波止でのウキ釣りは、フナやハゼに使用するような、
のべ竿の固定ウキ仕掛けでもできないことはありませんが、
波止では水深が6m以上あったりすることもあるので、
竿の長さより長い仕掛けを扱うことができない固定ウキ仕掛けでは深場を狙うことが困難になります。
そこで、リール竿とリールを使用した半遊動ウキ仕掛けをご紹介します。
磯竿 1〜2号 4.5〜5.4m スピニングリール(2号以上を100m以上巻けるもの) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() スナップ付きサルカンなどで遊動 ![]() オモリよりウキの長さ分上部に固定 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
私がふだん波止で使用する仕掛けです。固定ウキ仕掛けと違い、
竿の長さより深いタナも狙うことができ、また投げやすいので、
波止から釣れる魚のほとんどはこの仕掛けで釣れます。
この仕掛けは遠投がある程度効くので、波止以外にも地磯や海岸の防潮堤、
浜名湖北西部などの急深な海岸などでも使用することが可能です。
主なターゲットは、チンタ、小型グレ、メバル、ウミタナゴ、セイゴ、アイナメ、カサゴなどなど多彩です。
私はこの仕掛けでカレイ、キスも釣れています(^^;
五目釣り仕掛けですが、この仕掛けはウキフカセ釣りや紀州釣りの仕掛けの基本ともなりますので、
是非ともおぼえておいて下さい。
● 号数
磯(上物)竿の1〜2号が最適です。磯竿でなくても海上釣堀用の竿や、 投げ竿でもできないことはありませんが、 できることならちゃんとした磯竿を購入することをお勧めします。 少し値がはりますが、使用しているうちにその有用性に気づくことでしょう。 気づかない人もいますが(^^;
磯竿の場合、竿の号数は「適合ハリス」をあらわし、 1号の磯竿ならば、1号の細ハリスを使用していても、竿が柔らかいため無理なく魚とやりとりができます。 竿号数が高い竿で細いハリスを使用すると、大物が掛かったときにハリス切れを起こしやすくなりますので注意して下さい。 竿の号数が小さいほど、竿は柔らかく軽くなりますが、号数が小さいと重い仕掛けを扱うことが困難になります。
また元調子、胴調子の竿は、自重は軽くても、竿をのばすとしなりやすいため、持ち重りし自重に比べ重く感じます。 また、たも無しで魚を引き上げるのも大変になります。 最初は先調子の1.5号が最も扱いやすいでしょう。● 長さ
磯竿なら長さは4.5m〜5.4mは欲しいです。普通の防波堤しか行かない場合は4.5m以下でもいいでしょう。 しかし波止は混雑するからテトラから狙いたい、足下に捨て石が入っている、 ハリスを長く取りたい・・・といったように4.5m以下ではややつらい状況もありますので、 本格的にやるのであれば5.4m(5.3m)をおすすめしておきます。 ただし重くなりますし、人が多い波止では扱いにくくなります。
● インナーロッドとアウトガイドロッド
磯竿には一般的な外ガイド竿と、竿の内部に道糸を通す中通し竿(インナーロッド)が普及しています。 私も一本だけ持っていますが、 中通し竿は竿先のガイドに道糸が絡むいわゆる「竿先がらみ」が発生しないので、 夜釣りの時などは非常に便利です。
しかしその利点をはるかに上回る欠点がてんこ盛りです(笑)。 竿の内部を糸が通るため放出抵抗が高く仕掛けが飛ばないし、 竿に道糸を通すのにワイヤーが必要になります。 撥水性能を高め内部抵抗を軽減したダイワの「メガドライ」とかもありますが、とても初心者が手を出すような価格じゃありません。 とりあえず最初は、廉価で色々と扱いやすい外ガイド竿を購入することをお勧めします。
ちなみに外ガイド竿には、リング形の通常ガイドのものと、 Uガイドという針金をU字形に曲げて作られているガイドの竿(前打ち用)がありますが、 この半遊動ウキ仕掛けを使用するには、ウキ止め糸がガイドをスムーズに通るということが絶対条件ですので、 リング形の通常ガイドの竿を必ず選択して下さい。● 実購入ガイド
竿の性能は、いちおう価格が高いものほど良くなります。高い竿はカーボン繊維が多く使用されており、 細く軽くなります。逆に安い竿はグラス繊維が多く使用されており、太く重くなります。 手持ちで釣ることが多い波止釣りでは、疲れにくく楽に扱え、反発力が強く魚を引き上げやすい、 カーボン含有率が高い軽い竿の方が良いのは言うまでもありません。 竿はこの仕掛けを揃える中で、最もお金をかけた方がよい道具でしょう。(てゆうか、必要最低限の仕掛けで揃えても竿が断然高くつく・・・)
しかし磯竿は昔と比べだいぶ安くなったとはいえ、まだ高いです。よく『釣り入門』みたいなものに、 「竿は最初は安物で十分。最低でも20,000円くらいの物を購入しましょう」なんて書かれていると、 貧乏人の私は殺意を抱いてしまいます(笑)。まあ確かにこのクラスの竿は高性能ですが、 もっと安くていいですよ。
とりあえずシマノの「ホリデー磯 XT」をお勧めしておきます。 5.4mなら実勢価格5,000〜7,000円とお手頃で、作りもまあまあしっかりしてます。 この竿は実勢価格10,000円くらいの竿と比較しても、性能の差は大してありません。 かなり買い得だと思います。最低でもこのクラスの竿を購入することをおすすめします。
もしお金があって10,000円以上出せるのであれば、ぜひともSiCガイドを使用している竿を購入して下さい。 安い竿に用いられているハードガイドよりも格段に糸滑りが良く、 道糸の操作性・耐久性も向上します。 また、もしメーカー定価が15,000円以上(販売価格では無い)する竿を購入する場合は、 保証書付きのものを選ぶのが無難です。 もし竿先などが折れてしまった場合でも保証書の免責期間内(だいたい1年間)ならば、 保証書無しより格段に安い免責金額(保証書に記載)で竿パーツを購入できます。
ノーブランドで5,000円以下の竿も量販店でよく販売されていますが、はっきりいっておすすめできません。 バッタクラスの竿は、折れるなどのトラブルも非常に発生しやすく、 長く使っているとそのうち竿の性能・重さに対する不満も出てくるので、 もう少しお金を出してワンランク上の物を購入した方が結果的には得になると思います。 まあ「つきあいで行くだけ。今後そんなに行かないだろう」という人はバッタ物でもかまいませんが(^^;
竿の重さは、カタログの自重だけで判断できる物ではありません。 竿の自重が軽くても持ち重りがする物、重くてもあまり持ち重りがしない物があります。 店頭で竿を購入する際には、竿をのばしてリールシートの部分を手でもって、持ち重り感を必ず確認して下さい。
● 私の場合
ダイワの「HX 大島 1号 - 53S - V」と、 同社「DZ ダイレクトパワー磯 2号 5.3m」と、 シマノの「IGハイスピード アペルト磯XT 1.5-425」を使用してます。 アペルト磯XTは夜釣り用に購入した中通しロッドなのですが、道糸の通りは悪いし、 太くて重いしであまり使ってません。 やっぱり外ガイドのが好きだな(^^;
● 種類
初心者でも簡単に扱える、スピニングリールを必ず選択して下さい。 レバーブレーキ式のものやリヤドラグ式のものもありますが、通常のフロントドラグ式のもので十分です。
ベイトキャスティングリールで釣りをすることも不可能ではないですが、 ほとんどの磯竿はスピニングでの使用を前提として作られているため使いにくいですし、 軽い仕掛けを扱うことが多いので不向きでしょう。● 大きさ
リールのスプール径が大きいほど、仕掛けを投げたときに飛距離が出ますし、 太い糸をたくさん巻けますので大きなリールを使用するのが理想的なのですが、 大きいリールは重いです(笑)
波止ウキ釣りで現実的に使用しやすいサイズは、だいたい2号150m(3号100m)〜3号150m(4号100m)巻きくらいの大きさのリールが良いと思います。 ダイワなら2000〜2500番台、シマノなら2000〜3000番台になります。 3号150m巻きならちょい投げとも兼用できるし用途が広いです。
● 右巻き?左巻き?
