星

  いつか君とであった頃

  僕は苦しみの中にいた

  抜けようのないしがらみと

  思い通りにいかない世の中で

  行く道を失って沈んでいた


  君はいつも励ましてくれ

  いつも明るく振舞いながら

  そのくせ 淋しさを隠せていなかった


  時が過ぎ 僕が幸せになっても

  君はあのときの淋しそうな君で

  そのことが 少し悲しくなるときはあるけれど

  きっと君もいつか幸せになると思う気持ちもあるから

  同情したりはしていない


  二人でかわいがっていた野良猫は

  もうかなり前に旅立ってしまったけど

  その子供たちはまだあの場所にいるかな


  うちにも娘が生まれ

  家の中を明るくしているけれど

  僕の思い出までは明るくはならないようだ


  君の未来を祈って

  今日はひとり杯をあける

  いつか運と縁が巡ってくるときもあるよ

  人は皆 星を持っているんだから


  そんなことを普通に信じている自分を感じながら

  僕は自分自身の人生を生き

  星を拾っていく作業を続ける

  昔の自分の影を探して

  輝きを失っている星が輝き出すことを願って

  周囲に溶け込んだ人生を送っている