ほらふきだんしゃくてきぐこーろく

今回は“愚行録・完全ディレクターカットヴァージョン” (笑)

 

2009年03月04日

 

さ て、『 売れっ子 “悪役”  の巻

(指定BGM: 勝新太郎 / 座頭市子守歌

 

 

昨今、ジーク・ノイ太郎(注1)氏 の看板時代劇、『座頭市』 のテレヴィジョン・シリーズ、 『座頭市物語』 をばレンタルしております吾が輩。毎回配されますゲスト俳優女優陣の豪華さもさることながら、おなじく毎回登場されます “悪玉” 役の俳優さんたちの多彩にございますこと、加えまして個性的なことと申し上げましたら、やはりジーク氏じきじきのチョイスの賜物ではございませぬかと愚考いたします次第。

 
マァ有名どころでは伊集院光氏や関根勤氏がモノマネされますところの、『バカ野郎、たたんじまえ! でおなじみの上田吉二郎氏や、若々しくもすでに貫禄十分な佐藤慶氏、頼りない優男から冷酷な女衒へと巧みに演じ分けます林与一氏など、もはやこの時点で二十代
半からの年齢層のお客様がたを高速道路の中央分離帯に置き去りにいたしました観がございますラインナップに、吾が輩は 『これぞまさしく役者の演技』 と、おぼえず唸りますとともに、『現在30〜40代で、斯様に渋みのございます演技ができますとすればどなたが?』 と、役者層の偏狭化を禁じ得ませんのでございます。

 
先に挙げましたお三方のほかにも、いわゆる “悪役商会” 的な所属と思われます三下から貸元も出演されておりますが、悔しいながらもともにフジテレビ制作にございます1972年の 『木枯し紋次郎』 が、野外ロケが多かったためか複数の俳優さんが数話ごとに役柄を変えて出演されておりますこと頻でございましたが、こちら 『座頭市物語』 では俳優さんの重複はさほどございませぬご様子。

 
されど、先述のお三方はもちろん “悪役専業” ではございませぬ事は、吾が輩が殊更申し上げますまでもございませぬが、逆に悪役を “売り” にしている俳優さんが存在いたしますのも確か。今回の座頭市物語では、かの “ピラニア軍団” でおなじみの志賀勝氏が、眉毛の無い渡世人という過剰な役作りで登場されておりましたが、別の回では横車を押しまくりの悪代官として故・郷金英(金へんに英)
(ごうえいじ)などが有名どころかと。

 
もっとも郷氏は故・石井輝男監督の作品、『大逆転』 シリーズにてかの千葉真一氏室田日出男氏らとトリオを組んで主役級の活躍をされましたり、大河ドラマにもご出演されておりますレヴェルの俳優さんでございます。また、ご同様のラインで申さば、やはり外せませぬのがかの丹古母鬼馬二を措きまして、他の方はいらっしゃいますまい。




 
丹古母氏は先述の悪役商会の中核メンバーにございまして、そのご尊名に関します虚実の仔細は Wiki  にてお確かめいただけますと非常に愉しめますこと請け合いにございます(笑)。そちら Wiki  をご覧いただけますれば、氏の出演作品の多さが如実にご理解いただけますかと存じますが、未記載の作品で吾が輩が記憶しております限りでは、『新・木枯し 紋次郎』(東京12チャンネル・ヴァージョン)に又旅姿の子分役で一回、ほかに 『洗濯屋 ケンちゃん』 シリーズの後期に、通称 “ハタハタおじさん” として数回出演されておりましたワイ。

 
“ハタハタおじさん” はいつも公園で空手の練習をしていたり、モンキー
(注2)に乗っていたりと何かしらのトラブルをケンちゃんらと生じさせるためのキャラクターにございました次第。そのネーミングの由来は会話の際に必ず、『はた!』 を口癖として発させるが故にございまして、もちろん感嘆詞あるいは語頭に使用しますのが常でございます。いわゆる “キャラ付け” の一環ではございますが、『〜にょ』 や 『〜ロッテ』 のように語尾には使用されませんのでご注意のほどを。