スピニングリールは、ハンドルが左右に付け替えられるような構造となっています。 リール出荷時状態でははたいてい右ハンドルとなっていますし、 波止で見かける釣り師のほとんどが右巻きしています。
しかし、皆さんのべ竿で釣りをするときはどちらの手で竿を持ちますか?右利きなら右手で竿を持つでしょう。 また、リール竿でも仕掛けを投げるときは右手で投げて、その後持ち替えていると思います。 つまり、竿を自在に操作しやすいのは利き手の方です。 右利きであれば右手で竿を持ち左手で巻くのがスピニングリールの本来の使い方です。 私は小学生の時にこのことに気づいて左巻きにしてましたが、なんか嫌な子供ですねえ(^-^;
しかし例外もあります。紀州釣りのようにダンゴを手で遠投する釣りでは右手巻きにしておいた方がスムーズにリーリングに移行できますし、 撒き餌杓で撒き餌する場合も同様です。 そんなわけで私は無理に左巻きに矯正しろとはいいません。 どちらのメリットが大きいか考えて選択するといいでしょう。 ただやはり単にエサつけて投げるだけなら、絶対に左巻きのがいいと思いますけどね(^^;● 購入について
最近のリールは、メーカー製であれば安い物でも十分すぎる性能を持っていますので、あまりお金をかけなくていいです。 波止釣りくらいならカートに山積みされて売られているようなリールでかまいませんが、 ノーブランドのものは避けた方が無難です(^^;
ダイワの「スプリンター」シリーズや、 シマノの「アリビオ」は釣具屋のリール安売りカートでよく売られていますが、 これらは3,000円前後で購入でき、なかなか使える性能を持っています。 しかしカートに無造作に積まれて売られているため、 この段階からスプールエッジなどに傷が付いているものも存在しますので(汗)、 購入前のチェックは怠らないようにしましょう。 この手の製品のスプールエッジは特に弱いので、 リールをコンクリ上においたりすると傷が付いたりへこんだりしますので注意が必要です。
もう少しお金を出せるなら、箱売りしているリールにしましょう。 シマノの「エルフ」は5,000円強でステラ等高級機種とほぼ同等の構造(クロスギア方式)を持っています。 7,000円弱はしますが、ダイワの「レブロス」は極めて軽量で、手持ちでもストレス無く釣りが出来ます。
量販店のカートではノーブランドのものも数多く販売されていますが、おすすめできません。 私も学生の頃はノーブランド激安リールを使っていたこともありましたが、 すぐに壊れてしまい結局「安物買いの銭失い」になってしまいました(^^;
● 替えスプールのすすめ
替えスプールを購入しラインを巻いておき釣り場に持ってゆけば、 道糸が高切れしたりお祭りしてしまった場合でもスプールを交換するだけで釣りを継続できます。 また、違う種類・太さの糸を巻いておけば、当日の状況によって道糸を選択したり、 ルアーフィッシングに流用できたりもしますので大変便利です。
一部の大型釣具量販店ではスプールを販売しているところもありますが、 基本的にはメーカーから取り寄せになります。 スプールの価格はシマノはパーツプライスリスト、 ダイワはパーツ検索システムから調べることが出来ます。 だいたい価格はリール本体の定価に比例し、ステラのスプール組は10,000円以上しますが、アリビオはなんと600円くらいです(^^;
ちなみにシマノの2000番、2500番、C3000番のスピニングのスプールは、同一機種なら互換性がありますので選択の幅が広いです。 ちなみに一部のリールは、同一メーカー内の他機種のスプールも使えたりしますが、 これはもちろんメーカーの保証するところではありません(^^;● 私の場合
シマノの「'00 バイオマスター 2000」を使用してます。 本当はもう少し大きいリールの方がいいのですが、重くなるのが嫌だったので(笑)。 8年近く使用してきてかなりヘタってきたため、ルアーで使用しているダイワ「レブロス 2000」をエサ釣りに転用する予定です。
● 太さ
2号でも十分通用しますが、ハリスとの兼ね合いも考えて2.5号または3号が良いです。 あまりにも太いものはさばきにくく、風や潮流の抵抗が大きくなります。
● 素材
道糸の素材には、ナイロン、フロロカーボン、PEなどの種類がありますが、 陸からの海釣りの道糸として最も広く普及しているのはナイロンで、 最近はPEもよく使用されるようになってきました。
波止釣りでスピニングリールに巻くのなら、ナイロンが最適です。 ナイロン道糸は伸度があるためショック吸収の役割も果たせますし、何といっても廉価です。 フロロカーボンは道糸として使いやすいラインがあまりありませんし、PEは扱いが難しく非常に高価です。● 色
磯用として売られている大半の道糸は着色されています。色つきの方が糸が見やすいためさばきやすいのですが、 目立つため魚に警戒されてしまうことも考えられます。 私はそれほど気にしませんが(笑)、気になる人は透明なラインか、 ルアーラインなどに良くあるカモフラージュカラーを使ってみるのもいいと思います。
● 種類(フロートライン等)
ナイロン道糸はほとんどのものが海中に沈みます。風の強いときなどは沈んでくれた方が釣りやすいのですが、 足下の浅いところに沈みテトラや根がある場合は引っかかって釣りにならないこともよくあります。 そういった場合はフロートラインとして売られている道糸が便利です。
フロートラインは内部構造を中空にしたり別の素材を入れて浮力を稼いでいますので、 通常のラインと比較してやや強度が落ちるようです。 ちなみに私が某社のルアー用フロートラインを使用したところ、根ズレ一発でラインブレイクしてしまいました(泣)。 少し太めのものを選択した方がいいでしょうね(^^;
フロートラインの他にサスペンドラインというものもあり、 これは沈まず浮かずで水中で定位するという比重に設定しているものです。 しかし実際は塩分濃度などで海水の比重は変わってきますので、 どんなポイントでも確実にサスペンドするラインは存在しないでしょう。● 長さ
リールに巻く道糸の長さは100〜150mもあれば十分です。 リールのスプールに巻糸量が表示されていますのでそれを参考にして下さい。
カート売り激安リールを購入した場合最初からラインが巻かれていますが、 バラケ防止のためか少な目に巻かれていることが多いです。 最初はそのまま使ってもかまいませんが、 次回に巻き替えるときはスプールいっぱいに巻いて下さい。 巻き糸量が少ないと糸の放出抵抗が大きくなるため、 軽い仕掛けを飛ばしにくくなります。● 購入について
道糸はこまめな交換が必要になります。 ナイロン道糸はどうしても吸水し劣化し、紫外線劣化もするので何回か使ったら巻き替える必要があります。 値段が高い強度に優れたラインでも必ず劣化します。 知り合いに同じナイロンラインを何年もずっと使用している人がいますが、 根掛かりするたびに高切れ(道糸から切れること)し、高価なウキを何本も失っていました(^^;
一般的には数回の釣行で巻き替えた方がよいとされています。 しかし磯用として売られている道糸は1,000円以上するものが多く高価なため、 そんなもの交換し続けていたらお金がかかりすぎます(笑)
ただ単純に波止で釣りをするだけなら、安売りボビン巻きラインでもOKです。 600mボビン巻きサンラインの「クインスター」あたりでよいでしょう。 高い道糸を長期間使い続けるより、ボビン巻きラインを短期間だけ使用しこまめに交換した方が絶対によいです。
では、磯用として売られている高い道糸とボビン巻きラインはどう違うのかというと、 使用感がかなり違います。ウキ滑り、耐摩耗性、さばきやすさ、直線性・・・と挙げたらキリがないのですが、 はっきりいって初心者の段階でこれらを実感することはあまり無いと思います(笑)。 高級道糸も数回の釣行で劣化します。 劣化したら結局、ボビン巻きと同等かそれ以下に性能が低下してしまいます。● 逆巻きと下巻き
もし「高い道糸を長期間使いたい」という場合は、逆巻きという手段があります。 リールに最初に巻き付けた側は水に浸かっていないため新品に近い状態ですので、 道糸をひっくり返し古い方から道糸を巻いてやります。 しかし、これを行うにはけっこうな手間が掛かります。 第一精工の「高速リサイクラー」などを使用し、以下の手順で行います。
リール → 空きスプール → 空きスプール → リールまた、下巻きを行うという方法もあります。比較的楽な手順を記載しておきます。
糸の劣化した部分をリサイクラーなどで空きスプールに巻き取るこうすることにより、中間の劣化していない部分も使用できます。 上の逆巻きと併用することにより、150m巻きラインであれば使用感を保ったまま10回以上の釣行が可能となります。 非常に経済的ですのでおすすめです。私なんかはボビン巻きラインでこれをやってますので激安です(爆)。 まあ、お金のある人は素直に新品に巻き替えた方が楽ですけどね(^^;
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残った糸(劣化していない部分)すべてを別の空きスプールに巻き取る
