ほらふきだんしゃくてきぐこーろく

「釘師サブやん」 いずこかで読めませぬかナァ……?

 

2006年07月15

 

さて、『 No……グルメ? 』 の巻

(指定BGM: 電気GROOVE / 富士山 )

 

 

さて、お集まりいただきましたお客様がたにはまことにご無沙汰をいたしました。僕、ジャイアンツの長嶋です。キミ、お元気?(注1 もとい吾が輩、ほらふき男爵めにございますワイ。皆様ご機嫌いかがにございましたでしょうか。

 

吾が輩は仙台旅行の余韻もどこへやら。職場にて初夏の陽射しとともに訪れました新たな業務に専心せざるを得ませず、加えましてとある国家資格の受験ならびに取得の必要にも迫られておりました次第。ゆえに日々の残業に継ぎまして通勤往復時の電車内では受験勉強にいそしむなど、まさに 『大空魔竜ガイキング』 のDVD−BOXを拝見する以外のティッシュ もといくつろぎタイムもございません始末。

 

そんな中、さすがに夕飯時まで参考書片手というのも愚眼もションボリでございますゆえ、行きつけの定食屋の蔵書の中から気休めにと手を取りましたのが “本邦グルメ漫画の山水電機 パイオニア” と誉れ高き、ビッグ錠氏が作画牛次郎氏原作の 『包丁人味平』 にございますワイ。

 

 

これまでになぜか食指が動きませんでしたこちらの漫画。今回ようやく紐解きまして、その何故が判りますでございましょうか……まずお話しは味平の進路問題から幕開け。将来の事は進学してから考えても遅くはないと考えますご両親に対して、味平の心はすでにして決まっております。お父様と同じく 『料理人になる』 のが彼の夢。

 

父親としましては進学もしてもらいたいし、さりとて吾が子に人生の目標と仰がれ、嬉しくない訳がございませぬ――そんなお父上、思案顔でちゃぶ台の前に胡座をかき、おもむろに懐から取り出いだしたりますはショート・ホープっぽいタバコ。そちらを微塵の躊躇なしに口にくわえましてスゥと一服。

 

『貴様が料理人を名乗るなど、片腹痛いわ!』

 

と、この出合い頭に食らいました “まぼろしの右” よろしき仰天パンチに、吾が輩の脳内雄山 (画風 by 漫☆画太郎)ヴァーチャル大喝をかまさずにはおられませんでしたワイ。

 

まったくをもちまして、吾が輩なにが信用できませぬと申しましてタバコを吸われやがられます料理人ほど信用できませぬ事はございませぬワイ。実際喫煙されておりますおりませぬでは、味覚能力差は歴然。遠からず喫煙者は非喫煙者の4割弱しか “おいしさ” を知覚しておりませんでございましょうことは、断煙5年目の吾が輩が実感から申し上げます脳内比でございます次第。

 

そんな、 『カツレツなど勿体のうございます。オンドレ様はハムカツでもお食らいさらしませい!』 レヴェルの料理人がこさえやがられました料理など、どうして美味しかろうはずがございましょうや(うんうん。判る判る:同意表現)

そんなこんなで吾が輩シンクロ率大暴落のなか、味平は街のとある洋食屋に弟子入り。チーフ不在の厨房に、臨時雇いとして流れの包丁人がやって参ります。流れ包丁人は厨房の方針を変えようとしますばかりか、乗っ取りを企てておりますというアンビシャスあふれる輩。

 

当然主人公たります味平は彼に反発。いよいよ “料理バトル” の火蓋が切られるのでございますが……されど味平はまだまだズブの素人。まさに味吉陽一くんよろしく創意と工夫で戦い抜く決心なのでございますが、そこへふらりと帰ってきましたチーフ。左手にカバン、右手にステッキ、そして頭にはシャポーとダンディな装いにプラスしまして、口許を飾りますはUFOよろしき葉巻(注2)

『味平くん!こんな汚れた大人なんか頼っちゃダメ!』

と心の悲鳴を上げますも詮なき事。このように冒頭から立て続けにぶち壊し描写を見せ付けられましては、まるで自らの存在を否定されているようなもの。まさしくインド・ヨーロッパ語族におけます “No” を冠しますかのようで、その後のいかなる展開ですら、『タバコを吸われやがる輩の能書きですからナァ……』 と興味も説得力も四分の三減の態。

 

ちなみに愛煙家包丁人はその後も事ございますごとに登場し、吾が輩をしまして、『こんな原作書いてらっしゃいますから、赤塚不二夫氏“天才バカボン” 作品内にて男ドブスなどと書かれますのでございますワイ』 と憤りが募りきたりますうえに、やがて料理勝負の内容も “マグロの電流爆破解体デスマッチ・ショー”(注3)のようなキワモノ対決まで出てくるようになりましては、もはや対象年令も全国 “ババア!買って来いって言ったジャンプはこっちじゃねぇ!” 指数トップ・クラスでおなじみの 『月刊少年ジャンプ』 はおろか、コ○コ○コミックですら担当編集者さんがつっ返しかねない??な内容――それでも唯一楽しみでしたのは、『ぱにぽにだっしゅ!』 のEDにてメソウサも扮しておられました “カレー対決” の鼻田氏くらいでございましょうか。

 

さらに回数を追いますごとに吾が輩のどんより具合をいや増しに高めてくださいましたのが、見る見る悪くなります登場人物たちの面相。もはや見た目だけでは敵も味方も判りませず、何故か誰も彼もが……さよう、申しますれば 『誰も信じようとしない目』 をしているのでございますワイ。

 

この時期に錠氏の身辺に不審事でも頻発されましたものか、あるいは売れっ子漫画家となられますにつれ、筆が荒れていきましたものでございましょうか。ちなみに錠氏の師匠・川崎のぼる先生もある時期女性のボディ・ライン描写におけますゴシック化が進まれ、バストはともかくもヒップがまるでバスケット・ボールのような膨らみ具合でございましたが、さるにても “誰も心を許せそうな人物がいない” 誌面と申しますのも、サテいかがなものでございましょう ……このようなあたりが、吾が輩がこれまで無意識に忌避してきました理由なのでございましょうか。ともあれ、久々の愚行録のネタにはなっていたたけましたので、マァ良しとさせていただきましょうかナ。

 

 

 

 

 

注1:もはやかなり古いコサキン・ネタ。

注2:ちょいうる憶え。

注3:細かくは違いますが、マァ大筋はそんなモノ。

 

 

 

 

 

 

おいおい、そっちじゃないぜ!

 

 

2006.07.15 (C)Mephistopheles von Münchhausen

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