中野 相続裁判(平成20年(ワ)第23964号)中野 相続裁判(平成20年(ワ)第23964号)
遺言執行者の弁護士が中立性を放棄して懲戒された事例がある。遺言執行終了後に相続人の一部が遺言無効の訴訟を起こした。弁護士は被告の相続人の訴訟代理人になった。これに対し、懲戒の申し立てがなされ、懲戒された。
遺言執行者は特定の相続人の立場に偏することなく、中立的な立場でその任務を遂行することが期待されている。相続人の一部に有利な方向に傾いてはならない。共同相続人間や相続人・受贈者間では本来利害が相反していることを忘れてはならない。
相続人間に深刻な争いがあり、話し合いによっては解決することが困難な状況にある場合は、遺言執行業務が終了していると否とにかかわらず、特定の相続人の代理人となる行為は弁護士の品位を害するので懲戒の対象となる。