ほらふきだんしゃくてきぐこーろく

小学校高学年の吾が輩が渡り歩きました無法の世界(笑)。

 

2007年01月05日

 

さて、『 パチ・ゲーU 』 の巻

(指定BGM: ヴィサージ / The Damned Don’t Cry

 

 

皆さま明けましておめでとうございます。ほらふき男爵にございます。もはや吾が輩もお年玉はいただく側ではなしに、くれてやります側――ああ、今更にしましてイヤな風習でございますナァ……昔でございますれば、こちらを貯めまして新しいゲームをば購入した物でございますが。

 

 

……して、ヤフオクにて探してみますれば、やはり当然のごとく出品の少ない“電子ゲーム”枠に、偶然かまぼろしか、前回にその名の出ましたまぼろしの もといFLゲーム 『Mr.Do!』 がございました次第。

 

発見いたしました時点で入札者17価格は12,500とすでにして 水曜どうでしょう という状態でしたので、さるにてもマニアとは業の深い生き物にございますことに閉口しつつ、サンプル画像がございましたので拝見してみますと……

 

製造メーカーはトミー社さんで、往事の希望小売価格は判りませんでしたが、こちらの出品者さんは親切にも電池を入れて遊戯画面までサンプルに載せておられまして、サテあこがれの“カラー液晶”にも再会が叶ったのでございますが、

 

『ああ、吾が初恋のマドンナがなんたるお姿!』

 

いわゆる“会わなきゃ良かった初恋の女性(ひと)状態にございますワイ。 箱には 『画面が光るよ!』 との、当時としましては画期的だったと思われますコピーがございますことと併せて記憶をたどりますれば、FL(注1)をポケットメイト・サイズ(注2)に納めたという事でございましょうが。されどFLのほうがキャラに細かい模様付けを施しますのが難しいように思われますが……ハハァ。吾が輩、薬物でも嗜んでおったのでございましょう。なれば致し方ございませぬナ。

 

して、ようやくタイトルの通り “パチ・ゲー” のお話にございますが、現在のようにメーカー純正のゲーム機がゲーセンに並んでおりますのが当たり前……そちらが健全なゲーム・センター経営にしまして、正常な感覚と言えましょうが、黎明期から中興期あたりのゲーセンはかなりカリブ海チックで、正規メーカーならざるゲーム機が 『ハイホー ラム酒だ 縛り首 と、吉田戦車氏の代表作 『伝染るんです』 の斉藤さんが就職されました海賊よろしく、そこここのシマを荒らしまくっておりましたものでございます。

 

おそらくは 『ブロック崩し』 の頃からパチ・ゲーはございました(注2)ようで、吾が輩がクサいと睨んでおりますのが、玉がラケットの直前でZIGZAG もといジグザグいたしますよう設定を変えられます機体いま大流行しておりますギャグで申しますれば、『間違いない』ついでに旬な漫画ではアップで 『あやしい』 というところでございましょう。

 

また、発表後しばらくもいたしませぬうちに日本中に一大センセーショナルを巻き起こし、『日銀から百円玉が無くなった』 ともまことしやかに噂されましたほどの“フィーヴァー”ぶりで一躍ヴィデオ・ゲーム機を世間一般に認知せしめました、アーケード・ゲーム界のオーソリティにして金字塔、かのタイトー社『スペース・インベーダー』 も、マイナー・チェンジ版とばかり思い込んでおりました 『メロディ・インベーダー』 や 『インベーダー3』 など後続機は、すべて他メーカーの手によります無断改造版でございましたとか。

 

そちらと同じくしまして、かのナムコ社『ギャラクシアン』 も、2や3はコピー改造品と聞き及んでおります次第。それこそ大手デパートメント・ストアやキャロットのようなゲーム・メーカーの直営店ならまだしも、地方のバッティング・センターなどに入ります機体なんぞはどマイナーもいいとこで、ゲーム機の人気や新機種の傾向などにトンとうといオーナーさんがコロりと掴まされてしまいましたようなラインナップをよくお見掛けいたしましたワイ。

 


 

 

もちろん不正純正なども頓着されますはずもなく、吾が輩の身辺では任天堂製の 『ドンキーコング』 ではなしに、たしかFalcon社『クレイジーコング』海賊行為を働いていた 多うございましたように記憶しております次第。そも、アーケード・ゲーム機中興期の大名作、ナムコ社の 『ゼビウス』 も幾多の毒牙にかけられまして、『ゼビオス』 だの 『バトルス』 だのといくつかのアンオフィシャル・ヴァリエーションがございましたほど。

 

また、先に挙げました 『ZIGZAG』 は画面の配色が寒色系で、オリジナルのナムコ社 『ディグダグ』 にふんだんに盛り込まれてございますポップなキュートさを、パクり 移植の際にどこかに置き忘れて来られましたような物悲しさがございましたナァ。 それでもそれなりのマイナー・チェンジをば加えまして、オリジナルとの明確な差別化を図っておられたご様子。

 

