シン様


ごめんなさい



最後まで嘘をついてごめんなさい


沢山謝りますから

だから


だから少しでも遠くへ逃げて



生きてください。







【Heroine's story】
   -思いがけぬ暴走-



「魔人ブゥ!界王神達を追いかけろ〜!!」


2人が逃げた事に気付き、復活したばかりの魔人ブゥに慌てて命令したバビディ。
そうはさせまいとは自分に注意を引く為にもう何発打てるかわからい気功波を打ちました。


「わ〜!!?」


「はずしましたか」


バビディ目掛けて打った気功波はダーブラの手によってあっさりとかわされてしまいます。
しかし界王神達の注意を逸らす事を考えると目的は十分果たせます。


「まだ雑魚がいたか」


「…」


ダーブラは魔人ブゥが復活してから機嫌がよくない様子でした。
魔人ブゥの容姿を見て、本当に自分より強いのかと疑問に思っているのでしょう。


攻撃してきたにその敵意をぶつけてきました。
にとってはいい迷惑です。
しかしそれはにとっては好都合。
自分にどんな形であれ、注目が集まれば集まるほど、界王神達は遠くへ逃げる事ができるのですから。


できるだけ長く、少しでも時間を


「またお前か〜!!」

ダーブラの後ろで拳を上下に上げ下げしてバビディが騒いでいます。
でも怒っても大して恐ろしくはありません。



「な〜んでお前は逃げなかったのさ?界王神に見捨てられたのかい??」



意地悪く尋ねてくるバビディ。
『禁術』によっては大半の『コスモ人の知識』を失いました。
ですので実年齢よりかは知識はあってもは前のようにはバビディの言葉をスルーできません。
しかしそこはさすが『賢者の一族』。
もイラっとしましたが冷静に…冷静にと自分に言い聞かせます。



「…」


「え何?図星〜??」



がまん
がまんです。
自分が立ち向かっても魔人ブゥはおろか、ダーブラですら歯が立たない事をは知っているのです。
なのでここで自分があっさり倒されては、元も子もないのです。


「や〜い!役立たず〜!!」


「…」


そろそろも我慢の限界が近づいてきました。
え。早い??
お忘れですか?
彼女は『コスモ人の知識』はあっても7歳です。
書いてる私ですら忘れてしまう立ち振る舞いですがあくまで7歳なのです。




「こっちには魔人ブゥやダーブラもいるんだぞ〜♪
弱っちいお前なんかあっというまさ〜」


「…」


耐えています。
の身体は怒りで震えています。
もしここに普通の大人がいたら「よく我慢したね」と褒めてくれるでしょう。
しかしここには『普通の』大人はいないので誰もを褒めてはくれません。


「×××××」



今、バビディが何か言いました。
おそらく、が一番言われたら嫌な事です。
それが何かは…
この夢小説をご覧になっているそこのあなた!ご想像にお任せします…(逃げ)




プツン

何かが切れたような音がしました。
人間、我慢の限界を超えるとこのような擬音が聞こえるのはお約束なのです。



「…いろだ」


「え?」


の声があまりにも小さかった為、バビディは再度聞き返しました。






「…お前の血は何色だ?」







それは一瞬でした。
直視したら目が潰れるほど凄まじい光がの身体から発せられます。
の髪は逆立ち、体中からバチバチいってます。まるで電流のようです。
笑えば中々美少女な。
しかし今はそれを忘れさせてしまうほどに恐ろしい形相です。



「ひぃぃぃ!!!!!?」

「バビディ様!」


凄まじい覇気を持って罵るについ怯えてしまったバビディ。
の異変に気付き、とっさにバビディの前に立つダーブラ。
魔人ブゥは…その様子を面白そうに笑っています。






「どけ!!」







「グハッ!!」



バビディの前に居たダーブラの顔にの回し蹴りが入りました。
蹴った方向にダーブラは吹っ飛んでいき、その先にある岩山達に穴を開け、
何個か目の岩山で穴を開けずに岩に埋もれました。
ダーブラは這い上がってきませんでした。




「ダダダダダーブラ!!!?」



「グルルルル…」


は獣のように喉を鳴らします。
もうは正気ではありません。


今のの頭には

「バビディ嫌い」とか
「バビディうざい」とか
「バビディ死ね」とか
「バビディ殺す」とかetc…

そんな事ばっかりです。


そんなとバビディの間には障害は何もありませんでした。
こう書くとまるで恋愛小説のようですが、これはバビディの命の危機を意味しているのです。


「ままま魔人ブゥ〜!!早く!はやく助けろ〜!!!!」


「ブゥ〜?」



バビディは自分の後ろで面白がっている魔人ブゥに命令します。
魔人ブゥは相変らず面白がっています。
はそんなバビディを待っていたりましません。
魔人ブゥが返事をした頃にはバビディの首をの両手げ締め上げています。



