12回 通信 2001/04/15

通信業界と携帯電話

 

最近の携帯事情に関しての考察をしてみたいと思います。

今回はKDDIDoCoMoを中心に進めます。

このところIMT2000という第3世代[1]の携帯電話に関して熱い議論が沸いています。

では、IMT2000で何が変わるか?

1、        国際標準なために全国ではなく全世界で使える。

2、        通信速度が圧倒的に速くなるためにデータ通信の需要が伸びる。

2に関しては現在の第2世代の携帯電話スピードは9.6Kbpsです。aucdma one2.5世代なので通信速度は多少速いはずです。ちなみに家庭のアナログ通信が56KPHS64KISDNが最高速で128KADSL512Kから2M2000K)ということで通信速度の遅さは際立っています。IMT2000では、たしか385Kくらいまでは上がるということなのでISDNよりは早くなるということです。

しかしながら現行の携帯電話はもともとデータ通信が目的で作られたものではないので仕方がないのでしょうが、しかし近年、データ通信の需要の伸びからもさらなる市場やニーズが存在するからこの通信速度の改善はかなりの重要な問題になってくるでしょう。それは、ビジネスにおいても、アミューズメントにおいても同じことです。実際にeziはデータ通信であり、通話料金よりもパケット量のほうが高い人も多いのではないでしょうか?もう一つ重要な問題があります。ここ5年ほど急成長した携帯電話産業も新規顧客に関しては、頭打ちの傾向になってくるということです。

携帯電話の収益構造は

1、        顧客の拡大

2、        一人当たりの通信量の拡大

 によって成り立っています。

つまり、収益構造の1、が頭打ちになることを考えると一人当たりの通信量の拡大は、携帯電話事業に関して重要な要素[2]になってくるのです。しかし、通常の電話としての機能に限定してしまえば、通信量の拡大というのも先が見えています。したがって、データ通信の拡大は先ほど述べたように需要面でのニーズと、通信業界という供給両面においても重要な要素であるのです。

 

では、実際に第3世代の規格はどのようなものか。主に2つの規格と3つのグループに分類されます。

1、        J-phone(ボーダフォングループ) w-cdma(以下w)

2、        DoCoMo w - cdma

3、        KDDI cdma 2000(以下2000

 

主にwの規格は日本・ヨーロッパ中心の規格であり、2000の方はアメリカ・日本を中心にした規格です。

どのようなことが考えられるか。

ビジネス面

データ通信が早くなることで、携帯端末が企業の情報システムにおける分散環境の末端になる。また、blue toothといった技術との融合により、携帯とnote PCとの関係が寄り深くなる。データ通信専用の端末も出来ると考えられます。つまり、今でいうFAXと電話みたいな関係です。つまり2つの端末があり、一つはパソコンに差し込んでいてデータ通信専用に使う感じです。

一般消費者面

アミューズメントとしての役割はどうなるか?

まずは、MP3との融合

次に、PS2や、x boxとの融合、今でもあるとは思いますが携帯できる端末がこれに置き換わる可能性は高いと思います。

後は、ゲームのダウンロードやホームページ検索など色々あると思います。

 

そこで、主導権はどこが握るか?現在日本における携帯電話市場のリーディングカンパニーはDoCoMo2番手がau by KDDI

 

携帯電話事業の特徴を考えてから、その先を論じてみたいと思います。

1、        固定費用が高い

2、        ネットワーク効果が高い

3、        機会費用が高い

ということです。

まず、こてい費用が高いという説明から

固定費用はここでは事業者が払う固定費用です。つまりアンテナ代のことです。

携帯電話はどこにいてもつながるのはいろいろなところにアンテナが多いからです。新企画のITM2000の導入に関して固定費用は数兆円といわれています。そこでこれから先に新規事業者が現れるかというとなかなか考え難い状況になってくると思います。

 

