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小一の娘の好きな遊びは“学校ごっこ”。 |
もちろん自分が先生で、生徒は二人の弟達。 |
ところが準備が大変。小さな黒板、チョーク、鉛筆、クレヨン・・・ |
時間割を作り、試験問題は同じ物を二枚書く。 |
準備が整った頃、弟達は他の遊びに熱中していて |
「学校が始まりますよ」の声に「今日はお休みにする」という返事。 |
なんとかおだててやっと開校。 |
自分の書いたリンゴの絵を見せて、描くように命じるが、弟達は |
クレヨンを全面にぬりたくるだけ。 |
「ダメ、こんなのダメ」と娘の泣き出しそうな声。 |
長いこと準備した“学校ごっこ”もはじまってすぐ幕になりそうだ。 |
1982年10月 |

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