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リールに劣化した糸を巻き取る(下巻き)
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下巻き糸と残った糸をブラッドノットなどで結節
↓
リールに残った糸全てを巻き取る● 道糸の保管
上でも述べたように道糸は紫外線・水分、また熱に弱いので、直射日光が当たらずなおかつ湿気の少ない場所に保管しなければなりません。 車の中に入れっぱなしにするのは超最悪です(笑)。冷蔵庫が最適かもしれませんが、私はそこまでやってません(^^;
● 私の場合
昔は安売りされているルアーライン(10〜12lb)を使うことが多かったですが、 表面滑り加工があまりされてないためかウキスイベルの滑りが悪かったため、 磯用に特化された少々高価な道糸を使うことが多くなってきました。 数回ほど使用したら逆巻きを行い、さらに数回ほど使用したら下巻きを行い、劣化していない部分を出して数回使用、 また逆巻きを行って数回使用したのち交換しています。 最近はウキ釣り釣行回数が減っているので、これでも長期間持ちます(^^;
ウキには色々な種類がありますが、内湾の波止のように波が穏やかで潮流も緩やかなところならば、 へらウキを大型にしたようなクロダイ用ウキが一番良いです。 あたりも取りやすく、感度も良いです。 ただしトップ部が細すぎると見にくく、 逆に太すぎると風の影響を受けやすくなりますので注意して下さい。 このウキ仕掛けはウキを半遊動にする必要があるため、ウキの下部が環形になっている物を購入して下さい。
クロダイ用ウキには、「遠矢ウキ」に代表されるような下部にオモリが入った自立タイプのものもあります。 自立ウキは仕掛けを遠くに飛ばせ、非自立タイプのものと比べ風の影響を受けにくく、 またウキが手前に寄って来にくいので、 特に撒き餌を使用するときに便利です。 ただし、食い上げのアタリは取りにくいです。
クロダイ用ウキのほとんどには、適合オモリの号数が明記されています。 例えばウキの浮力表示が1号ならば、1号のオモリを使用したときに丁度よい状態になるように設計されています。 重いオモリを使用すると素早く狙ったタナに仕掛けを遊動させることができるため、 遊動時のトラブル防止や深場を狙う際のエサ取り回避にもなります。 まだこのウキ釣りに慣れない最初のうちは、浮力が0.5〜1.5号程度の高浮力のウキを選択してみましょう。 浮力が小さいウキは、後々上達して必要を感じたときに買い足せばいいですので。
しかしこのウキの号数は、表示号数よりずっと浮力のあるものが多いです。 これは波が高いときの場合も考慮しているためだと思いますが、 安物のひどいものでは0.5号足してもまだ沈まないものもあります(^^;
波が穏やかならば、釣り場でとりあえず号数通りのオモリを使用してみて、 残存浮力が大きい場合はガン玉を付け足すなどして、 ウキのボディが沈みトップだけが水面に出るように調節して下さい。 残存浮力が大きすぎると、魚がエサをくわえたときに違和感を感じ、食い込みが悪くなります。
● ウキの選択 - 円錐ウキ
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ドングリウキ、中通しウキなどと呼ばれるもので、ドングリのような形をしていてウキの中心に穴があいており、 そこに道糸を通して使用します。 特長としては非常に波乗りが良く、また飛距離もかなり出ますし、仕掛けの操作性も非常によいです。 磯のグレのウキフカセ釣りではもっともメジャーなウキであり、波止で使用している人もよく見かけます。
しかし水面に露出する部分が極めて小さく、 高さのない海岸などからでは波に隠れてしまい極めてアタリが取りにくくなります。 しかし水面よりかなり高い波止などで使用するのは有効ですので、 数個持っていても損はないでしょう。 ただし、釣具店で売られているものは非常に高価なものが多いです(^^;
なお、当然ながらこのタイプのウキを使用する場合はスナップ付きサルカンは不要です。
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● ウキの選択 - 夜釣りのウキ
日中から釣りを続けていて暗くなってしまった場合、 ウキのトップに「ケミホタル25」を取り付ければ釣りを継続できます。 ケミホタルはケミホタルに付属しているチューブを使用して取り付けることが出来ます。 しかしケミホタル25は視認性にあまりすぐれておらず、 遠投している場合は非常に見にくくなりますので、 ケミホタル25と同サイズのLED発光体、ヒロミ産業の「ミライト」を代わりに使用しても良いでしょう。
もし最初から夜釣りを行うのであれば、視認性の良い赤色発光する電気ウキの使用をおすすめします。 ナショナルの電気ウキは視認性に優れ、トラブルが少ないのでおすすめです。 二点発光式の物や、ウキが沈むと色が変わる物もありますが、普通の一点発光式の物で十分です。 しかし普及している電池付属の「ラバートップミニウキ」の1号以下はゴム管差し込み式ですので、 前述の「遊動ウキゴム」のようなものが必要になります。
おすすめは「高輝度磯ウキ」の1号(BF-801D)のように長いトップの先端が発光するタイプのウキです。 光る位置が高いため、荒波にもまれても光点が沈みません。 ただしこれらのウキはたいてい電池が付属していませんので、リチウム電池(BR435)を別途購入する必要があります。
● ウキの運搬
円錐ウキならば適当にポケットにでもぶちこんで持ち歩けばいいですが、 海用の棒ウキは非常に長いものが多く、全長40cmを超えるようなものもざらにあります。 このようなウキを乱雑に、例えばリュックに入れて持ち運んだりすると簡単にぽっきり逝ってしまいます(^^;
棒ウキの場合はウキケースが必需品となります。釣具店でも円筒状のものが多数売られていますが、 全長が40cm以下の短いものがほとんどで、海釣りでは役に立たないものばかりです。 ウキケースは自作してしまいましょう。
材料は、竿を買ったときの透明プラスチックのケースです。好きな長さに適当に切って、キャップをまたはめて出来上がりです。 リュックに入れてもいいですし、 ロッドケースのポケットなんかにすっぽり納まります。
ウキ止め糸→シモリ玉→スナップ付きサルカン→からまん棒
仕掛けは、上からこのような順序で作っていきます。 仕組みとしては・・・文で説明するのはめんどくさいなあ。 仕組みがよくわからない人は、この画像を見て考えて下さい(^^;
ウキ止め糸は、ウキがそれ以上遊動するのを止めます。タナを調節するには、 このウキ止め糸を動かします。そのため、簡単に動いてしまう物でもいけないし、 全く動かない物でも困ります。また、竿のガイドをスムーズに通らないといけないので、 あまり太い物は使わない方がいいです。
木綿糸やナイロン糸でも代用できますが、高い物ではないのでどうせなら専用の物を使いましょう。 白い棒にあらかじめ結び目が作ってあり、それの溝に道糸を通すだけで結べるものも多く販売されていますが、 自分で結ぶのも難しいことではないので是非とも覚えましょうね(^^;
また、ヘラブナ釣りなどに使われるゴム製のウキ止め糸もあります。 ゴム製のものは固定性に優れていますが、 ガイドなどに引っかかり最悪の場合竿先が折れてしまう危険性もありますのでおすすめしません。
どうしてもウキ止め糸が勝手に動いてしまうような場合は、 ウキ止め糸の結び目を2〜3個作ることにより動きにくくすることができます。
おすすめは釣研の「ウキ止め糸」のS〜Mサイズです。裏に結び方が書いてあります。
シモリ玉はウキ止め糸に引っかかって止まり、 それ以上ウキ(というよりスナップ付きサルカン)が上に遊動するのを防ぎます。
専用の物では釣研の「小粒シモリ」や第一精工の「シモリ玉セット」などがありますが、 よく売られている夜光ビーズ(硬質タイプ)の類でも良いです。ただし道糸を十分滑る大きさの穴で、 ウキ止め糸で止まる大きさの穴の物を選んで下さい。 また、竿のトップガイドを通らないサイズのものである必要があります。
しかしシモリ玉を使用すると滑りが悪くなるため、最近私はシモリ玉は使用せず、 スナップ付きサルカンの代わりに富士工業の「SiCラインスベル」「SiCスーパーラインスベル」を使用することが多いです。 その他にもウキ遊動スイベルは色々な会社から出ていますが、滑りが悪いものが多いです。 スナップ付きサルカンの環部をペンチで潰して使用している人もいます。
円錐ウキを使用する場合は、釣研の「半円シモリ」が便利です。
スナップ付きサルカンの環形部に道糸を通し、スナップ部にウキをはめます。 スナップ部はだ円形をした物がよいと思います。 環形部がシモリ玉を通らない大きさの物を選んで下さい。
右の写真の「からまん棒」は釣研の製品ですが、 上州屋ブランドGETTなどからも模造品が出ています(^^;
