ステップ3 「今回のテーマは、家二郎」
前回、自家製麺に成功した(?)ので、今回は麺、スープ、具と全てを自家製で作ってみました。さて、今回のハードルは具材。基本コンセプトである「誰にでも作れる」「普通のスーパーで買える食材」、これらを考えると、最も無難なトッピングは、二郎系になると思います。ブタ肉、キャベツ、モヤシ、ニンニクと、全て簡単に手に入る材料です。
そこで今回は、二郎風ラーメン(家二郎)に挑戦!
麺は、前回のオリジナル・レシピの中華麺と、ほぼ同じですが、今回は強力粉100%にしてみました。また、やはりガッツリとしたボリュームが欲しかったので、量を2割増にして約250g。
スープは、二郎系ならば豚骨ベースにするべきなのですが、買置きしてあった鶏ガラの消費期限と豚骨の下処理という、二つの時間的な関係から、定番かつ実績のある鶏ガラと豚足ベースに変更。
一応、背脂も、スーパーの店頭になくても、言えば購入する事が出来ます。(自店舗で精肉をしている所なら)
前回以降、数度の経験から小慣れた感もあったのか、麺作りはサクサク進み、生地を仕込んで一晩寝かせました。
翌朝、スープの仕込みからです。
先ず、ブタ(チャーシュー)の材料となる豚肉。これはスーパーの見切り品を購入、調理用のタコ糸で緊縛プレイ。
鶏ガラは、軽く湯に通して、アク抜きをしてから、きれいに洗って下処理を済ませました。
他は、背脂、大蒜、葱の青い部分、キャベツの芯です。
ブタは、圧力鍋で30分ほど加熱してから取り出し、かえしの入った鍋に入れて、軽く煮て、味を染み込ませる為に寝かせます。
失敗という程のミスではありませんが、バラ肉を使った「煮豚」を参考に調理時間を設定した為、よく言えば崩れる程に柔らかく、悪く言うとボロボロの状態でした。
使用したのがロース肉であった事を考えると、20分程度が、ちょうど良かったのでは?と思っています。また、かえしに漬ける時間が長かったのか、ややしょっぱい感じでしたので、この辺りは今後も研究の余地があります。
さて、一通りの材料が揃ったので、ここから仕上げの調理に入ります。
先ず、鍋を二つ用意して、湯を沸かす。ここで、新たな問題が発覚! 家庭用の2口コンロを使っているので、当然、同時に火にかけられるのは、2つまで。
二郎系を作る場合、麺を茹でる鍋、野菜を茹でる鍋、スープを温めておく鍋、と最低でも3つ必要になります。
そこで選択肢としては、1.「凛」のようにスープの中で野菜を茹でる、2.野菜は先に茹でて作り置きしておく。
1を選択した場合、野菜の旨味もスープに出るが、もやしの水分でスープが薄くなる心配もあるので、却下。
2は、論外。冬場だけに、直ぐに野菜が冷たくなってしまい、完成時に温いラーメンになってしまう。
選択肢が尽きたところで、新たな選択肢として、冬場限定で登場しているガスストーブ。これは、なかなかの火力があり、既に沸いている状態ならば、十分に温度をキープしてくれる。
スープは、ガスストーブに担当してもらう事にした。
夏場は、面倒くさがらずに、カセットコンロを引張りだして、それに任せれば問題ないだろう。(←なら、最初から、そうしろ!)
ドンブリにかえし(醤油ダレ)を入れて、背脂をチャッチャ。醤油と脂、二色のコントラストが、如何にもそれっぽい。
ここだけなら、店のラーメンと比べても、と思えてしまう。
そして、これからはスピードが命。
麺を投入。野菜の方もキャベツを先に入れ、タイムラグをつけてモヤシを投入。
タイミングを見て、麺と野菜を上げる。ドンブリにスープを入れ、そこに麺を入れて、野菜を盛り、完成!
…って、二郎の大切な要素である化学調味料を、忘れてた! まぁ、胃袋に入れば同じと言う事で、食べる時に入れました。
実食!
…初めての二郎風ラーメンですが、確かにそれっぽくは出来ましたが、理想とする二郎風には、遠かったです。
反省点としては、次の通りです。
1.加水率が原因かは分からないが、とにかく麺が二郎らしくない。2.スープに香味野菜を多く入れ過ぎた為、臭みも無いが、野性味も無い。また、色が葱の緑色っぽくなってしまった。3.ドンブリを温めるのを忘れたなど、手際の悪さもあり、全体的に温くなってしまった。
一方で、上手く行った点としては、1.背脂をチャッチャしたのが茶漉しであった為、細かくなり過ぎたものの、感じは良かった。2.ボリュームも、ガッツリと言う感じでありながらも、多過ぎる事なく、ほどよい感じであった。
と、一発で上手く行くほど、世の中甘くありませんが、失敗は成功の母。修正できる点は修正して、次に生かす。これが大切!
先ず、麺の加水率は45%の物を作ったので、次回は30%と40%、二種類を試してみて、結果の良い方を採用する。
スープは、今回の残りに豚骨を投入して、改良する。
温さについては、普通のおたまでスープをすくうと、一回当りの量が少なく、冷める原因になるので、小さめの鍋を使う。勿論、ドンブリも温めておく。
他にも原因はあると思いますが、シャーロック・ホームズ曰く「あらゆる不可能を消去した後、残ったのが如何に突拍子もないものでも、それが事実だ」、一つずつ原因を潰していけば、かならず完成形は見えてきます。
…と、信じています。

