妻は少年の前で本文へジャンプ  (お世話妻 改)

青い性に目覚めたお世話妻 
 
1 少年が翔んだ日  その2


「ねぇ、あなたぁ。盗まれるのは、決まって午後の早い時間なの。それで、さ、今日、お休みでしょ?」
 週休二日とは名ばかりで休日出勤は当たり前のお仕事。
 土日を休むなんてありえないけど、木曜日だけは定休日の関係で休めるってことを、しっかりと知られているのが、結婚三年目というモノ。
「ねえ、たまには名探偵になって、事件を解決! なんてことをしてみない?」
 なにやら、怪しげな笑顔です。
私のいない平日は午後からパートに出ているため、洗濯物は取り込んでから出かけています。
 このところ、取り込み忘れたり、用事で外出して、そのままパートに出たりすると、決まって下着を、それもブラジャーが盗まれるというのです。
 妻の動向を観察している可能性が高いというのです。
「ということで、案外と、犯人は近所に住んでいるのかもしれないわ」
「よ! 人妻名探偵・美奈、登場だね?」
「茶化さないでよぉ」
 そう言いながらも、腕組みしてポーズを付けているのですから、その当たりは、夫婦のアウンの呼吸です。
 それに、茶化して見せましたが、妻の言うことにも一理はあると思います。
『案外と、頭が良いんだよなぁ。実は当たってるかもよ?』
 なにしろ、天然が入っているような普段の行動からは考えられませんが、妻は大のミステリーファン。卒論にはミステリーの「ダイイング・メッセージ」を扱ったほどなのです。
 あ、それを初めて聞いた時「ダイ ニ ング・メッセージ?」などと口走って、白い目で見られましたが、違います。「ダイ イ ング・メッセージ」というのは、殺された被害者が、犯人は誰それだと、残したヒントのことだそうです。ま、一種の暗号を扱うということで、クイズみたいな方向ですが、なかなか頭の良さが必要な分野でした。
「とにかく、犯人は、また、同じ場所を狙ってくる可能性は大きいんだから」
 大きな黒い瞳の中に、真剣なモノが入っています。
「ご近所のためにも、絶対に捕まえてね。あ、な、た」
 怒りは本気のようです。
 実は、警察が当てになりません。まあ、確かに、下着泥棒程度では一々捜査などしていられないというのも分かりますが。
 でも、いくらなんでも、わざわざ張り込みまでして捕まえようだなんて、普通なら思いません。
『第一、捕まえるのは、オレの役目だろ? 相手が、プロレスラーみたいなヤツだったらどうするんだよ』
 しかし、妻は真剣です。
「私は昼に出かけるから。そうしたら、いつものようにパートに出るって思うはずよ」
 いつもなら人を陥れるようなマネを嫌がる妻が、こうして「作戦」まで考えているのです。その真剣な怒りの前には、愚痴を言えるような雰囲気ではありません。
 ということで「出かけるフリ」作戦の決行です。
「君は、その間、どうするの?」
「う、うん。あなたにこんなコトさせていて悪いんだけど、とりあえず、まず、パート先には行くわ」
 微妙に言いよどむ所を見ると、おおかた、近所のカフェにでも行って、本でも読んで待つつもりでしょう。
 妻は、さりげなく用意したつもりでしょうけど、お気に入りのミステリーをハンドバッグに入れているのを、しっかりと目撃しています。
 お昼からの3時間を「作戦」に使う予定ですが、ミステリーマニアの妻にとっては、あっという間に違いありません。
 しかし、私の方は退屈きわまりない役目でした。テレビを点けるわけにもいかず、身を隠しながらでは、うかつに珈琲を飲むというわけにもいきません。
『いくらなんでも、昨日の今日じゃ、さすがにないでしょ』
 ベランダには、いつものように洗濯物を吊していますが、何しろ、昨日、盗られたばかりです。そうそう、都合良く来るわけがありません。
 どうせ無駄になるとわかっていても、とにかく、あれだけ怒っている妻を納得させねばなりませんでした。
 となると、せいぜいウチで静かに過ごすしかないのですが、そこは時間の有効活用で、ソファに寝転びながらスマホでお買い物です。
 非日常の想像を刺激するアレコレが、簡単に手に届くのがネットショップの良い所です。
『昨日の美奈の反応からしたら、絶対に、こいつらを使える場面が来るはずだよな』
 それは希望的観測かも知れません。
 ひょっとしたら、そんな日は来ないかも知れません。
 しかし私の黒い欲望は、それらの品々を眺めているだけでも、股間を疼かせてしまいます。
 いつか来るはずの「その日」に向かって、いえ、なるべくなら、早く来て欲しい「その日」のために、決して安くはない、いくつかの品物を注文していたのです。
『わ〜 コレで三ヶ月分の休日出勤手当は、吹っ飛んだか』
 我が社の良いところは、休日出勤手当を、なぜか別口座に振り込むのがOKなところ。だから、たいていは、奥さんに内緒の、ヘソクリにするのが常なのです。
 まあ、もちろん貯めたお金は、二人の旅行に遣ったりするのですから、妻も薄々気付いてはいるのでしょうが、今のところ、何も言われたことはありません。
 注文したのは、いくつかの特殊なビデオカメラでした。
 人はそれを盗撮道具と呼びます。もちろん、こいつらを、赤の他人に遣うつもりなんてコレっぽちもありません。
『う〜ん、早く届かないかな』
 便利になったものです。
 昔だったら秋葉原に行って、裏通りの小さなお店を一日かけて探し回っても手に入らなかったモノが、明日には届くのですから。
『ま、大事なのは、届いた後に、どうやって使うかだよな。長時間録画できても、仕掛ける場所次第が問題だし。ウチの中なら簡単だけど、まさか、美奈が男をウチに引っ張り込むはずないし』
 妻が他の男とエッチなことをするシーンを見たい、というのが願望なのです。
 でも、見るための前提になる「他の男と」の「と」というのをどうするべきなのか、計画すら立ちません。
『防水タイプのやつで、混浴温泉とかでの露出シーンってのも良いけど、よその女性が映ると犯罪になっちゃうし…… う〜ん、買っちゃったのは良いけど、使い方、相当に考えないとだぞ』
 最後のクリックをした後になって、現実の作戦を考え出すと後悔ばかりが浮かびます。
 しかし、妄想は膨れる一方でした。
 結婚以来、いえ、美奈と付き合い出す遙か以前からの秘めてきた欲望が、初めて「形」となったのですから。
「小型のヤツは隠しやすいから、本棚にでも隠せば部屋は撮れるだろ? だが問題は、相手か…… どうする? ネットで良く見る話みたいに、性感マッサージを頼むか? いや、それを美奈がOKするためには…… いや、まずはオナニーシーンが撮れるように仕掛けてみるか」
 もはや妄想が妄想ではなくなっていました。美奈が他人に見られたり、よその男のチンポを扱いたりするシーンを見てみたい、という妄想を現実に計画してしまうのです。
『なにしろ、今だって、美奈のブラの匂いを嗅いでるやつがいるんだしな。そうだ。下着ドロ君が持って行きやすいように、さりげなく美奈の写真を置いといたらいいかも』
 ハハハ、さすがに、ダメだよな、と一人笑い。
いくらなんでも、泥棒から見て怪し過ぎます。
『それにしても、どこのオヤジだよ、美奈のブラばかり持ってくって』
 実は、既に「捕まえる」ことよりも、興味の方が先でした。
 きっと、今頃は美奈のブラに頬ずりでもしてるであろう男が、いったいどんなやつであるのかを見てみたいのです。
『それにしても、三階だぞ、ここ。良く上ってくるよなあ』
 仕事でエクステリアも扱っているだけに、この間も、外のパイプその他の外壁を確認しましたが、上ってきたとおぼしき痕跡はありませんでした。
 だとすると、相当な特殊器具でも使うしか方法はないはずです。
『三階まで届くようなマジックハンドなんてあり得ないし、ドローンなんてもんもあるけど、洗濯物を盗るのに使えるドローンなんてないよなぁ。かといって、下の階から一つずつはしごをかけて、っていうのもありえないし……』
