| EPISODE GUIDE ULTRA WOLD 第5話後編 by しぃさぁ |
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| ムラマツキャップと科特隊員は、次に怪物に狙われると予測を立てた、 オイリス島調査団の一員であるハマグチキョウコ宅に集まっていた。 ![]() U05201 「なぜ調査団のみなさんが襲われるか、って言われても、私にはわかりませんわ」 ハマグチは突然の科特隊の来訪に戸惑いを隠せないでいた。 「あちらで、なにか変わったことでもありませんでしたか?」 「変わったこと?変わったことねえ」 ムラマツキャップの質問に、オイリス島での出来事を思い出そうとするハマグチ女史。 「あっ、道に迷いましたわ」 調査中の出来事を思い出したハマグチ女史の言葉を掴まえ、ムラマツキャップが話を進める。 「そこで、何かありましたか?」 「ええ、道に迷って、疲れてはくるし、のどは渇くし、悲しくなってしまいましたわ」 ハマグチ女史はオイリス島でのいきさつを話し始めた。 道に迷い、島をさまよう調査団員。全員が疲れきっていた。 とにかく水を確保しなければならない。調査団は水場を捜し求め、島内をさまよっていた。 「その時、先頭の小林さんがきれいな水を見つけたんです」 そこには岩場からきれいな湧き水があふれ出していたのだ。団員たちに安堵の色が浮かんだ。 順番に水を手ですくい、喉を潤す団員たち。 一番最初に水を口にしたハマグチ女史は、他の団員たちが給水している間、 当たり一帯を探索し始めた。 ![]() U05202 U05203 「まあきれい」 ハマグチ女史が見つけたもの、それは、岩場に咲く、鮮やかな朱色の花「ミロガンダ」だったのだ。 「きれいな花だ」 「どうです?持って帰ったら」 他の団員の勧めで、ミロガンダを採取しようとするヤマダ博士。その時だった。 「キャー!」 ハマグチ女史の悲鳴だ。 他の団員が悲鳴を聞きつけ駆けつけると、なんとハマグチ女史が巨大な食虫植物に足をとられていたのである。 「あっ、大変だ!」 あわててピストルを打ち込む調査団員。 食虫植物の動きが止まり、ハマグチ女史は無事救出された。 今でも震え上がらんばかりに、ハマグチ女史は話を終えた。 それまで黙ってハマグチ女史の話に聞き入っていたハヤタ隊員が口を開いた。 「ハマグチさん、あなたが足を抱え込まれた食虫植物も、 その花と同じ川の流れに沿って生えてたんですね」 「ええ」 「その前には、食虫植物には出会わなかったんですか?」 「ええ」 そこでハヤタ隊員にはひとつの推理が成り立った。 「キャップ、解かってきました。問題は水です」 「水?」 「オイリス島が火山帯であることを考えると、あの食虫植物はオイリス川の水にだけ含まれている ケイ素を吸収して生きていたに違いありません。」 「ハマグチさんが襲われたのは、水を飲んだ直後なんだよな」 ムラマツキャップもハヤタの推理に納得しているようだ。 「じゃあ、あの美しい花の一件は、どう解釈すればいいんだ?」 実際にヤマダ博士の研究所を視察したアラシ隊員が疑問を投げかける。 「ヤマダ博士は、持って帰ったミロガンダに、例のγ線をかけた。 すると放射能の影響で、世代が戻ってしまって、幼年期の姿に返ったわけだ」 ハヤタの推論からいくと全てつじつまが合う。 「なるほどなるほど、つくし誰の子スギナの子、 つくしが大きくなると似ても似つかないスギナになるのと同じ事で、 あの美しいミロガンダの幼少の時の姿は、ハマグチさんに絡みついたにょごにょだ。と、こういうわけ」 イデ隊員が、彼独自の言い回しで結論づけた。 しかし、ハヤタ隊員の推論が的を得れば得るほど、当のハマグチ女史は不安になる。 「ハヤタさん。あなたの推論でいくと、その食虫植物とやらの怪物は 必ず最後に私を求めにやってくるのかしら」 結局怪物はハマグチ女史を襲う確立が高くなったことを証明した科特隊。 科学特捜隊はそのままハマグチセツコのガードマンになった。 そして、何事もなく夜が明けた。 本部で留守を守るフジ隊員から朝一番の通信が入る 「はい、ムラマツ」 「こちら本部、異常ありませんか?」 「異常なし」 「了解」 次にはイデ隊員。 「イデ隊員応答せよ、イデ隊員!」 「は〜あ、こちらイデ。アキコちゃん?