一枚の小説、思いの記録




  月の裏側にある星を


  月の裏側にある星を

  僕の意識が捉えている

  月の沈む夜明け

  僕の欲望が目を覚ます

  東の空白む時

  幻想の中で僕の本能が目覚める

  遠く握めない望みを

  夢の中で追いかけ続けている

  太陽が昇ってしまえば

  僕の欲望は消えて行く

  それまでの僅かな時間を

  僕の無意識が捉えている

  月の裏側にある妄想を

  僕の意識が呼びかけている

  この地球にもし他の生命がいるとしたら

  それは月の裏側からやってきたものに違いない

  夜更けに吹く風の音が

  雨戸を通して 僕の深層心理に訴えかける

  欲望を突き抜けて青の空へ向かえと

  部屋の隅にあるテレビが主張する

  僕は矛盾を矛盾と感じない世界の中で

  目覚し時計がなっているのを感じる

  世界が消えていく

  そして太陽がある

  太陽の光を浴びた自分を発見する

  テレビは昨日のニュースを告げている

  今日の天気予報をしている

  未来を予測するのは自分の幻想だけだ

  僕はもう一度 目を閉じて

  動き出すべき時が来るのを

  ベッドの中で妄想にふけりながら 待っていた