ほらふきだんしゃくてきぐこーろく

さるにてもラテン語圏では、やはり 『アーメン』 ではございますまいか???

 

2006年10月27

 

さて、愚行録ング の巻

(指定BGM: ロマンポルシェ / 闘魂注入タイム(男峠)

 

 

――ついに第4回と、回数を重ねますこと愚考録中じつに最長編となりましたこちら 『HELLSING』 。かの 『女神転生』 シリーズ編を抜きましたのはまさしく快挙!吾が輩、もう足立区方面には足を向けては寝られませぬワイ。して、今回は〆といたしますべく、雑感を中心に綴らせていただきます所存にございます次第。

 

 

サテ作者の平野耕太氏。短編作 『CROSS FIRE』 にも明らかでございます通りの、“ヴァチカン覇道主義”的なスタンスは、全体いつ頃から萌芽されましたものでしょうか……。

 

『カトリックのォォ、教儀はァァ、世界一ィィィィ!』

 

と、元来からクリスチャンでしたがゆえのヒイキのし倒しという訳でもございませんようですし、却って 『欧米侵略主義の根源思想め!貴様らがやっている事は所詮こういう事!』 とスパイシーな風刺を効かせておりますような……と申しますか、好意はあまり感じられませぬナァ。

 

ちなみに、当のヴァチカンはこちらの“イスカリオテ第13課”のお話をご存知褌頭巾 なのでございましょうや。さすればクレーム・レヴェルでは済みませず、かの連中に準じましたような武装集団がひそかに平野氏宅に差し向けられそうでございますが――あるいは逆に、 『我々も異教徒に対し、アンデルセン神父なみに権(暴)力を行使すべきです!』 と、多方面より教皇猊下にアツくに語られますほどの支持を受けておりますカモ。

 


 

サテ、お話変わりまして作者の平野氏。伝え聞きますところによりますれば筋金入りのオタクでございますとか。カドカワのゲーム系の雑誌でまったく 『HELLSING』 とは似ても似つきません漫画を描かれてらっしゃるというお話でございますが、ジャンルが判明しておりませんので未確認にございますワイ。

 

マァそちらの辺りは 『HELLSING』 単行本カヴァー下の表紙にございますパロディ・イラストや、巻末の病んだ ……もといヤン&ルーク兄弟のあとがきマンガに如実に現れておりますのでそれと知れますが、まず興味は尽きませぬところ。

 

して、かのパロディ・イラストは吾が輩の記憶が確かでございますれば、『アゴなしゲンとオレ物語』 の登場人物らをそれぞれ悪魔合体させました“アゴなしング”、『マスターキートン』 との合いの子 “マスターキートング”、『鋼の錬金術師』 との合成獣(キメラ)“ハガレング”などがございましたが、中でも最もコンセプトが判りませんでしたのが、『銀河英雄伝説』 のミクスチャー(←残念ながらタイトル失念)。

 

その内容とはこれなん、“金髪の獅子” こと皇帝ラインハルト・ローエングラムにインテグラ女史を配し、帝国旗艦ブリュンヒルデにアーガード氏、ヤン提督にマックスウェル司教、イズァローン要塞にアンデルセン神父というもの。

 

巻末マンガに 『銀英伝のDVD−BOX買った』 とございましたからには、遠からずオマージュの類でございましょうことは疑いますべくもございませぬが、そちらのイラストの中央に著者・田中芳樹氏のご尊影が、かの“モンド映画”の始祖、グアルティエロ・ヤコペッテイ氏も得心とともに頷かれましょう、えもいわれませぬ残酷リアリズム描写にて鎮座ましますのが何にも増しまして圧巻にございます次第。

 

全体田中氏をリスペクトされていらっしゃるのかいらっしゃいませぬのか判断に苦しみますが、ファンとしましてななかなかに斬り込みにくうございましょう禁忌に敢然と取り組みました平野氏に賛辞とともに拍手を贈りたきところにございますワイ。

 


 

また、作中にてケッコウ出番のございます “脱力画” でございますが、雰囲気としましては “心に傷を抱えた子供の絵” といった趣が無きにしもあらずという観がございますナァ。特に吾が輩が少なからぬ恐れに眉根を寄せざるを得ませんでしたのが、ワイルド・ギースどもの歌うエロスフルなマーチに堪えられず、セラス嬢がウォルター氏のもとへ駆け込んで来ますシーン。シンプルに申し上げますれば稚拙な絵面に溢れますフォースの暗黒面が、ボディ・ブローよろしく効いて参りますのでございますこと請け合い。

 

怖いと申しますればまた一方で、こちらの作品中にて先の脱力画に匹敵します戦慄を吾が輩に抱かせてくださいますキャラクターがおひとり。主人公アーガード氏の貫禄とアンデルセン神父の破壊力を差し置きまして、堂々 『HELLSING』 きっての“強面”キャラの座に疲れて疲れて、吾が輩もう堪えられませぬワイ もとい付かれましたのは、人呼んで“魔弾の射手”ことリップヴァーン・ウィンクル女史

 