からまん棒は主にオモリからウキの長さ分上に装着し、 仕掛け投入時・回収時にウキが垂れてオモリ・サルカンやハリスと接触して絡むことを防ぎます。 からまん棒を上に上げる(オモリから離す)ほど絡みは減少しますが、 投入時の重心が安定しないため飛距離が低下します。 逆に下に下げる(オモリに近づける)と飛距離が伸びますが、ウキとハリスが絡むトラブルが多発します。 その時の釣りの状況にあわせて位置を調節する必要があります。 最低でもウキの長さよりちょっと長め程度にオモリから離しておくことをおすすめします。
別にからまん棒を購入しなくとも、ゴム管につまようじを挿して折ったものでもOKです。 また、ウキスイベル使用時はウキ止め糸をからまん棒の代わりにすることもできます。 この場合は絡みが激減します。
オモリは潮流に流されにくい形状のものを使用する必要があります。 波止釣り・磯釣りでは一般的にはガン玉・割ビシ(カミツブシ)がよく使用されています。 ウキの浮力にあったオモリをサルカンの上に固定して下さい。 板オモリはダメです(笑)。 最近私は、取り付け・取り外しが容易で何度でも使えるヤマワ産業の「ゴム張ガン玉」を使用することが多いです。
● 糸付きハリでもいいけど・・・
私もかつては、糸(ハリス)付きハリセットを使用していました。 今でも川釣りで極小のハリ(赤虫鈎とか)が必要なときなんかにはよく使います。 しかし海釣りではハリスを長く取ったりする必要がありますし、 ハリスの太さを自分で選びたかったので、自分で結ぶようになりました。 市販の糸付きハリは大鈎だとハリスが太くなる傾向が強く、 なかなか自分の好みの細さが選べません。大鈎で細ハリス使いたいときもあるのに。 丸セイゴなんかは特に・・・
というわけで、ハリの結び方はぜひおぼえることをおすすめします。 フグの歯にやられてハリに近いところから切られたときとか、毎回ハリスごと交換していたのでは非常に不経済です。 特に長ハリスのものは高いので、お金かかりますよ(^^;● 太さ
ハリスは魚の目に触れやすいため、一般的にはできるだけ細い物を使用しますが、 できるだけ竿の号数にあった号数を使用しないといけません。 例えば2号の竿に0.8号のハリスではハリスへの負担が大きすぎ、簡単に切れてしまう可能性があります。 竿が1.5号ならハリスを1.5号以上にしておいた方が安心でしょう。
ハリスを道糸に近い号数にした場合、根がかりの時道糸から切れて大切な仕掛けを失うことがあります。 底狙いの場合は特に根掛かりが多発しますので、 道糸より号数が1号以上小さいのがおすすめです。 しかしあまりにも強さがかけ離れている場合、 ハリスへの負担が大きくなり、やはり切れやすくなります。
日中の釣りの場合は0.8号〜1.5号、夜釣りの場合は1.2〜2号程度がよいと思いますが、 五目釣りといえどメインで狙う魚によって号数には気を使って下さい。 たとえばメバルは目がいいので、0.6〜1.0号の細ハリスを使ったり、 逆にセイゴは歯に擦れて切られるのを防ぐため、2号以上のハリスを使ったりします。● 長さ
クロダイ・グレのウキフカセ釣りなら2ヒロ以上を使用したりしますが、 ここで紹介している仕掛けはあくまでも「ウキ五目」なので、 そんなに長く取る必要はありません。 スレの激しい磯などでは長ハリスの方が釣果が上がると思いますが、 波止でわりと釣れるチンタ、木っ端グレなどに対しては特に大きなアドバンテージは無いようです。
あまり長く取ると、仕掛けが絡みやすくなりますし、潮流によってタナから離れやすくなります。 まだ慣れない最初のうちは仕掛けのトラブルを最小限に抑えて、この釣り方を覚えることがもっとも大切です。 長さは40cm〜1mくらいでいいでしょう。● 素材について
最近は海釣り用ハリスはフロロカーボン製のハリスが広く普及しており、釣具店のハリスコーナーの大半を占めています。 フロロカーボン製のハリスは根ズレに強く、吸水性もなく劣化もしにくいそうです。 また、屈折率が水に非常に近いため、魚からは見えにくいらしい。 しかし、ナイロンより高価になります。
ナイロン製のハリスはしなやかで弾力があり、結節力にも優れています。 また、単純な直線引っ張り強力もフロロカーボンより強いそうです。 しかもフロロカーボンより廉価です。 ただし吸水し劣化したり、根ズレに弱いという欠点があります。
で、選ぶのは別にどちらの素材でもいいです(笑)。短ハリスの場合はどちらの素材のハリスを使用しても大差ありません。 あえて片方をすすめるとしたら、保存が利くフロロカーボンですかね・・・(^^;● 購入について
結構ハリスの消耗は激しいです。10m巻きは損なので、50m巻きのものの購入をおすすめします。 100m, 300m巻きはもっとお得ですが、大スプールの物はタックルボックスまたはポケットに入らないので困るかも(^^;
ハリ結びの初心者に一番のおすすめは、ゴーセンの「ホンテロン」です。 これはナイロンでもフロロでもない、ポリエステル製です。 糸質はガチガチですが、結節力に優れ初心者でも簡単に結べ、 糸癖も引っ張っただけで簡単に取れ、直線性に優れているため仕掛けが絡みにくくなります。 単純な強度は少し弱いですが、結節力の強さを考えれば総合では高強度です。 ホンテロンはだいたい450〜720円くらいと廉価です。
フロロカーボン製ハリスなら、東レの「トヨフロンLハード」がおすすめです。 根ズレに強く糸癖も取れやすく、 価格も安い店や上州屋のセールでは定価の半額近く(750円くらい)でよく販売されているので、かなりお得です。 ただし結節力は若干弱いので、ハリ結びはしっかり行った方がよいでしょう。
ナイロン製ハリスはあまり使ってないのでどれをおすすめしたらいいのかわかりませんが、 東レの「銀鱗クリスタル」は廉価でなかなか良いです。 でもナイロンハリスって最近あまり売られてないんですよね・・・
● 私の場合
フロロカーボン製のハリスを使うことが多いです。東レの製品を特に気に入って使ってます。 ちょっと前はクレハのハリスがお気に入りでしたが、 派手なパッケージに変更されてしかも値上げされたのが気に入らないのでほとんど使わなくなりました(^^;
● ハリの種類
海釣り用のポピュラーなハリとしてはまず「チヌ鈎」があげられます。 フッキングを重視した構造で、軸も太すぎず虫エサ・オキアミ問わず使えます。 非常に使いやすくおすすめです。 しかしチヌ1〜2号あたりの小さなハリでは軸が細いため、大物を掛けたときに伸ばされることもあります(滅多にありませんが)。 逆にモエビを使う場合には軸が太すぎ、モエビが弱りやすくなってしまいます。 オキアミMサイズを使用するときにはチヌ1〜2号、 虫エサやオキアミLサイズの場合はチヌ3〜5号が使いやすいでしょう。
グレなどの口の小さい魚を狙うときにチヌ1号でもちょっと大きいという場合は、 「伊勢尼」「グレ鈎」が良いでしょう。軸が太く、滅多なことでは伸ばされることはありません。 波止で使いやすいサイズでは4〜6号といったところでしょうか。 しかし、モエビには全く向いてません(^^;
モエビを使用する場合は軸が細くモエビが弱りにくい「チンタメバル」が使いやすいです。 7〜11号が使いやすいですが、メバルなど口の大きい魚を狙う場合は大きめのものがよいでしょう。 しかし軸が非常に細いため、大物が掛かるとあっさり伸ばされてしまいます。 チヌ鈎の軸を若干細くした「細地チヌ」というものもあるので、対象魚によって使い分けるといいでしょう。
小さいハリを使用すれば小魚や口が小さい魚も釣り上げることができますが、 あまり小さくしすぎると口が大きい魚のかかりが悪くなったり、 ハリを飲み込まれやすくなります。あまり小さくしすぎるのも考え物です。
● 私の場合
チンタがメインの時はチヌ2〜3号、グレがメインの時は伊勢尼4〜5号またはチヌ1号を使用することが多いです。 メバルの時はチンタメバル8号以上ですが、セイゴに良く飲み込まれて困ってます(^^;
● 磯玉網
ウキが切れ落ちたり海面に何か落としたときのために、たもは必需品です(笑)。 ひょっとしたら大物をすくうこともあるかもしれませんし(^^;
いくら大物狙いでなくても、大物が釣れてしまうことはあるものです。 私は最初「どうせ大物なんて釣れないからいいや」と思って、 たもは使っていませんでしたが、 ウナギが釣れて水面から引き上げるときにハリスが切れてくやしい思いをしたので購入しました。 特に夜釣りでは予期せぬ大物が釣れるものです。 必ず購入して携行して下さい。
釣具店の入り口に置いてあるような柄がアルミ製で短いものは、高さのある波止では全く役に立ちません。 「磯玉網」などとして売られている、長さが5m以上ある振り出し式のものを購入して下さい。 一人での釣行の場合、片手で扱わなくてはならないので軽いものがよく、 ダレないものが良いです。 玉枠の直径は波止では45cmもあれば十分でしょう。
二大メーカー製で最も安い物では、 ダイワの「プログランド 玉網」の45-50が定価14,800円、 シマノの「ホリデー磯XT玉網」の45-500が定価20,000円・・・って、 高すぎる〜。本格的に釣りをやる人ならそれだけ出す価値はあるとは思いますが、 たまにしか釣りをしないのならばノーブランドの安物で妥協した方がいいと思います。 あまり使わない物なのに、ちょっと高すぎるしね。
