:: ライジング!

ストーリー展開が読める部分もあると思うので、ご注意ください。

これも昔、読んでハマった漫画なんだけど、電子書籍にて再読。
藤田和子さんは『小麦パニック!』で好きになった漫画家さんですが、『ろまんす五段活用』の方が有名かも。
他の作品を見ても、ラブコメが得意な感じだけど、「ライジング!」では魅せてくれます。
最近はハーレクインの挿絵でよく見るなー。

アメリカ帰りの仁科祐紀はダンス学校と思って、宮苑音楽学校へ入学したものの、宮苑は単なるダンスを教える学校ではなく、宮苑歌劇団の団員養成学校だった。
最初はダンス以外に興味はなく、舞台役者は目指してないと言い切り、周囲の反感を買うが次第に舞台へハマっていく。


story

宝塚歌劇団をモデルにしたお話で、宮苑の所在地は神戸。しかも、場所は神戸大の場所らしい(笑)
制服とか学校の配置等、細かい設定の裏話は読んでいて楽しい。
原作は氷室冴子さん。お亡くなりになっていたのを知ったのは、亡くなられてから相当後でした。
作画の藤田和子さんも面白い漫画描くけど、原作付ということもあり、飽きさせない話作り。
全15巻だけど、中だるみせずにテンポよくストーリーが展開されて、読んでしまうと結構、短く感じる。
祐紀に目を掛け、陰となり日向となってくれる高師先生の考えていることが読めないだけに、意図を知りたくて、先を読み急いでしまう。

舞台に懸ける人たちのドラマなので、思いを剥き出しにしてぶつかり合ったり、妬んだり、認め合ったりする人間ドラマの漫画です。

劇中劇もかなり作りこまれていて、一つ一つが別立てで漫画にしてもいいくらい、設定が用意されている。
「レディ・アンをさがして」は一つの大きい転機になる舞台だから、しっかり描かれているし、面白くて、泣ける。この話、好き。胸キュンする〜。

character

主人公の祐紀は最初は結構子供っぽい部分もあって、世間知らずなんだけど、人を惹き付ける子なので、敵も作るけど、味方も増やして行ける子。
負けず嫌いなところもあって、次第にいい役者に育っていく。
最後、化けるよ〜。

それよりも、祐紀を支えてくれる花緯が好きだったなー。
真面目で無口がちだけど、中身は熱い人なんだよねぇ。最初は祐紀に反感持っていた一人だけど、祐紀を理解して味方になってくれてからは、真意の見えない高師にも怒ってくれる。
祐紀の才能、限界をよく分かってくれて、挫折したときにも時に厳しく、優しく見守ってくれる。
「レディ・アンをさがして」のラルフ役は素敵です。

後半出てくる倉田とか鞠子も結構好き。
嫌な部分を持っていたり、屈折してたりと人間味あって、色々な思いを抱えていたりして、そんなキャラたちがぶつかり合うので面白いんだろうなぁ。
高師の同僚の一ノ瀬先生も好きだったなぁ。もっと、目立った扱いでもよかったのに。

others

劇中劇の「レディ・アンをさがして」もいい話で泣けるんだけど、「アラビアの熱い砂」もストーリーが分かるくらいに描かれていて、これも何回読んでも泣ける。
「メリィ・ティナ」もオーディション、稽古場面から描かれているけど、すごく面白そう。
舞台化してもいいんじゃないかな。

文庫化もされているようなので、是非。

ライジング!(1)
ライジング!(1)

ライジング!
漫画:藤田和子 原作:氷室冴子
出版社:小学館(フラワーコミックス)
全15巻
1981年〜1985年

2013年7月再読