ほらふきだんしゃくてきぐこーろく

アニメのサントラも何枚かございますご様子でしたナァ。

 

2004年12月11

 

さて、『漫画の申し子』の巻

(指定BGM: 木村カエラ / You know you love me (注1)

 

 

吾が職場スタッフには20代前半から40代前半までと、おおよそ20年のジェネレーション・ギャップが存在するのでございますが、この溝を埋めますのがちょうど中間の年齢ににして、無闇に広範な知識量を誇ります吾が輩の存在。そんな職場の会話をさらに円滑にしてくれますのがこれなん “漫画”。吾が輩が申し上げるまでもなく、近代日本が世界に誇ります表現文化の最右翼でございますワイ。

 

先日ふとしたコトから往年の “忍者マンガブーム” に話が及び、わけても漫画好きで知られます年下スタッフのTがこれに食いつきませんはずもなく、吾が輩が 『白土先生なら代表作はほとんど持っておりますワイ』 と申しましたら、是非とも読みたいあたかも某消費者金融業社のCMに出てきます小型犬よろしく両の瞳を輝かせます始末。もちろん吾が輩、『なんだか肩が凝りましたナァ』、『のどが渇きましたワイ』、『焼きそばパンなんか食えませぬゾ!』、『ヤンジ○ンなんか買ってきやがりまして!ヤンマガって申し上げましただろ!』等々、ひとしきりTをコキ使いましてから(注2)『忍者武芸帳・影丸伝』のレンタルを約してやりました次第。

 

しかるにその際、『最近のマンガで、なにかお勧めはございますか?』と訊きましたところ、Tいわく、『男爵はギャグ好きだから、“ケロロ軍曹”なんかいいんじゃないですか』 とのこと。なんなら貸しましょうか、とまで申し出てきたのでございますが、吾が輩は少々考えるふりをしつつ、その実頭の中では 『ハァ?』 と、お馬鹿さんを見る目をTの顔に注いでおったのでございますワイ。

じつは吾が輩、かのマンガはその見てくれから、てっきりコ○コボ☆ボ☆あたりのガキ……もとい、お子様向け雑誌の連載作品とばかり合点しておりまして、要しまするに 『こやつ、そんなマンガを自分の足で買いに行かれましたのか?』 と、Tのマンガ馬鹿さ加減に少なからぬ戦慄をに覚えてしまいました次第。

 

そこでさりげなく掲載紙を確認いたしますと、なんと“少年エース”とのこと。たしかエヴァの漫画も連載されていたはず――とりあえずは読むにつきましてそれほどの後ろめたさを感じずに済みますことに安堵いたしまして、翌日にはそれぞれ数巻ずつ引き渡し、さぁ読書の開始と相成りましたのでございますワイ。

 

 

――して、最終的に吾が輩は現行最新刊と思われます8巻まで読まさせていただいたのでございますが、こちらがまたとても良いセンスをしておりますこと、フォルクスヴァーゲン・Newビートルのフォルムのごとし(注3)!でございました次第。絵のタッチそのものは、正直吾が輩としましては苦手な部類に属する(注4)のでございますが、それを補いまして余りある読ませ方の工夫……各コマにおけます場面設定やキャラのポーズの付け方、ならびにアングルの取り方などはもちろんのこと、ネームに至りましては活字も構図のひとつとして用いられておりますあたり、どれも無駄がないうえに視覚に訴えます効果も抜群!

 

まぁお話自体は一話完結のドタバタが基調となっておるのでございますが、自前のギャグもさることながら、随所に鏤(ちりば)めましたるあまたのパロディの、その使用法がなにより秀逸!ガンダムネタ、エヴァネタは “少年エース” なればこその大量引用というのも考えられますが、おそらくはそれ以前に作者ご自身が大好きなのが真相というのもでございましょう(笑)。

 

そのほかにも、『あっっ、このシーンは!』、『ウムッ、このシチュエーションは!』などと、数えておりましたら枚挙にいとまの無いほど、次から次へと明らかになってきますいろんな漫画のあの場面この場面。吾が輩をしまして、『お何歳(いくつ)かは存じ上げませぬが、よくもまぁこれだけマンガを読まれたものでございますワイ!』 と、感嘆させますやら呆れさせますやらの(注5)豊富極まりないマンガ知識。まさに “マンガが大好きだからマンガ家になるんだ!” を見事に体現されたかのような、まこと漫画の申し子の名に恥じませぬ御仁。