 とりとめもなく考えているウチに、いつしか時間が過ぎていきました。
「それにしても、一時間たったのに。ホントにメールも無しか。こりゃ、本気だよなあ」
 出る前に妻は真剣な顔で念を押していきました。
「メールとか、電話とかあると、途中で気が散っちゃうでしょ? だから、出かけてからは、何も連絡しませんからね?」
 駅前のカフェに行くにしては、可愛らしい、お気に入りのワンピを着ている妻は、いつになく険しい表情を覗かせています。
「うん、それは良いけど、ずいぶん、おめかしだね」
 お気に入りのフワフワのワンピは、胸元が緩いデザインで、二人のデートの時は、簡単に胸を直に触れるのが私のお気に入りでもあります。まっすぐ立っているだけでもEカップのすそ野が覗いてしまうのですから、カフェで座って本でも読んでいれば、横を通る男達がチラ見するのは必然。しかも、化粧もバッチリの、これからデートですと言っても通りそうな姿では、チラ見されない方が不思議です。
「ごめんなさい。やっぱり、こんなカッコしない方が良いかな?」
「いや、良いと思うよ。美奈のオッパイを見せびらかせるし」
「もう〜 見せびらかしたりだなんてしないわ。私の胸を見て良いのは、本当に、あなただけなんだからね?」
 いつものような軽口でもなく、表情だって硬いというよりも「暗い」と言えるほど。キッチリとメークされたパッチリお目々も、下を向きがちです。
 その時、私は思い当たったのです。
『あ〜 やっぱり、女性は、化粧とか服で気合いを入れるっていうからな』
 ちょっと出かけるだけのはずなのに、妻は自分で自分を懸命に励ましている、そんな風に見えたのです。
『いくら泥棒が相手とは言っても、こんな風に、人を陥れるようなことって、本当は気が進まないんだよな?』
 ただでさえ気の進まないことを、しかも私にやらせるのですから、それはよほどのことでしょう。
『ごめんよ、もっと早く、何か対応してあげれば良かったね』
 実際、何度も暗い表情を見ていたのですから「苦情」を放っておいたことに心がチクリと痛みます。こうなると、私にできることは、その罪滅ぼしのつもりで、作戦を愚直に実行することだけです。
「はいはい。せいぜい、ちゃんと見張っていますよぉ。うん、このソファに寝そべってれば良いだけだもん。良い骨休みになるよ」
 そんな私に「ごめんなさい、こんなことをお願いしてしまって」と、本気で申し訳なさそうに頭を下げて出て行った妻の表情が印象的でした。
『あそこまで申し訳なさそうにするくらいなら、こんなことしなくても良さそうだけど、ま、オレが、もっと早く何とかしてあげれば良かったんだよな』
 反省を込めて、一応、部屋をうろうろするのも自粛です。
 来ないとは思いつつも、妻のために真剣に「こっそり」し続ける休日でした。
 途中で「まだ来ないよ〜」とメッセージしてみますが、既読すら付きません。
『う〜ん、こりゃ本気だね。電源ごと切ってるんじゃないの? ま、どんなに気が進まなくても、やる以上はミステリーマニアとしての本気で行くってコトか』
 私はひとり、寝っ転がって、待ち続けます。
 しかし、しょせん、休日のサラリーマンです。本気の「張り込み」なんて続くはずもなく、いつの間にか、うつらうつらとしていたのでしょう。パタンと何かが着地する音でハッとします。
『え? 今の音は、手すりから飛び降りた音? あ! 上から来たのか?』
 用心しながら、そっと身体を起こして、ソファの背もたれに隠れながら窓の外を見ました。
『子ども?』
 むさ苦しいオッサンを想像していたのに、そこに見えているのは、手脚も細く、まだ「男」になりきれてない少年です。
 信じがたいモノを目にすると、人間というのは、とっさに動けないものです。
 茫然と見つめる私の前で、まだあどけない顔立ちの少年は、慣れた動作でハンガーに近寄ると、目隠しにハンガーをグルリと覆ったタオルを堂々と外して、真っ直ぐに手に取ったのは水色のブラ。
『光樹君だったのか』
 目を疑う、というのはこのことです。ブラを盗んでいたのは、妻がお気に入りにしてる、お隣の少年だったのですから。
『ああ、手すりを伝って来たのか。考えてみれば簡単な話だよな』
 私にだってできそうなくらいですから、身軽な少年なら、簡単すぎるほどです。
『それにしても、相手が光樹君だったとは。嘘から出た誠ってヤツかもしれないぞ
 昨夜の激しいエッチの時に妄想させた少年が、現実ではブラを盗んでいただなんて、あまりにもすごい偶然です。
『確かに、イケメンっていうヤツだよな? なんか、男になりきってない、中性的な感じだよ? こんな子が、わざわざ下着泥なんてしなくても、彼女くらい、簡単に作れそうなのにな』
 女の子のような美少年だけに、妻がキャーキャー言うのも分かります。
「挨拶しちゃったぁ。赤くなってた〜 可愛かった〜」
 まるで、ミニチュアダックスフントか、トイプードルでも見かけたかのように、少年に会う度に勝手に盛り上がっているだけではありますが。
 特にこの夏辺りからは、なぜか毎朝のように会うらしく、週に三回は、そんな風にはしゃいでいました。
『しかし、まさか、まだ声変わりもしてなさそうだぞ? あんな子どもが、下着なんて盗むのか』
 至福の表情でブラに鼻を埋める光樹君を見て、迷います。捕らえるつもりでいたのに、あまりにもな、あまりにもです。
『でも、お隣だったら、そりゃ美奈が出かける気配くらい簡単に分かるよな』
 そのつもりで気にしていればドアの開け閉めの音だけで、十分です。そして、平日に私が在宅していることまでは想像していないはずでした。
『うん、ずいぶん手慣れた動きだよなあ』
 留守を確信しているのでしょう。部屋の中よりも、むしろ外を気にしながら、ポケットから出したビニール袋に、大事そうにブラを入れる動きは、流れるようにスムーズです。が妙に手慣れていますから、やはり、ずっと盗んできたのは、光樹君に間違いなさそうです。
『つ、つかまえなきゃ』
 しかし、いざとなると、動けません。
 どうしようか、まだ迷っていましたが、ともかく動かねば、と身体を起こした瞬間、向こうも中の気配に気付いたようです。
「あっ」
 驚くのは彼の番でした。
 ものの見事に視線がぶつかって、束の間のフリーズ。
「わぁあ」
 狼狽えた声を上げながら、慌てて手すりに飛び乗ります。
「危ない!」
 ツルッと足を滑らせた少年は空中でこっちに振り向きました。驚いた表情で固まった少年は、目を見開いてこっちを見たまま、スローモーションのように手すりの外へと消えていきました。
 物体が垂直落下する時間だけ、キッチリと空白が開いた後、ドサッというニブイ音。
『わぁああ』
 下を覗く勇気が湧かず、私はそのまま救急車を呼んだのです。
 そこからは大騒動。
『死んじゃったのか? いや、なんとか助かってくれ!』 
 ともかく、ひとたび、身体が動き出せば、今度は、じっとなんてしていられません。
 部屋を飛び出し、階段を駆け下りながら妻に電話します。
『出ない』
 呼び出し音を聞きながら、倒れている光樹君に駆け寄ります。
「光樹君!」
 とっさに、動かしちゃいけないと思うのがやっと。呼吸をしていることを確認しましたが、後は、何をどうして良いのか。
 ヘンな方向に曲がった右手に、水色のブラが巻き付いているのだけはなぜかひどく印象に残りました。
 後は、何一つ分からなくなるほど慌てていたのですが、妻の電話は、やっぱりつながらなかったことと、いつの間にかやってきた制服の警察官に、あっという間に押さえつけられてしまったことだけは、鮮明に記憶しています。
 警察に連行され、初めは「少年をベランダから突き落とした犯人」扱いされた私です。しかし、光樹君の手に巻き付いていたブラジャーが病院から運ばれてから、刑事さん達の態度が一転して「あぁ」という生温かい眼差しへと変わります。
 そして、病院で目覚めた彼の正直な告白で、私の責任は一切ない、と言うことで、やっと誤解が解け、取り調べを受けた部屋から解放されたのは深夜になっていました。
