コスモ人は知識を求めて、宇宙を放浪する種族。
彼らは自然の理、生物の歴史、戦術、魔術や禁術などその膨大な知識は自らの魂に貯蔵する特殊な能力を持つ。
それ故に非力ではあるがさまざまな術を使用する事ができる。



コスモ人は自分達の知識を次の世代に受け渡す事ができる。
自分の死を予知した際、子供に自分の知識を継がせるのである。



それが何万年も繰り返され彼らコスモ人は『賢者の種族』と評された。




しかしコスモ人最後の1人になってしまった青年。




倒れていったコスモ人の知識をすべて受け継いでいたは




彼ら同様に戦いで倒れ


。お前に私の…コスモ人のすべての知識を…』
そう
そうして
私は父親から知識を受け継いだ。






【Heroine's story】
   -鍵である理由-





魔導士バビディに操られたスポポビッチ達を追って
界王神にZ戦士達、遅れてその後を追ったキビトと悟飯、ビーデル。
界王神とキビトは彼らを追いながら事の次第を説明していた。





「なぁ界王神様?話はわかったけどどうしてあのってのが鍵なんだ?」



死人のワッカを持った悟空は不思議そうに界王神に尋ねた。




(魔導士、魔人の話をしたと言うのに彼を含めてこの人達はまるで怖気づかないなんて)




心強いといった所だろうか?
しかし彼らとて魔人が復活してしまえば滅んでしまう。
やはり気が抜けないと界王神の緊張は解れる事は無かった。


「魔導士ビビディは彼女の父親の種族…コスモ人を求めていたんですよ。
彼らは世界の、いえ宇宙の中でもっとも知識を持っている通称『賢者の種族』を」


「賢者の種族?」


「彼女はコスモ人のすべての知識を継承しているんです。そして魔導士ビビディはその知識を欲しがっていた。
それは邪悪な魔術を使う者なら誰もが欲する『禁術』の知識」



「フン!あんな餓鬼なんぞただの足手まといにしかならん。
それよりも何で俺たち以外にサイヤ人が居るのかが謎なんだよ」

「あ!そうだった。界王神様、はサイヤ人の親戚でもいんのか?」


「!?よくがサイヤ人だと…」


界王神以外みんなポカーンとした顔で彼を見つめた。



「…界王神様はあのとかいう子供が超サイヤ人になる事をご存知ないのか?」


先ほどから動かなかった口を開いたピッコロは戸惑いながらも界王神に尋ねた。



「えぇ!!!?が超サイヤ人に!!?」



「何だ知らないのか?弟子に出し抜かれるとはまぬけな神だぜ。
あれ位の餓鬼がオレ達を超える力をもってるって?とんだお笑い物だ」


ベジータは鼻で笑い見下すように界王神をけなした。










あんた『界王神』の癖に何も知らないんだね。






あんな弱いやつが『魔人を倒す鍵』だって?これが可笑しくてなんなんだい?








それは界王神の記憶を呼び起こした。
数年前、本当に同じような事を言われたと。
これが『戦闘民族』サイヤ人なのだろうかと。




「ベジータ貴様!!仮にも界王神様にそんな口の利き方は…」


「良いのですよ。…確かに何もかも知っている訳ではありませんから」





界王神はピッコロを宥めながらの事、コスモ人の事、『禁術』の説明をZ戦士達にした。




積み重ねた知識の果てにコスモ人は『禁術』を見出した事。

その術を前にしては人も魔人でさえも倒してしまう力である事。


邪悪な魔導士達が『禁術』を我が物にしようとコスモ人を襲い滅ぼしていった事。

そしてその知識を引き継いだコスモ人とサイヤ人の混血がである事。






(何だか悟飯みたいだな…って子は…)


