(No22) 
『行ってきました!』  そういう名前のお土産がありました。 このページは、お土産を食べてはいただきませんが、“チョットでかけてきました” −ご紹介いたします− のコーナーです。
 お気軽にご覧にいただき、お楽しみください。

雪 彦 山 (せっぴこさん)
 メ モ: ◇所在地 : 兵庫県夢前町。播州きっての岩峰群
        ◇雪彦山は一般的に大天井岳、不行岳、三峰岳、地蔵岳を総称していう
 


登山修験場、播磨の名峰「雪彦山」(915m)を登った。この山は、新潟の「弥彦山」、福岡の「英彦山」とともに、「日本三大彦山」として修験者の行場になっている。 その峻立する山容を見ると、昔から信仰の対象とされていたのもうなずける。

 登山口近く迄はバスの便があるものの、ダイヤに不自由があるためマイカーによる往復とした。駐車場は登山口すぐ際に有料だが完備されている。スタート地点から山容を仰ぎ見る状態となる様にコースは結構厳しく、両手を使い登る場所が数箇所ある。従って、手に物を持ちながらの登山はやめた方が良く、登山道具のステッキもクサリ場などでは短く収め、背後のリックに収納しなければならない。

 スタートからは、木の葉の間から山頂が右手に見え隠れしながらの急登山道となる。
 15分ほどアプローチを取ると「展望岩」にでる。山の南と東面は急峻に切り立っており、ロープを使いロッククライミング(岩登り)する人の姿を遠望することもある。急坂を登りきり樹木に覆われたやや平坦な道をとり「行者堂跡」を通りまもなくすると、大きな岩が表れ、その下を通過する。「出雲岩」と呼ばれ、このコース圧巻の一つ。頭上に大きくせり出した岩はだのそこかしこに、鉄の金具が打ち込まれている。ここにロープを掛けぶら下がるようにして岩に挑戦するクライマーの練習の場ということがわかる。

ここでチョットひと息いれる。なぜなら、ここから本格的に両手を使い、また、クサリを握り高さを稼いでいくことになるからだ。まさに両手に物をもてない状態になる。
 この難所を登りきると、いつのまにか高さを確保されていて、スタート地点の駐車場が小さく真下に見えている。この付近での次の難所は岩穴くぐりである。大きな岩の中心にえぐったような穴が、

巨大な岩「出雲岩」。人との対比で判る 細い岩穴を通り抜ける
高さ2メール弱、幅は人の肩ほどしかない。大きな荷物を背負っているとその荷物がつかえて通れないのではと思うほどの空間である。他に迂回ルートもない。身をかがめて通るしかない。長さ3メールほどの距離だが、まさに雪彦山が修験の山といわれる由縁がここにもある。

 ただ、これだけの苦労をすると当然報われることもある。一つ.は「眺め」。一気に高さを上げていく結果、見晴らしのきく場所ではさえぎるものが無く、山なみが重なった素晴らしい眺望を楽しめる。二つ目は「紅ドウダンツツジ」の花たち。登山ルートの後半、疲れがみえ始めるころに、それを癒すように現れる。花期は5月と限定されるが、アセビの花様の袋状の形と赤色で直径8ミリくらいの花形は、なんとも可愛らしい。

手を使いながら急坂を30〜40分ほど登っていくと目的の山頂に到着。ここは雪彦山そのものではないが、雪彦山の一角を占める「大天井岳」。登山での目的地とする人も多い。

 山頂は岩場の集合体になって平らな場所は少なく、岩場の適当なところを見つけ休憩場所とする。そう広くない場所だが、小ぶりの「ほこら」が作られ、修験道場としての霊験さが感じられる。ここで昼食。南に開けた展望をあわせて楽しみ、しばし休息をとる。「ほこら」に行程の安全をお祈りし下山へと向かう。
 下山は登りのコースへ引き返す手もあるが、今回は周回ルートを選ぶ。なにぶんにも高さがある割には歩行距離が短ということは、高度差をこなして行くということである。下りも同じ状態。
山頂から2〜3分下ったところから、いきなりクサリ場になり、クサリを
山頂からは多くの山なみを楽しめる
握って垂直に10数メートル下がるという場所を体験することになる。こんな場所を2箇所、3箇所とクリアして行く。途中、ロッククライミング場を横手に見る。休日には、100メールほどの垂直の岩場を、ロープをたどりながら岩を攻めている人たちを見ることが出来る。遠く眺めるだけでも、その迫力には圧倒される。

「虹ガ滝」までは沢沿いを降りてくる。足元が水分で滑りやすいので要注意。脇に設置されたロープを握り降りるが、そでも滑って転倒した人を見た事がある。この滝を過ぎると比較的歩きやすい状態となり、途中からは自動車路を歩き「賀
きびしいクサリ場
野神社」へ出る。あとは15分も下ると、スタート地点の駐車場にたどり着く。
 この雪彦山、変化にとんだコースから登山を楽しむ人は多いが、修験者の行場といわれ厳しい場所もある。本格的な足もとの準備と細心の注意を払いながらの登山が望まれる。また、雨天時は滑りやすい場所が出現する為、初心者の人は、次回にアプローチへ,との選択が賢明だろう。

 「雪彦山」登山は苦労した分、達成感を大きく味わえる山といえる。




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