「やれやれひどい目に遭ったよ」
 ロビーにいた妻は、出かけた時のワンピースのまま。化粧方が、すっかり落ちてしまっていたのは、事件を知った後の焦りぶりが分かるというもの。
「ゴメンなさい。私がヘンなことを頼んだばっかりに」
 身体を二割くらい縮こまらせて、ショボンとした妻が腕を取りました。
「いや、君の方もだいぶ大変だったみたいだね?」
 初めて体験する「取り調べ」の時に、刑事さんから「家族のことを考えてみろ? ロビーに奥さんが、さっき来てな、被害者のお母さんにすごく責められてるぞ」と聞かされていました。
「ううん。私、罰が当たったんだわ。こんなコトしちゃったから」
「いや、そんなことないさ。君は悪くないよ。今日、すごかったんだろ?」
 一瞬、その瞳の中に、悲しみや憂い、辛さを浮かべてから、大きく息を吐き出します。
 光樹君の母親がどれほどすさまじかったのか。しかも、前半は「犯人」の妻として責められたのですから、いたたまれなかったはず。
「なんか、すごかったよぉ。うん。ホントにすごかったの。あなた。ごめんなさい」
 ギュッと腕にしがみついてくる妻の身体は、なんとも頼りない感じです。
 二の腕にすがりつくようにしてくるせいで、グニュッとした胸の感触が心地良くて、妻には申し訳ないですが、ちょっと元気が出てしまいます。
『おお、いいね。今日のブラ、薄いのかな? なんか、直接、当てられてるみたいな弾力。うん、いいね〜 それにしても、美奈も疲れてる感じだなぁ』
 何で謝る必要があるのかはさておき、天然と言われるほど、他人に優しく、明るい妻にしては、珍しくげっそりした表情を見せます。
「どうだった、光樹君のママは?」
 一瞬言葉を飲み込んだ妻は、哀しそうに顔を振りました。
「細くて物静かな、すっごく綺麗な人だなって思ってたけど、ホント、母親って強いわぁ。子どものためには般若みたいになれるのね〜」
 我が子をベランダから突き落とした「犯人」の妻と被害者の母の邂逅だけに、妻は、低姿勢だったはず。
 もちろん「息子を突き落とした犯人の妻」に対して、美しい顔に炎が見えるほどの勢いで猛烈な抗議をしてきたそうです。
「すごかったわ。人殺し! って、もう、今にもつかみかかってきそうな感じなの。ううん、実際、横にいた女性の警察官が止めてくれたのもあったのよ? で、そこにね」
 やってきた若い刑事からビニールに入れられた「証拠品」を見せられて、妻が「私のです」と言った瞬間から、口をパクパクするばかりで言葉が止まります。
 目を見開き、アワアワと狼狽えている奥さんに向かって刑事はさらにダメを押しました。
「どうやら、お隣のベランダに侵入したのようですね。そこで、これを」
 盗ったとまで言わなくても、もはや、答えは出ています。
 そして追い打ちをかけるように、中年の刑事がやって来て「逃げる時に自分で足を滑らせたそうです」と言われて蒼白に。
 その刑事は振り向きざま、今度は妻に向かって丁寧に声をかけてきます。おそらくは、奥さんに聞かせるためでしょう。
「ご主人には一切の責任がないと少年本人が言っていますので、ご主人の嫌疑は晴れましたから」
 その瞬間でした。
「わぁ〜ん」
 お母さんは、本当に子どものような声で、泣き出したんだそうです。
 なにしろ、息子は下着泥を働き、逃げようとして、勝手に足を滑らせて落ちたのだと知ってしまったのですから、穴があったら入りたい心境だったでしょう。
 号泣しながらも、額を床に着けるようにして謝るお母さんをなだめすかすシーンに、私が刑事さんに付き添われて登場。
 泣きながら土下座する姿から、逃げるようにして立ち去るしかありませんでした。
 まあ、とにかく、今日、あったことを全て忘れること。
 嫌なことはその日のうちに忘れるというのが、現場に密着した営業マンとして身につけた処世術でもあります。
 こうして、大騒動だった一日の終わりは、夫婦の時間が被ツユです。
 ゆったりと風呂に入った後、ソファで二人、お互いに見つめ合います。
 さすがに「今日は、キッチリ身体を洗いたいから」と妻に頼まれて、風呂は別々でしたが、風呂上がりは、いつものようにピッタリと身体を寄せ合います。
 いえ、いつもよりも、さらにくっついてくる妻の体も心も、心地よい密着感です。
「ひどい休日に」とワインで乾杯。
 パジャマとネグリジェ姿が、家庭の幸せというヤツでしょうか。
 ゆったりした気分を取り戻した私は、妻の切ってくれたチーズを口に放り込みながら、苦笑いです。
「やれやれ、だったね。ま、光樹君が死ななくて良かった」
「ごめんなさい。あなた。私のせいだわ」
「いや、君のせいじゃないから」
「ううん。私がいけないの」
「いやあ、オレも、ほら、今まで、下着泥を放っておいたわけだし。それに、何がいけないってわけでもないだろ?」
 見たこともないほどの暗い表情をしている妻です。こうなると、フォローに回るしかありません。
「それにしても、犯人が光樹君だったって言うのは驚いたね」
「うん。それも、ちょっとショックだけど」
 どうやら、この口ぶりだと光樹君が大怪我をしてしまった方が、妻にとっては重くなってしまったようです。
「ほら、命も助かったし。腕を折っただけだっただろ? すぐに治るよ。気分を変えよ?」
「うん、そうだといいんだけど」
 私の言葉も心に響かない様子です。
「とにかくさ。ほら、君が沈んだままだと、二人のゲン直しができないよ? 今日は酷い目に遭っちゃった旦那さんのために、奥さんがイチャイチャしてくれないとね?」
 こういう時は、なんとか、おちゃらけてしまえばいいという一心でした。
 ところが、妻は、一瞬呼吸をするのも忘れて、驚くほど真剣な目で私を見つめたのです。
 瞳が見る見るうちに潤んできました。
「ごめんなさい。そうよね。あなたが一番、大変だったんですもの。私ったら、ホントに悪い奥さんだわ」
 まさか、泣くほどのこともないと思うのですが、まるで、私が責めてしまった気がして、狼狽えるしかありません。
「いや、あの、ほら、えっと、君は悪くないから、ね?」
「ううん。私が悪いの」
 下を向いた妻は、左の袖で目元をこすります。
『ああ、泣かせちゃったよ…… どうする? どうしたら、気分を盛り上げられる?』
 何とか盛り上げようとした一言が余計に妻をえぐってしまったようです。
『ああ、いったい、どうフォローしたらいいんだ?』
 しかし、驚いたことに、顔を上げた妻は、さっきと一転して、笑顔を見せたのです。
 それが無理した笑顔なのはわかっていましたが、それを飲み込むのも夫婦の呼吸というもの、
「うん、ごめん。切り替えるね。あなただけだから、ね? 愛してるわ。あなた。許して」
「もちろんだとも」
 チュッと甘いキスを交わして、もう一度、カンパイのやり直し。
 そして、何度か深呼吸した後で、妻は、ポロッと一人言のような小さな声で「なんでだろ?」と言ったのです。
「何が?」
「だって、なんで、私のなんか盗ったのかなって」
「え? そりゃ、あのくらいの年なら、ちょうど興味が出てくる年だからね」
「だって、ヌードなんて、今ならインターネットでいくらでも見られるんでしょ? なんで、私の下着なの? それもブラジャーばっかりなんてさ」
「そりゃ、オトコは、いつだってオッパイ好きだし、それに、光樹君のお母さんがきっと厳しいんだろ。優しい君に、母性を求めたんじゃないの」
 なんで、自分の妻のブラを狙った男を弁護するのか自分でも分かりません。でも、落ちる瞬間の、あの顔を思い出してしまうと、つい、庇ってしまいたくなってしまうのが人情でしょう。
「え〜 お隣のオバさんのブラジャーよ?」
 モスグリーンのゆったりしたネグリジェごしに、胸を庇うように押さえる仕草は、逆に男をそそらせる物があります。
 まだオバさんって年じゃないでしょと、ツッコミを入れる私に「だって、光樹君より十歳以上、年上だもん」と、意外にちゃんと年の差を意識しているんだなとヘンな感心。
