(No30) 
 『行ってきました!』 そういう名前のお土産がありました。 このページは、お土産を食べてはいただけませんが、“チョット出掛けてきました” −ご紹介いたします− のコーナーです。
 ご覧にいただき、お楽しみください。
    

シンガポール

 メ モ: ◇上海へは関西空港から空路2時間半余り。帰りは偏西風に乗りさらに早い。
         ◇時差はマイナス1時間。通貨単位「元」。レートは1元=約15円(旅行当時)
 


 
 暮れ12月に時間がとれ、中国本土に初めて足を踏み入れた。
行き先は「上海・烏鎮・杭州」。某旅行社のパッケージツアーに参加。
 その旅の軌跡をご紹介いたします。
 お楽しみ下さい

第1日目(神戸〜上海)

 神戸から関空までは船便で。午後の「神戸−関空ベイシャトル」に乗船。以前「Kキャット」として同じ路線を高速船で結んでいたものが廃止されたが、改めて今春、ターミナルを神戸空港に隣接し同じ航路が再開された。個人的には29分で目的に着く早さと、広い船内でゆったりくつろげる便利さで、再開は歓迎だ。高速航行する船窓からは右手にクッキリと明石海峡大橋が見えた。
 関空ではツアーデスクで航空券を受け取ると、後は個人で出国手続きに入る。本来は、ゲートをくぐる前に現地通貨に多少の両替を行うが、これまでの経験からここで行うと両替率が低く(言い換えると手数料が高い)、現地での両替とする。ゲートでのセフティーチェックは結構厳しいが、上海行きは靴まで脱ぐことはなかった。
 14番ゲートからの搭乗。中型ジェットの機内は9割り方座席が埋まっている。結構人気がある路線のようだ。高度9千メール、外気気温マイナス40度Cの空を時速900Kmで揺れもなく飛行。機内食をとりながら機外を見ると、すでに陽が落ち真っ暗な空間が広がっていた。

 上海空港着陸は現地時間午後7時30分。結構大きいタッチダウンショックに機内がどよめく。
 キャビンアテンダントの見送りを受け、流れに添って入国手続きゲートへ。「健康申告カード」を置き、入国審査場へ。ひな壇の審査官に入国カードとパスポートを差し出す。こちらの顔をチラッと見てしばらくなにやら手元が見えないボックスの中でチェックがされると、入国印が押されたパスポートが返された。無事入国審査終了。ホッとし手荷物を受け取り中国での第一歩をしるす。

 上海市内までツアーバスを利用。あいにくの小雨の中を高速道路でホテルを目指す。市中心部が近づくと車の数が多くなってきた。車の排気管からは白いものが吐き出されている。外気温は結構低そうだ。50分ほど経ち地上数十メールはある巨大なインターチェンジを3回ほど回ると繁華街に出た。ホテルまでのコース途中とかで、上海夜景の代表地、旧疎開地のある「外灘(バンドエリア)」に停車。本格鑑賞は2日目の夜、“ナイトクルーズ”が予定されているため、本日は予告編として川岸の遊歩道から、光に浮き上がる1900年代初頭の建物群を鑑賞した。

第2日目(上海)

 夜中に降り始めた雨がすこし残る朝を迎える。ホテル前の大きな道路に出ると中国風の情景が目に入る。自転車に乗った通勤の人たち。日本では傘をさすか雨カッパを着用するかだが、その雨カッパの形状が違う。写真にあるようにすっぽりかぶったカッパがハンドルの先端まで被いかぶさっている。このスタイルの人たちが車道を埋めていた。
 この日の観光スタートは「新天地」散策から。カフェ、レストラン、映画館、ジャズバーなどが集まった新時代の上海。新しく建てられたモダンデザインが集まる。日本の六本木風か。時節柄、巨大なクリスマスツリーも広場に飾られていた。
 次は「上海博物館」見学。人民広場の一角にある地下2階、地上5階の巨大な円形状の建物。1952年に開館し中国古代芸術を紹介する。エントランスホールから見上げる天井は、5階まで吹き抜けになっていてはるか遠くにあった。
 館内には青銅器、陶磁器、書法、絵画、彫刻、印章、玉器、家具等々が展示され、特に青銅器、陶磁器、書画のコレクションは世界的に有名とされる。くわえてここで驚いたのは“写真撮影OK”であったこと。最初はそのことに気づかず、地元風の若者がカメラを向けて
広大な中国式庭園「豫園」
上海博物館 街中で
いたのをみて、インフォメーションで尋ねてみたらOKとのことであった。こんなことは初めての体験。そこでその成果の一部をご覧下さい!1時間の見学時間はなんとも少なかった。再来を願う場所であった。
         
