140 Communication Library
2012 ギイ HappyBirthDay♪
5つの指 令
1.5 ある意味頂上
「っっっああああ!」
『なんだ葉山。驚くじゃないか。』
「三洲君!立山だよ!」
『は?』
「この間の指令だよ!まるで立山連峰だよ!」
一瞬何のことやらと机に戻りかけて三洲君は笑顔でもう一度
入り口にいる僕のほうへ向きなおった。
温室から真っ暗になった道をギイと戻ってきて、
部屋に三洲の姿を見つけて、僕は一気に恥ずかしさを取り戻した。
『なるほど。越えても越えてもってことか』
自分でもわけのわからないとセルフ突っ込みな「立山連峰」を
正しく理解してくれた三洲。その驚きに少し冷静さを取り戻す。
机の引き出しからメモを取り出しひらひらと振る。
『でも、頂上から転がりだしたら、意外とあっさりいけそうじゃないか?』
「えぇ・・・?」
『あーん。は確かに富士山だが、他は割と。』
「富士・・・。」
『どこ行きたい?とか、何食いたい?とかは普通の会話じゃないのか?』
一般的なデートってやつではさ。と、言って三洲君は椅子から立ち上がる。
『冷たいもの買いに行くが、葉山何かいるか?』
顔。赤すぎるだろう。今日はもう外に出ないほうがいいぞ。
三洲君がそう言って笑った。えええ。まだ赤い?
「じゃあ、パックのカフェオレ。」
『フン。風呂入って少し落ち着けよ。このままじゃ期末。期待大だぞ。』
部屋を出ていく三洲を見送ってベッドにどっさりと座り込んだ。
そうだ。ギイの誕生日は7月末。その前に当然期末試験がある。
でも僕は今日ちゃんと、期末よりも大きな山を乗り越えたじゃないか!
そうだ。僕はちゃんとギイに言ったんだ!
それでも試験は来るけどね・・・
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