【日本に生息するゴキブリの種類】

ゴキブリの種類は現在世界で約3500種が知られており、まだ分かっていない種類も合わせると、実際には4000種をはるかに越えると考えられています。



現在、飲食店で最も問題になっているチャバネゴキブリ。
雌のチャバネゴキブリは卵が約40個入った卵鞘、すなわちカプセルを作り、卵が孵化するまで約3週間体につけています。
孵化した幼虫は約2ヶ月の間に6回程脱皮し、成虫となります。
約4ヶ月の寿命の中で、雌は5回程卵鞘を生みます。

つまり、一匹の雌から200匹以上の子が生まれることになります。





17チャバネゴキブリ 12-15mm チャバネゴキブリ科
飲食店でよく見られるゴキブリの代表がチャバネゴキブリです。
体長15ミリから20ミリの小型種で体は淡黄褐色で前胸背板に一対の黒条紋があります。
チャバネゴキブリは屋内性の害虫です。

雄は体が細く、腹部背面の両側と尾端付近が褐色のため、半透明なハネのために体色が褐色にみえ、雌は腹部が丸みの体形で、腹部背面が灰黒色で黒みがかった褐色にみえます。成虫は羽化1週間後には産卵をはじめ、1ヶ月に一度卵鞘していく。1回の生殖活動で6回卵を産めます。

卵をかかえた雌の摂食は5,6日に一度ごく少量喫食を行い、抱卵雌は生息場所周辺に留まります。卵鞘を離した雌は生息場所を離れて活動しますから卵鞘を持っているか、持っていないかは駆除を行う際にも重要なポイントとなります。卵鞘は薄くて半透明で、卵数は40〜48くらいです。雌は卵鞘が薄いために産みつけず、卵が孵化するまで自分の尾端に保持しています。雌から離れた卵鞘からは約24時間で幼虫が誕生します卵の期間は約20日で、孵化直前になると卵鞘を通して幼虫の諸器官が緑色にみえるようになります。雌から離れた卵鞘からは約24時間で幼虫が誕生します。

若令幼虫(卵鞘から孵化した幼虫)は棲息場所とその周辺に留まり、遠距離の移動をしません。抱卵雌と若令幼虫は棲息場所でゴキブリのフンを摂食します。雄成虫や幼虫は餌と水を求めて広い範囲を食物探索します。幼虫は全体黒色に胸部外緑や脚は黄褐色、胸部背面中央に一条の黄褐色状紋があります。成育期間は25度で飼育すると60〜80日で成育します。この間に5〜6回脱皮します。低温には弱く、20度以下では活動が鈍くなります。ただ、ビルや飲食店などでは厨房機器などの熱発生や火熱を使用します。ですから、ある程度の温度が保たれ、夏場に比べると少ないものの生息しています。

チャバネゴキブリは都市型害虫で、屋外での生息事例はありません。クロゴキブリと違いハネはあるもののまったく飛ぶことはできません。小型種でもあり、行動範囲も広範囲ではありません。隙間が生息場所となり、5ミリ程度の隙間が最も好むようです。電気器具のなかや、配電盤、FAXや電話機の中や炊飯器の背面部などにも入り込みます。
チャバネゴキブリは成長が早く、世代交代も早いので薬剤に対する抵抗性もできやすいといえます。




18クロゴキブリ 27-35mm ゴキブリ科
一般住宅で最も多く見かけますがビルや飲食店等にも生息するのがクロゴキブリです。成虫の体長は30〜38ミリで全体が赤黒みを帯び、脂ぎった光沢のある黒褐色ですが、茶色がかった個体もいます。

幼虫の若令期は黒色で中胸背と第二腹節背面に白色の班紋があり、成長するにつれて、白紋は消失して赤褐色の体色に黒色紋をもつように変わります。ハネは雄雌ともに尾端をわずかに超えます。幼虫は8〜10回の脱皮を繰り返した後に成虫となります。成虫は羽化後数日で交尾を初め、10日後には産卵を開始します。

卵は一個から20〜28個産み、雌は一生の間に卵を20個も産みます。産卵は夏から秋にかけて行われます。一世代2年ですが、秋遅く産まれた卵は、越冬するために3年がかりとなります。冬場は屋内の温度があまり低下しないような物陰などに潜み、ほとんど活動せずに越冬します。関東から九州にかけて分布するゴキブリですが、近年では北海道や東北でも見られるようになりました。

チャバネゴキブリについで多いのがクロゴキブリです。ヤマトゴキブリとの区別ですがクロゴキブリは赤黒みを帯び、脂ぎった光沢のある黒褐色ですがヤマトゴキブリは黄褐色から黒褐色ですが、最も特徴があるのはヤマトゴキブリには体表の光沢がないことで区別できます。
卵鞘の大きさは、平均して長さ12.2ミリ、幅約5.5ミリ、厚さ役3.1ミリで比較的細長いです。



17ヤマトゴキブリ 25-34mm ゴキブリ科

日本土着のゴキブリです。クロゴキブリに似ていますが、体長20〜30ミリとやや小型で全体的に黄褐色です。

雌成虫は、前ハネが短く半分しかないので他種のゴキブリと区別できます。雄成虫は真っ黒で班紋もないですが、体表には光沢がありません。野生的性質を残しており、屋外と屋内を出入りして生活しており、住宅地や農村に多く生息しています。

