第1話
自分では決して望んでいないのに「仲間」になってしまったあの日。
あの晩の私は、確かに無敵でした。
萎えるという言葉など、この世から消え去ってしまったかのように、激しく、無限に妻を求め、また妻も私を求めました。
見たこともないほど激しいオーガズムを繰り返し、ついに耐えきれなくなった妻が意識をなくしたのは朝方のこと。
しかし、反応がなくなってしまった妻を抱きしめながら、なおかつ猛り狂っている怒張で突き上げずにいられませんでした。
何がどうなったのか分かりませんが、出すものもなど何もなくなっているのに、不思議と、射精の快感だけはいつもの数倍なのです。
堪えようと思えば、妻が何度イッても、さらに突き上げる余裕があり、頃合いを見て「自分も」と思えば一瞬で、射精できます。
しかも、普通とは違って、イッた後も、虚脱感ではなく「もっと」という焦燥感だけが襲ってきて、瞬時に、猛り狂う怒張が復活してしまうのです。
まさに無双状態の私に驚きながらも、妻もまた、激しく応じます。
何度イカせても、何度イッても、院長によって絞り出されたあの声、あの表情が頭をサッとよぎると、腹の底から、妻を求める欲望があふれ出すのです。
妻は、そんな私に驚きながらも激しく反応し、慎みというものを全て忘れて叫び続けた淫声に、終いには声が嗄れるほど。
こんな自分も、そしてこれほど淫靡な妻も、想像すらできなかった私たちは、新しい世界に到達したという気になったのは確かです。
おかげで、と言うべきなのでしょうか。暫くの間、妻は頭痛も肩こりも全く感じることもなく、代わりに、平日でも夫婦のセックスは毎晩二回はしなくてはいられなくなっていました。
『もう、絶対に、他の男になんて触らせやしない』
心の中で、そう叫びながら、毎晩、妻に激しく挑みます。
妻は、激しいオーガズムを何度も何度も迎え、最後に私の二度目の噴射を胎内に受け止めて果てるのが二人の夜のパターンとなっていきました。
この頃は、恋人時代でもしなかったのに、ちょっと外出する時でも手をつながずにいられないほど熱々になったのを、不思議と言うべきか、当然と言うべきか。ともかく、恋人の時以上に仲良く、新婚時代以上に、始終、一緒にいた感じです。
あ、そういえば、いささか、対人関係に鈍いところのある私は、近所の方から良く「本当に、ご夫婦仲がよろしくて」と言われていたのには、別の意味があったことを、後から妻に教えられて赤面ものです。
毎晩の激しい声は、いくら田舎のゆったりとした間取りの新築マンションでも、恐らく近所中に聞こえてたんでしょうね。
あまりの恥ずかしさに、しばらく近所の方に挨拶するのも眼を合わせられないほどでしたが、それでも、妻と手をつなぐのは止められませんでした。
ともかくも、会社人間だった私は、仲間と飲みに行くよりも、一分でも早く妻の顔が見たくてたまらない、超・妻大好き人間に変身していたのです。
しかし、次のプロジェクトが始まれば、そうもいきません。おまけに、次第、次第に、二度と思い出したくないはずの、あの「狂乱」がなぜか恋しくて仕方なくなっている自分を見つけてしまったのです。
妻もまた、セックスの後、どこかしら遠くを見つめる眼をしていたのは、ひょっとして、何かを思い出そうとしていたのかもしれません。
そんな私達を見抜いたかのように、妻はポツリと言いました。
「あのね、今日、先生から電話が来たの。モデルをしてみませんか、だって」
テーブルを挟んで座る妻の表情は、淫靡さの影すらなく、それは、まるで夏の旅行先を相談するかのような、ごく普通の態度でした。
「モデル? 」
「ええ。ほら、このところ、また前みたいに肩こりとか偏頭痛が続いてるでしょ? 」
「あ、そうだよね」
このところ、プロジェクトの立ち上げの忙しさに紛れて、妻の頭痛が再び始まっていたことに気付いていませんでした。しかし「気付いてなかった」と言えば、優しい夫として失格になってしまいます。
曖昧に頷くしかありません。
「治療のつもりで、来週末にでも、どうかって」
