ワールド・トレード・センター平面図
ワールド・トレード・センター平面図
哀悼 ワールド・トレード・センター
超高層ビルの崩壊の現実
テロ(宣戦布告?)で崩落したワールド・トレード・センターを見て仰天した。 10時過ぎに仕事を終えて10時半頃からテレビを見ていると急に画面が切り替わって黒煙を 噴き出す超高層ビルの映像になった。そのファサードを眺めているうちにあれ?これワー ルド・トレード・センターじゃない?ということになった。 状況が瞬時に理解できなかった。まさにタワーリング・インフェルノだ。 ニュースの解説が始まって、飛行機が突っ込んだと聞いてますますわからなくなった。 暫く聞いていると、またジェット機が突っ込んできた。 そのすさまじい爆発から4時間テレビに釘付けになったが、その間色んな考えが巡りまわる。 ワールド・トレード・センターは学生時代センターコアのプランニング(トイレ、階段、エレベ ーターなどの小割の諸室を柱と共に中央に配置して外周に広いスペースを確保する手法) と外周の柱を細くし数を増やすことでそれがそのまま美しいデザインとなったことが 評価され、よく引き合いに出された建物である。 特に明石高専時代光安先生はミノル・ヤマサキ設計の信奉者で我々も自然とこの建物の虜 になった。また妻とも出会った頃、ミノル・ヤマサキの話しで共感した。 神戸の今私のいる日本真珠会館の東隣りにあったアメリカ合衆国総領事館もミノル・ヤマサ キの設計で傑作だった。今は大阪に移ってこの建物はもう無いが大谷石の塀と鉄で作られた 門扉がその痕跡を残している。 激しく噴き上げる黒煙と外部からあまりよく見えない炎が不釣り合いで、何がどう燃えてい るのかがよくわからない映像だった。早目に避難したした人が水浸しだったと言っていたの でスプリンクラーは作動したらしい。じゃああの黒煙は何なのだ。センターから遠く離れた 風上からも沢山煙が出ていてマンハッタンがどうやって類焼しているのかがわからない。 ペンタゴンもそうである。突っ込んで暫くは煙は小範囲だが1時間も立たないうちに大規模 になった。ジェット燃料が被害を拡大させているのか、でもジェット燃料は瞬時に爆発する んじゃないかとか、耐火建築物に何故簡単に類焼するのかとか考えているうちに崩壊が始ま った。 まるで後世に教訓を残すかのように崩壊した。一部1,2階の外周の美しい柱が林立して 多分、世界中の建築家・構造技術者が驚いたと思う。想像は出来たとしてもあの現実を確実 に予期した人が何人くらいいたか。警察も消防も使命感があるから入るだろうが、あの現実 をはっきり予見できたら、あれほど死なずに済んだだろうと思われる。 ジェット機は4,5階分の1面の柱を破壊して突っ込んでいるのにも関わらず、その上部は 傾かず真っ直ぐ下方に落下した。つまりジェット機の最初の破壊でも構造体はもっていた。 上下階の床スラブを爆発で大きく損傷したと思う。多分4,5階分以上のセンターコアの柱 の鉄骨に火災の高熱が成分変形を与えて座屈したと思う。 それより上の建物の塊が重力加速度を伴って、順次下階を破壊し弾き飛ばしながら落下して いくのは凄まじかった。初期落下距離はおよそ20メートルはあっただろうと推測する。 直方体の一辺の長さは約63メートルである。瓦礫や破片が飛び散った距離は映像から100 メートル以上のように見える部分もあった。高さ300メートル辺りから降ってくるのである。 そして周辺の建物もまたそれらに押しつぶされた。中にいる人もろとも。 設計者があの無残な崩落を目にせずに済んだことが僅かながら救いであるが。 合掌。 ワールド・トレード・センターメモ 世界最高のツインタワー 1972年 設計ミノル・ヤマサキ 通勤者数5万人 来客者数8万人(計画時予定数) 貸室総面積30万坪(約100万u) 平面約50m角 高さ410m 土地購入費を含めた総金額1890億 (当時 日本では超高層1本100億といっていたように記憶する) 通常人の交通量を考えるとエレベーターは全て1階から直通にすると1階におけるエレベーター の占める面積が膨大となる。つまり、上に行くほど総人口が減るのでツリー型になる。ミノル ヤマサキはこの建物で途中2個所にスカイロビーというエレベーターの乗り換えロビーを提案し エレベーターシャフトの量を減らすことに成功した。 外周ベアリング・ウォールという構造方式の採用。ステンレススチール被覆高張力鋼の細柱と スパンドレル・ガーター(梁)と立体的床構造で強大な垂直荷重と水平荷重に高効率で対応でき る構造設計になっている。

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