空気はいいし、天気はいいし・・・はぁ〜あ」 ハマグチ邸の大きな庭で、すっかりピクニック気分のイデ隊員。芝生にゴロリと寝転んでの返信だ。 「異常はないんですか!!」 あまりにお気楽なイデ隊員の受け答えにフジ隊員の一喝だ。 「こちらハヤタ、異常なし」 ハヤタ隊員は異常なし。そして・・・ 「こちらアラシ、別に異常なし・・・・・あっ!くっ、この野郎!」 通信を切ろうとした時、アラシ隊員が襲われた。食虫植物だ。 階段を駆け上がろうとするアラシ隊員の隙を、怪物は影から狙っていたのだ。 ![]() U05204 持ち前の怪力で怪物を投げとばすアラシ隊員。そのまま一定の間合いを取り、応援を待つ。 しかし怪物は再びアラシ隊員に組み付くことはなく、 今度はアラシ隊員めがけて緑の霧状の物質を吹きかけた。 「アラシ隊員応答せよ!アラシさん、アラシさん!どうしたんですか?」 レシーバーから聞こえる、必死でアラシ隊員を呼ぶフジ隊員の声。 しかしアラシ隊員は応答することが出来ない。 「全隊員に報告!全隊員に報告!アラシ隊員への連絡がつきません!」 異常を察知したフジ隊員の緊急連絡に、全隊員はアラシ隊員の持ち場へ急行する。 怪物の緑の霧のせいなのか、アラシ隊員は呼吸困難に陥り、身動きもままならなくなっていた。 「キャップ!」 薄れ行く意識の中で助けを求めるアラシ隊員。 「アラシ!だいじょうぶか?」 間一髪、ハヤタ隊員が間に合った。 「おい!アラシ!大丈夫か?しっかりしろ!」 怪物からアラシ隊員を引き離し、退避しようとするハヤタ隊員。 「大丈夫か!」 ムラマツキャップとイデ隊員も駆けつけ、すかさず援護に入る。スーパーガンで応戦だ。 ![]() U05205 救出されたアラシ隊員の怒りのスーパーガンが見事怪物に命中。 怪物はダメージを受け、水の中へ逃げ込んでいった。 「やった〜!ばんざーい!!」 見事怪物退治に成功し、ひとまず本部に戻った科特隊。事の顛末をイワモト博士に報告した。 しかし内容を聞いたイワモト博士は厳しい顔つきに変わり、研究結果からくる自分の意見を話し始めた。 「皆さんの努力に、水をさす様で申し訳ないんですが、緑の怪物はそのくらいの攻撃で参るでしょうか?」 「しかし、おれのスーパーガンの腕前は・・」 最後に怪物にとどめをさしたアラシ隊員は、自分の腕を疑われていると勘違いし不満顔だ。 「いやむしろ、そのスーパーガンの逆効果で、益々強大になって生きているとも思えるんですが」 イワモト博士の言わんとすることは、そのスーパーガンのエネルギーすらも 怪物の栄養補給になっているのではないか、ということだったのだ。 「しかし・・」 すっかりしょげ返るアラシ隊員。 電話のベルが室内に響く。 「はい科特隊本部。なに!?マルノウチで?了解!」 ハヤタ隊員の顔つきが厳しくなった。 「マルノウチに怪物が現れました」 怪物出現、の一報に緊張が走る科特隊。 「よし!出撃だ!」 ムラマツキャップの命令が飛ぶ。 「よし!今度こそ!」 怪物に襲われた時の怪我が万全でないアラシ隊員だが、 遅れては一大事とばかりにムラマツキャップの後を追おうとする。 「おおい、おいおいおい、そんな体じゃ無理だよ」 「うるさい!お前は黙って引っ込んでろ!」 イデ隊員が制止するが、全く聞く素振りはない。 「おい、やめろやめろ、おい、アラシ!」 ついにはイデ隊員の制止を振り切り、出撃してしまったのだった。 現場に到着した科特隊。 マルノウチではすでに巨大になった怪物=グリーンモンスが大暴れしていた。 マルノウチに立ち並ぶビルを見下ろすほどの大きさに成長してしまったグリーンモンス。 そのあまりの迫力に科特隊は息を飲む。 ![]() U05206 そんな中、アラシ隊員が一人、スパイダーを握り締めて飛び出した。 「おれの仕業だ、おれが片をつける」 スパイダーの能力切り替えスイッチを「火炎」に変える。 「スパイダー、しっかり頼むぞ」 援護に駆けつけようとするハヤタ隊員とイデ隊員。 これをムラマツキャップが制止した。 「早まっちゃいかん」 「しかし、アラシは責任感の強い男ですからね」 ハヤタ隊員は言う。 「自分の責任だと思ってるんだ」 イデ隊員も思いやる。 二人ともアラシ隊員の性格は熟知していた。それはムラマツキャップも同様だ。 キャップは、アラシ隊員にチャンスを与えたかったのだ。 ![]() U05207 U05208 「あっ!」 怪物が、例の緑の霧を噴射した。巨大化してしまっただけに、霧の量も多い。 まともにかぶるアラシ隊員。このままではアラシ隊員が! 「援護願います!」 アラシ隊員の窮地と感じたハヤタ隊員は、背後にいる防衛隊に援護を要請。 科特隊もスーパーガンで応戦する。 ハヤタ隊員は一人飛び出し、倒れこむアラシを抱え、ビル影の安全な場所に非難した。 緑の霧にやられ、気を失っているアラシ隊員。 ハヤタ隊員は、胸ポケットから取り出したベータカプセルを高々と掲げた。 ![]() U05209 「あ!ウルトラマン!キャップ!」 アラシ隊員を救助していたイデ隊員と科特隊は、 グリーンモンスに空中からウルトラキックのお見舞いするウルトラマンの姿を見た。 もんどりうってグリーンモンスは倒れこむ。 「あっ、アラシ!、大丈夫か、おい、しっかりしろ」 ムラマツキャップとイデ隊員がアラシ隊員を救出に成功。安全圏に逃げ込んだ。 組み合って戦うウルトラマンとグリーンモンス。 しかし力は互角だった。戦いはこう着状態に陥った。 両者のにらみ合いが続く。動きがなくなり、あたり一面を静寂が包む。 時を告げる時計塔の鐘だけが鳴り響いた。 その、鐘が鳴る時計塔を挟んで対峙するウルトラマンとグリーンモンス。 ![]() U05210 お互いがお互いの隙をうかがっていた。両者に緊張が走る。 時計塔の鐘が、止んだ。 先制攻撃はグリーンモンスだった。 鳴り止んだ鐘が合図だったかのように、時計塔を破壊し、 ウルトラマンめがけてまっすぐに突進してくる。 かろうじてかわすウルトラマン。だがグリーンモンスは振り向きざま、ウルトラマンに緑の霧を噴射した。 ![]() U05211 まともに霧をかぶってしまったウルトラマン。喉を押さえその場に倒れこんだ。 倒れ込み、のた打ち回るウルトラマン。カラータイマーが点滅を始めた。 ウルトラマンを支える太陽エネルギーは地球上では急激に消耗する。 太陽エネルギー残り少なくなると、カラータイマーが点滅を始める。 そしてもしカラータイマーが消えてしまったら、 ウルトラマンは二度と再び立ち上がる力を失ってしまうのである。 ウルトラマンがんばれ!残された時間はもうわずかなのだ。 やっとの事で立ち上がるウルトラマン。しかし霧の毒素のせいで足元がおぼつかない。 かろうじて膝を突き、かすむ視界の中にグリーンモンスの居場所を探す。 そしてグリーンモンスに向かって腕を十字に組んだ。スペシウム光線だ! ![]() U05212 U05213 最後の力を振り絞ってのスペシウム光線はグリーンモンスを見事直撃。 グリーンモンスは大炎上。灰となって散ったのだった。 ![]() U05214 「あっ、ウルトラマンが!」 イデ隊員が指差す方向に、ウルトラマンが飛び去っていく姿があった。 ムラマツキャップも笑顔に戻った。 負傷のアラシ隊員を車に乗せ、本部に戻る科学特捜隊。 「あれ、ハヤタは?ハヤタはどこいったんだ?」 イデ隊員一人だけがハヤタの姿を探していた。 |
あとがき
今回活躍してくれたのは「グリーンモンス」
動植物の要素を兼ね備えた、なんとも奇妙な怪獣でした。
出だしから謎が謎を呼ぶミステリー的要素が満載で、
なかなか面白いお話だったと思います。
ウルトラマンには食虫植物が時たま出てきます。
たいていの場合、長いツタ系の植物が人間に巻きついてくるパターンですが、
子供のころ、外国のジャングルには本当にこんな植物がいるもの、と思い込んでいました(笑)
一部には社会現象も盛り込まれていました。
前編、ヤマダ博士が、今後の人口増加に伴い、
巨大な野菜を作ろうと研究していた跡が見られますが、これは面白い研究でした。
世界各国、つまらない爆弾の研究をするくらいなら、
今からでもいいから、こういったユニークな研究をしてもらいたい気もします。
その方がよっぽど、世のため人のため、ですよね。
しかし、周囲5メートルのニンジン、って、イデ隊員は「食べきるまでに何日かかる?」と
考えていましたが、私は書いていて、こんなにでかくて本当においしいの?
とか考えていました。イデ隊員と私、どっちもどっち?です。
さて次回は第6話。
今度はこいつが活躍です。

またお付き合いください。よろしくお願いしま〜す。