コンクリート造の住居やビルには少ないです。また、休眠する性質があり、越冬できる唯一のゴキブリの種です。一生に産む卵鞘は20以下と少ないですが、一生に産む卵鞘数は20個以上です。幼虫は9回脱皮して成虫になります。活動期は4〜9月で、一世代2年です。東北から近畿にかけて中日本に分布します。北海道でもみられます。



18 ワモンゴキブリ 29-44mm ゴキブリ科
ワモンゴキブリは熱帯原産の種類で、熱帯地方では野外にも生息しています。世界的にはチャバネゴキブリについで最もよく知られたゴキブリです。

熱帯種のため九州以北では限られた地域に分布しているに過ぎません。低温に弱く20度以下になると増殖できず食物も食べられなくなります。

体長は20ミリ〜44ミリで、最大のゴキブリです。全体が栗色をしており、前胸背板の班紋で、背板の周縁にそって淡黄色の輪のような紋があります。体全体はやや赤味がかった褐色で、ハネは十分に長く、雄は腹部末端より先まで伸びています。雌は腹部をおおうぐらいです。卵数は13〜18で、他種のゴキブリとくらべると数が少なく、サイズも小さいです。卵は30〜40日で孵化します。幼虫の脱皮回数は11回くらいとなっています。






【ゴキブリの特性と好む場所】


●ゴキブリの特性

・サナギにならない昆虫

昆虫の多くは卵→幼虫→サナギ→成虫、となります。(完全変態と言います。)
しかし ゴキブリは幼虫→成虫となり、幼虫期から成虫期を通じて生息する場所が同じなので、駆除をする際、発生源での対策をしっかりと講ずれば増殖を防げます

・成虫になるまでに
気温によって差がありますが、例えば、一般的に多く見られるチャバネゴキブリは13カ月程の幼虫期を過ごした後、成虫となります。

・ゴキブリの住処

ゴキブリは食物のある場所、暖かい場所、水の有る場所など、生息条件が整った場所を好みます。
常に清潔にしなければ、直ぐにでもゴキブリは生息・繁殖を開始します。具体的には、調理台の引出し・流し台の周辺(水周り)・冷蔵庫の裏・電化製品の中にも巣を作ります。
また、ゴキブリは本来熱帯性の虫なので、外気温が18〜34度であると、活発になります。

・冬眠をしないゴキブリ

チャバネゴキブリは、冬眠をしません。また、ヤマトゴキブリ、クロゴキブリなどもそうですが、そのほとんどが一般民家に棲みついているので、冬の気温低下でその活動はある程度抑制されます。

・ゴキブリは夜行性

ゴキブリは、暗いところや狭い場所を好んで生息します。また人気を嫌い、人気の無くなった夜中に活発になります。
また、触角があるために、暗闇を苦としません。ゴキブリはその長い触角を使い、食物を探したり匂いを嗅いだりできます。

・ゴキブリコロニー

ゴキブリは、単体では繁殖率が極端に低下し、群れをなして集まっているほうが繁殖 率も成長も早くなる。
ゴキブリの糞の中にはある種の集合フェロモンが含まれていて、幼虫も成虫も同じ所 (コロニー)で群れ、じっと潜んでいます。
外気が低音の際は、集合することにより低温に対応している。

・ゴキブリは雑食性

人間の食べるものなら何でも食べる雑食性です。
その他に書物の装丁、ノリ・紙・皮・髪・タン・唾・糞・動物の死体・人や動物の排泄物、配水管などにこびりついた汚泥なども好んで食べます。

・水が不可欠

ゴキブリは水が無ければ生存できない。水さえあれば、餌が無くても1ヶ月程度は生き延びられるが、水が無い場合は、仮に食物があっても1週間以内に死んでしまう。

・ゴキブリの天敵

ゴキブリの天敵としては、カエル・ネズミ・ムカデ・クモ等が挙げられ、また、ゴキブリに寄生するダニや、卵に寄生するハチなども天敵です。とはいえ、ゴキブリの数を減らすには至りません。

・意外なゴキブリの習性

冷蔵庫の裏など、一見暖かく暗い場所でゴキブリが住みつきそうな場所でも、ホコリが積もっていると住み付かないそうです。
油は食物としては好むが、油が付着している面はあまり歩かない。特にステンレス面に油がベッタリと付着しているような面の上はほとんど歩きません。



●進入経路と生息場所

・クロゴキブリなどは夜間に燈火に誘引され飛び込んでくることもありますが、一般にゴキブリは飛翔能力が低く、移動手段はもっぱら歩行によります。

業者が持ち込む食材・備品・酒類のケース及び搬送器具
他店舗からの機械の移動
中古機械の購入
外から、下水から、天井裏から

↓↓侵入↓↓

冷蔵庫の機械部分やドアのゴムパッキン
コールドテーブルの裏側
コーヒーブレンダー
電子レンジ
ダクト部分の天井裏
調理食品保温台
レジ周辺部
床や壁面の裂け目
・ゴミ箱の裏    ・・・等





敵を知る 〜ゴキブリの生態〜