ラーメン小・ブタ増し!
第二弾
さて、それらを踏まえての二郎風第二段!
豚骨が普通のスーパーで買えるか、と言う点は置いておくとして、今回の主眼は「如何に二郎のラーメン」を作るか、です。
学ぶは、真似るから出来た言葉ですから、模倣は決して悪い事ではありません。その中から、オリジナル・レシピのラーメンにたどり着く。
その為の過程です。
先ず、徹底的に豚骨に炊く。勿論、下処理をしてからですが。見事な茶褐色のスープ。試しに飲んでみると、重厚ないい感じになっています。
圧力鍋の性能にもよりますが、だいたい調理時間を1/2〜1/3すると言われていますから、この状態になるまで約8時間、普通の鍋なら丸一日豚骨を炊いた事になります。
ちなみに今回は、背脂を入れておりません。前回の残りのスープも入っているので、相当量の油が溶けている為、これ以上脂を入れては身体に悪いと判断した為です。
また、背脂については、前回の製作で成功しているので、今回はデータを取る必要がなかった事もあります。
今回のポイントは麺作りですが、加水率の違う麺を二種類作り、そのうち一方を使用しましたので、結論は先送りですので、詳しくは後述します。
前回からの修正点の一つであるブタも、バラ肉を使用して、過熱時間は20分。かえしに漬け込む時間も短くするなど、前回の轍を踏まえて改良しました。
その他にも、ドンブリは温めておき、スープも小さめの鍋ですくい、回数を少なくするなど、気が付いた点は全て修正。
あっ、勿論、化学調味料は、忘れずに入れておきました!

ラーメン小
固体としての背脂はありませんので、「麺徳」のような感じではありますが、二郎系試作第二段です。ちなみに量が少なくなったのではなく、ドンブリが大きくなったんです。「ローソン100」で、大きめのドンブリが100円で売っていたので、家二郎用に新調しました。
実食!
麺は、加水率の低さで、それっぽくなったものの、まだ改良の余地はありそう。スープは、美味い! 豚骨の濃厚な味わいと醤油味、自分の好きな武蔵小杉のような感じではないが、なかなか完成度の高いスープに仕上がったと、自負!
野菜は、もうチョット量があっても、良かったかな? ドンブリも大きくしたので、野菜増しにしても、十分に乗せる事が出来るし!
今回、二回目の試作で、ある程度はスープの方は、目星がつきました。ブタも、いい感じです。麺は、加水率の違うヤツを、もう一つ用意してあるので、それを試してみて、と言う事になります。
また、日本蕎麦に限って言えば、挽きたて、打ちたて、茹でたてが、美味しさの鉄則ですが、中華麺の場合は1週間程度熟成させた方が、良い物になります。
その辺りも含めて、研究の余地は、まだまだありそうです。
第三弾!

ラーメン小・ブタ野菜増し
いよいよ第三弾、とは言ってもスープやブタは、前回や前々回の残りを使用して、今回も、主眼は研究の余地が大きく残っている、麺。
前回使用したのは加水率30%で始めて、様子を見ながら加水していき、最終的には35%前後としました。ただ、何とか麺にはなったものの、出来に関して言えば満足の行くものではありませんでした。
ただ、これは自身の経験不足によるもので、その後、研究と鍛錬によって、加水率35%でも、十分な麺を作る事が出来るようになりました。
今回の第三弾で使用した麺は、加水率40%前後の麺で、更に数日間熟成させたものです。
結論から言えば、こちらの方が、より良い感じでした。この麺を作った時点では、40%の加水率にした物の方が捏ね易く、グルテンが上手く生成されたのでしょう。
グルテンは、小麦粉と水が合わさり、こねる事で生成されます。やはり捏ねる事が出来なくては、麺にはなりません。
今回、加水率40%前後の麺を実食してみて、食感としては二郎っぽさは、及第点の麺でした。それでも改良の余地はまだ残されているので、更に試作を重ねて二郎っぽい麺を目指します。
これは単に家二郎を作るという目的だけではなく、自家製麺を作る上での共通した課題でもあります。
それでも試作を重ねる事3回目にして、ほぼ納得の行く二郎風ラーメンを、作る事に成功しました。ただ、材料の継ぎ足しなどで、正確な一人前の分量については、今回の経験を基にして、次回以降の製作で確認して行きたいと思います。
差当り、二郎風ラーメンを作るに当ってのポイントとしては、次の通りです。
○麺の加水率は40%以下が、それっぽい。また、色がやや茶色味を帯びるくらいまで、熟成させる。
○トッピングに背脂をチャッチャしたい場合は、意外と消費するので、多めに煮込んでおく。
○やはりベースは豚骨。香味野菜は少なめの方が、より二郎っぽくなる。
前述の通り正確な分量は、まだ出していませんが、概算になりますが、一杯300円以下だと思います。(自分の労力と光熱費を除く)
ブタや野菜増しにした場合、その分コストは掛かりますが、店でもブタ入りは+200円くらいになりますから、ほぼ半分のコストと言えます。
それに外食産業の場合、原価はだいたい定価の40%〜60%と言われていますから、そんなにおかしな数字でもないと思います。
ちなみに上の写真ですが、市販のモヤシを二袋使っていますが、まったく多いという感じがしません。ドンブリが大きいのが原因ですが、店で、山が出来る程に盛られたモヤシって、市販すると何袋分を使っているのでしょうか?
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