                                  (下記写真はクリックしてお楽しみ下さい)
「緑釉陶鴨」
「食物容器」
「楽器を弾く人形」
紀元1〜2世紀作 紀元前11世紀作 紀元1〜2世紀作

次に訪ねたのが「豫園」(よえん)という16世紀につくられた広大な中国式庭園。内には中国式建築、太湖石、池などが見事に配置されている。この名所を出るとあたりは「豫園商場」「上海老街」となる。いわば東京浅草界わいの雰囲気。点心・スナック類、お土産物などが賑やかに売られ、また日用品市場なども活況を呈していた。
 飲茶昼食を摂ったあとは「龍華寺」へ。三国時代に建てられた弥勒殿、天王殿、大雄宝殿、三聖殿、方丈殿などが一直線並ぶ。道路を隔てた反対側には木とレンガで作られた40メートルの高さの「龍華塔」(宋時代)が目をひいた。
 夕刻になり、上海蟹をリクエストしての上海料理の夕食。上海蟹は主に「みそ」を食するものとして堪能した。その後上海観光メインの、黄浦川から旧フランス租界時代エリアの夜景を眺める「上海バンドエリア」ナイトクルーズ。アールデコ調の建物がライトアップされ19世紀後半から20世紀初頭の世界にタイムスリップ。1時間のクルーズ中にオープンデッキへ陣取りデジカメのシャッターを切っていたが、夜風が冷たくなり、船がユーターンする頃からは船室のガラス越しに夜景を眺めた。ガラスの向こうで流れていく建物群の幻想的な光景が中国上海の旅情をさらに盛り上げてくれた。


第3日目(烏鎮・杭州)


 十数年寝かされる酒

本日はバス利用で230Kmの距離を、上海から杭州を目指す。途中「烏鎮」(ウーチン)にも立ち寄る予定。朝食はいつものようにホテルバイキング。お粥がおいしい。
 バスは中国のベニスといわれる「烏鎮」に向け高速道路へ。朝のラッシュを迎え車の洪水。僅かの空間があれば割り込みがされ、ガイドさんの説明によれば「勇気のある者が強い」とか。途中車同士の接触事故か道路上で男女が言い争っていた。中国人民のエネルギッシュさにしばし感心する。

 郊外に出るとバスは快調に走行。農村風景、新興住宅群、日本企業大手合弁会社の工場群などを車窓からウオッチング。広大な国土の広さから今後の発展が予感させる。午前11時前に「烏鎮」到着。烏鎮は中国のベニスと称され、水路を中心に家並みが続いている。水路沿いの家並みを、石畳の路地に沿い徒歩で見学。古い木製ベッドのコ

六和塔
レクション、蝋人形をつかった昔の結婚式の紹介、藍染工場、寺院、55度もあるお酒の製造工場、何百年か前の時代の雰囲気に浸る。水路では手漕ぎの船が観光客を乗せ、のんびりと川面を進んでいた。
 烏鎮で郷土料理の昼食をいただいたあと、さらにバスで杭州を目指した。2008年に中国は北京オリンピックを開催する。高速道路の整備にも力が入れられ、杭州市街に降りるインターチェンジはさらに増強工事が大規模に行われていた。

 杭州市は人口400万、平野が多い中国では珍しく5〜600メートルの山が見え、「西湖」を中心に緑豊かな落ち着いた雰囲気の街。到着時は今にも雨が落ちてきそうな天気もあり、夕刻とはいえなにか薄暗く感じた。そんななか本日最後の観光地「六和塔」を見物する。小高い丘に登ると眼下は広大な川幅の「銭塘洪」がゆったりと流れる。この川は年一度、海からの大きな逆流にあい沿岸が被害にあっていたそうだが、六和塔はこれを鎮めるために建設されたと聞く。塔は850年ほど前に再建されていて、60メートルの高さには今も機械式昇降装置はなく、観光客は自らの足で30分ほど掛けて登るそうだ。
 日も暮れ街に灯がともる頃、烏龍茶のお土産屋さんに立ち寄った後、杭州料理の夕食。そのあと希望者はオプショナルツアーで「民族舞踊ショー」見物へ。中国と杭州の歴史をたどりながら、日本を含めアセアン地域の歌と踊りを絡ませたレビューショーと光のページェントを鑑賞した。

第4日目(杭州〜関空)

旅の最終日は午前観光、午後出国のスケジュール。帰国荷造りしたスーツケースをバスのパッケージトランクに収めた後ホテルを出発。向かう先は杭州一番の観光スポット「西湖」。大きさは外周15キロメートル、面積5.7平方キロ、平均水深1.8メートル。各地から注ぎ込む水は、濁りなどを浄化した後流入さすほど保全に気が使われている。
 周辺には宋時代から「西湖十景」とたたえられた景勝地が点在する。またここは中国のデイトスポットだそうで、各地からカップルが多く訪ねて来るそうだ。

 我々は遊覧船に乗る。静かな湖面を滑るように進む船上からは冬のどんよりした空が迫り、所々に寺院の塔を抱えた周囲の小高い山々が、墨絵のように眺められる。この船いやに静かに進むなと思って聞いてみたら、バッテリー駆動の電動船であった。西湖の雰囲気をしっかりと守っている一面がうかがえた。
 下船のあとは徒歩で湖岸を散策。静寂な雰囲気とは少し場違いに、大勢の中国人観光客の人たちが大きな声で喋りながら散策していた。湖岸には柳の木が多く植えられ、長く伸びた枝先が湖面に映え西湖と一体となった景観を作り出していた。

西湖の畔 烏龍茶の試飲

午後、帰国は「杭州空港」から。「謝々」とのアナウンスを聞きながら思い出の地を離陸した。

 今回の「上海、烏鎮、杭州」旅行、歴史の深さと人々のエネルギッシュさを実感した旅だった。ただ人口13億、国土面積日本の25倍もある中国のホンの一部を見聞した旅。真の中国を理解し楽しむには、もっともっと旅を重ねる必要があると実感した。


                                 (訪れた時:2006年 12月)

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