音 


「空に手を伸ばし三日月に触れた。
三日月のとげに触れた私の手から流れる血。
その血を月の枯れた泉へと流し込む。 
あなたは太陽。
血で満たされた泉を見つけたら、炎の刃で私の心を突き刺して。
そう、心に手をさしのべるように。
私はあなたに出会うことで死ぬ。
そして、生まれ変わる。」 




「はばたこう、力強く、高く!誰にも負けぬよう!
はばたこう、力の限り、あなたに追いつくために。
誰にも負けない、負けたくない、あなたに触れるのは私。
はばたこう、力強く、高く、でも、まだまだ、あなたには届かない。
もっと、もっと、もっと、もっと、羽ばたき続けなければ届かない。
力の限り、腕がちぎれてもはばたこう、あなたのそばに行くために。
はばたこう、力強く、高く、高く、高く!!!!」


 



「触れられると思ったのに、消える。
そんなあなたとおかけっこ。
影を踏むのに体はない、どこ、どこ、どこ?
目を見開き探す。
影をつかむのに体触れられぬ。
なぜ、なぜ、なぜ?
触れたい、つかみたい、抱きしめたい。
あなたはどこ?
目をつぶる、音がする、手を伸ばす。
あなたの手、ふれた。
そう、真実はいつも、心の中に生きている。
そう、心の中に。
ありふれた言葉。
でも、いきている。」




 



「紡ぎ出された言葉たちは、しずくのようにしたたり落ちた。
そしてそれは私の体へとすいこまれゆく。
紡ぎ出された言葉たちは、消えゆく運命。
そう、生まれては消えゆく、それが、ながれ、命だ。
そう、命なのだ。
私は私に命を与える。
それが命となり言葉をつくる。
命、私は流れる。この命の流れ・・・」