原論2−5
この命題は、CをABの中点とし
BD=BMのとき
四角形ADHK=正方形CBFEー正方形LHGE
のことである。
証明は、四角形ACLK≡四角形DBFGより
四角形ADHK=グノモーンNPOより明らか

ファンデル・ベルデンは、ノイゲン・バウアーの解釈をさらに進め以下の主張を行った(「数学の黎明」)
エウデモスの報告、「面積あてはめ」つまり線分に面積を添付することをピタゴラス派に帰している。
従って、幾何学的代数の基礎を築いたのはピタゴラス派であり、彼らは二次方程式を解くのに、数によって
ではなく、単に目に見えるものの中にある喜びのためだけで線分や面積の手段を選ぶようなことがあった
だろうか、そのようなことは信じがたい、むしろ代数の幾何学化には、なお別のきっかけがあったに違いない
それは「無理数の発見」であった。としている、つまり無理数がピタゴラス派で発見され、ピタゴラス派の教義
「万物は数である」に反するので幾何学的代数が用いられたと。

しかし、この説は近年疑問視されている。詳しくは、最近出版されたエウクレイデス全集第一巻(東京大学
出版会)の解説を参照してください。

これは、AC=x、CD=yとすると
(x+y)(x−y)=xーyを表す

ノイゲンバウアーが主張するメソポタミアの問題はおそらく次のような問題であると思われる。
その問題と解法を示すが、数値は60進法。右側は、その解釈
問題、長さと幅の和が6;30、面積が7;30の長方形の長さと幅を求める。エール大学所蔵の
粘土板
解法
長さと幅を半分にして加えると3;15       (x+y)/2=3;15
それを平方すると10;33,45           {(x+y)/2}=10;33,45
10;33,45から7;30をひくと3;3,45      {(x+y)/2}ーxy=3:3,45
それの平方根は1:45である           平方根3;3,45=1;45
それを一方に加えよ                 (x+y)/2+(x-y)/2=3:15+1;45
                              つまりx=5
それを一方から引けよ              (x+y)/2+(x-y)/2=3:15ー1;45 
                              つまりy=3/2

これは、ノイゲンバウアー、ファンデル・ベルデンによってバビロニアの連立二元二次方程式の解法
であると主張されてきた。これを代数的解釈とよぶことにする。これが「幾何学的代数」と呼ばれるの
は、ソイテンのアポロニウスの円錐曲線の研究において、そう呼ばれたからだ。

原論2−6では、x-y=a、xy=Sの図であり、解は、ーsを+Sに変えたものである。また、2−5と
6−28の平行四辺形を長方形にすると、同じ内容になる。同様に、2−6は6−29に対応している。

ノイゲンバウアーの主張(「古代の精密科学」より)
「文献上の根拠では証明されないが次のような作業仮説が概知の事実を説明すると思っている。
すなわち、無理量の理論とそれに関係ある積分の理論は純粋にギリシア起源であるが、「幾何学
的代数」の内容は、メソポタミアで知られていた結果を利用していることだ。・・・初期ギリシア哲学者
に帰されている数学的知識は実際には何世紀も前に知られていた。・・(幾何学的代数の起源は)
二次式のバビロニア的処理とはそれを、標準形に直すことであり、そこでは、二つの量x、yは与え
られた積と和(原論2−5)、または差(原論2−6)から見出さなければならない。この問題の幾何
学的な表現は幾何学的代数の中心問題につながる。つまり、
上記の図において、AB=a、AD=x、DB=y、四角形ADHK=Sとすると。この図は、
標準形、x+y=a、xy=Sの解であるという。xは次の式で表される

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