例を挙げますればプレイヤーの動きに連動して奏でられ(止まり)ますBGMや、取ると一定時間掘削速度が上がりますツルハシに、ギミック無しにストンと急転直下する岩とつぶれませんで土にめり込む怪物怪獣たち。また、膨らまし加減が悪うございますのか、破裂したまま点数も出ませず、まるで皮膚ズル剥け大火傷よろしき真っ赤な変死体がしばらく残りますというヤコペッティズムあふれます後味悪すぎの残酷描写や、土中の移動時はメガネのはずが、ファイガと同じく悪霊ような禍禍しき面相に変化しますプーカもどき。

 

さらには “もののあはれ” をひしひしと感じさせます、プレイヤー消滅時の儚きBGMと、『終わり良ければみんな良し』 という諺など一向に意に介しておりませぬ、クロージングBGMのなさ加減。とどめにボーナスフードなしというあたりに、メーカーの自転車操業ぶりが伺えます逸品にございますワイ。

 

 

当時の業界パイオニアにしてトップ企業のタイトー社は初期の違法コピー品に手を焼かれましたものか、80年代初頭よりパチモンは発表されておりましたゲーム機の数に比しましてあまり見掛けませんでしたが、その実なべて佳作ぞろいでパクるほど面白いゲームが……沢山ございましたうち、強固なコピー対策とブランド確立のための信頼できます販路開拓の賜物というところでございましょうか。

 

 

ともあれ、違法業者の駆逐という企業努力がございましたからこそ、現在のゲーセンが有り得ますのでございますが、吾が輩が最後に拝見いたしましたパチ・ゲーとはこれなん、『マサオブラザーズ』

 

もちろんかの任天堂製 『マリオブラザーズ』 のパチモンでございますが、タイトル画面にメーカー名の表示はございませんでしたナァ。匡体の説明書きには 『マサオとコージを操作して……』 とございましたのには少々ニヤリ

 


 

以後は吾が輩もアーケード・ゲームから離れてしまいましたので、マァどーでも良くなってしまうのでございますが、たしか 『スーパー・パックマン』 もナムコ社の製品ではございません事を耳にしております次第。このように、純正品よりもパチモンが幅をきかしておりました時期の無法地帯ぶりは、地獄地震” 以降の関東平野さながらで、まさしく大小さまざまの“スラムキング”が荒稼ぎしておりましたことは想像に難くございませぬ。そちらを知らしめます証左といたしましては、かの秋本治氏のギネス記録更新中にして唯一のヒット作『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 にて、最近の子供たちに道徳を教えましょうという回。

 

もはやスレ切りました昨今の子供たちに、品行方正なお話なんぞてんで洟(はな)すら引っ掛けてもらえません始末。 そこで両さんは智恵を絞り、当時大流行しておりましたツッパリのノリでお手製の紙芝居をこさえましたのでございます。その中で、『オレはコングゲームで30万点出せるぜ!ヨロシク!』 といった感じのヘタウマ絵(両さんの手書きのため)が描かれておりましたが、こちらに登場しておりましたのが大きなハンマーを振りかざし、火の玉を追いますオーバー・オールにキャップをかぶりました髭の男

 

ヒゲと申しましても漢帝国は景帝の末裔、劉備玄徳が義弟の関羽雲長ではございませんで、そちらの証左としましと彼の絵の側には 『ほやほや』 と、ヒゲ男が発してますとおぼしき奇声が添えられておりました次第。吾が輩こちらを拝見いたしまして、『秋本先生も30万点ではまだまだでございますナ』 とうそぶきつつも、このように人気絶頂の全国版少年誌に 『ほやほや』 が掲載されてしまいますあたり、本家 『ドンキーコング』 の紛う事なきドンキー加減がうかがえまして 『任天堂さんも立つ瀬がございませぬナァ』 と少々気の毒になりましたもの。

 

他にはニチブツさんのヒット作 『クレイジー・クライマー』 の続編とばかり合点しておりました 『ロッククライマー』 が、じつはニチブツさんとは縁もゆかりもございませんメーカーがこさえておられましたとか聞き及んでおりますが、聞き覚えのございます効果音から推測いたしまするに、基盤はニチブツさんの出世作 『ムーンクレスタ』 を使われておられましたように思われますが……。

 

こうして思い出しますだに、『オラなんだかワクワクしてきたぞ!』 となって参ります80年代初頭のゲーム・メモリー。またぞろネタを思い付きましたら、書き綴ってみましょうかと愚考いたします次第。

 

 

 

 

注1:電子蛍光管

注2:

注3:うろ覚え。

注4:『装甲創世記モスピーダ』 のプラモデルを作られてましたような……。

注5:仙台を中心に宮城県を席巻した、当時もっとも “エッジ” でございましたショッピング・センター網。とくにイヴェントの企画力が抜群でございましたワイ。

注6:やっぱりうろ覚え。

注7:もちろんうろ覚え。

 

 

 

 

おいおい、そっちじゃないぜ!

 

 

2007.01.05 (C)Mephistopheles von Münchhausen

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