ノーブランドの安物なら、上州屋など量販店では3,000円くらいから買えます。 しかしノーブランドの安物はグラス含有率が高く重くしなりやすく、 一人で片手で扱うのは非常に困難です。 一人で釣りに行くことが多い人は、やっぱり定価20,000円以上のメーカー品を買った方がいいかも・・・(^^;● 私の場合
玉の柄は量販店で7,800円で売られていたノーブランドの「高雅 500」という5mのものを使用してます。 ノーブランドの割には軽く扱いやすいですが、今のところ使用する機会にほとんど恵まれてません(^^;
● エサの選択
エサはターゲットの魚によって変えますが、ここでは五目釣りということなので、万能タイプのエサを紹介します。 できたら二種類以上のエサを持って行きましょう。 五目釣りならやはり、色々な魚が狙えしかも廉価な青虫とオキアミがおすすめです。 ほとんどの釣具店で売られているので入手もしやすいです。 青虫一杯とオキアミのパック1個を持っていけば、かなりの種類の魚は釣れるはずです。
夜釣りなら、発光性のある青虫、モエビがよいです。 臭いで誘う岩虫や本虫も悪くないです。 オキアミや石ゴカイなどでも一応釣れるのですが、昼間と比べて食いが落ちるようです。
虫エサに関しては、Beeさんの「Beeの爆釣への道」の「釣餌ギャラリー」に詳細な解説がありますので、是非ご覧下さい。
以下は私の独断と偏見による波止用釣りエサのインプレです(^^;
青虫(青イソメ・朝鮮ゴカイ・青蛇虫) 波止での五目釣りにおすすめのエサ。韓国・中国から大量に輸入されており、だいたい一杯500円と価格も安いが、 地方によって500円あたりの量に大きな差がある。輸入物のためか高速道路が発達している太平洋側の市街地ではけっこう量が多いですが、 日本海側で買うと愛知県の半分以下しか入ってなかったり(泣)。 また塩分濃度が低い水に入れてふやかして大きく見せかけて売っている(当然死にやすい)釣具店もあるので要注意です。
全体的に固く、ハリ持ちも良いため投げ釣りに使用されることが多い。また生命力が強く長時間良く動くので、誘いの効果も期待できます。 ただし汽水域では弱るのが早く死にやすいので、まめにチェックする必要があります。
ハリへの掛け方は、投げ釣りでは頭の部分にちょん掛けが普通ですが、大きいものは通し刺しにし、 適当な長さで切ります。大きくつけるとアタリは多く出ますが、 口の小さな魚には身の途中から食いちぎられるだけなので注意が必要です。
青虫は夜発光するため、夜釣りにも最適。特にセイゴには最高のエサです。またゴンズイにも最適です(笑)。 臭いよりも動きで誘うエサなので、夜釣りでは活きのよい青虫を大きく使いましょう。セイゴには房掛けも有効です。石ゴカイ(ジャリメ) キスの投げ釣りでもっとも用いられているエサ。国産のものと輸入の物があるが、違いはわかりません(笑)。 投げ釣りが行われている地方ならまず売られているので、入手性はよいです。 だいたい一杯500円で、 青虫より量的には少ないが、小さいため匹数としては多くなります。
小さくてよく動くので、小物の数釣りにも最適です。最近は水ゴカイを置いている店が少ないため、 ハゼ釣りの代用餌としても用いられることが多いです。 グレの磯釣りに持っていく人もいるみたいですが、たしかに波止でも良く釣れますね。 しかしクロダイの実績はあまり無いです。
刺し方は頭の部分にちょん掛け。ハゼの数釣りをするときや、木っ端グレなどの口が小さい魚を狙うときは細かく切ってつけるといいでしょう。ゴカイ(水ゴカイ) 汽水域の砂の中などで生息するゴカイ。ハゼ釣りには抜群の効果を示す。 しかし釣具店の店主が自ら掘りに行って採ってくるものがほとんどのため、 売っている店は限られ、入手は困難です。J州屋などの量販店ではまずお目にかかれません(笑)。 価格は青虫よりさらに安く、一杯300円で買えたりします。
身が非常に柔らかくちぎれやすいため、投げ釣りには向いてません。 ウキ釣りでも気をつけて投入しないとすぐ身切れしてしまいます。 しかし柔らかいため食い込みは非常によく、 汽水域での釣りには非常に有効です。 逆に海水が濃いところでは弱りやすいかもしれないですね。 わたしは海水域で使ったことがないので何とも言えませんが(^^;
刺し方は一匹掛けも可能ですが、投入時の身切れに注意が必要です。 ハゼなどを狙う場合は小さく切ってつけた方が無難です。岩虫(岩イソメ・ジャムシ) 大きなゴカイみたいな虫。置いている店は限られる。 浜名湖周辺で採取される岩虫は「弁天蛇虫」という名で売られています。愛知では「ジャムシ」と呼ばれることもあり、 後述する本虫と区別をつけていない釣り人が多いような気がします。ややこしい・・・
価格は非常に高く、だいたい一杯1,000円で10匹程度しか入ってないことも(泣)。 あまりにも高いため、私は超本気モードの時しか買いません(笑)。 知多半島の某店では一杯500円という超良心的価格で売ってましたが、現在はどうなんでしょうね?(^^;
とにかく太い。大きいものでは大きい青虫の二倍くらいの大きさがあります。 非常に食いがよいエサで、動きは悪いものの、死んだものでも食ってきます。ハリを刺すと非常に美味そうな臭いの体液を出すので、夜釣りでもまあまあ有効です。 しかし非常にエサ取りにあいやすいので困りますが・・・
柔らかいですが、小さく付ければ遠投もできますので、カレイにも良いです。 もったいないので、大きくても1/3か1/4くらいに切って使いましょうね。 私はケチって使うのでせいぜい2〜3cmです(^^;本虫(マムシ・ジャムシ) 岩虫より売ってる店はさらに少ない。「マムシ」というのが広い呼び名らしいですが、愛知では「ジャムシ」と呼ばれることが多く、 さらに「本虫」「固い岩虫(笑)」と呼び名が混在していて困ります。ここではわかりやすく、「本虫」とさせていただきます(^^;
関西でのカレイ投げ釣りの定番のエサですが、クロダイなんかも狙えます。 形・大きさは岩虫によく似ていますが、色は岩虫より薄く、身も固い。食いは岩虫より少し落ちますが、岩虫より少し安い。 しかしフグの猛攻は困る。高いのに・・・
なお、使い方は岩虫と同様です。ミノ虫(フクロイソメ・イチヨセ) 自分でミノの巣を作って中で生きてる変な虫。イチヨセとも呼ばれるそうです。 クロダイの夜釣りが盛んな愛知では広く売られており、だいたい一匹40〜50円で売られています。
頭部が夜光るらしく、特に夜釣りのクロダイには最高のエサです。普通はミノから本体を取り出して使用します。 ミノを剥いてくれる釣具店もありますが、ミノに入った状態の方が保存がききます。自分でミノから出すときは、 ミノの尾の方を少しちぎり、頭の方からゆっくりとつまみ押し出していきます。 下手すると、身を潰してしまうので注意。何度かやった(^^;
柔らかく切れやすいため、大きくつけようとするとブチブチ切れます。きれいに一匹丸ごとミノから出せると快感ですが、暴れて勝手に切れてしまうこともあります(笑)。出したら海水を入れたボウルなどにつけておけば切れにくいです。
クロダイ以外にもセイゴ、メバルなど夜釣り全般で活躍すると思いますが、値段が高いのでまあクロダイ専用エサだと思った方がいいかも。ストロー虫 ストローに入って売られている、もっと変な虫。輸入元が愛知県にあるらしく、愛知ではけっこう広く売られています。 東南アジア原産らしく、20度未満の低温だと死んでしまうらしいのでほぼ夏限定のエサだと思った方がいいかも。 大きいもので一本70〜100円と高価です。
実は私がこのエサを使用したのは一回だけしかありません。ミノ虫が入手できなかったので、代わりになるエサはないかと聞いたら、 このストロー虫も夜釣りには良いとのことで購入したのですが、結局同行した人がゴンズイを釣っただけでした。 身が非常に柔らかく、ハリ持ちはかなり悪い。それでも根強い人気があることからも、本当はよく釣れるエサなのかもしれません(^-^;
ストローから出すときはミノ虫と同様に、ストローをつまんでゆっくり押し出しますが、 出にくい時はつい口で吹き出してしまいます。吸ってもいいと思うよ(^^;;;モエビ(シラサエビ) 淡水産の活きたエビで、モエビ専用バケツに入れ、エアーポンプで活かして持っていきます。 愛知で通常売られているサイズは2〜4cmのものが多く、大抵の釣具店で入手できます。 大きさは店によってまちまちですが、店によっては小さいエビと大きいエビとで分けて売っている店もあります。 愛知では小さいエビで1杯500円が普通で、量は少ない。
このエサも色々な魚が非常によく釣れますが、 特にメバルには効力を発揮し、メバル釣りには不可欠なエサです。 関西では撒きながら使用するらしいですが、愛知ではモエビは高いので、そんなことは恐れおおくてできません(^^;
ちなみにモエビは流れが緩やかな河川や池沼に生息していますので、自分で捕獲することも可能です。 釣具店の店先にあるようなアルミパイプの三角だもで護岸などをこぐように掬うと捕獲できます。 ただし季節によってはあまり獲れない可能性もありますので、素直に買った方が無難かも(^^;