次にネットワーク効果が高いということです。これは携帯電話間の通話はできるのでデータ通信の領域に関してのことです。まず直接的効果として、ネットワーク外部性というユーザーの範囲、規模が大きくなるほど個々のユーザーが受けるメリットが大きくなるということです。次に間接的効果として、補完的なコンポーネント同士において一方の品質が向上したり生産規模が拡大したりすることによって、他のコンポーネントの需要も拡大する現象です。ネットワーク外部性という概念はそのネットワークに接続している人が多ければ多いほど効用は増加していきます。Microsoftwordexcelが最もいい例でしょう。

 

最後に機会費用です。携帯電話が電話である以上、番号は存在します。この番号を変えるときにかかる費用を機会費用とすると、携帯電話を長く持ち続ければ持ち続けるほど、この費用はかかります。

 

以上のことを考えるとDoCoMoの優位が揺らぐことは考え難いです。

理由としては、ネットワーク効果によってDoCoMoの優位性が揺らぐことはない。

多数のユーザーをかかることで一人当たりのアンテナ代(固定費)を減らすことができる。

DoCoMoユーザーがこれから電話番号を変えてまで、なおかつネットワーク外部性効果を無視してまで、電話会社を変えることは、メリットが低い。といった理由からです。

 

ところが、auがやっている学割戦略がDoCoMoの優位性を崩すことになりうると考えます。

条件としては

1、        電話番号が、会社を変えることによって変化するという制度が変更にならない

2、        継続割引をauが採用する

3、        auの規格が今後10年かかわらない(もしくは代わる場合でも電話番号の変更がない)

4、        auだけ特典をつける

 

理由

1、        学割によって、学生のシェアが奪われる

2、        学割を継続していた学生が、社会人になったときに番号を変えてまでDoCoMoに変えるか

3、        ネットワーク外部性4、学生という立場が電話を換えやすい環境にある。

4、        需要と供給の関係で、価格を下げれば、当然どうしても携帯電話を使いたい人だけでなく、まあいいや安いからという人も使う可能性が高くなります。その人たちが社会人になれば、携帯電話は必須のアイテムに変わります。とくに、地方に転勤になればいまさら携帯の電話番号を変えようとは思いません。

ことからもなかなか競争は激しいと思いますi modeが加速的に加入者を増やしたのも外部性の効用の加速的に増加したことが要因です。つまり、加入者が増えれば増えるほど、効用は2次関数的に増加していくのです。

特に今後国内市場はほとんど増加は見込まれない以上、シェア争いが一つのキーワードになってくると思います。そういった意味でのauの学割戦略は、携帯電話市場を大きく変える力があると思います。 とくに、今後データ通信の伸びの方が大きく、さらに新規格においてデータ通信の環境が整えられることを考えると、ネットワーク外部性はかなり重要なキーワードになってくると思います。

 

 

携帯電話

合 計 20013月末

60,943,400 (2.5)

 

グループ名

平成133

平成132
累計

純増数

累計

NTT DoCoMoグループ

911,000

36,026,000

35,115,000

auグループ

446,900

8,277,200

7,830,300

auグループ

-180,900

2,708,300

2,889,200

ツーカーグループ

58,800

3,954,100

3,895,300

J−フォングループ

251,500

9,977,800

9,726,300

合計

1,487,300

60,943,400

59,456,100

 

携帯IP接続サービス合計

合 計

34,567,400 (10.0)

カッコは前月比

 

サービス名

平成133

平成132
累計

グループ名

純増数

累計

iモード

1,918.000

21,695,000

19,777,000

NTT DoCoMoグループ

EZweb

602,400

6,716,000

6,113,600

auグループ

(3月末累計:

5,633,500)

ツーカーグループ

(3月末累計:

1,082,500)

J-sky

635,700

6,156,400

5,520,700

J−フォングループ

合計

3,156,100

34,567,400

31,411,300

 

J-skyについては対応機契約台数

 

Top

 

かめいど牧場へ

 

参考文献

・経済セミナー5月号

電気通信事業者協会HP

 

Copyright (C) 2000-2001 wild-geese. All Rights Reserved.

 



[1] 現在のDoCoMoの携帯電話は第2世代、cdma one2.5世代です。

[2] 日本国内の市場においてである。国際市場はまだまだ伸びる余地はある。