ほらふきだんしゃくてきぐこーろく

『ばか婿』 の民話は、形を変えまして日本全土に流布しておりますのでしょうや?

 

2006年01月08

 

さて、 『 ウェブ日本昔ばなし 』 の巻

(指定BGM: 『ぼうや〜』 のあの曲 )

 

 

さて、先日の中掃除にて下着類を整頓しておりましたところ、引き出しの中にまだ封を切りませんままの足袋を一足発見。足袋とは申しましても生地は合成繊維製。さらにその柄を一瞥しまして直ぐさま何物でございますか思い出しました次第。こちらはまだ 『エヴァ量産機』 のガシャポン・フィギュアを探して都内あちこちを放浪しておりました当時、中野駅北口のアーケード街に並びますとある洋服屋さんの店先に展示されておったのでございます。

 

吾が輩ひと目拝見いたしまして 『ああ、かちかち山でございますナ』 と合点がいきましたものの、サイズ的に吾が足に合いますお品もございませんご様子でしたので、そのままスルー致しますはずでしたのでございますが……何故かその絵柄の印象が忘れられませず、さほどお高いお品でもございませんことから一足購入いたしました次第。たしか色は三パターンあったかと記憶しておりますが、すべてをコンプせねばなりませぬ義務も義理もございませんので今回はこの白のみ。

 

絵柄はもちろん共通ですのは申し上げますまでもございますまいが、さるにてもこちらにまん丸くデフォルメされましたタヌキさんの可愛らしいことと申しましたら!そちらに引き替えまして、彼の背後を脅かしますウサ公が中途半端に写実的ですのがビミョーなセンスを醸しておりますナァ。

 

一見しますとほのぼのしました絵面ではございますものの、織り込まれておりますタヌキさんの悲鳴が、

『あづいよ〜』

でございますところが何ともリアリティ。『あついよ〜』 ではなく 『あづいよ〜』 と、“つ” を濁らせておりますところに、彼の背中一面に走ります高熱と激痛が、生命維持におけます切迫した状況を端的にあらわしておりますワイ。加えまして 『たすけてください』 なるひと言(注1)が強力なダメ押しとなりまして、こちらが “お子ちゃま向け”ファンタジーの世界とはおよそ似つかわしくない残酷絵巻の一片でございますことを思い出させてくださるのでございますワイ。

 

 

Legend Of Mt.Flint (注2) のオリジンでございますれば、ウサ公のタヌキさんへの加虐行為は殺された親しいお婆さんへの復讐であり鎮魂という、戦前におけます修身の授業なれば賞賛に値します 『忠孝の義』 に間違いないのでございますが、いかんせんこちらの絵面ですと、 『忠勤に励まれますお実直なお人柄のタヌキさんを嫉みます、性根の曲がり切りました拗(す)ね者ウサ公の逆恨みによります犯行現場、ないしは愉快犯』 と見えなくもありませんナァ……。

 

このように、どこかしら奇異な印象を拭えませぬこちらの足袋。さればこそ購入いたしました訳でございますが、実は他にも二種類、“有名イラストレーター”の御手によります特製ヴァージョンというものがございまして、これなん 『お子様はおろかご両親すら目も当てられませぬくらい描写があまりにも凄惨すぎますのに、筆致があまりにも耽美すぎますがゆえに如何にしても目が離せませぬ』 巨匠・丸尾末広氏ヴァージョン(注3)と、『毛が焼けただけで良かったネ』 と、お婆さんも気絶していただけでみんなひと安心の“脱力・朝倉世界一氏”ヴァージョンにございます次第。ご興味のございますお客様は、ぜひお捜しいただけますのもよろしいかと――

 

 

――さるにても正味なお話、こちらの足袋ってご自分のご愛息、愛娘に是非とも履かせようという真っ当な訴求ならびに販促効果ってございますものでしょうかナァ……。

( ´-`)oO( ??? )

 

 

 

 

 

 

 

注1:フック部に隠れておりますのはご了承のほどを

注2:かちかち山・スコティッシュ(スコットランド地方)・ヴァージョン。

注3:待望の “山口貴由” ヴァージョンも近々発売!!

 

 

 

 

おいおい、そっちじゃないぜ!

 

 

2006.01.08 (C) Mephistopheles von Münchhausen

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