目が光るので、夜釣りにも良いそうです。死んだり動きが悪くなったら即活きの良い物に交換しましょう。 また高水温にも弱いため、夏場はモエビバケツをクーラーの中に入れておくなど冷やした方が良いです。 水が汚れたらきれいな水(淡水)に交換しましょう。ボケ(スナモグリ) シャコの仲間?なんとなくザリガニっぽいですが、色は白っぽく片手だけ大きなハサミがあります。 愛知では一匹40円くらいと非常に高い上に、エサ取りにやられやすいので、 エサ取りの少ない時期に使われることが多いです。
おもにクロダイ釣りのエサとして使われ、特に冬・春の筏釣りではかかせないエサです。 知多の中洲漁港で紀州釣りしていたおじさんが、カレイしか釣れない私たちを尻目にチンタをボケでポンポン釣ってました。 ケチな私も筏に行くときはたまに買いますが、 まだアジとフグしか釣れてません(^^;
ハリへの刺し方は尾羽を内向けに曲げて外側から刺し、腹に抜きます。 丸海津やボケ専用チヌなどの軸の長い鈎が使いやすいでしょう。オキアミ エビ型プランクトン。2〜4cmのものが冷凍で販売されています。 全国的に一番よく使用されているエサなのに紹介が一番最後なのは、 三河湾や浜名湖などの私のメインフィールドではほとんど使われていないからです(^^;
刺し餌用には冷凍ブロックと、マルキューの「食わせオキアミ」シリーズのようにパックに詰められているものもあります。 冷凍ブロック1kgまたはパック詰めのもので300〜500円と非常に廉価です。
全国的に一番よく使用されているエサらしいですが、身が弱く、ハリ持ちはかなり悪い。 固い竿だと仕掛けを投げたときにハリ落ちしてしまいます。 ボイルされているものは少し身が固く、 ハリ持ちが多少よくなっていますが、それでも使いにくい・・・私の住む地方では、 オキアミを使用する人はたまにしか見かけませんし、私も滅多に使いませんでした。 ところが、串本の釣具店で虫エサ買おうとしたら全く売ってなくて、 店主に「この辺の人はみんなオキアミで釣りをするから・・・」と言われたときにはカルチャーショックを受けましたね。 まあ、基本的には外洋に面しているような場所で撒き餌しつつ使われるエサでしょう。
撒き餌をしなくてもかなり食いは良く、活きエサにも劣りません。キスもカレイも釣れたし(笑)。 できれば撒き餌をしつつ使いたいものですが、 冷凍ブロックで売られているオキアミは粗悪なものだと身が弱すぎ、とうてい刺し餌として使えないようなものも多い。 どの店で良質なオキアミが売られているか知っておきたいものです。 磯釣り客が多く訪れるような場所なら安心でしょう。
以下は私のホームグラウンドである三河湾・知多半島・浜名湖・伊勢志摩・紀東の波止での自分や同行者による釣果、 または伝聞などから作成したエサの有効度表です。 ただし「ウキ釣り」に限った話ですし、 場所や季節によっても大きく異なりますのでご注意下さい。 "-"(ハイフン)はデータ無しです。
青
虫石
ゴ
カ
イ水
ゴ
カ
イ岩
虫本
虫ミ
ノ
虫モ
エ
ビオ
キ
ア
ミ備考 クロダイ D E D B C B A A 悪食なのでどのエサでも釣れるのですが、居ないものは釣れません(^^; グレ B B - - C C D S 木っ端グレなら何でも食います。要撒き餌。 アイゴ C B - - D - B A 結構悪食。白っぽいエサが特に良い。要撒き餌。 メバル A B B C - B S C 良く動くエサが有効。オキアミでも誘えば食う。 アイナメ C C - A A - B D ウキ釣りで釣れることはあまり多くありません。 カサゴ B C - A A B B B 底に沈み根や捨て石があるところでよく釣れます。 キス B S - B B - - D ウキ釣りで狙うこともないけど(^^; メゴチ C A A B B - - - 昔はハゼ釣りの外道でよく釣れましたが、水質汚染で減ったようです。 カレイ B A - A A - - D オキアミで釣れることもありますが、狙うなら虫エサちょい投げのがいい。 アジ A B - - B B A S 狙うならサビキのがいいと思います。 ベラ B A - C C - - A 底が砂地のところで狙うと良く釣れます。うれしくありませんが(^^; ゼンメ B A A B C - - B 三河湾でよく釣れます。いらん・・・ セイゴ S B A C C B A - 動かないエサだとあまり釣れません。基本的には夜釣りで。 ハゼ B A S C D - - - 水ゴカイが抜群。汽水域で狙いましょう。 フグ B C - S S A B A どうしようもありません(笑) ゴンズイ S B - A A A C B 夜釣りの定番。青虫が抜群(笑)
同じエサでも海域によって大きな差が出るようです。 例えば三重の波止や筏では青虫でクロダイを釣ったことは一度もないのですが、 三河湾や浜名湖ではクロダイ・キビレが青虫でふつうに釣れたりします。 三重では一発でエサ取りにやられてしまうオキアミも、 三河湾で使うとアタリすらありません。 しかしご当地エサに頼らず色々と試してみるのも面白いものです。● エサの調達
釣りエサはイガイ、カニ、フナムシなどのように一部現地調達できるものも存在しますが、 もし現地に行ってそれらが全く居なかったら釣りになりません(笑)。 やはり買っていくのが一般的でしょう。
人気の波止釣り場がある周辺にはだいたい釣具店または釣りエサ専門店があります。 しかし早朝・深夜営業していなかったり目当てのエサが売ってなかったりで困ることも多いです。 欲しいエサが釣行時間に手に入るエサ屋をあらかじめ知っておきたいものですが、 初めての場所だとまずわかりません(^^;
虫エサでもすぐに弱ってしまうようなことはないので、釣行場所よりかなり手前でも24時間営業している店や、 自宅近くのエサ屋などであらかじめ買っていっても良いでしょう。 近くに磯釣り場があるような地方では早朝営業している店が多いですね。 上州屋などの一部の店舗ではエサ自販機をおいているところもあります。
ちなみにエサの価格は、オキアミがあまり使用されない愛知では非常に高く、 グレの磯釣りが盛んな三重では非常に安かったりと地方によってかなり差があります。 逆に青虫は愛知で買った方が量が多くてお得だったりします。うまく店を使い分けましょう(笑)。 ちなみに日本海側はすべてが高かったです・・・(^^;● エサの保管
釣具店で青虫などの活きエサを購入すると、 ビニールパックやビニール袋などに入れて渡してくれますが、 この状態だとエサは死にやすくなりますので、 エサ箱に移しかえて下さい。 エサ箱は木製のものがおすすめで、クーラーボックスに入れて保存できます。 ちなみに釣具店でエサ箱を出して活きエサを購入すれば、 最初からそちらに入れてくれます。
モエビを使用する場合は「エビバケツ」などとして売られている小型バケツ(ビニール製など)と、 乾電池式のエアーポンプが必要になります。● エサの刺し方
青虫・石ゴカイちょん掛け オキアミの場合 大きい岩虫、青虫などは適当な長さに切って使用します。 別にケチっているわけではなく、 大きくつけすぎると身の途中から食いちぎられてしまうからです。 セイゴを狙っているわけでもないのに大きな青虫を一匹掛けにする人もいますが、 乗らないのはそれが原因です。
しかしウキ釣りはあまり動かない釣りであるため、 あまり小さくしすぎてもアピール度に欠け、食いが落ちます。 私は活性期の日中の釣りでは小さく、夜釣りでは大きめに刺しています。
小さい青虫、石ゴカイはちょん掛けといって頭部をハリに刺します。 大きい青虫、岩虫、本虫は頭部を切り取り、ハリに沿って通し刺しにします。 オキアミは尻尾の付け根付近から刺し、針先を腹に抜きます。 小さいモエビの場合は尻尾の先より少し胴体に近い方をちょん掛けにします。 なお右の画像はダイワ精工ウェブサイトの釣魚図鑑より拝借しました(^^;
● 私の場合
五目釣りの場合メインの刺し餌にはオキアミ、本虫、岩虫、青虫をよく使います。 またちょい投げ用や予備として、石ゴカイなども買って行きます。 しかし三河湾・浜名湖では青虫のみで撒き餌無し、 紀東の波止ではオキアミのみで撒き餌有りだったりします。
● 撒き餌の利点・欠点
私は五目釣りごときで撒き餌は必要ないと思っていますが・・・やはりグレやアイゴ、 ウミタナゴの数釣りをしたい場合は、撒き餌した方が断然有利になります。 やりたい人はどうぞご覧下さい(^^;
撒き餌を打つことにより魚を寄せ、波止の他の釣り人より良い釣果を出せる可能性は上がります。 逆に撒き餌を全く打たないと、他の撒き餌を打っている釣り人に魚を寄せられてしまい何も釣れない・・・という可能性もあります。 それなら撒き餌をした方がいいじゃん、と思われるかも知れませんが、 下手な位置に撒き餌を打つと魚を自分から離れた別の場所に寄せてしまい余計に釣れなくなったり、他人のための撒き餌になってしまったりします(笑)。 またエサ取りの雑魚も恐ろしいほど寄せてしまいますので、今度はエサ取りをかわすテクニックも必要になります。 オキアミは臭いし道具は多くなるし・・・何といってもコストが掛かります!