話に圧倒されていたクリリンはと昔の悟飯を重ねていた。
悟空が死んで、サイヤ人の戦いの為に幼い頃から修行して。
ナメック星で命がけの戦いに参加した悟飯の境遇と。

それはきっとこのZ戦士全員が同じ気持ちだっただろう。



「しかし魔導士バビディはの存在を知りません。コスモ人はすべて殺してしまったはずだと。
だから余計に魔人ブゥの復活を急いでいるのです。」















一方、悟飯達は…






「欲していた力は同時に彼らにとっては恐怖の対象にもなる」





「そんな小さい子が?」




キビトからの説明を聞き、ビーデルが切ない表情で口に出した。



「本人も理解している。知識だけで言ったらあなたなんて赤子同然な位だ」



「っそういう事じゃなくて!!まだ7歳なのよ?何でも知ってるったって可哀相じゃない!!」



ねぇ悟飯くん?と同意を求めるビーデルに焦った悟飯。



(まぁ僕も何だかんだで戦いばっかりだったしなぁ…)



普通に聞いていた悟飯だったが、言われてみれば確かにそんな生き方は異常である。
でもそんな事いちいち考えていたもしょうがない事態な訳で…。



「…でもキビトさん。その『禁術』って言うのは具体的にはどんな技なんですか?」



「…知らん」



「えぇ!!!?」



「正確な事はしか知らん。は『禁術の情報を口外してはならない』と知識にあると言っていた…」



「『知識』に?」



「には、自身が経験し得た知識…つまり我々も持っている『心』の部分と
人達の膨大な知識の集合体の部分とが同化した状態で存在しているのだ」



(同化ってことはピッコロさんがナメック星でネイルって人と同化してのと同じ感じなのかな…)



「ただ、『禁術』は魔人を凌ぐ力を秘めている事だけは確かなのだ。」



「…そうですか。
でも今回は父さんとベジータさんも居るし、そのちゃんの出番な無いと思いますよ!」



ニコッと笑って悟飯はキビトに言った。
それにセルを倒した自分も居ることだし心配はない。



そうそれは悟飯にとっては確信に近いものだった。








…



魔導士バビディに操られたスポポビッチ達を追って
界王神、キビトそしてZ戦士達が会場を去ってどの位時間がたっただろうか?


界王神に会場で待機するよう命じられたは仕方なく遠くから彼らの気を見守っていた。

天下一武道会も主力選手達が退場して、残った選手達で試合続行をしていた。

子供の部で貰った参加賞のお菓子も喉を通らず、仕方なくポケットにしまう。



(シン様達は大丈夫でしょうか…)




Z戦士達の力を疑っている訳では無かった。

ただ魔人の復活を阻止する事が出来る可能性の低さ。

魔導士バビディもきっと私達に気付いているに決まっている。

それでも逃げないであのスポポビッチ達を使ってエネルギーを収集しているのだ。



よほど負けない自信があるのだ。
もしくは魔人の復活が近いのか…。



私の頭の中で様々な憶測が湧き出してくる。

コスモ人の知識』が私に警告している。

そんな気がする。




こんなに不安になるのなら無理にでも付いていくべきだった。

でも私はシン様の言うとおりに会場に残ってしまった。

シン様とキビト様の前では『子供』のままで居たかったのかもしれない。






天下一武道会では18号と呼ばれた女性選手とマスクの選手が戦っていた。
マスクの選手の胴の長さに違和感を抱いたか今のには関係ない事だった。





「みんなの気はあっちの方向ですね」





沢山の強い気が集まって動かなくなった。

ここからかなり離れた場所のよう。




(あれ?…数が少ない?)




2〜3人分少ない気にか見つからない事には嫌な予感がした。

それは界王神の指示を忘れさせるほどだった。






(確かヤードラット星人の知識で…あぁ早々これです)







額に指を当て目を閉じたは一瞬で会場から姿を消した。












…



シュン!!



「え?!!?」


「あ…シン様!ご無事でしたか!!」





バビディの宇宙船内…ではなく、どこぞの荒野で悟飯とダーブラが戦っている最中。
界王神達の前に突如現れたに一同驚いた。



「何だオメー瞬間移動使えんのか?」


すげぇな。
との前に出てきた悟空は何のためらいもなく話しかけた。


「はぁ…ヤードラット星人の知識がありましたので」


この人はシン様が言っていた孫悟空…。
何と緊張感のない人だろう。
まぁこれだけの気を持っているからなのか。


「そ…そうですよ!。ちゃんと説明なさい。
あなたはどうして超サイヤ人になれることを…」



「…えっと」


どうしよう…やっぱりばれてしまったんだ…。


正当な理由がないとはさすがに言いづらく、言葉に詰まる。
しかし



「そんな事はどうだっていいんだ!!それよりまだ終らないのか悟飯の奴はっ!!」



舌打ちをしてベジータが罵声を浴びせた。
話の腰を折られて界王神もも戦っている悟飯達に視線を向けた。




(あれは…暗黒魔界の王ダーブラ…)