 

 

――吾が輩ここまで書き綴りまして、かつて “戦闘録” の時代にG☆A(注6)について言及した回を思い出しましたが、やはり通底しておりますのは元ネタを愛しているからこそのパロディーと、巧みにひねったアレンジの妙に尽きるのではございますまいか。例を挙げますれば軍曹に 『北斗の拳』 風味の格好をさせますれば、胸の七つの傷を北斗七星ではなくオリオン座に変えてみたり、軍曹と二等兵それぞれが居候している家での待遇の違いを伊集院大門と球三郎の関係で描写してみたりと、頭の回転が高速なうえの素っ頓狂なところがなんともイカス〜ッ(注7)

 

ただ、個人的にチト気になります点としましては、クルル曹長が仲間内では一番偉い曹長なのにどうして統率権が無いのかというお話はサテ置きまして、そのクルル曹長の世話をしているのが623(むつみ)なる、いまは懐かしき“路上詩人”(注8)の若者――こちらってどう解釈しましても、元ネタはかの“326(みつる)”とか言いました、メガネをかけてナヨナヨした風変わりな御仁――でございましょうけど。まさか、

『もしかして作者は、彼にシンパシィを感じていらっしゃったのでございましょうか……?』

 

そう考えますと、作中の623くんが美形に描かれておりますこともございまして、吾が輩かなり引いてしまったのでございますが、マァ人様の好みはそれぞれでございまゆえ、何とも申しようがございませぬが……同業者なればまだ『のりやす』氏のほうが、その昔伊集院光氏と面識がありました点から受け入れやすかったでございますワイ。

でも、その623くんが売っておりました色紙の内容が、『どいつもこいつもトキトキトキ』だったのには確かに笑ってしまいましたがナ(笑)。

 

あとは、よく女性キャラ(注9)の裸身やパンチラが出てきたりするのでございますが、これらは 児童ポルノ法などに抵触しないのかナー』 などと考えたり考えなかったりでございますワイ。その点は天下のカドカワさんでございますゆえ、法に触れますような描写であるかどうかの判定はきちんと下されているものと思われますが……ただ、そういう “少年向けサーヴィス” は、30を超えますと出されても気が滅入りますだけでございますゆえ、あまり目に付かないようにして欲しいものでございますナァ…… 『絵などに情欲を覚ゆるはなお浅ましきなり』(注10) とは、たしか “日本霊異記” に載っておりました戒めのひとつであったと記憶しておりますが……。マァ吾が輩には白石ひより嬢加藤ゆりあ嬢がいらっしゃいます限り、まったくの不要でございますがナ。

 

ともあれ、何はなくとも皆さまにはご一読されますことを切にお勧めいたしますこの“ケロロ軍曹”。読んで楽しいことはもはやこれ以上申し上げます必要もありませんで、さらに作者がいかにマンガ好きであるかということと、ならびに自分自身もどれだけマンガを好いているかが隠れなく明らかになりますこと請け合いでございますワイ。逆に元ネタが判らなかったりしますと、無性にイライラしてしまうこともございますが……(笑)

 

 

 

 

 

 

注1:12月08日発売の1stアルバムより。さるにてもカエラ嬢ってホンッッット歌うますぎ!!

注2:愚考録向けの過剰な脚色。

注3:欲しいなぁ……。

注4:人物がアニメアニメし過ぎ。まぁ画風は致し方ございませぬが。

注5:元ネタが判ってしまいます吾が輩自身もどうかと思いますが――

注6:ギャラクシー・エンジェルの意。

注7:(C)にわのまこと

注8:絶滅指定種

注9:ケロロ軍曹が世話になっている家族の周辺。お母さん以外はみんな小〜中学生。

注10:押入の奥の奥なので、原文未詳。

 

 

 

 

 

 

おいおい、そっちじゃないぜ!

 

 

2004.12.11 (C)Mephistopheles von Münchhausen

GeoCities Japan