 とは言え、その「謙遜」をさりげなく無視して、私は、少年が憧れた妻の魅力を語ります。
「だって、君って美人だろ? それに、普段着でも、このオッパイなら十分に刺激的じゃないの?」
「そんなことないと思うけど」
「ま、ただでさえ、すごいオッパイなんだから、ウチの中でしてるみたいに、ノーブラ姿なんてのを見せちゃったら、下着泥じゃすまなかったかもねぇ」
 エッチした時に振ったネタを、持ち出すと、一瞬、ヘンな表情をする妻。
「どうしたの?」
「あっ、えっと、あ…… う、ううん、なんでもないわ」
「ん? ノーブラが? 何か思い当たるの?」
「あ、えっと、ううん、なんでもない」
「そんなことないでしょ? 何が浮かんだの?」
「そ、そんなことなぃってば、うん、ない……」
 目が泳いでいます。
「ほら、正直に話してごらん」
「怒らない?」
 ゆったりした胸元部分を手で押さえながら、恐る恐る、妻が見上げてきます。
「うん、もう終わったことならね」
「あのね、ほら、あなたを見送った後、ゴミ出しするでしょ? 今年の夏ってさ、暑かったから、ほら、あのピンクのTシャツを良く着てたんだけど」
「ああ、あのピチピチのやつね」
 通販で買ったシャツでしたが、色違いの同じサイズを三枚まとめて買ったはずなのに、なぜかピンクのやつだけが、細身の妻にしてもキツかったやつです。
 まさか、と私の声は自然に強まったかも知れません。
「あれって、オッパイがすごいことになるから、外に着ていかない約束だったよね?」
「えっと、あのぉ、ゴミ捨て場はマンションの中だし、外じゃないかなって。でしょでしょ? マンションの中だから、いいよね?」
「だって、あれ着てると、オッパイがモロに浮き出てたでしょ? しかも、朝だったら、君はノーブラだったり…… あ! まさか!」
「ゴメンなさい! 怒らないで」
 両手を合わせて、ごめんなさいのポーズ。
「あ、で、でも、あれ着て会ったのは、そんなに多くないよ?」
 しかし、その目には、少なくないと、明確に書いてあります。
「だから、あれを外で着るなと、あれほど言ったじゃん」
 さすがに、怒りというか、あきれた声を出してしまうのを抑えきれません。
 ただでさえキツイTシャツです。しかもピンクのだけは、さらにピチピチで、極薄の生地は、涼しい代わりに、身体のラインを裸以上にクッキリと浮きだたせてしまうのです。
 あれでノーブラだったら、オッパイ丸見え状態。いえ、むしろシルエットを際立たせるだけに、裸よりもオッパイの形がクッキリと強調されてしまいます。
 あまり、そういうことを気にしない妻に、私がキツく「外に着ていかないこと」と約束させて、安心していたのはなんだったのでしょう。
「二、三回って感じじゃないよね?」
 妻の目が微妙に宙に泳いだのを見逃しません。
「ね、まさかと思うけど、本当は、けっこうあったんじゃないの?」
 私がダメを押すと、頭を縮めるようにして、ゴメンなさい、とショボン。
 はあぁ〜
「あのぉ、たぶん、えっと、いち、にい、さん、しぃ、ごぉ、ろく…… 七回かな? あ、ひょっとすると八回くらいかも」
 この様子では、この夏、毎週三回のゴミの日は、全てだったのかもしれません。
「ね、そういえば、最近、光樹君に会うって話、わりとよくしてたよね? ひょっとしてゴミ出しの度に、彼が、いたんじゃない?」 
 私はとぼけた表情を作りながら、探ります。
「あの…… ゴミ出しの時間に出ると、ちょうどミッキーがいてぇ、なんか、最近学校に行ってないのかもって思う時もあったけど」
 どうやら、ドンピシャ。毎日のように、隣の少年にノーブラTシャツ姿のオッパイを見せつけていたようです。
「はぁ〜」
「ごめんなさい」
 どうやら少しは反省したようです。
「ところでさ、光樹君、まさか、学校を休んで、君を待ってた?」
「え〜 ウソッ、あ、さすがにそれはないと思うけど……」
「少なくとも、朝、君を待ち構えていたんだね?」
「そ、そうかな、ひょっとして…… 時々、ゴミ出しが遅れても、エレベーター・ホールにいたりしたけど……」
「そりゃ、あのTシャツでノーブラのオッパイが見られるなら、学校を休んで、じっと待ってるくらい、するでしょ」
 しかもさらに悪いことを思い出しました。
 ノーブラTシャツ姿を見てしまうと、ついつい、出かける前に「イタズラ」してしまうことが良くあるのです。
 Tシャツを捲り上げてのオッパイ責め。乳首を吸い上げて、軽く逝くまで責めるなんてことは、最近、感じやすくなった妻に対して、簡単なことでした。
 そうなると、ただでさえ突き出したオッパイの頂点は目立ちます。小さめの乳首とは言え、コリッと硬くなれば、クッキリと浮き出てしまうのは当然でした。
「ね、まさかと思うけど、ピンクのTシャツを着てなくっても、ひょっとして、朝のゴミ出しって、いっつもノーブラ?」
「だってぇ……」
 申し訳なさそうに、そのくせ、何だかおかしそうに、こっちを上目遣いで見ています。
「あ! まさか」
 私が、そう言っただけで、再び目が泳いでしまう妻です。
「ね、だいぶ前だけどさ、朝、シャツの上から乳首を吸って、グチョグチョにしちゃったことあったじゃん? 確か、けっこう暑くって、君は白いTシャツ一枚だった」
「あぁ、あの時? あなたったら遅刻しそうなのに、あんなにするんだモン、えっちぃ〜 でも、あの時、あなた、遅刻しなくて良かったよね。ホント、あなたって、エッチなんだからぁ」
 わずかに浮かべた笑顔。チュッとキスしながら、懸命に話題を変えようとしますが、下手なやり方です。
「いや、ボクがエッチだって言うのはいいんだけど、あれ、確か木曜日。ゴミの日だったよね? あの時、乳首まで透けちゃったよね? まさか、あの時も、あのまま……」
「あ〜ん、だって、あの時は、暑かったし、その後、あれ、ゴミを出した後、お洗濯しちゃおうと思ったんだもん」
「で、乳首丸見えのシャツを着て出たら、その時、光樹君は、そこにいた?」
「あ、で、でも、手で隠してたよ ……多分」
 再び宙を泳ぐ目が「見られました」と告白しているようなものです。
「はぁ〜」 
 頭を抱えてしまいます。
「ごめんなさい」
 さすがにショボンとなる天然妻。
 俯くと、ゆったりした襟ぐりから、膨らみへとつながる軟らかな盛り上がりが、クッキリと見えてしまうのを妻は知りません。
「こりゃあ、光樹君だけ悪いとはいえないなあ。あんなのを見せられりゃ、そりゃ年頃だもの。興味も持つだろうよ。はぁあ、なんてこった。美奈が挑発してただなんて」
「だってぇ、まさか、こんなことになるだなんて……」
「元はと言えば、君が挑発したんだから、光樹君が治ったら、お詫びの一つくらいは言わないとだよね」
「え〜 だって、ブラを盗られたんだよ?」
「元はと言えば、君が挑発したからでしょ? これじゃオッパイの一つや二つ、吸わせて上げないと、可哀想かもだよ? たっぷりと見せつけちゃったんだから」
「ああん、もう、どうしてそうなるのよ!」
「ほら、こんなすごいオッパイ、光樹君に、こうされちゃえ〜」
「あっ! んんっ、あぁ、だめぇえ! ああん、あっ、だ、だめぇ、あああん」
 ネグリジェ越しにノーブラオッパイを揉み込むと、あっという間に、力が抜けてしまう、感じやすい妻なのです。
 ソファに押しつけるようにして、前のボタンを一気に外せば、巨大なオッパイは、ぽろりとこぼれ出てしまいます。
「あんっ、エッチぃ」
 ダメぇと、言葉で抗いながらも、優しい手は、抱きついてくるのです。
「光樹君なら、きっと、こんな風に齧り付いてくるぞぉ」
 弾力のある膨らみをキュッと軽めに握って、先端を吸い上げます。
 ジュル、ジュル、ジュル
「ああん! いやぁん」
 なぜか乳首がカチカチになっています。しかも、いつもよりも二回りほど膨らんで、とてもイヤラシい形になった乳首に驚きながらも、ジュルジュルと吸い上げてしまいました。
