ほらふきだんしゃくてきぐこーろく

こりゃマジ捌ききれませぬワイ!!

 

2005年01月07日

 

さて、『年明けドキュメント地獄の巻

(指定BGM: KRAFTWERK / Trance Europe Express )

 

 

もはや正月とは申しましても、早々に店開きをなされますのはコンビニのみならず、普通のスーパーなども平常営業なのが昨今の世相。利潤の追求がなせる技か、あるいは不況のあらわれか……そちらはともかくも、この年末年始で撮りためた映画やドキュメント番組の数と申しましたら!! やはりBSの導入が、もっとも影響を与えてくれましたかと。

 

ざっと番組名を挙げますれば、『よみがえる熱球プロ野球の70年』(注1) の全11回再放送を皮切りに、『スターリングラード攻防戦60年目の証言』 三部作、さらには 『サウジ王家とアメリカ外交』 の前後編、『昭和のヒーローたち』 の力道山と大鵬編等々、HDDレコーダーならびに PC のMpeg2エンコードボードをフル回転させて録画しまくりました次第。

 

映画では 『ドリフターズですよ! 冒険冒険また冒険』 から 『アキラ』 、 『ロッタちゃん』 シリーズ二作、北野武監督の 『BROTHER』 、 『お〜い、やってるか?』 など、“鑑賞するための時間” を考えませずに可能な限りを確保いたしましたのでございますワイ。

 

そのうち拝見できました(注2)ものは、およそ半数。 『ドリフターズですよ!』 と、『スターリングラード〜』 三部作など、あまりに散発的……。まぁ吾が輩もそうそうTVとにらめっこしているワケにはいきませぬしナ。ともあれ、そのうちから希少価値の高そうな番組から感想をばいくつかご披露させていただきましょうか。

 

まず、なにはなくとも吾が輩とも浅からぬ因縁のございます 『スターリングラード〜』 からになりますでしょうか。ドイツとロシアの共同製作となりましたこちらの番組は、双方からさまざまな新資料や、いまもご健勝な生存者の方々による証言はたしかに貴重。さらには大日本絵画さん発売のヴィデオ、『ドイツ週間ニュース』 シリーズでもお目にかかれませんでした前線の様子や(注3)、東部戦線のカラー・フィルムの数々は垂涎モノ……されど内容が内容だけに、

 

“土煙をあげて疾駆するのV号戦車ハァハァ ( ;´д`)” とか、

“工場内を試運転するKV-Tハァハァ ( ;´д`)

 

などと浮かれる御仁はバチ当たりでございますゆえご注意を(注4)

 

――して、当時の戦場での有様を、ご高齢を押して証言してくださいましたのは、ドイツ軍側が参謀将校、辛くも輸送機で脱出できた傷病兵、軍医、シベリア帰りの捕虜経験者、戦争未亡人等々……ソヴィエト側は女性兵士、複数の一般市民、狙撃兵、医師、看護婦など……それぞれの方々が、それぞれの境遇でもって記憶に刻まれたスターリングラード戦は、ただただ、『よくぞ皆さま、生きて残ることが叶いましたものでございますナァ』 と、嘆息をもらすこと以外になにもできませなんだ――

 

その他にもいくつか新たに明らかになったこともございまして、東部戦線におけます占領地での民間人虐殺や、戦時協定の無視(注5)に、国防軍も率先して当たっていたとか、逆に強制収容所におけます捕虜の待遇も、初期の過酷な待遇から医療施設や図書館(注6)を設けるまでにソヴィエト側も “人間の顔をした社会主義”(注7)で接するようになったりと、やはり一面のみでは語り尽くすことのできません戦争の有り様を知ることができましたワイ。

 

 

映画でございますれば、とりあえずは 『ドリフターズですよ!』 でございますカナ。こちらは1968年の作品でございますゆえ、まだ荒井注氏がメンバーでございますことと、当たり前ながらもみんなお若い! 志村けん氏はまだ付き人か、あるいはそれ以前の立場やもしれませぬが、氏とおぼしき御仁がチョイ役のオカマで出演されておりましたワイ。