はようやく納得した。

バビディが何故、魔人復活を強行できるのか。
絶対な自信の根源が





これは予想以上に事態が悪い。






「…そう言えばシン様。キビト様はどちらに?」


「…」




共に行動していたはずのキビトがいない。

それに戦士の数も合わない。

予測はつく。

しかし確認せずにはいられなかった。


「クリリンとピッコロはあのダーブラって奴に石にされちまった…。
悟飯を連れてきた界王神様の付き人はアイツに殺されちまったんだ。」




つらそうに口を閉ざしていた界王神にかわりさっきとは別人のように厳しい表情で悟空はに応えた。



「っ!!悟空さん!!?その話はっ」


「知らせたくないってか?どうせすぐ分かることだ…。
死んだ奴の事より俺はさっさとカカロットと決着がつけたいんだよ」



イライラした様子でベジータも口を開く。






死んだ


キビト様が死んだ



何を哀しんでいる?




ここへ来て、姿を確認出来ない時点で、予測できたこと




なのに






どうしてこんなに哀しいの?




だめ


今は哀しんでいる場合じゃない


泣いている時ではない


だから


だから



「シン様…私は大丈夫ですから」


(だからせめて笑わなくちゃ…)




界王神に気遣わせる訳にはいかないと笑顔を見せる。
しかし幼い彼女の笑顔は返って痛々しいものに見えてしまう。



界王神はそんな彼女の心を見透かしてか、切ない表情で彼女の頭を撫でた。
彼の手の温もりが、ほんの少しの心を温かく包んだ。
















しかし



(あれがあの人の実力?)



悟飯の単調な攻撃に首をかしげる。


あれだけの力があればダーブラとて危ういほどのなのに。
今はまるで遊ばれているように攻撃をかわされている。





の目にはどうみてもダーブラが上手に映った。

力だけなら十分ダーブラに勝つ事ができるはずなのに。
見る限り単調な攻撃ばかり。



戦う2人とじっと観察していたの目が



(!?)



悟飯の攻撃をさらりとかわしたダーブラと目が合った。

そして


(…何故…笑っている?)


はダーブラともちろん面識がなかった。
コスモ人の知識では『暗黒魔界の王』である事位。


もちろんそれに気付いたのはだけではなかった。


「。私の後ろに…」



界王神がダーブラに注意しつつを自分の後ろに導いた。



「…ちっ!!情けねえぜ。こっちに気を取られている相手に軽くかわされるなんてな」

「…何か企んでんのか?」


(ダーブラが私を知っているなんて事は…)





まずありえない。


根絶したはずのコスモ人の血を引き継ぐ存在がいる事をを奴らが知っているはずがない。


ならば目が合ったのは気のせい?


誰か別の…





するといきなり荒野だった景色が無機質な船内に変化した。



「なんだ!?」



全員が動揺しているスキに



「っ!!!?」



の目の前にはダーブラが現れ…



(しまっ…)




ドカッ!!!





油断した

そう思った瞬間



ダーブラの拳がの腹部に激痛を与えた。





そしてそのまま…





の視界は真っ暗になっていった…
















FIN






------------------------------------------------------
またまた長くなってしまいました3話目…。
ここまで読んで下さって本当に有難うございます!!


結局破壊王子まで行きませんでした…
よく考えたら主人公の種族の説明なかっとと気付き3話はその説明中心に。
基本、主人公はサイヤ人ができる技ならどんな技もできます。
しかしあくまで『知っている』『できる』のレベルで力はさほど強くないのです。
ちびトランクスと同じ位の戦闘力とお考え下さい。
なので瞬間移動は悟空さんが使えるし、ヤードラット星の技なので使用しちゃってます。

次回は魔人ブゥの場面までいく…予定です(弱)。


H21.11.25
















次へ

お戻りの際はプラウザを閉じてお戻り下さい。