「前、行った所でしょ? 」
「ええ。そうなの。凄いわ、私の症状が出てくるのをちゃんと分かっていらっしゃったなんて」
その目にはハッキリとした尊敬があります。
「そこの治療、君には効果があるみたいだよね」
「うん。そうなのよ。このところ、また痛くなってきたから、どうしようかと考えていた矢先に、先生から電話をいただいたの」
「へぇ〜 」
「私の症状を分かってくださって、先生から電話していただけるなんて、すごいわよね。優しいなぁ、先生」
心臓が締め付けられるとは、このことでしょうか。
にこやかな妻の表情に合わせて笑顔を作りながらも、背中にじっとりとした汗が吹き出るのを感じています。
しかし、妻は、笑顔のままに電話の内容を説明してくれます。もちろん、それは普通の「治療」ではありません。
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってよ。具合が悪いのとモデルをするのと、どんな関係があるのさ? 」
「あ、あのね、なんか、先生の理論だと、恥ずかしさを我慢しながら人目に耐えることで、脳の一部が訓練されて、対人関係のストレスを小さくできるようになるんですって」
「すっごい理論だね」
いくぶん茶化し気味に返しますが、にこやかな表情の妻の目は、ちっとも笑っていないのに気が付きます。
「そうね。誤解されやすいらしいけど、私、その辺りの理論は、けっこう、納得できるのよ。だって、現実に、この間、治療していただいたお陰で、だいぶ調子よかったでしょ? 」
ニッコリ微笑まれると、その笑顔の向こうに見える、あの時、先生のモノを飲み込みながらイッた表情を重ねてしまって、目眩が出そうです。
「えっと、モデルって、いったい何をやるの? 」
「写真か、絵らしいんだけど。集まったメンバーによって変わるから、詳しくは、当日、その場で説明してくれるんですって」
まるで、新しくできるスーパーのオープンセールを説明するような口調です。未知の期待と好奇心、そして、深刻とは言えないけれども、やはり、確かに迷う表情。
夫の私には、わかります。妻は、既に、その気になっています。
「まさか、ヌード? 」
できる限り、さりげなく聞いたつもりです。
「ううん、まさかぁ。違うわ」
即座に強く否定する妻の声に、少しだけ違和感があります。
「そんな、ヌードなんて。無理だもん。セミヌードって言うか…… あの、ほら、水着。水着よ! ええ、そう。確か、水着を着るって」
とってつけたように「水着よ、水着」と言いますが、表情には、私のためにつく優しいウソなんだと書いてあります。
妻は間違いなく、院長の言うことを信頼して、言われるがままに全てをさらけ出す決心をしているのです。
治療のためであれば、夫にウソをつくのも裏切りではなく、むしろ「心配を掛けてはいけない」という優しさだと妻自身が信じ切っている眼です。
「え〜 水着になるの? いやらしい目で見られるんだろ? 」
さりげない抵抗。
「違うわ、なんでも、写真とか絵を趣味とする人たちのために、えっと、あの、そう、芸術ね。芸術のために、ぜひやって欲しいって。それが私のためにもなるって、先生が」
「でもなあ、君が、いやらしい目で見られるのはちょっと」
ここまで来ると、止めてもムダだと言うよりも、止める気になれない私は、それでも少しだけ意地悪になって、わざと不服を匂わせると、途端に妻の口調に熱意が混ざりました。
「そんな! 先生が紹介してくださったんですもの。芸術を見るんだから、イヤらしい目で見る人なんていないに決まってるでしょ? 」
「だけどねぇ」
「それに、別に男の人だけじゃないんだって」
「え? そうなの? 」
一瞬、彩美先生の顔を浮かべてしまいます。
「当たり前でしょ? 芸術は男性だけのモノじゃないのよ」
「う〜ん。まあ、君がやってみたいなら良いけどさ」
「ホント? 怒らない? 」
「そりゃ、君がやりたいならいいよ。それに、治療になるんだろ? 」
「えぇ、そうよ。治療のためじゃなきゃ、モデルなんてやるわけないでしょ」