 

ゲストには小松政夫氏や藤田まこと氏が出演されておられたのでございますが、吾が輩オドロキましたのが、劇中にて加藤茶・中本工事・高木ブー・荒井注(敬称略)の四名でアングラ演劇を観に行くのでございますが、そこで突然乱入してきました二人組。『どこかで観たことのある二人だナー』 などとよく目をこらして注視しますれば、これなんかの “コント55号” ではございませぬか!! いまはお茶の間の目にすっかり毒気をぬかれ、芸人としてかなり 『?』 な欽ちゃんでございますが、彼もやはり若かった!! そして、若くてとんがっておりました!! キビキビした動きと矢継ぎ早に繰り出されますあまたのセリフは、まさに当時のお笑いにおけます “新進気鋭” を絵に描いたような勇姿でございましたワイ。

それだけでも吾が輩感涙モノでございますのに、そんな欽ちゃんの口から、セックスなる言葉が何度も何度も奔出してくるなどとは、現在の “お座敷ミイラ” となり果てました彼から、どうして想像できましょうや!! う〜ん、さすがはゲヴァルトの時代でございますワイ。

 

さらにもう一点特筆すべきは、加トちゃんにからんでくる アーパーなやくざの親分の情婦” 役に、『コメディーお江戸でござる』 や 『桃太郎侍』 でおなじみの野川由美子女史が扮されたのでございますが、こちらがマァ表情といいセリフ回しといい、喜劇ゴコロ大アリの好演ぶり。それも、まったく同じ時期にかの 『座頭市・果たし状』 にて、市をワナにかけんとする悪党側の女をシリアスに演じているのでございますから、まさに文字どおり吃驚仰天の次第――それでもまだ二十代半ばくらいでございましょうから、吾が輩をしまして、

『ばってん太か女優魂ばいねぇ』

と、インスタント小倉弁で嘆じさせますこと “男おいどん” の如し、でございますワイ……さるにても、この時代の女優さんと申さば、若いながらも本当に演技で魅せられますお方がそれこそキラ星のごとくいらっしゃいましたよナァ。もう “光ってる” とか “輝いている” というレヴェルではございませんで、観ただけで両の目が “釘付けにされ” てしまうくらいの演技力が、彼女たちには(もちろん今も)あるのでございますワイ。野川女史と同じくらいの年代でございますれば、まず十朱幸代女史ははずせませぬかと……って、吾が輩はホントにまだ30代半ばでございますこと、皆さまお忘れなきよう!!

 

 

――そんなこんなで、まだイタリア映画の名作 『鉄道員』 も手つかずでございますし、BS1のドキュメント 『イラン・劣化ウラン弾被害調査』 や 『カダフィの女性ボディガード』 、『イラク帰還兵・心的外傷後のストレス障害』(注8)なども観ませぬと……まぁ、そろそろ日本放送協会も通常営業をなされますでございましょうから、追い追いストックを片づけていく時間もできましょう。ヤレヤレ……。

 

 

 

 

 

 

注1:吾が輩は野球中継にはトンと興味ございませんが、チームや選手のエピソードなどは大好きでございます次第。

注2:HDDレコーダーに “同時再録機がございましたのも大いに助かりましたナァ……。

注3:マァ現地の悲惨な様子は銃後には報道しませんよナァ……。

注4:いくら好きでも分別は必須。

注5:“ジュネーブ協定” との明言はないものの、こちらの他にはございますまい。

注6:もちろん白黒画像でもそれと判るくらい、置いてあります本はマルクスやらレーニンやら、どこもかしこも真っ赤っか(笑)。

注7:それはプラハの春。

注8:やはりヴェトナムと同じような症例が……。

 

 

 

 

 

 

おいおい、そっちじゃないぜ!

 

 

2005.01.07 (C)Mephistopheles von Münchhausen

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