「ああぁ、あああん」
 驚くほどの声が出ます。
 キュキュッと白い膨らみを絞ると、切なげに身もだえしてしまうのです。
 今度は、乳房を絞り上げて、先端を前歯で甘噛みします。もちろん、膨らんだ乳首の先端は、舌先でチロチロと舐め回します。
「あああぁ、んっ、ああん」
 甘やかな淫声を上げて、背もたれに仰け反ってしまう妻。
 そこを、両方のオッパイを同時に持ち上げながらギュッと絞りあげていくと「あぁん、あん、あん」と、甘く啼く声へと変わります。
 手に収まりきらない乳房の桜色の先端は、ツンと尖って、いかにも物欲しげな姿。
「ほら、ミッキーに、吸ってくださいって言うんだよ」
「あぁん、いやぁん、違うモン、あぁあん、いやぁん! あふっ!」
 もう一度、キュッと絞り上げた先端を吸い上げながら、ニュルンニュルンと舌全体で転がします。
「あああん」
 甘く啼いた、しなやかな身体から抜けていきます。
 快感に全てを委ね、目を閉じているのは、人妻特有の甘えた姿。
『わ〜 なんてエッチな表情なんだよ、美奈。こりゃ、たまらないよ』
 こうなってしまうと、こっちも止まりません。
 そのまま、ベッドに抱きかかえて行き、あっという間にパンティー一つにしてしまうのは、当然でした。
 もはや蕩けんばかりに「トドメ」を欲しがっているのは明らかですが、あえて、パンティーを残した妻の上に乗ると、ワザとイヤらしい表情を作って見下ろします。
「ミッキー 君のオッパイを見た日は、絶対、オナニーしてたぞ」
「あん、そんなことぉ、いやん、言っちゃダメぇ」
 クナクナと首を振る妻。
 広げた脚の間にはまり込んだ私の股間は、妻のその部分と微妙に接触しています。
「あぁああ」
 クナクナと頭を振るのは、妻の中で甘い電流が駆け抜けているからです。
 なにしろ、既に、目いっぱい硬くそそり立っている怒張を、布地一枚だけで、ぬかるみにそっと押し当てているのです。
 細い腰がもどかしげに、こすりつけてくるのも当然でした。
「正直に言ってごらん。ミッキーの視線、オッパイに感じてたんでしょ?」
 あえて、下でモジモジする腰の動きを無視して、耳元に、ミッキーのことを囁きます。
「ああぁん、そんなことはぁ…… あんっ!」
 カクッと腰が突き上げられて、アソコが、こすりつけられました。
 間違いありません。ことばだけで、間脳が刺激されています。
「ウソをついちゃったら、怒るよ?」
「ああん、ウソなんて、そんなぁ」
「ウソはダメだよ?」
 今度はこっちから、グニュッとオマンコの下側をえぐる動き。
「あぁああっ!」
 ビクンと全身がケイレンしました。
 もはや、ホンのちょっとの刺激が、一々、小さなオーガズムの爆発を引き出してしまうのが手に取るように分かります。
「ほら、正直に言うんだ」
「あああ、あの、ちょっとだけ、あん、ダメぇ…… あ、えっと、見てるかなって時はぁ、んっ、んっ、あったような気もぉ、んっ、するけど、ああぁあ!」
 下着越しにオマンコをかき混ぜているようなものなのです。感じないわけがありません。
 早くも爆発的に敏感になった身体は、あちこちケイレンさせ始めています。
 意識している動きではなくても、微妙にこすりつけてくるように、腰がウネり続けてきます。
「やっぱり、わざと見せてたな〜」
 ねちこい口調で耳に囁き込むと、それだけで、ビクンビクンと快感に震えます。
『こういうのを、言葉責めっていうんだろうなあ。それにしても、美奈のヤツが、こんなにエッチだったなんて知らなかったよ』
 さっきから、無意識のうちに、秘部をこすりつけ、小さなオーガズムを繰り返していました。
『これじゃ、オレのチンポを使って、オナニーしてるのと同じじゃん』
 見たこともないほどビンカンで、淫らな反応です。
『こんなになるなんて知らなかった』
 初めて見るほどの乱れようでした。
「あん、違うのぉ、あなたと違って、あああんっ、んっ、エッチな目じゃ、んっ、ないんだもんっ、あっ、いっ」
 またもや小さくイッたようです。
「見せてたんだね?」
 クイッと腰を使って、さっきよりも少しだけ強く押しつけます。
「ああああん! あっ、わ、ワザとじゃないモン。でもぉ、見られちゃってるって思うこともあったも……」
「わざと見せてたんだね?」
 全身を振るわせて「違う」と訴えかけるフリをしていますが、蕩けた目は、言葉とは違う真実を告げていました。
「ちゃんと喋れば、怒らないよ〜 愛してるよ、美奈、ちゃんと教えて、ホントのこと」
 泣きそうな目をパチッと開けて見上げた視線は私と絡み合います。
 その瞬間、スイッチを捻るようにして両方の乳首を指先で捻りました。
「あああん!」
 全身を仰け反らせてしまう妻。
『すごいな。全身の反応もすごいけど、乳首が、いつもよりも二回りは、デカくなってないか?』
 どちらかというと、巨乳のワリに、乳首が小さいタイプです。それだけに、こんなにイヤラシく乳首を膨らませているのは、それだけでも驚きでした。
『さんざん、乳首を吸った後みたいだもんなぁ。光樹君に、たっぷりと吸わせたら、きっと、こんな風になるかも』
 ベランダで振り向いた瞬間の目を、思い出していました。あの目が、この乳首を見たら、きっと、狂ったように吸い付いて、このオッパイに溺れるに決まっていました。
「美奈ぁ、言ってごらん」
 軽いオーガズムから、ホンのわずかだけ降りてきた妻が、うっすらと開けた目を覗き込んでいました。
 束の間、光が往復しました。
 キュッとオッパイを絞り上げながら「言え」と目で命じたのです、
 二回、瞬きをした後で、妻はガクンと頭を落としました。
「あぁあ、だってぇ、ミッキーの目って、なんか、憧れの目なんだもん。私のこと、憧れの目で見てくれるからぁ」
「だから見せてたんだ? 気持ちよかったんだろ? このオッパイを見せつけて」
「あぁあ、見せてたぁ、で、でもぉ、絶対にエッチな目じゃないよぉ。ああん、あっ、いやん、あん、あれ、違うモン。街のエッチな男の人の目と違うんだモン」
 妻の細い腰が再びうねりだすと、今度は、ハッキリと、オンナの部分を、怒張にこすりつけ始めました。
「いっつも、見られてたもんね〜 このオッパイ」
「ああん、いやん、あん、見ちゃダメなんだもん、エッチに見ちゃダメぇ」
「見られて感じたな? クッキリと出たオッパイを見られて、ホントは濡れたんだろ?」
 イヤイヤと首を振りながら、目を閉じる妻の頭に何が浮かんでいるのでしょうか。
 ホンの一瞬、全ての動きが止まったてから、小さなアゴが、コクンと頷いたのです。
「美奈は見られると感じるんだろ、このでかいオッパイを見られて、感じるんだな?」
「あああん、うん、あぁあ、見られて、あああん、か、か、感じちゃったのッ、ゴメンなさい! あなたぁ、ああああ! あぁ、イッ、クぅぅぅッ!」
 その瞬間、オマンコを包むパンティーの底地が、ジュッと音を立てるようにして、一気にビショビショになってしまいます。
 ひょっとしてお漏らしかと思うほど、ヌルヌルを溢れさせながら、イッてしまったのです。
 ビクン、ビクン、ビクン
 白い身体のあちこちがケイレンしています。
『すげぇ』
 こんなイキ方は初めてでした。
 オーガズムの硬直に震える妻を見下ろしながら、私は、恋人時代以来感じてきた「疑惑」が音を立ててほどけていくのが分かりました。
『露出症ってやつだよな。美奈は、このオッパイに視線を浴びて感じたんだ。……露出。いや、マゾってやつか?』
 なにしろ、服の上からでも露骨に分かってしまう大きさです。今までだって、どこを歩いても視線を浴びています。
「今までも、オッパイを見られて感じてたな? ミッキー以外にもだぞ? エッチな視線で、美奈は感じたことがあるな?」
「あああ」
 まだオーガズムの忘我にいる妻は、実に素直に、コクリと頷いてしまいます。
『視線に気付かぬふりをしてたけど、胸元がオープンしたタイプの服を着てたのは、ワザとってことだったんだな?』
 ことに、夏は、目立ちました。