私がOKしたせいか、妻の笑顔には余裕が生まれています。
「あ、そうだ」
「ん、まだあるの? 」
「モデルが終わった後、ヨガ教室があって、そっちも出てみないかっていわれてるけど」
「いいんじゃないの? 」
「うん、ありがと。なんかね、ヨガが初めての人達が集まって、私は、先生の整体の患者の優等生ってコトで、みんなの前で先生から直々の指導が受けられるの。夜まで、一日、家を空けちゃうけど、ゴメンね」
「え〜 何回も行ってないのに、優等生? 」
「そうよ。二回しか行ってないのに、劇的に効いたからかな? 」
パッチリとした瞳が、クルンとイタズラを企むような動きをした後、得意そうな表情を浮かべます。
「やっぱり体質もあるんじゃないかな。合う人と合わない人がいて、私には、すごく、先生の治療が合うってことなんだと思うわ」
「そうか。それで優等生って言うか…… 特待生みたいなもんか」
「そうね。それに運も良いのよ」
「ウン? 」
「だって、ほら、来週末なら、ちょうど生理が来る直前だったもの。もし、その次の日曜日だったら、丁度、生理中で、とってもモデルなんてできやしなかったわ」
ニッコリ微笑む妻。
妻の生理周期は超安定型で、二日と狂ったことがないのを私は知っていました。
そして、モデルの予定が来週末になったのが運ではなく、私が妻の生理予定を教えたからだというのは、絶対に言えない秘密です。
『そうだよ。君のために立てたスケジュールだもん、そこなら君は…… 』
どれほど貞淑であっても、女の快感は、魔物。性の頂点をひとたび知ってしまえば「堪えられない性欲」というものがあるのだそうです。
妻の場合、それが生理直前の安全期に一番強くなるのです。
まさに、性欲がピークになる日、大勢の男達の視線を浴びるとどうなるのか。怖いような、それでいて、溜まらなく、その姿を見たい私。
一方で、妻自身が、果たしてどう考えているのかはわかりません。
ただ、夫婦仲がますます熱くなった事実でした。
だから「モデル体験が決まってから、夜の営みは劇的に盛り上がった」と言いたいところですが、土日も出勤しなくてはならないほど忙しくなった私には、妻に触れる体力など残されていません。
少なくとも、毎日そう言っていましたし、妻もそれを信じたはず。
毎夜、二回あった激しい営みが、このところ、レスになっていたのですから、さぞ不満だったでしょう。しかし、忙しく働く私を気遣ってか、まったくそんな様子を見せませんでした。
妻自身も朝早いのだから、私が遅くなる晩は先に寝ているというのは、忙しい時の二人の約束。だから、毎晩、遅く帰った私は、妻の寝顔を見つめています。
『ごめんよ』
月明かりに照らされた妻を見つめる私には、先生の声が蘇っています。
「くれぐれも、当日まで、奥さんのムラムラを解消しないでくださいね」
わざわざしてきた電話で頼まれています。
考えようによってはとんでもない頼みではあるのですが、あの誠意溢れる口調で言われと、不思議とそうしなくてはと思えてしまったのです。
だから、生理が近づくにつれて子宮が熱くなるのか、朝の「おはよう」の顔が艶っぽくなっていくのをそれとなく感じながらも、それでも院長の言葉を守っていたのです。
自分でも、頭と心が混乱したまま、あっという間に前日を迎えます。
「お帰りなさ〜い」
金曜は、少しだけ早く帰った私を、にこやかに迎えてくれます。
「ただいま」
「あら? どうしたの? 何か着いてる? 」
頬を押さえて、ニッコリと小首をかしげる妻の、いつになく艶めいている肌。
玄関先で抱きしめてしまうと、ビックリした顔をしながらも、クニャリと腕の中で抱き返してく来ます。
『なんで、こんなに色っぽいんだよ…… 匂いだって…… 』
こっちも、たまりに溜まっているせいもあるのでしょうか。先に風呂に入って待っていた妻の匂いを嗅いだだけで勃起してしまいます。
あれだけ激しく毎日セックスしていたのに、いきなりの禁欲生活。妻も欲求不満でしょうが、私自身だって、欲望のコントロールは大変です。
