弟子のと別れてからどの位たっただろう?

魔人ブゥとの戦いで瀕死になってしまった私は
どういう訳か生き返ったキビトと合流し、私以上に瀕死状態であった悟飯さんを連れて界王神界にいる。
悟飯さんが伝説のゼットソードを抜き、悟空さんも合流した。
…小さい希望だがようやく見えてきた。



私は後悔している


仮にも界王神である私は縋ってしまっていたのだ。


あんな小さな子に

あの小さな背中に、

コスモ人の末裔だからと…『使命』などと言って彼女に過酷な運命を背負わせた。


『禁術』の本当の意味にも気にも留めず





頭に焼きついた彼女の笑顔

はどんな気持ちでいたのだろう?

界王神のくせにそれすらも理解できないのだ。

私はなんと愚かな界王神なのだろう…




【Heroine's story】
   -遠くの場所から-?おぉ無事だぞ!元気にしてっぞ!」


「ほっほんとですか!?」



合流した悟空さんからうれしい情報を得た。


生きている。
あの子が生きている。

張り詰めていた気持ちがようやく解れたようだった。



「ただな…」


「ただ?」



「まぁ元気にしてるから大丈夫!界王神様も心配する必要なねぇよ。
それよりも悟飯には早くゼットソードを使いこなせるようしねぇと」
(が大きくなってるなんて言ったら界王神様びっくりして話がややこしくなりそうだからな…)


「そ、そうですね!でしたら!!」


宇宙一硬い物質『カッチン鋼』。
さっそくこれを悟飯さんに切ってみるよう勧めた。
この後、無残な結果など私は知る由もなかった…










一方そのころ地球では…



「おねえちゃん!」



「なに?悟天くん?」


フュージョンの練習も随分行った頃、
実践でフュージョンをやろうと言う事で私たちはみんな神殿の広場に集まっていた。

2人は本当に合体なんてできるのか?なんて半信半疑な表情。
なんとなく不安の色がみえる。


「あのね!フュージョンがうまくいったらお願いが1つあるんだ!
うまくいったら聞いてくれる?」


悟天くんが目をきらきらさせて私の顔を覗き込む。
この子はわざとやっているのかな?
人の心を動かすのが本当にうまい子だ。


「うんもちろん!トランクスくんは?何かお願い事ある?」


悟天くんの横で『おこちゃまだな』なんて言っておいて羨ましそうに視線を送ってるトランクスくん。
素直じゃないところが父親に似たのだろう。
そう思うとこれもまたほほえましく思える。


「オレは…悟天と一緒だからいい。成功したら言うから!」


照れくさそうに笑うトランクスくん。
どうやら2人とも同じ願いらしい。
いったいなんなんだろう?






そして…


フュージョンが成功し、すさまじい気を持った戦士が誕生した。
名前は聞いても居ないのに本人の口から『ゴテンクス』と名乗った。


「やったぜ!!」


本人も溢れる力に喜びが隠せない様子だ。


「すごい…これがフュージョン」


驚きのあまり、あっけにとられれいるとゴテンクスが私の名を呼んだ。


「!」


え?呼び捨て?

フュージョンをしたせいか、ゴテンクスは強気な性格のようだ。
もとい同い年なのだから呼び捨てでもかわまないのだが。



「フュージョン成功させたぞ!約束だ!俺と結婚しろ!!」


「…へ?」



「「「「「え〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!???」」」(全員)



「なんだよ!成功したらって約束したじゃんか〜!」



「え…え〜と(汗)」


「「ちょっとあんたたち!いい加減にしなさい!!」」



返答に困っている所にブルマさんとチチさんが割って入る。
よかった!
助かった!!


「女の子にプロポーズをするならもっとムードがあるでしょう!!」


「んだ!だいたいそういう事は魔人ブゥを倒してから言うだ!」


あれ?
なんだか…違くない???




「え〜とどうすれば…」



「ちゃんこっちこっち」



ゴテンクスと2人の母親との説教ゾーンから救いの手を差し出してくれたのは
姿だけなら同世代のビーデルだった。
短い黒髪に水色の瞳。
ボーイッシュな印象は、とは対照的な印象を受ける。
年頃の女性が少ないせいか、神殿にきてからはビーデルとはトランクスと悟天の次に交流が多かった。



「助かりました…ビーデルさん」


「気にしないで。ちゃんも大変ねぇ(汗)」


「ははは…」



少し離れた場所で2人でしゃがみこむ。
遠くでゴテンクスは2人の母親に叱られている姿がみえるが声は聞こえない。
「結婚しろ」と言われたときには驚いたが、こうしていると今自分が置かれている状況がわからなくなりそうだ。


「ちゃんは好きな人いるの?」

「え?」


ビーデルさんが私の顔を覗き込むように見つけて放ったその一言に私は固まった。


好き?



わたしは…



「どうなんでしょう…今までそんな事考えたこと無かったです」


自分には「使命」があるから…
そればかりで、そんな誰かを好きになるとか、そんな感情…私にもあるのかしら?

やっぱり私って変なのかな?




「…あ…でも」


「でも?」



「私、シン様とキビト様とは出来ればずっと一緒にいたいと思ってます。
これは…『好き』ってことですか?」


「あ〜…ん〜…。。。。それは(汗)」
(それはどっちかというと『家族』的なほうであって私が聞きたいのはそっちじゃない〜)



「じゃじゃあ!トランクスくんと悟天くん!どっち?どっちが好み?」


「へ?」


「ほらさっきも告白されちゃったじゃない?今のちゃんはそんな姿してるけど、
2人と同じ位の年だし。この戦いが終わったら…どっちか選ばないといけないんじゃない?」



「戦いが…終わったら…」



本当にこの地球に住む人たちには驚かされる。
厳しい状況でも未来をあきらめていないなんて。

私も考えてもいいのかな…


この戦いが終わった先の未来を…



「私は…


「お〜!!!」


「え!悟空さん!?」


私の目の前に、天国に帰ったはずの悟空さんが現れた。
気を消しているようなので、私とビーデルさんしか気づいていない。


「すまね〜。ちと大変なことになっちまったんだ!とりあえず一緒に来てくれ!!」


「え?どういうこと…」


私の問いも虚しく、言葉を発する前にがっしり身体を担がれ、瞬間移動をした悟空さん。
ビーデルさんも様子は伺えなかったがきっと驚いていただろうな…



そして…

私はこれからどこに連れて行かれる場所は予想もできない場所でした。







END







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H23.12.04
















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