文金高島田への道
出席人数が大体決まったので、一ヶ月前に結納用品店Yに行った。私たちは、自分で選ぶのも面倒なので、引き出物カタログを配ることにした。田舎では、カタログ式ギフトは珍しい。たいていは、かさばる茶碗だのお盆である。だが、お客には遠方の人や年配の人もいるので、重いものは大変ということでカタログ式にしたのだ。それぞれの会社の人たちも珍しがってくれるだろう。 だが、問題は式の後だった。カタログ式の場合は、期限までに返信の葉書を出し忘れた場合、鍋等の決まったものが会社から送られるようになっているのだが、カタログ会社がそれを確認し、品物を発送する際にカタログを贈った人の住所・氏名が必要なのだ。そう、出席者の氏名、郵便番号、住所、電話番号等をリストに書いてYに持っていかなければならないのだ。それも会社の決まった書式の用紙に。
|