 涼しいからという理由で、普段の美奈からは信じられないほど大胆な服を着ることがあったのです。今日のワンピくらい大胆なふくは、さすがに見ませんが、ロケットオッパイのすそ野となっている白い胸元が見えている服装は、何回も見ています。
『あれは、オレへのサービスだと思ってたけど、密かな性癖がそうさせていたのか』
 いたって清楚な妻だけに、普段は。男性に興味ないと言いたげな雰囲気を醸し出している妻が、時に大胆な服を着ていたわけが分かりました。
『じゃあ、男の視線で濡らしてたりしたのか? オッパイをじっと見つめられても、知らんぷりして、見せていたのか?』
 その瞬間、私の欲望は我慢を超えてしまいました。
 何も隠せなくなったネグリジェを剥ぎ取ろうとする動きに、妻も積極的に協力してくれます。
 一気にパンティも脱がすと、そのままの勢いで、ズブリと埋め込みました。
「あああ!」
 鋭く一声啼くと、細く白い身体がガクガクと震えました。
『イッたな?』
 まだ、軽いモノでしょうが、最初のひと突きでイッてしまったようです。しかし、女体はさらなる高みを求めウネウネと蠢いています、
『わっ! 美奈のナカが、こんなにすごいなんて』
 味わったことがないほどヌルヌルになっているのに、強烈に締め付けくるのです。
『なんだよ、こんな輪っか、あったのかよ』
 美奈のナカが、いつもと違っていました。ヌプッ遠くまで入れた怒張は、ちょうどカリの部分が肉のリングにはめ込まれたように、さらに強烈に締め付けられているのです。
 美奈は腰をしゃくるように動かします。それは、奥まで入った怒張で、自分の膣壁をえぐるかのような動き方です。
 肉のリングの奥では、亀頭全体に密着する膣壁が、こすりつけられているのです。たまったモノではありません。
『ヤバい、こんなに動かれたら、あっという間に、出しちまう』
 慌てて、腰を押しつけるように押し当てて、動きを封じます。
 子宮口が当たります。
 膣とは違う、その硬質の感触に撫でられる感触も、驚くほどの快感を生み出しますが、ともかくも「瞬殺」は免れそうです。
 深々と埋め込んだまま、耳元に、囁きます。
「見られたかったんじゃないの? ホントは、このオッパイをさ」
「あああん! 違うぅ、あんっ、そんなんじゃ、あっ、あああん、ああぁ」
「みんなに見られてたんだろ? 胸の開く服を着てさ」
「あん、いゃん、ああ、ち、違うの、見られるのって、恥ずかしいんだもん」
「だけど、感じて濡らすんだろ? ホラ、ホラ、ホラ」
「ああああ! ゴメンナサイ! 感じちゃうの! 見られて、オカシクなっちゃうんだもん!」
 子宮口に当たった先端が、グリグリと撫でられる感触。
『ヤベ、オレの先っちょが飲み込まれる』
 絶妙でした。子宮口に亀頭が包まれている錯覚をするほどの密着感。危うく、このまま引き金を引きそうになります。
『ダメだ、ここで、もう一息。まだ、出せない』
 意志の力を最大に発揮して何とかこらえると、さらに奥をグッ、グッ、グッと突き上げるように動きます。
「ああああん、い、いいいい!」
 背中に回された腕で、ギュッと抱きついてくる妻。
 それが答えでした。
「ほら、このオッパイ、みんなに見せるか? それとも、ミッキーにだけ、たっぷりと見せてあげる? ほら、このオッパイ出したまま、廊下に出ちゃうか?」
「ああん、ダメぇ、見ちゃダメぇ!」
 その瞬間でした。
 妻は、カクン、カクン、カクンと、私ごと持ち上げるように腰を跳ね上げてきたのです。
「見ちゃダメぇ、あああ、見ないで、美奈を見ないでぇえ、ああああ! い、いく、いく、イッちゃう! 見ないで! いく、いくうう!」
 欲望を噴き上げてくるようにイッてしまう妻。
『なんだよ? こんなイキ方もあるんだ?』
 初めてでした。
 激しく全身をケイレンさせるほど爆発したオーガズムです。
 強烈な収縮を見せた硬直が、ゆっくりと解けるのと一緒に、抱きしめていた手がほどけ、グッタリとシーツに伸びてしまいます。
 ハアハアと喘ぐような呼吸と、怒張を包み込む美肉の微妙な収縮だけが、妻の生命の証しかもしれません。
 激しい絶頂をした女性だけが到達する忘我の世界に浸っているようです。
 先端を子宮口に押し当てたまま、妻が夢幻の世界から戻ってくるのをしばし待たねばなりません。
『実は見られて感じる体質だったとはね。しかも、自分でも気付いてなかったってことか? いや、少しは自覚があったのかも?』
 乱れに乱れた姿を目の当たりにしながらも、鋼のように硬くなった怒張は、オーガズムの激しいケイレンにビクともしませんでした。
 自分が放出してしまう快感よりも、妻の真実を考える方が忙しかったのかも知れません。
『コレって、もともと、見られて感じる性質があって、そこにミッキーの憧れの視線だったから、余計に感じたってことかもなあ』
 初めて告白された妻の隠れた欲望。
 あろうことか「露出癖」を持っていたことに驚きながらも、それが、私の黒い欲望に見事にマッチしたものであることに歓喜してしまいます。
『光樹君の視線は心からの憧憬だったんだろうなぁ。それが、美奈の隠れた欲求を全面的に満たしちゃったってこともあるんだろうし』
 私に禁止されていたTシャツを着て、少年の前に出ていたのは、きっとワザとに決まっています。少年の素朴な欲望が混ざった「憧れ」の視線を浴びたかったのでしょう。
『これじゃ、光樹君の欲望を煽っていたのだと言われても、しょうがないもんなあ』
 その時、激しい呼吸の果てに、ゆっくりと開けた瞳。
 視線が合わないのは、まだ現実に戻りきっていないからでしょう。しかし、私は容赦なく、妻を見下ろして、話し始めました。
「これじゃさ」
「はい?」
「ミッキーが退院してきたら、お祝いとお詫びとして、オナニーの手伝いくらいして上げないとだよ」
「そ、そんなこと、ダメよぉぉ」
 イヤイヤとか細く首を振る妻。しかし、無意識のうちにオマンコの肉がゆっくりとすぼまってきたのが妻の真実の告白です。
 嫌がっていない、いや、考えただけで感じている、という事実に、驚きながらも、興奮している私がいました。
「なあに、ミッキーに、このオッパイを触らせて上げればいいだろ?」
「あああ!」
 グッと突き上げて、二度、三度と大きく動きました。
「あんっ、だめぇ、いきなりぃ、あふぅう、あああ!」
 たったこれだけの動きで、大きく仰け反って甘い声を漏らしてしまう妻。またもや、オーガズムに上り詰めようとしています。
 それを十分に見極めてから、いきなり抜き去ったのです。
「あっ、そんなぁ」
 小さく悲鳴を上げてしまうのは、またしても、オーガズムへ駆け上がろうとした階段を、一気に取り上げられてしまったから。
「後は、ちょっとだけ扱いて上げればいいじゃん。ほら、ちゃんと握って」
「やんっ、あぁ、そんなことぉ、できないぃ、あぁん、硬いっ、すごぃわっ」
信じられないほど濡れそぼった妻。抜き去った怒張の表面は膜で覆われたようになっています。
 もはや透明ではなく、白く濁った本気汁から、ホンのわずかに混ざる、精子の匂い。
『いっけね。少し漏れたか? いつの間に。でも、大丈夫。まだ、ガチガチだからな。少しくらい漏れてても、まだ、イケる』
 掌に余る乳房をキュッと絞り上げながら「こんな風に握るぞ? いや、吸い付いちゃうかも!」と乳首に吸い付きます。
「ああああ!」
 身もだえしながら、手探りしてくる妻。
 そのヌルヌルを少しも嫌がる気配もなく、しなやかな指が、怒張を掴んできます。
「ああ、お願い、ちょうだい、これぇ」
 目を閉じて、うなされたように、甘いおねだりをしながら、細い腰がウネウネと動いています。身体に横溢した甘い快楽の名残を惜しんでいるのです。
「あああ、お願い、これをぉ」
 イヤイヤと首を振る妻は、ギュッと目を閉じたまま私のモノをニギニギと締め付けます。
 これは妻としての自然でしょうか?
 それとも、妻の頭の中に、ミッキーがいるのでしょうか? 