しかも「妻とできないなら風俗に行って発散」と言う発想は一切できなくなっています。なぜか行く気になれなかったのです。
結果的に、まるで中学生のように勃起してしまった私ですが、それにパッと気付くのが今の妻。
「あ、元気ぃ〜 」
ズボン越しの手探りで私のモノを包むように触れながら、輝くような笑顔を見せるのは、私の元気を確かめたから。
いえ、一瞬、その瞳の中に「オンナ」があったことは確かです。
微妙な力加減をいつの間にか覚えた妻の手は、このところの禁欲生活をしていた私にはてきめんです。
一気に止まらなくなった私は、抱きしめた身体を、そのままお姫様のように抱き上げます。
「あん、ダメぇ、あなたぁ、重いからぁ。だめよぉ、あなたってばぁ、ああん」
半ば困惑、半ば悦びの「ダメぇ」を連発する妻。
お姫様抱っこすると、いっそう強く、妻の甘い匂いに包まれて、柔らかな膨らみに続くすそ野は、薄手のパジャマの胸元からパックリと見え、ボタンの合間からは白い肌。
手の中になる柔らかな身体は、私だけのモノ。
『明日はみんなに見られてしまうんだけどな』
悪魔が、そう囁いてきた瞬間、まるで、山に三年籠もった修行僧といった感じでしょうか。妻への「飢え」が爆発してしまいます。
それでも、ベッドに降ろす時に、はやる心を抑えて、そっと降ろせたのは、やはりあれ以来の妻との絶対的な仲の良さのおかげかもしれません。
一気に妻にのしかかると、なぜか細い腕で、かよわく抵抗する妻。
「ああん、だめぇ、あなた、ね? 今日はダメなの、ね? 明日、明日帰ってきてから、んっ、んっ、ぐ」
なだめようとする妻の唇をむさぼるように吸います。
我慢するように言われていましたが、抱きしめた瞬間の、柔らかな身体を味わってしまうともはや限界でした。
「いいじゃん。夫婦なんだし。別に、したって明日に影響ないでしょ? 」
「あ〜 私だって ……だけど」
頬を真っ赤に染めて、潤んだ瞳は私を求めています。
「で、でも、ダメなの、今日は。ね? お願い。今日しちゃうと治療効果がなくなっちゃうんだって」
「だけど、すこしくらいなら」
「ううん、だめなの、ね? ごめんね〜 あ! そ、そうだ、ねっ、あなた、じゃあ、今日我慢してくれるなら」
イタズラっぽい眼で頬にキスした妻は、スッと私の下から身体を起こしました。
「して上げる」
「え? 」
その瞬間妻が何をしようとしているのか、素早く察知した私は、あまりのことにその手の動きに協力して、腰を浮かしていました。
「わ〜 元気ぃ。あなたったらぁ」
いくぶん鼻にかかったような甘い声を上げながら、ためらいなく怒張を掴む優しい手。
私の股間に跪くようにした妻は上目遣いで、怒張越しに私をチラリと見上げます。
「サービスなんだからぁ、ね? これで許して? ごめんね? 」
ゴメンと言いつつも、いつになく、強烈な硬さでそそり立つモノを、嬉しそうに見つてから、艶めかしく舌を蠢かせると、大きな動きで、根本から一気に亀頭を舐め上げて来ます。
「うぅう」
思わず、快感のうめきを漏らしてしまう私に喜びの表情。チラチラと私を見上げながら、今度は、ヌルヌルと舌先でカリをたどってきます。
『う、こ、こんなことをしてくるなんて』
もちろん、あれ以来、妻にフェラされることなど珍しくもなくなっていますが、頼みもしないウチから、こうやって自分からフェラを仕掛けてくるなどと言うことは、初めてでした。
しかも、いつものように、いきなり飲み込むのではありません。
私の感じる姿を楽しみでもするようにヌルヌルと舌先を遣ってウラスジまで舐め、そのまま舐め降ろした舌は袋の方にまでヌメヌメと動いてきます。
『なんなんだ、こんなフェラ。初めてだぞ? いや…… オレは見たんだっけ、こんなフェラするところを』
男に奉仕する献身のフェラ。
私だけの妻なのに、今までしてもらったことのない動き。
頭をよぎったのは、あの日、院長の股間に頭を埋めていたあのフェラチオでした。
いつもしているような、セックスの流れの中でするフェラではなく「男に尽くす」ためだけのフェラ。
