:: ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件

キャラクターに関する感想のところで、内容が少し分かる部分もありますので、ご注意ください。
ドS刑事シリーズ2作目。
連続放火殺人事件から4か月後。
年の瀬も迫った頃、本田組の組員が射殺されるという凶悪事件発生し、容疑者を追いかけた際に負傷した代官山が3週間ぶりに復帰すると待っていたのは、マヤのいる警視庁への出向辞令。
再びマヤと組むことになった代官山は喉元を切られて殺されるという事件が発生して、現場へと向かう。
被害者はクイズ番組の優勝常連で、殺される前には人知れず、脅迫状が届いていた。
story/trick
今回もマヤが喜ぶ連続殺人事件が発生。
クイズ番組のセミファイナルで敗者となった寿司屋の瓜生が殺されたのを機に、殺人が連鎖していくのだけど、今回も上手いなぁと思いました。
本格推理小説とは違うけど、「なぜ?」、「誰に?」が気になる話作り。
前回のテーマが「悪意」なら、今回は「狂気」。
誰もが持つ感情がこじれて、絡み合って、事件は続く。
狂気に染まった登場人物が複数いるから誰が犯人なのか分からないし、後半で分かったけど、やはり事件の背景が見えずにラストまで。
「そこが起点!?」と意外なことも判明したりと絡まった糸が複雑で最後まで飽きずに読みました。
怪しい人が何人かいるけど、推理小説読みなれていたり、勘がよければ、犯人は分かりやすいかもしれないけど、犯人を推理するよりも事件の背景が主眼なんだと思う。
character
「届け!愛のメロディ!」を振り付きでやるくせにオタクだとバレてないと思える神田警部は素敵です。
出番が少なくとも、個性的なキャラは健在。
新しい刑事も登場です。
学生のような、少女のような浜田警部補はマヤと代官山の上司。
マヤの逆を行く、極めつけのMということでいいんだろうなぁ。マヤに出血されるほどのデコピンをくらっても嬉しそう。
この人、結構、悲惨な目に合っているんだけど、本人に悲壮感がないので、読んでいてブルーにならない。貴重な緩和剤。
前作に比べるとマヤの暴走は抑えられています。代官山が監視しているからか。
いや、たぶん、「猟奇的すぎ」ってクレームが多かったのかな(笑)。
前作でも書いたけど、マヤの傍若無人ぶりはそんなに気になりません。
漫画では結構あるよ。社会とはズレた自分論理だけに沿って行動するキャラクターって。
究極Mの浜田が出て来たので、一般感覚に近いSに仕上がっているかもしれません。ある意味、いいコンビです。
ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件 (幻冬舎文庫)
ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件
著者:七尾与史
出版社:幻冬舎(幻冬舎文庫:2013年4月)
2012年4月
2014年8月読了