「ほら、ミッキーのカタチを確かめて」
「ああん、違うのぉ、あなたなんだからぁ」
 たたみかけるように囁くと、まるで、手の中のモノの形を探るように、指先を微妙に動かして締め付けてきます。
 キュッと親指と人差し指がリングを作って、薬指と小指が器用にカリをナデナデしてくる握り方は、危うく射精を誘いそうです。
『すげぇ、こんな握り方、できるんだ? いや、ひょっとして、これだけ焦らされているせいで、本能的に、やってるのかもよ?』
 なんだか、今日は驚かされてばっかりです。
『それもこれも、俺が警察にまで連れて行かれたことがショックだったせいか? それとも、光樹君の怪我のせいか?』
 どっちらが原因だったとしても、妻がこんなにエッチになってくれたのですから、結果、オーライとしましょう。
 うわごとのように「これを」と言いながら、妻の指が巧みに動き続けています。味わったことのない快感を生み出す指先は、そのくせ、射精にまでは至らないように計算されているとしか思えません。
『すげぇ、こんなの、どこで、覚えたんだ? 美奈がネットで調べるとも思えないし…… うわぁ、これはたまらない』
 焦らしているはずが、こっちが焦らされているような錯覚すら覚えてしまいます。
『本能で、こんなにすごい手コキができるってのは、天才か?』
 思ってもみなかった妻の才能に、驚きながらも、ここで「負ける」わけにはいきませんでした。 
「ほら、ミッキーが我慢できないって言ってるよ? ちゃんと扱いて上げないと」
「あぁあ、あなたぁ。あぁん、あなただもん、これ、あなただもんっ」
 キュキュキュッと搾り取る動きをしながら、しなやかな指はカタチを確かめるように動いています。
「ほら、ガチガチだろ? いつも握ってるモノよりも、断然カタイよね? 年頃だもん。一番硬くなる時期だから」
実際、その時の私は、いつも以上に興奮していたのは確かなのです。
「ほら、硬いぞ、いつも触っているのよりも、すっごく硬いだろ?」
「あああ、本当に、硬い、あぁ硬いよぉ、すごぉい」
 唇かこぼれたネットリとした言葉は、美奈の中に生まれている淫欲が、そのまま言葉になっている感じがします。
 今の妻にとって、握っているのは「いつもと違う夫の怒張」なのか、それとも「いつもと違う怒張」なのか。
 妻自身の頭の中でも、グルグルとそんな言葉が回っているはずです。
 指先が、私のカタチを確かめるように動いているのがその証拠でした。
「あぁああ、硬い、すっごい。ああぁ、硬いよぉ、すごぉい、あああ…… あぁあ!」
 その間も、乳首を転がしながら、妻を快楽の狭間に追い上げています。
「ほら、硬いだろ? こんなに大きくなってる。ミッキーは、硬いか?」
「あぁあん、これ、あなたよぉ、あなただもん」
 イヤイヤと首を振りながらも、秘液でヌルヌルの怒張を扱き続けていました。
 あと一歩。
「お姉さんのオッパイ、大っきいね。お姉さんにシゴかれながら、こんな風に、吸い付いちゃうから!」
「あああん! いやぁ、ヘンなこと、言っちゃイヤあぁあ!」
 華奢な手に、キュッと力が入りました。
「あぁ、あうっ、ああぁ」
 目を閉じたまま、耐えきれぬ様子で快楽の嗚咽を漏らし始めています。小さくイヤイヤと顔を振っていながら、何を思うのか。
『間違いなく、ミッキーのことを考えてるね? それならもっと、いじめてあげるよ』
 今、何を握っているのか。妻が自分の妄想に、興奮しているのは、間違いありません。
「ほら、そろそろ教えて上げないと」
「あああん、な、なにぉぉお、あうう!」
 キュッとオッパイを握りしめたのもありますが、間違いなく「教えて上げる」という言葉に反応しています。
「もう、我慢できないよぉ、お姉さんを教えて、女の人のアソコって、どうなってるのぉ。入れたいよぉ」
「あん、やんっ、あなただもん、あなたなんだからぁあぁ! あん、あぁあ」
 頭の中の何かを追い払おうとして、目を閉じたまま、しきりに首を振ります。しかし、可愛い乳首を吸い上げる度に仰け反り、魔乳を揉み上げる度に、嗚咽を漏らしてしまうのです。
「さ、教えて。お姉さんを。ほら、初めてのチンポに、お姉さんを教えて上げないと」
「ああん、あん、もう〜 あなたぁ、もう、ね、お願い」
 細くくびれた腰が左右に蠢き始めます。
「お姉さんが教えて上げないとは入れないよっ。分かってるだろ?」
「あぁん、もう〜 イジワル。知らないんだからっ、あああん、あああ」
 クチュッと美肉を撫で上げました。
 ビショビショの谷間の最後には、クリクリッと自己主張しているクリトリスは、快楽限界を超えるスイッチです。
「あぁあ、お願い、ちょうだい。もう、我慢がぁ、あぁああ」
「ほら、言わないと」
「ああん、なんて、言えば、あぁん、あなたぁ」
「ほら、言うんだよ。わかってるだろ? お姉さんが教えて上げないと」
「ああん、もう! あああ、入れてぇ、お姉さんのそこに、入れて、お願い」
「ちゃんと名前を呼んで上げないとダメだよ。入れる場所も、そこに、じゃダメでしょ?」
「ああん、もう〜 イジワルなんだからぁ」
 ヒクヒクと、腰を突き上げるように動かした妻は、眉を真ん中に寄せながら私を見上げ、そして目を閉じたのです。
『美奈のヤツ、受け入れた。ミッキーに言うつもりで……』
 艶めかしく開いた唇から「あぁ」というため息が漏れたかと思うと、次の瞬間、ソプラノが響き渡ったのです。
「ミッキー お姉さんのそこに、ああん、お、オマンコに入れて、良いよっ! 入れてぇ、あぁ、ミッキーのオチンチン、お姉さんのエッチで、ヌルヌルのオマンコに入れてえ!」
 被さってくるチンポを喜んで迎えるように、細い脚が、グッと広がります。
「ほら、どこに入れるのか、もう一度」
 今度は、もう一瞬のためらいもなく「お姉さんのエッチなオマンコに、入れて!」と叫びます。
 グッと腰を突き上げました。
「あああ!」
 深々と差し入れた瞬間、ただでさえ狭い妻のそこが、迎え入れるのを拒否するかのように、強烈に狭まっていたのを知りました。
 もちろん、グショグショのそこが抵抗できるはずもなく、一気に奥まで、グッと押し広げることになります。
「あああ!」
「いいよぉ。お姉さんのオマンコ、気持ち良いよぉ」
 光樹君の口調を勝手に演じる私。
「ああん、ダメぇ、あなたなのぉ、あなたなんだからあ、ああ! だめぇ、いやあ!」
 ヒクヒクと締め付ける美肉を振り切って、怒張を抜いてしまうと、淫声が悲鳴に変わります。
「あなたぁ、いやあ」
「だって、お姉さんに入れてるのにぃ」
「あん、いやん、あなただもん、あああん!」
 再び、ニュルッと深く入れるとソプラノの甘い声が上がります。「オアズケ」した効果なのか、快感に全身を震わせる姿は、小さなオーガズムを味わったのかも知れません。
 しかし、一回だけストロークして、またもや抜いてしまうと、泣きそうな声が響くのです。
「あぁあ、どうしてっ、あなた、あなたぁ」
「ね、お姉さんのグショグショのオマンコに入れてるのは誰?」
「あ、あなただもん、んっ、んっ、ああぁ!」
「違うよ、ミッキーに、入れてって言ったのはお姉さんだよ」
 ドロドロになったぬかるみを、浅く、浅くかき回せば、ハシタナイほどに広がる脚。
 イキそうでイケない女体は、トドメを求めて腰をうねらせています。
「ああぁ、ダメぇ、お願い、もう、もう、あなたあ」
「ほら、ミッキーに動いてって、もっと奥まで入れてって、言うんだよ」
 亀頭だけニュルッと入れて、ささやけば、無意識のうちに突き上げてくる腰。
「ああぁああ、いやああ」
 深く入ってしまわないうちに、サッと引くと、寝室には哀しげな嗚咽が響くのです。
「さ、言ってごらん、ご褒美があるよ」
 チョン、チョン、チョン
「あうぁ、あう、あああ、あ、あっ、も、もうダメぇ、言うから、言うから、早くぅ」
 ヌプッ
「あう!」
 半ばまで入れて、素早く引き抜くと、妻の細い身体がビクビクっと反応します。
 小さなオーガズムが身体を駆け抜けてしまったのです。しかし、それは余りに小さく、満足よりも、その後の「飢え」を辛くさせただけ。
「ああ、お願い! あああ、み、ミッキー! 入れて! イヤラシいオマンコの奥まで入れて! あああ、イカせて! お願い!」
 ついに陥落した妻です。
 キュッと収縮した入り口をヌルヌルとこじ開けるようにして膣肉の奥へと突き入れました。
「ああああ! いくうう!」
 ギュッとしがみついてきた手は、断末魔のように私の背中をかき抱いてきます。
 ビクンビクンビクン
 白い身体のあちこちがケイレンしていました。私を迎え入れるように、ごく自然に腰を突き上げています。
 その奥へと深く、ゆっくりとしたストロークを続けます。
「あああ、あぁ……」
 大きなオーガズムの余韻を楽しむはずが、ゆっくりと突きづけられてしまえば、上り詰めた高みから降りられません。
 奥の方に生まれたリングになったような締め付け。これが、ちょうどカリが引っかかる位置なのです。
 それは絶妙な快感を生み出しますが、どうやら、それは本人にとっても同じのようでした。
 いえ、オンナの快感は、オトコの数倍とも言います。
 ゆっくりとしたストロークに支配された妻は、全身が快楽の塊に浸かっているようです。
