう感じです。
今回のように長い期間海外に行くのは、この先何年後かわからないけど・・・・だから、今回の作業は
是非ともいい思い出にしてこようっていう並々ならぬ意気込みがありました。

「なぜ、マングローブを植えるのか」
これは、私もきちんとした答えを言えない(専門的知識が無く聞きかじり状態なんで)、詳しくはオイスカの
ホームページをご覧になっていただけると良いかと思います。
ただ、素人の私が理解したところは「サイクロンの被害から水辺の村を守る」っていうこと、「水質を良く保ち
エビや魚の養殖にも好影響を与える」ということ。だと思います。
最初の目的は大きなサイクロンの被害(洪水など)の防波堤の役目をするってことだったんだけど、日々の
生活をする上ではマングローブを伐採し、エビを養殖せざるを得ない。それを上手く共存させることはできな
いだろうかっていうこともあり、次の段階としてエビ養殖などとの共存実験が始まったんだろうと思います。

そんなこんなで出発2週間前くらいまで「大丈夫なんかな」の連続でしたが、ここにきてぱっと道が開けたよ
うに、いろんなことがすんなり動き始めて「あぁ、これも運命なのかな」(ちょっと大げさ?)思うようになりまし
た。ここで出会う全ての人たち、初めての国で体験する色んな出来事。これが将来の自分にきっと活かせる
ようになるだろうっていう風に思えるようになりました。

さてさて、初日です。成田前泊で壮行会をやるんです。
何だかいやな雲行き・・・・どうやら東京は台風がきているらしい。今だから明かすが、私はめっちゃ「雨女」。
この旅大丈夫なんだろうか・・・・と思いながら、羽田への飛行機は結構揺れて、ふらふらになりつつも成田
へ移動する。そこでいきなり成田の検問。明日、空港で航空券もパスポートも頂くので私には今何もない。
リュックにウクレレを挿して、そのうえ雨なのに麦わら帽をかぶる怪しい人物・・・・(笑)
まぁ、ゼンセンで頂いたパンフレットを見せて何とかパスする。

空港でホテルのバスを待っているときに、偶然まりほさんを発見。最初はおずおずと声をかけて一緒にホテル
へ向かう事になる・・・・
荷物を部屋に置いて、いざ壮行会の会場へ・・・・
ま、明日から長旅だし無茶はいかんよなぁって思いつつも、少し緊張が解けたのか、これから一緒に旅してい
く連帯感が早くも生まれつつあるのか、段々砕けた感じに。
1次会は思ったより早くに(1時間ちょっと?)終わり、後は各チームでの分科会に移る・・・・
どうもこのあたりから、このチームは「酒飲みチーム」としての位置付けが濃くなってきたような気がするんだが、
これは前触れに過ぎなかった・・・・




第1日目につづく