寮への帰り道
ふと見上げれば満開の桜
いつもは白にしか見えない花が
夕暮れの中淡い紅に染まっている
ぼんやりと桜を眺めながら歩いていると
いつしか道を間違えていた
歩きなれたいつもの帰り道
迷う筈など無いのに

背後から聞きなれた声がする
「お帰りが遅いので迎えに参りました。」




「桜も黄昏も人を惑わすものですから。」
そういって飛燕は微笑んだ

何故俺が此処にいるのが判ったのか
何故惑わされたと判るのか
きっと惑わすもの同士何か通じるものがあるのだろう