 しかし、初めは余韻に浸ることができた妻も、頂に登り詰めての、さらなるストロークが続けば話が違います。
「ああ、ねぇ、あなた、も、もう、わたし、あああ、オカシクなっちゃいそうなのにぃ」
 途方もなく深い快楽のうねりを生み出し始めたようでした。
「いやあああ! もうダメぇ、イッちゃったのに、あああん、もう、もう、オカシクなっちゃいそうなのぉ、いやあぁ」
 イヤと言いながらも、身体の方は、勝手に腰をガクガクと小刻みに突き上げて、もっと激しいストロークをねだってしまいます。
 しかし、スローペースを崩さずに、ゆっくりと奥まで突き入れると、ひときわ大きなソプラノで「あぁあん!」と響いて、怒張全体をピッチリと隙間無く締め付けるのです。
 そして、一番奥に届いた後は、クリンとした子宮口の感触を楽しんでから、またズルズルと抜き出してきます。
「ああぁああ」
 呻くような声を上げて、仰け反る白い身体。
 リング状に締め付けている場所をカリが通過するたびに「ああ!」と甘やかな悲鳴になってしまうのも、当たり前。
 ほんの数回激しく動けば、あっという間にイッてしまうのです。もう、なんどイッたのか分かりません。
 そして、そのオーガズムは、深い水の底に湧いた、無数の小さな泡と同じです。
 水面へと向かいながら、泡と泡とが集まって、もっと、もっと巨大な泡へとなる姿にも似ています。
 繰り返されるオーガズムは、さらに巨大な快感を生み出すオーガズムへと、大きく弾けたがっていました。
『まだだ。まだ、終わらせないからな』
 弾けぬ限界を見極めながら、大きなストロークを次第に、ゆっくりにしながらも、連続したオーガズムを休ませません。
「あああ、お、あ、あっ、あっあああ、あぅう」
ネットリとした甘い声は、連続する快感と、この後に来るべき大きな頂に届かぬもどかしさのせいで、苦しげです、 
 もうちょっとで、味わったことのない大きなオーガズムが来るはずなのだと、皆野からだが知っているようでした。
 ギュッと閉じた瞳は期待にフルフルと震えています。
 強烈な高みのすぐそばまで押し上げられているのに、弾けさせてもらえぬ切なさに、腰を無意識にクイクイと動かしています。
 もはや限界に来たのでしょう。
「ね、ねえぇ、お願い。お願いよぉ、もっと、もっとください。あああ、もっと、ねぇ」
 腰を持ち上げるようにして、モジモジと動かしてしまう妻です。こんなおねだりの姿は初めてでした。
「ほら、もう一度言うんだよ。ミッキーに、イカせてって言うんだよ? いわないと、分かるね?」
 腰をピタリと止めると「いやああ!」と悲鳴を上げながら、自ら腰を使ってしまう妻。その動きは自分でも意識できていないようです。
「ああん、イジワルぅ、ねえ、もう、苦しいのぉ、お願い」
「ほら、こうすると?」
「え?」
 肘で身体を支えながら、右手でオッパイをキュッと絞り上げながら、乳首をつまんだ瞬間「あああ!」と甲高い声をあげます。
 電流でも流されたように弾けたのは、快楽の小さな爆発があったから。しかし、この程度では止まるわけがありません。 
「あああ、お願い、もっと、もっと、動いてぇ」
「ミッキーに頼まないとだろ?」
 そう囁いた瞬間、妻は泣きそうな目で私を見上げました。
 美しい唇が、声を出さずに「莫迦ぁ」と動いた次の瞬間です。
「もう! 知らないから!」
 ギュッとしがみついて、見上げる瞳は、恐ろしいほどに澄んでいます。
 一瞬、妻の切ない焦燥が何かで解消されてしまったかとたじろぐほど。しかし、それは、妻が己の快感に負けた、悲しみの瞳だったのです。
 澄んだ瞳にうっすらと涙が浮かんできて、美しいソプラノは「ミッキー お願い」と叫んだのです。
「お願い! ミッキー! お姉さんをイカせて! もっと、動いて! お願い! あああ、エッチなオマンコを、いっぱい突いてぇえ!」
 妻が淫楽の欲望に負けたのだと悟れば、もはや私の欲望も限界です。
「ああああ!」
 深々と美肉の奥へと突き立てました。
「あああ、ああ、いい! いいのぉ! もっとぉお!」
 言われるまでもなく、ここぞとばかりに、深く、浅く、そして素早い往復でヌルヌルの美肉を蹂躙します。
「ああっ、あぅ、いい! ミッキー いいの! ああ、ミッキー お姉さん、イッちゃう、イッちゃうから! オマンコのナカに出して! いいい! いくうう! 出してぇえ!」
 強烈な締め付け。
 キュッと締まったゴムパッキンを思わせる最奥と、カリを絶妙な刺激で締め付けるリング、おまけに指で握っているのかと思わせるほどの根本の締め付け。
 ピッタリと吸い付くナカで、三カ所が、同時に、リング状に締め付けられていました。
 強烈な快感に、我を忘れそうです。
『おいおい、美奈のナカって、こんなになるのかよ』
 驚きながらも、腰を止めません。
 スラッとした背中がブリッジを作ってイッている間も、激しく動き続けます。
 快楽の忘我の世界に入ったはずの妻は、激しく動く怒張によって、無理やりこの世界に引き戻されます。
「あああ、ダメぇ、イッちゃたのぉ、ミッキー、もう、だめぇ、あああ、あう、苦しいのぉ、ああ、だめぇ、いっちゃう、また、いくうう!」
 目を見開いたのは、己の身体に起こったオーガズムが信じられなかったからかも知れません。
 考えてみれば、イッた後、そのまま激しく突き続けたことなど初めてでした。
 一度逝けば、それが最高で最後のオーガズム、と言うのがいつものセックス。
 それなのに、イッたばかりの身体を無理やりに押し上げられたのですから、妻もわけが分からなくなっています。
「あああ、も、もう、やめてぇ、あああ、あう、あん、イッちゃってる、の、にぃ、あああ、もう、もう、やめれぇ、あっ! まらぁ、ひっ、ひぃくうううう!」
 怒張を締め付ける美肉は、もはやケイレンと呼んだ方がいい収縮を繰り返しています。
 我ながら驚異的な忍耐力を発揮してこらえてきた私も、もはや限界です。
「あん、あっ、も、もう、ぐるしっ、あっ、ひっ、はうっ」
「お姉さん、出すよ、ナカで出してっていい?」
「だ、だ…… ああああ! まらぁああ! ひぃぐぅううう!」
「ホラ、言うんだ、出してって」
 グイグイ、押し込むように腰を使うと、全身をケイレンさせながら、オーガズムに一直線。
「あああ、ひぃいい! まらあああ、出してぇ、ナカに出して! みなぁのナカにぃ、らしてぇ、ヤらしい奴隷のオマンコの中にぃ、らしてぇええ! ああ、まらぁああ、いくうう! らしてぇえ!」
『すごいな。美奈のヤツ。奴隷だなんて言葉を知ってるんだ。一体何を見たやら』
 恐らく、自分が何を言っているのか分からなかったかも知れません。それほど狂乱している妻です。
『奴隷のオマンコってのは、何で読んだんだろ? 後でウ〜ンといじめてあげないとだな』
 密かにエッチな本でも読んでいたのかもしれない妻を羞恥責めするネタができたと喜んだ私も、もはや限界。
 引き金を解放するしかありません。
「イケぇ、出すぞ、美奈のオマンコの奥に、子宮に入れてやるぅ!」
 連続して子宮口に先端を突き入れるような激しい突き。 
 両手首を曲げて、乳首を指先で強烈に捻り上げます。
 ドクン ドクン ドクン
 弾丸のように、塊となった精子が子宮めがけて放たれます。
「らめぇ、子宮に、入ってきちゃう、セーシがぁ、入って、あああ、くるぅ、あああ、らめぇええ! イクうう!」
 それを感じ取った妻は、私を持ち上げるようにしてブリッジを作ると、両脚が私の腰をガッチリと抱え込むのです。
 まるで、子宮に注ぎ込まれる精子を逃がしたくないと言いたげな、本能の動きです。
「あああああ! ひぃいい、らめぇえ、あなたひがぃの、せーしぃ、あああ、は、はいってくる、ああああ、入ってきちゃうぅう、奴隷のオマンコ、いいい! あああ、いくううう!」
 両手両脚が、私をガッチリと抱え込みながら、腰だけがグッ、グッ、グッと持ち上げられて、怒張を奥へ奥へと飲み込む動き。
「ひっ、あっ、はっ、はっ、はっ」
 呼吸すらままならぬオーガズムに、やがて妻の身体が停止します。
 そして、ひとつ、ふたつ、みっつを数えた頃に、ふしゅぅ〜 と空気の漏れるような音を立てて、大きく息を吐き出すと、やがて、腕も脚も、ゆっくりとほどけていったのです。
「美奈?」
 それは寝てる、と言って良いのでしょうか?
 息こそしていますが、それとは違う次元にも思えます。
『コレって、まさか失神ってヤツ?』
 間違いなさそうです。幸せそうに意識を失っている妻を見下ろしながら、ハアハアと息が荒いままの私。
 私自身もひどく消耗していました。
『ううぅ、こんなに、いいなんて、ああ、ねむい』
 妻の柔らかい身体の上で、グッタリと力を抜いてしまうと、ズルズルッと怒張が抜け落ちてしまいます。
 急速にこみ上げてくる、疲労と睡魔。
 妻の胎内に放出した精液が、間もなくこぼれ出てくるんだろうなと思いつつ、もはや、何もする気力など残されていないのだと思い知って、私は深い眠りの世界へと落ちていったのです。



 
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