しかしながら、 沈みテトラや根からクロダイやグレを誘い出して釣りたい、 水深が10m以上あって底を取るのも困難なので魚を浮かせたい、 大したポイントでもないからポイントを作りたい、 エサ取りも少なく何のアタリもない冬場である・・・といったような状況ではかなり有効です。 釣り場の状況に応じて撒き餌を打つか決めましょう。
ちなみにこのコーナーで紹介している仕掛けは、基本的に撒き餌を使うことをあまり想定していません(笑)。 撒き餌を打つ場合には、ハリスを長く取って軽い仕掛けでエサを漂わせる「ウキフカセ」の方が一般的でしょう。 ウキフカセは私はほとんどやってませんので、ここでの紹介は避けます。ググって下さい(^^;● 撒き餌用道具
まず撒き餌用バッカンという、ビニール製の角形バケツを購入して下さい。 ふた付きのものが便利です。安いもので1,500〜2,000円で買えます。
また、撒き餌を投入する柄杓(ひしゃく)が必要になります。 撒き餌杓は柄が長い物の方が遠投がききますが、コントロールはシビアになります。 シャフトがカーボン製のものが軽く遠投性も良いですが、けっこう高くなります。 カップはステンレス製のもののが撒き餌の杓ばなれが良いです。 樹脂シャフト・樹脂カップのもので100〜500円程度、カーボンシャフト・金属カップのもので1,000円以上です。
撒き餌杓には尻手ロープをつけておきます。基本的に落下防止のためですが、 切り立った磯と比べて波止ではそれほど重要性はないですが、 撒き餌投入時の安心感が違うので撒き餌のコントロールにも影響が出ます(笑)。 スパイラル式の尻手ロープはそれほど高くないのでつけておくことをおすすめします。
撒き餌を混ぜるための混ぜ杓も必要でしょう。マゼラー、コマセミキサーなどの名前で売られています。 まあ手で混ぜることも可能ですが、手が臭くなりますし冷たいです(笑)。 半解凍のオキアミブロックを切ったりするためにも買っておいた方がいいでしょう。
撒き餌を打った後にそのまま撒き餌杓を放置しておくと、カップにこびりついたエサが乾燥し、 次回に撒くときに杓ばなれが悪くなってしまいます。 そのため、撒き餌を撒いた後は水を汲んだ水汲みバケツに撒き餌杓を漬けておいたほうがいいでしょう。 水汲みバケツは撒き餌の配合時にも海水を汲むため必要なので、必需品です。
また、釣りが終わった後にバッカンを掃除するためのブラシまたはタワシも必要です。 バッカンを洗わないで車に乗せると、臭いで悲惨なことになります(笑)。 消臭スプレーなんかもあった方がいいですね。
こうやって書いてみると、けっこう道具が増えるしお金もかかりますね・・・。 こんなわけで、撒き餌は初心者にはあまりおすすめしないのです(^^;● 撒き餌用のエサ
撒き餌にはオキアミまたはアミエビの冷凍ブロックを使用するのが一般的です。 他にもモエビを直接撒いたり、クロダイ狙いでサナギやスイカを撒いたりする地方もあります。 ま、このコーナーは五目狙いなので深く考えずにオキアミとアミエビを紹介しておきます(^^;
オキアミとアミエビは冷凍ブロックとして釣具店で売られています。 地方や店によって大きな差がありますが、オキアミ3kgブロックは700〜1,400円くらい、アミエビ3kgなら600〜900円くらいで売られています。 半日以上撒き続けるのなら、チマチマ撒いても最低3kgは必要になります。 ドバドバ撒きたい場合は6kg以上必要ですかね・・・私はそこまでやったこと無いので知りません(笑)。 ちなみにグレの磯釣りでは、半日でオキアミ6kgを撒いてしまうそうです。貧乏な私には恐ろしい世界です(^^;
オキアミはクロダイ、グレ釣りなどに広く用いられている撒き餌で、 撒き餌ブロックの一部から刺しエサも取れますので非常に融通が利きます。 しかしオキアミブロックにも質の悪いものがあり刺しエサに流用できないものもあるので、 釣具店に確認が必要です。サイズはS, M, L, LLと売られていますが、 五目狙いならMサイズまたはLサイズが無難です。 ちなみにボイルされているものもありますが、ボイルオキアミは比重が軽いため撒き餌として使うには初心者には難しいと思います。
アミエビブロック(レンガ)はサビキの撒き餌として有名で、海沿いのほとんどの釣具店で入手できます。 しかし非常に個々のサイズが小さいため、ハリに刺すのはまず無理です。 オキアミ以外の刺しエサを使用するときや、オキアミをケチるときに増量分として使うのもいいでしょう(笑)。 比重はオキアミよりやや軽いものの、粘りが出るためまとめやすく、 比重の高い集魚材と混ぜ合わせると一気に底に沈むように調節できたりします。
ちなみにオキアミやアミエビを電話で予約しておくと、半解凍しておいてくれるサービスを行っている釣具店もあります。 磯釣りが盛んな地方では必ずありますのでチェックしておきましょう。● 集魚材
オキアミやアミエビのみではまとまりが出ないので撒き餌を打つのは難しいため、 補助する効果を持たせた集魚材も売られています。 釣具店で売られている「チヌパワー」とかの袋入りのやつです。
集魚材は非常にたくさんの種類がありますが、それぞれ比重・拡散性・遠投性などの個性が持たされています。 たとえばマルキューの「チヌパワー」は底狙い用に高比重、 「グレパワー」は中層のウキフカセ用にやや低比重となっています。 狙う魚の層に合わせた選択が必要になります。 分量はだいたいオキアミブロック3kgに対して1袋が標準となっているものが多いです。 だいたい袋の裏に配合例が書いてあります。
ちなみに遠矢名人の紹介している配合は、「チヌパワー2袋 + チヌパワースペシャル1袋 + オカラだんご1袋 + オキアミ3kg」だったと思います(たぶん)。 これは底狙いで比重を高くするため、配合剤の占めるウェイトを増やしているものと思われます。
しかし集魚材はけっこう高かったりします(笑)。まあ撒き餌の主体はオキアミまたはアミエビなので、 集魚材はまとまりを出す程度に使用するとか、コイン精米所でタダで米ぬかを貰って代用するとかもアリだと思います(^^;● 撒き方
潮の流れ・速さと撒き餌の比重・沈下速度などを考え、撒き餌杓で魚を寄せたいポイントの潮上に投入します。 投入する地点は集中させます。沈んでいく撒き餌の中に刺しエサが漂う状態にするのが理想ですが、 エサ取りが激しい場合は刺しエサと別の場所に撒き餌を打ったり、 流れていく撒き餌の帯の下に刺しエサが来るように仕掛けと撒き餌の投入間隔を調整します。
撒き餌を撒いたら柄杓は水汲みバケツに漬けておきます。 そのようにしておくと次回に撒くときにも杓ばなれが良くなります。● 私の場合
撒き餌は気分が向いたときと、財布に余裕があるときだけです(笑)。 高いオキアミや集魚材をドカドカ撒く釣りはあまり好きではありませんし、 できるだけのんびり釣りがしたいからでもあります。 それに撒き餌を撒いても釣れなかったら、金を海に捨ててるようなものじゃない?(^^;
浜名湖や三河湾ではサビキを除けば撒き餌をしてる人を見たことがありませんね。 撒き餌した方が釣れる状況もあると思うのですが、 「閉鎖水域だからダメ」なんて思いこみもあるのでしょうか?関係ないと思うけどなあ。 私もやりませんけど(^^;
釣行には、以下のようなものが必要となります。 ん〜、なんだかものすごく多いです。 中には「絶対必要!」というものとそうでないものもありますが、 この中の一つでも欠けると釣りが出来なかったり、 いざというときに大変困ったりしてしまいます。 自分の釣りに必要なものを考えて選択して下さい。 チェックボックスになってますので釣行前にチェックしましょう(^^;
仕掛け関連用品 | 夜釣り用品 |
竿 (予備があればベスト) リール (道糸が巻かれているもの) ウキ (浮力違いで数種類欲しい) ウキ止め糸 シモリ玉またはウキスイベル からまん棒 (ウキ止め糸等で代用可) サルカン オモリ (号数違い多数必要) ハリス ハリ (号数違いで数種類欲しい) ゴム管オモリ (底取り用) ハサミまたはラインカッター (ライン、エサを切る) ラジオペンチ (ガン玉を潰す、ハリを外す) 中通しワイヤー (中通し竿の時に必要) 替えスプールまたは予備リール (あると便利) |
ケミホタル (電気ウキを使用しない場合) 電気ウキ リチウム電池 BR435, BR425 (電気ウキ用) ライトおよび予備電池 (夜釣りで絶対に必要) |