一見しましたところでは、長い黒髪にソバカスが可愛いらしい、『委員長』 的なイメージのいたしますメガネっ娘でございますが、ひとたび口啌を開かば、そちらにございますは吸血用犬歯……またの名を マーダーライセンス牙” が。おそらくは、かの“吹石一恵嬢”似のお顔に似つかわしくございません殺人八重歯というアンバランス加減が、吾が輩をしまして酸いも甘いも噛み分けられません童貞野郎に萎縮させて止みません大きな原因と思われますナ。

 

さるにても、本来なれば気に入ります類のご面相ではございますが……いかんせん痩身のうえに背も高過ぎますきらいもございますカモ。されどお顔が影になりました際の極端至極なデフォルメは、ナイスのひと言に尽きますワイ。稚気にも通じます剥き出しの邪気(≒無邪気)と凶暴性が直接に露呈できておりましてグッ!(注1)

 

 

 

あとは軽く “残念賞” にございました点をばいくつか挙げさせていただきましょうか。 その名は比較的世に知られておりますのに、いま一つ射撃方法が知られておりませぬ対戦車兵器 “パンツァー・ファスト”。こちらは平野氏ばかりではございませんで、かの鳥山明氏も 『ドラゴンボール』 にて、ヤムチャに肩に担がせて撃たせておられましたからナァ。

 

あちらは正しくは腋に挟みまして、柄に付属しております倒立式の照準と弾頭、そして対象車輌とが直線上に並びますよう狙いいます構造。こちらをランバ・ラル大尉風に申し上げますれば、『バズーカとは違うのだよ、バズーカとは!』 というところでございましょう。また、場面によりまして武装親衛隊のヘルメットの形状が米軍現用っぽくなっておりましたナァ……遠からず、兵器にうといアシスタント氏が受け持たれましたものと愚考されますが。

 

さるにても、アンデルセン神父が扱われます得物の “バイヨネット(銃剣) とは、刀身が斯様に長く肉厚なものなのでございましょうか。イメージでは、英国はバッキンガム宮殿の衛兵が担っております銃などに付いておりそうでございますが。最近の自動小銃ですと、ほとんど着剣した状態は拝見しました記憶がございませんからナァ……わずかにイスラエル製のガリルにおまけオプションとしてございますとかございませんとか聞き及びましたくらいで、そちらも形状としましてはナイフ風味だとか。

 

また、セラス嬢が得物の 『ハルコンネン』 も、装填部分がやや脆弱な観がございますナ。なんか発砲時に破裂しそうでチト恐ろしゅうございますワイ。 あすこは密閉式にして、5発程度のローダーか、あるいはマガジンを使用してもよろしいのではございますまいか……それこそオタクでございますれば、ちょい “ガンダムバズーカ” 風味で。

 

ちなみに吾が輩が存じ上げます限りでは、セミ・オートにて50_砲弾を射出できます“亜”小銃がございましたはず。こちらを拝見いたしましたのは 『世界まる見えテレビ特捜部』 にて、フランスのテロ対策部隊が扱われました回。たしか軍ではなく警察の精鋭で組織されており、その中に用途に応じた特殊な武器を製作する “親方” がいらっしゃいまして、

『いま50_砲弾を撃てる銃に挑戦してるんだが、なかなか難しくてねェ』

と、ケッコウな冒険を “なかなか” で済ませてしまわれますなかなかの強者。そりゃあ射撃手も並の御仁では務まりませんでしょうからナァ……と実際眉唾モノのお話ではございましたが、番組の終盤にMP5を過保護のあまり無分別に太らせてしまいましたようなイレギュラー・サイズの自動 “中” 銃が出来上がっておりまして、どハデな威力を見せ付けておりましたワイ――もちろん、そこで50_砲弾が暴発でもいたしますれば、冒頭の親方のコメントごとカットでございましたでしょうが。

 

また、アーガード氏の得物 『ジャッカル』 は、マァ問題ございませんかと。かつて一世を風靡いたしました44オートマグがさほどの評価を得られませんでしたのは、偏(ひとえ)に多発しました故障のためでございましたとか。遠からず常人の使用に耐えられます重量およびサイズでは、かの破壊力に耐え得ますブローバック機構を備えられませんがための不具合ではございませんかと愚考されますが、『ジャッカル』 は自重10`という “人外の存在専用” の “対人外専門” の銃。それだけふんだんに金属を使用されておりますれば、およそ強度も上がりましょうというもの……ただ、フォルムがスマートに過ぎますのと、10`もございますとスライド部分にベアリングを噛ませませぬと、スムースなブローバックが出来なさそうな感じがしましてやや気にかかりますが――。

 

 

ともあれ、結末がなんとも楽しみな 『HELLSING』。されど掲載が月刊誌でございますゆえ、これからの展開が拝読できますのもまだ先のお話でございますナァ……。

 

 

 

 

 

 

注1:(C) 桂三枝師匠。

 

 

 

 

 

 

 

おいおい、そっちじゃないぜ!

 

 

2006.10.27 (C) Mephistopheles von Münchhausen

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