アメリカ医学研究留学

研究室の選び方

どうせ留学するなら、一流の研究室を目指しましょう。一流の研究室に留学することは、研究業績を稼ぐのに有利なことは言うまでも無く、研究者同士のコネを作るにも、非常に重要です。では一流の研究室とはどういうものでしょうか。一流の指標には、主に次の三つがあげられます。ボスが、1:ノーベル賞受賞者である、2:National Academyの会員である、3:Howard Hughes Medical InstituteのInvestigator(ハワードヒューズ医学研究所の正研究員)である、です。

1: ボスがノーベル賞受賞者である、と言うことのメリットは、ボスが研究業界に強力なコネを持っていることです。一方、ノーベル賞受賞者の多くはすでに年を取っており、研究よりも政治に力を入れている人が少なくありません。研究室のメンバーの数も非常に多く(80人以上いることもざら)、自分自身が論文を出すのが困難な状況にさいなまれることが多々あるようです。

2: ボスがNational Academyの会員であるラボはどうかと言うと、1の場合と同様、ボスは研究業界に強力なコネを持っています。また、National Academyの会員は、Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS)という雑誌に推薦権を持っており、ボスとの人間関係により、将来、自分の論文をPNASに推薦してもらえる可能性もあります。ただ、National Academyも一度会員になると永久職なので、ボスが年を取って研究の第一線から身を引いている場合もあるので、留学先として選んで必ずしもhappyになれるとは限りません。

3: Howard Hughes Medical InstituteのInvestigatorは、一定期間ごとに審査され、研究のactivityを維持していないと取り消されてしまいます。また、これはいわゆる大型グラントの一つなので、潤沢な予算を基に、殆どの人が第一線で精力的に研究をしています。よって、ボスがHoward Hughes Medical InstituteのInvestigatorであると言うのが、activityの高い研究室の、もっとも信頼の置ける指標と言っていいでしょう。実は、Howard Hughes Medical InstituteのInvestigatorは、原則として大学のDirectorをしている人は除外されるそうで、Howard Hughes のInvestigatorで無い人でも、精力的な研究をしている人もいます。ただ、実際はDirectorになっている人も、大概Howard Hughes と兼任しているケースが多く、客観的にアメリカで一流と見られる研究者は殆どHoward Hughes のInvestigatorになっているようです。

(参考)1998年〜2003年3月のCell掲載ランキング1998年〜2003年3月のNeuron 掲載ランキング

受け入れ申し込みに必要なもの

自分が希望する研究室が決まったら、そこの研究室へアプライしましょう。アプライの方法は、従来は正式な手紙というのが常識と言われていましたが、最近はファックスやEメールでアプライする人もいます。一昔前の感覚からすると、正式な手紙でないと失礼だという気がするのですが、手紙より、ファックスやEメールの方が相手の目に留まりやすいのでいいという噂もあります。

いずれの方法にしても、書く内容は同じです。(1)アプライの意思を伝える文章、すなわち「自分はあなたの研究に興味を持っていて、ぜひあなたのラボで研究がしたい。これまでこういうラボに所属していて、こういう仕事をしてきて、こういう技術を習得している。」という文章、(2)CV (Curriculum Vitae)、要するに履歴書とpublication list、(3)推薦者の名前(3人程度)と連絡先です。いきなり推薦状をアプライの手紙と一緒に送る方法もありますが、最初は推薦者の名前と連絡先だけにしておき、向こうから受け入れを検討しているという連絡があった場合、あとから推薦状を送るのが普通です。

(1)アプリケーションレターの雛型(2)(3)CV、Publication List、推薦者の名前の雛型

インタビュー

アプライ先のボスが、アプリカンツに興味を持てば、(1)推薦状を送るように、(2)インタビュー(面接)に来るようにと連絡が来ます。このインタビューは普通、これまでやってきた仕事に関してセミナーをすることを要求され、その準備をしていかなければなりません。セミナーは40分程度のものを準備するといいでしょう。インタビューでは、準備したセミナーをやるのと、向こうのラボの人7、8人くらいと話をするのと、ボスとの食事がスケジュールされます。そして最後に、ボスは「あなたを受け入れるかどうか、ラボのメンバー達と話し合って、結果を後日連絡する。」と言う風に言ってくると思います。


以上が留学先決定までのプロセスです。   ・・・続く。



ホームページへ戻る