ほらふきだんしゃくてきぐこーろく

マァ30代半ばで少年マンガを読みますのもいかがなものかと。

 

2007年03月24日

 

さて、『 面白いの?ジャンプ 』 の巻

(指定BGM: ザ50回転ズ / お前のせいさ )

 

 

もはや雑誌そのものすら、ジャンルをル問いませずなべて購入いたしませぬようになりまして久しい吾が輩。されどたまの脳の休憩にお世話になりますのが、何を措きましても本邦が世界に誇りますサブ・カルチャーの急先鋒 “漫画”

 

さすがにこの年になりますと少年誌に食指は伸びませず、講談社のマガジンは森川ジョージ氏 『はじめの一歩』、集英社のジャンプが “惰性” にて久保帯人氏『BLEACH』 (注1)を継続拝読しておりますに留まりまして、他は各社の青年誌掲載作品が多勢を占めますのもけだし自然の成り行きかと。

 

とは申しましても、先に申し上げましたように掲載誌をタイムリーに追っておりませぬ吾が輩は単行本に纏められますまで、いわゆる “おあずけ”状態にございますゆえ、新規開拓のためジャンルを問いませずいちおう手を伸ばしてみるのではございますが……斯様な流れで手に取りましたのが、先日は歯医者さんの待合室にございました和月伸宏氏の、『武装錬金』 は第一巻。

 


 

少し前にアニメ化されましたのと、そのあまりにも 『これって流行ってんでしょ。ウチもあやかりたいもんだネェ』 ふんぷんの題名は以前から存じておりましたが、吾が輩正直拝読いたしますには相当な抵抗感をかの題名に禁じ得ませず、

『マァ “がんばれキッカーズ”大地翔レヴェルの模倣ぶり(注2)よりはマシ(なので)ございましょう』

 

と、自分の気持ちを誤魔化しつつページをめくってみました次第。

 

……して、ぶっちゃけ結論から申し上げますれば、『こりゃBLEACHのオープニング・シチュエーションとまんま変わらないじゃん!』 というのが吾が輩の第一印章にございましたワイ。ことにいちばん吾が輩の勘に障りましたのが、“錬金”とは名ばかりで攻撃・防御術のたぐいには一切関わらず、オリハルコンじみた謎の物質に冠せられますだけ。要しまするに 『名前などどうでもいい』 と、寄生獣の田宮礼子やミギーならずともつぶやかれますでしょう必然性レスのネーミング――言うなれば 『四星球錬金』 でも 『カドミウム錬金』 でも断じて構いませんレヴェルなのでございます。

 

ただ、和月氏の漫画の質そのものと表現技法はすこぶる付きに高水準でして、さすがは 『るろうに剣心』 をヒットさせましたお方だけはございますワイ、と氏のクリエティヴィティにはいたく得心いたしましたもの。吾が輩は例の “ビッグ・ネーム拒絶症” のため、『るろうに〜』 の新装版が発売されました現在に至りましても未だ拝読しておりませぬが(注3)、なればそれだけに、

 

『なにゆえ斯様に力量のございます漫画家さんに、斯様に安っぽい企画モノを?』

 

と首を捻りますことしばし――またそちらにつけましても、『ヴァルキリー・スカートって!?』

 

もはや機能性とか格好よさとかを云々いたします以前に、あまりにバカっぽすぎまして愚眼もションボリ。それでも9巻まで続きましたからにはそれなりの人気はございましたのでしょうが、どちらかと申しますれば漫画としましての面白さよりも作者の腕前ならびにネーム・ヴァリューに依存できましたからこそのような気もいたしますか……。

 

さるにても、こちらの作品を手掛けておられました期間の和月氏の胸中とはいかに?人気も実力もございます漫画家さんに対しまして、こちらの仕打ちは侮辱以外の何物でもございませんものと、吾が輩は愚考いたしますのでございますが……マァ、そちらを曲げて仕事を引き受けますのがプロフェッショナルと申しますもの。されどさすがに題名だけでも和月氏の自由裁量にて選ばせてあげませんことには、担当編集さんも漫画屋仁義にもとりましょうに――。

 