これは、妻がフェラしながら自らイッてしまったと告白した、あのフェラチオです。
『こんなに淫らな顔で、なんて綺麗なんだ』
うっとりとした表情の妻は、大きく口を開き、大胆に舌を出しています。端正な妻の顔は、崩れてしまうはずなのに、キリッと化粧した時とは別の美しさを見せています。
それは、いつもの、一輪の百合の端正な美しさではなく、妖しく乱れ咲く蘭の美しさかもしれませんが。
ぬちょ、ぬちょ、ブシュ、ジュル
ねっとりとした舌遣いで、根本から舐め上げるては、ヌプリと一気に飲み込みます。
「うっ」
狭めた唇は思った以上にキツイ締め付け。
中では舌全体が軟口蓋とで挟み込んでくるのですが、美肉とは違って、意識的にヌルヌルと右へ左へ動く舌のせいで、異次元の快感です。
思わず呻いてしまうと、その声がさらに妻の動きを加速します。
ジュブ、ジュブ、ジュブ
キツイ唇の締め付けは、カリに引っかけるように扱きながら、舌全体に包まれた亀頭は、軟口蓋を滑りながら喉の入り口にまで当たっています。
そして、今度は、一気に飲み込むと、喉の奥に当たるまで、いえ、当たってもなお奥に入れようと、白い顔が私の根本にぶつかる始末。
咽頭のねっとりした粘膜の感触を生まれて初めて味わう瞬間です。
『こんなに奥まで入れるのか』
こんなにも激しく、そして献身的で気持ちの良いフェラを受けたことはありません。
「こ、これは、す、すごいよ」
「んぐぅ、んん、ん」
どう? とでも言っているのでしょうか。そんな短い言葉を言う為にすら口を離そうとはしません。
猛烈な動きの中で、チラ、チラッと私を見ます。それは喉を直撃する怒張に、時折えずきながらも、男を追い上げるのを明らかに楽しんでいる動きです。
広げた脚の間で顔を埋めている姿勢は違っても、妻の頭の中に、あの日のフェラがあることは、手に取るように分かります。
その時、ふと気が付きました。
激しく動けば動くほど、奥まで飲み込む度に、勢い余って私の根本に鼻が当たり、ズルッと扱き上げると、ジュポッと抜けてしまって、慌ててくわえ込むのです。
まるで「もっと、もっと大きく動かなくちゃ」とでも言うように。
何度も、そうやって勢い余る動きを繰り返してから、段々と妻の口は外れなくなっていきます。
その表情には、ほのかに「物足りない」と書いてあったのを読み取った瞬間、頭の中にフラッシュライトが点滅したのです。
『院長のか! 』
あの時の、たった一度のフェラで、院長の巨大さを身体が記憶してしまったのです。だから、無意識のうちに、院長のサイズに合わせた、大きなストロークにしようとしていたのでしょう。
そう考えた途端、なぜか、一気に電流が背中を貫きます。
止めるスキすらない爆発でした。
「出るよ! 」
辛うじて、予告したのと、背中を鋭い電流が駆け抜けたのは、同時でした。
一瞬、喉深く飲み込みかけてから、ドクンと出る瞬間、扱き上げる動作をしながら、私のモノを浅く咥え直す妻。
ドクン、ドクン、ドクン
強烈な快感の中で、何度も何度も引き金を引くと、赤い唇は、ゆっくりとした動きで私のモノを扱き上げていました。
引き絞っても、引き絞っても尽きないような、腰の奥から蕩けだしていく快感。
しかし、強烈な快感がまだ引き切らないうちに、妻は動きます。
バババッとティッシュを何枚も引き抜くと、いつものように、口の中の精液をその中にこぼすのです。
「わ〜 いっぱい出たね、あなたったら」
無邪気な笑いを浮かべながら、嬉しそうにティッシュで口を拭っています。
『オレのは、飲まないのか? あの時は院長に言われた通り、わざわざためてから飲んでたじゃん。しかも、嬉しそうに、さ』
笑顔の妻を見つめても、私のモノをフェラしている間に、自分でイッたとはどうしても思えませんでした。
その瞬間、妻の中に刻まれてしまった院長の記憶を、今さらのように唖然と見つめるしかなかったのです。
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