<Jaeger LeCoultre Reverso Duetto Classic WG>

文字盤と針の出来はこのレベル。なんの文句も無い
PIAGETのWGリングとの合わせなどいかが?
ムーブメント
Cal.865 6振動 手巻き
サイズ
28.6 x 20.7 mm
(Classic size)
材質
WG
ダイヤル
A面:銀、B面:黒
バンド
純正薄茶クロコ
その他
A面:スモセコつき3針
B面:2針

「Jaeger LeCoultre Reverso Duetto Classic」
    〜女性の持つ二面性、そしてレベルソの二面性〜

・Introduction
 我が家で4本目のレベルソとなる、レベルソデュエットクラシックである。B面が黒顔のデュエットはWGモデルのみ。純粋にレディスのレベルソはこれが初めてであるが、メンズ系との違いは白顔にフローラル数字が採用されていること、B面の上下につくダイヤモンドと、B面の意匠くらいであろうか。しかし、これが強烈に上品なのである。
 モデルイヤーは2004年であり、ブツは04/05カタログに載っている通りで、1000時間テスト合格モデルである。しかし直後にモデルチェンジしB面の意匠が大きく変わったため、実はこの1000時間テスト合格のデュエットクラシックはかなり出荷本数が限られているのではないか、と想像している。ちなみに新モデルも非常に上品であるが、かなりデザインされており、よりレベルソらしいのはこちらの旧モデルだと感じている(ちなみに新モデルは例の女性デザイナーだ。彼女の作品はどうも合わない)。

・Outside
 それでは例によってA面から見ていこう。一番目を奪われるのはなんと言ってもハンドである。うっすらとアールのついた厚めのブルースチールハンドは素晴らしい。手持ちのレベルソ4本のなかでベストで、これは本当に良い出来である。ダイヤルは美しいギョーシェダイヤルであり、JaegerLeCoultreロゴ部分が四角く浮き上がっているタイプである。フローラル数字も相変わらず上品で、ダイヤルのクォリティはさすがレベルソである。
 B面は、第二時間帯ではなくA面と全く同じ時を刻む。こちらは2針でシルバーのハンドである。ブラストというかマットな仕上げであり、材質は不明であるがケースと合わせてWGではないか?こちらも厚さがあり、グロスの黒ダイヤルとマットなハンドの組み合わせはよくマッチしており時間そのものも読みやすい。B面のギョーシェ模様はレベルソメモリーと良く似ており、どちらも黒顔であることを合わせても似てしかるべきである。
 このB面は、本当にお洒落である。B面をただデザイン違いのためだけに使っているレベルソはデュエットのみであり、時計の表情を換えたいという女性の使い方に良く応えていると思う。A面はワーキングタイム、夜はB面。ベタであるがこういうひっくり返す行為で気分も変わってくるであろう。
 ケースは、クラシックサイズの両面レベルソということもあり若干厚い。メモリーと同じ程度である。材質はWGであり、SSとも若干光り方が異なる。WGは通常ロジウムメッキをかけるが、JLCはWGの地肌とのこと。たいていグレイがかるはずであるがこの時計はかなり白い。ダイヤモンドについては、クラリティはVVS1以上でetc.といった基準を満たしており強烈に綺麗である。ケースバックには1000時間テストと魚マークがつく。竜頭はカボションつきで、大きさも絶妙である。
 バックルとバンドについて。バックルはいつもの16mmのデュプロイメントであり、クラシック用の短いタイプがついている。
 クリーム色のクロコバンドというのはあまり市場で目にしないが、このレベルソと非常にマッチする。WGの白/黒顔なのでA面のハンド以外、ほとんど色が無いためにカラフルなバンドも含めて合わせ易いのは確かであり、なかでもこのようなペールトーンの革をあわせるセンスはさすがである。なおCFのアヴィエ仕様と同様の取り外しが楽なタイプとなっている。

・Inside
 機械について。クラシックサイズにぴったりの86*系であるCal.865の19石。巻き味はメモリーの862に良く似るのは当然であろうが、竜頭の直径や意匠が異なることも影響してか、さらに軽い。メモリーの場合は竜頭脇にプッシュボタンがあるので、その影響もあるかもしれない。86*系は98年が初出であるが、すでにこなれてきた感じがする。精度もA面にスモセコがあるので気にすれば計れるが、ほとんどどうでも良いことのように感じる。

・Summary
 女性用のレベルソは、レディ、フローラル、デュエット、ジュワイヤリー、101、GSダム、ネヴァ、レナ、キンギョ、メリベetc.と多様に出ていることからも分かるとおり、JLCは女性用モデルにかなり積極的である。この中で機械だけに注目してみると、多くはクォーツの608か機械式の846系である。そして例外的に101と865。コンプリは皆無で、強いてあげればデュエットの両面機械程度か。そして全てのレベルソが竜頭が一つのみのシンプルな外観を持つ。(101はバックリューズ)機械の観点からは、このデュエットクラシックというのは女性用レベルソのなかではひときわマニアックな存在ではあるが、そんなことでは女性は買わない。あくまでも外見とセンスである。時計としてみたときの品のよさや美しさ、それは全てのパーツのクオリティとそれが組み上がって機能性を発揮したときに生まれるトータルバランスである。全く持って隙が無い。この時計は男が見ても惚れ惚れするほど美しいのである。

31.Aug.2005