それでも、ペンが張り切って走っておりますこちらの作品を拝見いたしますにつけまして、吾が輩 ♪DANGDANGせつなく だんだん忍びなくなりまして、『本人が楽しんでいらっしゃれば』 『まぁアニメになったくらいですし』 と、結局どうでもよろしい事ばかりに気を取られまして作品をろくすっぽ楽しめませず、第三話をもちまして本棚に強制送還いたしました次第。

もちろん雑誌なれば他の漫画家さんのファンも読んでいましょうから、アレ?これって……』 と思う御人もいらっしゃいそうですがナァ……あるいは2ちゃんねる等で軽く論争になっておりましたりして。

 


 

そう申しますれば、少々前にとあるファミレスにて隣のボックスにおられました大学生が、面白げな心理学の講習のお話からなぜか 『ワンピース』 に話題が転じましたのにいたく興味を引かれ、かの同僚Tより三巻まで借り受けましたことがございましたが、こちらはもっと非道うございましたナァ……。

 

元来にしまして、吾が輩はかの絵柄が♪身震いす〜るほ〜ど腹が〜立〜つ〜くらいタンクーダ大嫌いでしたので、かの大学生らが話題にしませなんだら決して読もうとも思いませんでした漫画。 斯様な大学生をも面白がらせますのでしたら、拝読いたしますのも一興と勇んで手にしてみましたものの、マァその教則本通りと申しますか優等生主義と申しますか、

 

“お約束の出来事を通過して、お約束の帰着点に到達するだけ”

 

という、『なんだこりゃ……タダでもヒデぇぞ!』 と、昔かたぎのテキ屋の大将でございましたらジャンプ誌を地べたに叩きつけて怒声を上げかねません安直なストーリー構成。

 

コロコロコミック掲載作品でさえもまだヒネりがございましょう愚直な構成はまるで読む気が湧きませず、第二話の“海軍志望の少年”が出て参りました回にて、まったく予想を裏切りません……逆を申さば 『予想できる展開ばかりを恥ずかしげもなしにダラダラつなげております』 まさに文字通りの“漫画”に堪えられませず、吾が輩史上最短の放り投げ時間記録をば打ち立てまして永遠に絶縁と相成りました次第。

 

 

あるいはジャリ お子様でございますれば、期待通りの盛り上がりに期待通りのクライマックスがおっかぶされますれば、『嬉しさ二倍』 というお話なのでございましょうかナァ……吾が輩でしたらそんな頭の悪いガキはバラして臓器売買 もとい勘当モノでございますがナ。

 

マァいわゆる 『勇気・努力・勝利』 のこの三原則だけを堅守できていれば、いかに内容が浅慮で表層的でございましょうとも 『売れればよかろう、なのだあッ!』 という事なのでございましょう。所詮は 『エロス&スカトロ』 (注4)にて発行部数を伸長しました後発少年誌。市場のエグさを嫌と言うほど知り尽くされていらっしゃるからこそ、 なおさら表看板だけでも “高邁なる理想” を掲げずにはいられない、というあたりでございますかナ。

 

――ともあれ、漫画そのものは雑誌をはじめとします媒体もクリエイター陣の裾野も年を経ますごとに広がり、クオリティの深みも増しておりますので、特に危惧いたしますところではございませぬが、漫画家さんを取っ替え引っ替えして規格品を大量生産されますような編集方針なればこそ、安易に軽佻浮薄な作品の濫造に手を貸しているようにも愚考いたしますが……サテいががなものでございましょう。

 

 

 

 

注1:先日第24巻以降を拝読いたしましたが、なんかやたらに悲しかったです。やはり虚(ホロウ)退治に専念して欲しいもの。

注2:あちらは子供心にも 『やり過ぎだ!』 観はぬぐえませんでしたワイ

注3:まことヘンな病気にございますナ。

注4:申し上げますまでもなく、豪ちゃんの 『ハレンチ学園』 と、とりいかずよし氏 『トイレット博士』 にございますワイ。

 

 

 

 

 

おいおい、そっちじゃないぜ!

 

 

2007.03.24 (C)Mephistopheles von Münchhausen

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