「ぐぐぐっぐるじ〜…ブゥ!…また珠に封じられたくな…かったらたったすけ…」


バビディの首はどんどんきつく締め上げられています。
よく声が出せるなぁと関心します。


「くっ!!」


今まで面白がって様子を見ていた魔人ブゥが、のわき腹に蹴りを食らわせます。
その反動での両手がバビディの首から離れます。
バビディはそのまま地面に落とされます。



「ゲホッ!ゴホッ!!
難だって言うんだ!?なんで急にあいつがあんな強く…ま…まさか!!?」


バビディは何か気付いたようです。


(そういえば魔人ブゥが復活した時、界王神達は何かで揉めていた…)


バビディはかすかな記憶を辿ります。


(たしかあの小娘「殺して」とか「大丈夫」とか言っていたような…)


おや?
そこまで聞こえていたのですか?
それはすばらしい聴力です。
てか聞こえていたのに前回ではそれスルーしたのですか?
それは書いている管理人の責任なので出来ればスルーしてください。


(それにあの小娘の緑の目は…覚えがあるような…)


バビディは確信しました。
頭の上には大きな豆電球がピカッと明るく点滅します。



「まままままままっまままままさか!!!!?」




狂気に駆られたは魔人ブゥに怯む事なくぶつかっていました。
対する魔人ブゥはそんなをまるで玩具のように面白がって攻撃をかわしています。
たまに何発かに攻撃を食らわせて、その反応を見て楽しんでいます。




「魔人ブゥ〜!!急いで!急いでその小娘をっ!!」

「?殺すのか??」


いつの間にかブゥの両手の中にの小さな体が収まっていました。
こう書くとまるで恋愛小説のようですが、これはの命の危機を意味しています。



「ちっがーう!!!殺したら駄目だよ!捕まえるんだよ!!」



ブゥは少しつまらなそうな表情でしたが仕方なくを締め上げる手を弱めました。
ブゥに捕まっているに恐る恐る近づき、バビディはに尋ねた。


「おい小娘!お前もしや…コスモ人じゃないのか!?」


「!?」



『コスモ人』の言葉を聴いて、は我に戻りました。
んでもってプツンという擬音が聞こえてからの事はは覚えていないらしく




何故、バビディにコスモ人だと感づかれたのだろう?とか
どうして私は魔人ブゥに捕まっているのだろうか?とか
ダーブラの姿が見えないけどどうしたのだろうか?とか


とにかく、記憶が途切れている事に混乱気味でした。


そしてその反応を見て、さらに確信したバビディ。



「やっぱり…それじゃあ」


バビディは捕まって身動きの取れないの袖をめくり腕を出しました。
の白い腕には不自然なアザがありました。
それは何語かわからない文字が集合して出来た文様の様でした。



「あ〜やっぱり!!『禁術』を使ったな〜!!!」




アザを見たバビディはさらに確信したようです。




『禁術』を使用した術者には腕にアザが浮き上がる。



このことを誰に聞かれている訳でもないのにぺらぺらと悔しそうに喋るバビディ。



「もうこうなったらお前を殺せないじゃないか〜〜」



と頭を抱えながらさらに悔しがるバビディ。




「どういうことだ〜?」


不思議そうにブゥはバビディに尋ねた。


「つまり!こいつが死んだらお前も死んじゃうってこと!!」


面倒くさそうに投げやりに応えたバビディ。
悔しさでどうやらそれ所ではないらしい。


「そうなのか?」


緊張感のない顔でブゥはに尋ねた。


「…まぁそういう事です」


はばつが悪そうに答えました。


「あ〜も〜こうしている間にも界王神達は遠くに逃げちゃうよ〜もう!!!」






「大丈夫。すぐ追いつく。」






え!?
ととバビディはブゥの一言に驚いた。



「こいつ。離していいならすぐに追いつくぞ。」



ブゥはそう言ってを見た。



「なっ!!!?駄目!!なら絶対離れません!!!絶対行かせないっ!!」



捕まっているは自分からブゥに必死にしがみ付きます。
残されているすべての力をその握力に込めます。



「おおぉ!さすがは魔人ブゥ!!!それじゃあお前はこうだ!!!」




パッパラパ〜!!!!!





バビディの声が響きます。
必死でしがみついていたの腕から力が抜けていきます。


「く…」


「もうお前は殺せなくなっちゃったからね〜。とりあえず今は眠っちゃいな〜!!」


バビディの笑い声が、の頭の中で響きます。
そして

ゆっくりと

意識が

遠くなり…



は深い眠りに付き、動かなくなりました。











FIN






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ここまで読んで下さり有難うございます!!
え?
何か文章の雰囲気が大分変わった?
はい。なんか今までシリアスばっかだったので正直限界でした(爆)

シリアス→ギャグ→シリアス

な調子で進んでいこうかな〜なんて思いまして…はい(汗)



H22.01.23
















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