 
氏の登場は幼少当時の吾が輩の眼からしてましても、いい加減ダシも出尽くしましてストーリー自体ダレてきたがためのテコ入れとして起用された観が大いにございましたナァ。されど氏のご尊名とご尊顔は一度拝見いたしましたらとてもで忘るることは叶いませず、以後 『♪すぅごい男が居たもんだ〜』 と、ビールのCMよろしく吾が輩の記憶に留まることと相成ったわけでございます。

 
また、氏はにっかつで制作されました映画 『野球狂の詩』 にて故・小池朝雄氏と共演なされておりまして、かつ 『砂の器』 (中居正広
(注3)のドラマじゃないよ。映画ヴァージョン)にも出演されておられるのでございますゾ。ちなみに 『野球狂の詩』 では主役の岩田鉄五郎氏を小池氏が、力道玄馬氏を丹古母氏が演じられておりますが、こちらはまたずいぶんと鉄五郎氏もお顔が丸うなりましたものでございますナァ(笑)。

 
次なる  『砂の器』 はかのドラマの放映と、その少しあとに故・丹波哲郎氏が亡くなられましたのを機会に拝見したのでございますが、映画の終盤に丹波氏扮します今西警部補が捜査会議にて滔滔と長ゼリフを話されるのでございますが、その丹波氏の右横に山賊まがいの蓬髪と張飛益徳氏もかくやと思われます虎ひげを生やしました、どう拝見いたしましてもマル暴刑事とも判じかねます刑事が座っておりましてマァ仰天いたしましたこといたしましたこと。

 
そのときの驚愕を喩えますなれば、“ 『アニメ版 “侍ジャイアンツ” におけます長嶋茂雄氏のヒゲの剃り跡のデフォルメはやり過ぎでございますよナァ』 などと思っておりましたとある日、ふと 『戦争のはらわた』 のDVDを再観いたしました際に出演されておられましたマクシミリアン・シェル氏のご尊顔を拝しまして、『ああ、実写版がここに!』 ” と感嘆いたしました際とまったく同規模にございましたワイ。

 
――そしてエンド・ロールをば眼を皿のようにして注視しておりますれば、小さめに丹古母氏のお名前を発見いたしました事は、マァ申し上げますまでもございませんかと。さるにても、キャメラ
(注4)が丹波氏の左正面から撮っておりますので、氏が喋れば喋られますほど側の丹古母氏も映り続け、キャメラが寄りますれば寄りますほど丹古母氏もアップになっていきますという、こちらのよほど監督に気に入られたご様子の配置には吾が輩もご満悦の態でございましたワイ。

 
残念ながら丹古母氏のセリフがございますシーンそのものはございませんでしたが、あるいは編集上のカットされたのかもしれませぬ。他にも故・松田優作氏主演のドラマ 『探偵物語』 にもゲスト出演されたり、Wiki に並びます子供向け作品の数も大したものにございましょう。

 
――して、これらご尊名の挙がりました俳優さん方の存在感、演技力を、現在ご活躍中の中堅どころの俳優さん方のどなたに求めることが叶いますかと愚考いたしますと、悲しいかな、吾が輩の脳裏には確たるお方のお名前が浮かび上がってこないのでございます。

 
『斬られ続けて四十数年』 でおなじみの殺陣師・福本清三氏はもはやヴェテランの域ですし、また映画はともかくもテレヴィジョンの番組はなべて拝見いたしておりませぬので
(注5)、時代劇でも現代劇でも、チンピラではない幹部級の “落ち着いた凄み” を醸し出せる俳優さんがいらっしゃいますのかどうか、正直見当がつかないのでございます。

 
されども時代劇なれば、定番の “悪役専業” の方もいらっしゃいそうですので、2011年までに少しは拝見してみましょうかナ。



 

 

注1:伊集院光氏おっしゃいますところの、“ヴィクトリー・ニュー太郎” をばドイツ語にアレンジ。

注2:ホンダ社の50ccミニバイク。

注3:敬称ナシ。

注4:和田アキ子風に

注5:地デジはもう見切りましたワイ。

 

 

おいお い、そっちじゃないぜ!

 

 

2009.03.04 (C)Mephistopheles von Münchhausen

GeoCities Japan