収納・運搬関連 | エサ・取り込み関連 |
ロッドケース (リールインタイプが機動性上) 仕掛けケース (バッグ等に入るサイズが良い) 大型バッグまたはリュック (ソフトクーラーも可) ウキケース (棒ウキ運搬時に必要) クーラーボックス (釣魚・エサの保冷) 氷または保冷剤 新聞紙等 (氷とエサ箱の間の断熱) キャリーカート (長距離歩く場合に楽) |
活きエサ箱 (木製がよい) オキアミ入れ (オキアミブロック使用時に欲しい) エビバケツ・エアーポンプ・エビ用タモ (モエビ使用時に必要) 乾電池 (エアーポンプ・ライト用) 玉網 (必需品!) メゴチばさみ(毒魚などを掴む) タオル (魚を掴む、手を拭く) |
撒き餌用品 | その他用品 |
バッカン 混ぜ杓 撒き餌杓 尻手ロープ (撒き餌杓につける) 水汲みバケツ (海水を高場から汲むのに必要) バッカンブラシまたはタワシ (納竿後のバッカン洗浄) 消臭スプレー (これバッカンにかけないと帰りに臭いです) |
ビニール袋 (魚を入れたりゴミをまとめたり) ナイフ (魚をしめる) レインウェア (車に常備しておく) 長靴 (雨天時にあった方が良い) 防寒具 (冬に必要) 偏光グラス (あると日中に便利) 虫除けスプレー (夏場に必要) 折りたたみ椅子 (クーラーでも代用可) 竿ホルダー・竿休め (無くてもいいが便利) キャリーカート (長距離歩く場合に楽) 潮汐表 |
● 釣り場
ウキ釣りなので、初めての場合は潮の流れが速くない穏やかなところがベストです。
釣り雑誌やポイントマップに掲載されている漁港が一番ですが、 人気の釣り場は休日ともなると混み、釣り座を確保するのも困難となりますし、 初心者のうちは仕掛けがどこに飛んでゆくのかわからず危険です。
本当なら人気の場所に平日に行くのがベストなのですが、そうもいかないので、 最初は人が少ない、ポイントマップにも掲載されていないような漁港がよいでしょう。 また波止ではなくても海底が急に落ち込んでいるような場所(かけ上がり)のある護岸やテトラ帯でも十分釣りになります。 意外と穴場だったりするかもしれませんよ(^^;● 釣り座
人気の釣り場に行ってみると、波止の先端に釣り人がやたらと集まってきます。 確かに先端付近は潮回りも良いと言えますが、 マナーの悪い釣り人もたくさん集まってきて釣りの邪魔をされたり、 漁船も近くを多く通るので私は先端は嫌いです。
バカの一つ覚えみたいに先端にこだわるよりも、魚が隠れる根・海草などが多い場所、 捨て石・沈みテトラがある場所、 かけ上がりなどを見つけて狙うことの方が重要です。● 潮
一般的には、潮が良く動く大潮や中潮の日がよく釣れ、小潮や長潮、若潮の日はあまり釣れないと言われます。 しかし一概にそうとは言えず、小潮の日はよく釣れたのに、 大潮でボウズ・・・なんてこともよくあります。 しかし経験上、長潮・若潮の日はあまり釣果は良くないです。
釣り人は「大潮・中潮」の日に波止にたくさん集まりますが、 それ以外の潮の日は閑散としていることもよくあります。 これははっきり言って狙い目です(笑)。一級ポイントを独り占めできたりします。 大潮の日に大混雑している波止に行って好きなポイントに入れず、釣れない場所で竿を出すよりもおすすめです。 一般的に言われている「悪い潮」の日をわざわざ選んで釣行するのも手です(^^;
また上げ潮と下げ潮だと、上げ潮の方が良いとも言われますがそんなことはありません。 ハゼ釣りじゃないんだからね(笑)。 下げの時はよく釣れていたのに、 潮が上がり始めたら何も釣れなくなったなんてこともよくあります。 しかしやはり潮止まりだとあまり釣れませんね。
潮回りにあまり左右されず、行きたいときに行くのが一番なんじゃないかと思います。 しかし大潮だと流れが速すぎて釣りにならない場所や、 干潮だと水位が低すぎて魚も居なくなるような場所もあるので、 こればっかりは何度も通ってその釣り場の特性を覚えるしかありません。● 天気
やはり釣りは天気の良いときに行きたいものです。しかし天気予報が「晴れ」の予報でも、 現地で釣りをしてるといきなり大雨・・・なんてことはザラです。 必ずレインウェアは持っていきましょう。天気予報は信用してはいけません(^^;
ちなみに雨の日は、いくら潮が良くても釣り場は閑散としてます。 これも狙い目です(笑)。根性があるならぜひ釣りに行きましょう。 私は小雨程度なら行きますが、さすがに大雨だとやりませんがね(^^;● 時間
魚が一番釣れる時間帯は、「朝マズメ」「夕マズメ」と呼ばれる、日の出・日没前後の薄暗い時間帯です。 この時間帯を狙って釣行するのが面白いでしょう。 特に朝マズメはまだ釣り人が少ないため、好きな釣り座を確保できるのでおすすめです。 しかし朝マズメの場合は暗いうちから釣り座に入らないといけませんので仕掛けを組むのも大変ですし、 初めての場所の場合は何がどこにあるか分からず危険です。
夕マズメを迎えて日が落ちて暗くなると、釣り人の大半は帰り出します。 ここから夜釣りを始めるのもいいでしょう。 しかし昼行性の魚がよく釣れるのはせいぜい21:00頃までですので、 夜行性の魚を狙うのでなければさっさと帰りましょう(^^;
● ウキの調整
仕掛けを用意したら、ウキの浮力調整を行う必要があります。 基本的には右図のようにトップのみが出ている状態が理想です。 まずはウキの表示号数通りのオモリをつけてみて、まだ浮力が余っている場合は、 小さいガン玉を付け足します。棒ウキはだいたい表示号数よりB〜3Bくらいの余浮力を持たされている場合が多いです。
ただし右図のような浮力調整は海が穏やかな状態の場合ですので、 波が高くウネリでトップが沈みがちの場合はボディを出すように浮力調整したり、 風が強くウキが倒れてしまうような場合はトップを沈ませ気味にしたりと工夫して下さい。
● タナ取り
次にウキ止め糸を動かして、狙う魚に最適な泳層(タナ)にエサが来るように調節します。 季節や時間、場所によっても違いますが、撒き餌で魚を浮かせる場合だったら表層〜中層、 クロダイや根魚メインだったら低層〜底といったように合わせます。
撒き餌を使わない釣りをする場合は、とりあえずはタナを底に設定するのがベストでしょう。 底を取る場合、ハリにゴム管オモリ(1号程度)を刺して沈めれば、簡単に底を取ることができます。● 仕掛けの投入
スピニングリールでの投げ方・使用法は、市販の釣り書籍を参考にして下さい(^^;
すぐ近くを狙う場合は、竿を下から上に振り上げて仕掛けを投げます。
遠くに仕掛けを投げたい場合は、後ろに振りかぶって前に投げます。 投げる前に、後ろに人がいないか、上に電線は走っていないかなど安全を確認してから投げて下さい。
仕掛けが飛んでゆくのは目で確認し、仕掛けが着水するまえにスプールを押さえ糸の放出を止めます(サミング)。 こうすることにより、着水時の仕掛け絡みを防ぐことができます。 (柔らかいエサだと身切れしますので、慣れないうちはサミングしないで下さい)● 毒魚に注意
波止ではヒレに毒を持つ危険な魚も釣れます。代表的なものは、アイゴ、ハオコゼ、ゴンズイなどです。 このような魚を釣ってしまった場合、絶対に素手で掴んではいけません。 特に夜釣りではゴンズイがよく釣れます。夜釣りの場合は釣れた魚を照明で確認してから触るようにして下さい。
このような魚を釣ってしまった場合は、 メゴチばさみ・アイゴばさみと呼ばれる金属製のものではさみ、ラジオペンチでハリを外しリリースします。 上手く外せる自信がない場合は、魚にも環境にもかわいそうですがハリスを切って捨てて下さい。
また、毒はありませんがカサゴ、メバル、セイゴなどのヒレやエラは鋭利で、 素手で掴むと痛いです。ぜひタオルを持参しましょう。 また、フグ、ウツボのように噛む力が非常に強い魚の口に指を入れてハリを外すのは危険です。 ラジオペンチを使用して下さい。
アイゴのように毒ビレを切って美味しく食べられる魚もありますが、 最初はリリースした方が無難です。当然ですが、フグは素人料理で食べてはいけませんよ(^^;
毒魚については、koziさんの「毒魚ってなんだろう?」をご覧下さい。
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